← コラム一覧に戻る

【徹底解説】中学受験に内申点・通信簿は影響する?
学校別の扱いと今からできる対策

⚠️ 重要なお知らせ(必ずお読みください)

本記事の情報は2026年2月末時点のものです。各校の調査書の扱いや配点比率は毎年変更される可能性があります。出願前に必ず各学校の公式ホームページや最新の募集要項をご確認ください。

本記事は一般に公開されている情報をもとにまとめたものであり、内容の正確性・完全性を保証するものではありません。

💡 編集部より

「中学受験って小学校の内申点や通信簿って影響するの?」、「えっ、全く影響しないって聞いてたんだけど、、、」、「何が本当かわからない、、、どうすれば良いんだろう?」多くの中学受験を検討されているご家庭ではいわゆる「噂」をベースに内申点/通信簿について決めつけをしてしまっているのではと思います。今回、編集部では中学受験に内申点/通信簿が与える影響を徹底調査しました。

結論から言うと、学校の種類や偏差値帯によって扱いが大きく異なります。私立難関校では「ほぼ影響なし」の学校が多い一方、公立中高一貫校では報告書(調査書)が合否の20〜25%を占めることも珍しくありません。

本記事では、私立・国立・公立それぞれの調査書の扱いを詳しく解説し、保護者が今からできる具体的な対策までお伝えします。

なお、本記事の情報は我々が正確だと思っている情報源を元に提供しています。最終的には必ず志望される中学の募集要項などをご確認ください。

1. 内申点・調査書の基本を理解する

まず、「内申点」「調査書」「報告書」などの用語を整理しましょう。

📝 用語の整理

  • 通信簿(通知表):小学校が学期ごとに発行する成績表。3段階または5段階評価が一般的
  • 調査書(報告書):小学校が作成し中学校に提出する書類。成績・出欠・行動評価・特別活動などを記載
  • 内申点:調査書に記載される成績を点数化したもの(高校受験でよく使われる用語)

中学受験では「調査書」または「報告書」と呼ばれることが多いです。

学校種別による傾向

学校種別 調査書の扱い 合否への影響
私立難関校 提出不要、または参考程度 ほぼなし〜低
私立中堅校 通知表コピー提出が多い 低(極端な場合を除く)
国立附属校 学校により異なる 低〜高(筑駒は20%)
公立中高一貫校 必須。点数化して評価 高(20〜25%程度)

💡 内申点は「加点材料」ではなく「減点リスク管理」と考えるのが正解

2. 私立中学校の調査書の扱い

偏差値70以上の難関私立校

御三家をはじめとする難関私立校では、調査書を要求しない、または提出しても合否に影響しない学校が大半です。

🏫 調査書不要の難関校

  • 開成中学校:調査書提出不要。完全に学科試験のみで選抜
  • 麻布中学校:報告書不要。筆記試験のみ
  • 武蔵中学校:内申書不要を明言
  • 渋谷教育学園渋谷中学校:一般入試は調査書不要
  • 聖光学院中学校:調査書不要

🏫 調査書提出あり(参考程度)の難関校

  • 桜蔭中学校:通知表コピー提出のみ。筆記試験の成績順で合否決定
  • 女子学院中学校:調査書提出必要だが、配点は公表されず参考程度
  • 雙葉中学校:調査書提出あり。小6の通知表コピーで代用可
  • 早稲田実業学校中等部:調査書提出必要だが「内申点は加味しない」と明記

偏差値55〜65の中堅私立校

中堅レベルでは、通知表コピーの提出を求める学校が増えます。ただし、提出しても点数化しない学校がほとんどです。

📋 通知表コピー提出が必要な中堅校の例

  • 海城中学校(6年生1・2学期の通知表コピー)
  • 広尾学園中学校(最新1年間の成績表コピー)
  • 頌栄女子学院中学校(通知表コピー)
  • 成蹊中学校・成城学園中学校(小6前期・後期)
  • 学習院女子中等科(小6成績表コピー)

⚠️ 私立校で内申が影響するケース

私立校でも以下のケースでは内申が合否に影響する可能性があります:

  • 極端に成績が低い科目がある(主要科目で1や2)
  • 欠席日数が非常に多い(年間30日以上など)
  • 推薦入試を利用する場合(内申基準を設けている学校が多い)

