📖 慶應義塾湘南藤沢中等部 詳細ガイド
慶應義塾湘南藤沢中等部は、1992年に開校した慶應義塾で唯一の中高一貫教育を行う共学校で、神奈川県藤沢市の慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)内に位置します。慶應義塾の長い歴史の中でも最も新しい中学校・高等学校として、21世紀に向けた新しい学問の場である総合政策学部、環境情報学部、看護医療学部の3学部と同じキャンパス内にあり、大学と一体となった教育環境が整っています。
教育理念は福澤諭吉が掲げた「独立自尊」です。何者にも屈せず、誰にもおごらず、権威や慣習、常識なるものに囚われず、何事もただ己の良識と信念にのみ照らし合わせて考え行動する態度を身につけることを、学問する狙いとしています。「社会の良識が本校の校則」という考え方に基づき細かい規則は設けず、個性を大切にした自由な校風のもと、自己責任や社会的責任についての自覚を身につけることができます。
教育方針として「社会的責任を自覚し、知性、感性、体力にバランスの取れた教養人の育成」を目的としています。大学受験を目標とするのではなく、社会で活躍できる基礎体力を養うため、あえて授業を絞り込まずに幅広い科目を学ぶことが特徴です。ロボット製作や心理学など、普段学ばないような講座も開講されており、生徒の知的好奇心を刺激する多彩なプログラムが用意されています。
最大の魅力は、ほぼ全員が推薦により慶應義塾大学の全10学部に進学できることです。成績のみによる学部選びではなく、生徒自身が本当に学びたいことを考え、その上で進路を決めます。2023年度卒業生241名中237名(約98%)が慶應義塾大学へ進学し、過去3年間の平均でも99%という極めて高い進学率を誇ります。このため生徒は大学受験に縛られることなく、6年間を通じて真の学びに集中することができます。
英語教育と異文化理解教育が非常に充実しており、帰国生が占める割合が約20%と高く、学校内で自然な形で異文化交流が行われています。英語の授業は習熟度レベルに応じた少人数授業を展開し、各生徒の資質に応じた指導が行われています。イギリスのミルフィールド・スクールなど7ヶ国、12の学校との交換留学プログラムが年間を通して用意されており、グローバルな視野を養う機会が豊富にあります。
キャリア教育も充実しており、福澤先生記念講演会や芸術鑑賞会など様々な特別カリキュラムが開講されています。卒業生や大学へ進学した先輩たちの話を聞いたり、縦のつながりを生かして将来を検討することができる環境が整えられており、生徒は早い段階から自分の将来について具体的に考える機会を得ています。
慶應義塾湘南藤沢中等部は、横浜初等部からの内部進学者(約50名)と外部受験者(約70名)で構成される6年間一貫校です。慶應義塾中等部や慶應義塾普通部とは異なり、湘南藤沢高等部への内部進学が基本となります(慶應中等部からは湘南藤沢高等部には進学できず、普通部からの進学も若干名のみです)。このため、慶應湘南藤沢に進学したい場合は、小学校受験で横浜初等部を目指すか、中学校一般受験で湘南藤沢中等部を目指すかの2択となります。
施設は大学のキャンパス内にあり、充実した環境が整っています。生徒が使用できるパソコンが多数あり、ICT教育も積極的に推進されています。また、夏休みなどの宿題は市販のものではなく学校独自のテキストが使用されるなど、質の高い教育が提供されています。
神奈川県藤沢市遠藤に位置し、小田急江ノ島線・相鉄いずみ野線・横浜市営地下鉄ブルーライン「湘南台駅」からバスで約15分です。最寄り駅からバスが運行されており、多くの生徒が通学しているため安全です。キャンパスは広大で、緑豊かな環境の中で学ぶことができます。
入試は帰国生入試と一般入試の2種類がありますが、2つの入試は同一日程(2月2日)で行われるため、両方への出願はできません。2月2日に一次試験(筆記試験)、2月3日に一次試験通過者発表、2月4日に二次試験(受験生面接・保護者面接各5分程度、体育実技)が実施されます。
一般入試では、①4科目型(国語・算数・理科・社会)または②3科目型(国語・算数・英語)のいずれかを選択できます。どちらのパターンでも国語と算数の問題は同一です。国語では毎年必ず150字程度の記述問題が課され、2024年度は「あなたが『世の中をハッピーにしている』と考えるものを三つ選び、その理由を論述する」という独特の問題が出題されました。英語入試を選択する場合は英検準1級程度の高い英語力が必須です。
2024年度入試の倍率は、一般入試が募集人員70名に対して4.9倍、帰国生入試が募集人員30名に対して2.7倍と高倍率です。また、入試では「活動報告書」の提出、体育実技試験、親子面接などがあり、幅広い能力と実績が求められるのが特徴です。入学願書には志望理由と小学校で熱心に取り組んだことなどを記載する必要があり、オリジナリティーを出すよう意識することが重要です。
初年度納入金は約145万