一般入試であれば「オール3程度でも合格した例はある」とされていますが、「オール5なら有利」というわけではありません。

3.【特集】慶應義塾系列3校の内申の扱い

保護者からの質問が多い慶應義塾系列について、詳しく解説します。

💡 慶應3校はいずれも「内申点の点数化」はしない。
ただし「完全に見ない」わけではなく、補助的な評価資料として加味される

🏫 慶應義塾中等部

影響度:中

調査書の扱い:提出必須
評価観点:出欠状況、学習態度、行動・生活面、特別活動
点数化:5段階評定を点数に換算することはない

実質的な重み:
・学力試験:★★★★★(圧倒的主軸)
・面接:★★★★☆
・調査書:★★☆☆☆

実態:学力でボーダーに並んだ層の中での微調整材料。オールAでも学力が足りなければ不合格。逆に学力上位でも、極端な問題行動・欠席過多がある場合は面接でマイナス補正される可能性あり。

🏫 慶應義塾湘南藤沢中等部(SFC)

影響度:やや高

調査書の扱い:記述内容をかなり重視
評価観点:探究心、主体性、表現力、リーダー経験、課外活動
点数化:評定の数値よりも「どんな活動をしてきたか」の記述が重要

実質的な重み:
・学力試験:★★★★☆
・面接:★★★★★(極めて重要)
・調査書:★★★☆☆

特徴:SFCは「人物重視型」。内申点の数値より、どんな姿勢で学んでいるか、探究型人材かが評価対象。調査書の記述内容が面接と直結する。

🏫 慶應義塾普通部

影響度:低〜中

調査書の扱い:提出あり
点数化:評定点の単純加算はなし

実質的な重み:
・学力試験:★★★★★
・面接:★★★☆☆
・調査書:★☆☆☆☆〜★★☆☆☆

実態:3校の中で最も「学力一本勝負」に近い。ただし、生活態度に重大な問題がある場合や欠席が多い場合はマイナス評価。

✅ 慶應系列の内申に関する正しい理解

❌「オール5なら有利」 → ほぼ影響なし(それだけで加点はされない)

⭕「CやDが並ぶと不利」 → 面接・人物評価で明確にマイナスになり得る

結論:内申は「加点材料」ではなく「減点リスク管理」と考える

4. 国立附属中学校の調査書の扱い

国立大学附属の中高一貫校では、学校によって調査書の扱いが大きく異なります。特に筑波大学附属駒場中学校は例外的に内申点を重視します。

🏫 筑波大学附属駒場中学校(筑駒)

影響度:高(20%)

調査書:提出必須。内容を100点満点に換算
配点:学科試験400点+調査書100点=500点満点
比率:調査書が全体の20%

注意点:難関校としては異例の内申点重視型。「5年生以降の副教科含む成績や活動を点数化している」との情報あり。筑駒志望者は小5・小6の通知表オール◎を目指すべきとも言われる。

🏫 筑波大学附属中学校(筑附)

影響度:中

調査書:提出必須
配点:小6の12月末時点の主要8教科評定を36点満点で評価
特徴:内申点を入試得点に換算することが明示されている

🏫 お茶の水女子大学附属中学校

影響度:中

調査書:提出必須
選抜方法:筆記試験+グループ面接等に加え、通信簿を総合評価
特徴:詳細な扱いは非公表だが、内部で点数化している可能性あり

5. 公立中高一貫校の報告書の扱い

公立中高一貫校では、報告書(調査書)の提出が必須で、小学校の成績を点数化して適性検査と合算します。報告書の比率は学校によって異なりますが、概ね20〜25%程度を占めます。

⚠️ 公立中高一貫校は報告書対策が必須

公立中高一貫校では「報告書が合否の鍵を握る」と言われることも。適性検査がボーダーライン上では、内申点が高い方が有利なのは間違いありません。

主要な公立中高一貫校の報告書配点

学校名 評価対象 報告書の比率
都立小石川中等教育学校 小5・小6 約20〜25%
千代田区立九段中等教育学校 小4〜小6(3年間) 約20%
神奈川県立中等教育学校
(相模原・平塚)
小6のみ 約10%
横浜市立南高校附属中
横浜市立サイエンスフロンティア附属中
小5・小6 約25%
千葉県立千葉中・東葛飾中 小5・小6前期 約20〜30%
埼玉県立伊奈学園中 小5・小6 二次選考で加味

📊 報告書の評価項目(例:東京都立中)

  • 各教科の評定(3段階を点数化)
  • 出欠状況
  • 行動の記録(基本的な生活習慣、責任感、協調性など)
  • 特別活動の記録(委員会活動、クラブ活動など)
  • 総合的な学習の時間の記録

6. 保護者が今からできる5つの対策

志望校の調査書の扱いを踏まえ、保護者が今からできる具体的な対策をまとめました。

✅ 対策1:志望校の調査書ルールを早めに確認

  • 募集要項で「調査書提出の有無」「評価対象学年」「配点比率」を確認
  • 説明会で個別質問するのも有効
  • 私立校は不要または参考程度が多いが、国立・公立は要注意

✅ 対策2:小5から意識的に学校生活を送る

  • 多くの学校で小5・小6の成績が評価対象
  • 授業態度、提出物、発言・発表を意識
  • 特に公立志望なら「オールA」を目指す意識を

✅ 対策3:出欠状況を良好に保つ

  • 欠席日数は多くの学校で確認される項目
  • 年間欠席が多い(30日以上など)と不利になる可能性
  • 塾の講習より学校の授業を優先する意識を

✅ 対策4:特別活動・委員会活動に参加

  • 委員会活動、クラブ活動、行事での役割は調査書に記載される
  • 特にSFCなど「人物重視型」の学校では重要な評価材料
  • リーダー経験(委員長、班長など)があるとプラス

✅ 対策5:担任の先生との良好な関係を築く

  • 調査書は担任の先生が作成するもの
  • お子さまの良いところを先生に伝えておく
  • 受験予定であることを早めに相談(遅くとも6年生の夏まで)
  • 調査書の作成依頼は余裕を持って(12月初旬まで)

💡 保護者の心構え

私立中学では「調査書対策のために特別なことをする必要はない」と言われています。日々の授業をきちんと受け、提出物や生活面で良好な評価を得るという基本を守れば十分です。

ただし、公立中高一貫校志望の場合は、小学校の成績・態度を含めた総合力が求められます。「内申点に神経質になりすぎる必要はないが、日頃の学校生活をおろそかにしてはいけない」という姿勢が大切です。

7. よくある質問(FAQ)

Q. 通知表がオール3でも私立難関校に合格できますか?

A. 調査書不要の学校(開成、麻布など)であれば、通知表は合否に影響しません。調査書提出が必要な学校でも、「オール3程度で合格した例はある」とされています。ただし、主要科目で1や2が混じる場合は厳しくなる可能性があります。

Q. 副教科(音楽・図工・体育など)の成績も見られますか?

A. 学校によります。筑駒では「副教科含む成績を評価」との情報があります。公立中高一貫校では9教科すべてを点数化するケースが多いです。私立の場合は主要教科中心に見ることが多いですが、極端に低い科目があると確認される可能性があります。

Q. 欠席日数は何日まで大丈夫ですか?

A. 明確な基準は公表されていませんが、年間10日程度までは問題ないとされています。30日を超えると「欠席が多い」と見なされる可能性があります。やむを得ない事情(入院など)がある場合は、調査書に理由を記載してもらいましょう。

Q. 調査書はいつ頃依頼すればいいですか?

A. 12月初旬までに担任の先生に依頼するのが一般的です。出願が1月上旬の学校も多いため、余裕を持って準備しましょう。また、複数校を受験する場合は必要部数も伝えておく必要があります。

📌 まとめ

  • 私立難関校は調査書不要または参考程度。学科試験重視
  • 慶應系列は内申点の「点数化」はしないが、補助的な評価資料として加味
  • 筑駒は例外的に調査書が20%を占める。小5から意識が必要
  • 公立中高一貫校は報告書必須。配点は20〜25%程度
  • 内申は「加点材料」ではなく「減点リスク管理」と考える
  • 日頃の授業・提出物・生活態度を大切にすれば十分

⚠️ 再度のご注意

本記事の情報は2026年2月末時点のものです。調査書の扱いや配点比率は毎年変更される可能性があります。

出願前には必ず各学校の公式ホームページや最新の募集要項をご確認ください。また、学校説明会への参加や直接のお問い合わせを強くお勧めします。

🌸 保護者の皆さまへ

内申点・調査書について、必要以上に神経質になる必要はありません。特に私立中学受験では、学科試験の対策に集中することが合格への最短ルートです。

一方で、公立中高一貫校を志望する場合は、小学校での学習態度や活動も評価対象となります。お子さまが「学校生活も受験勉強もどちらも大切にする」という意識を持てるよう、サポートしていただければと思います。

皆さまの合格を心より応援しています!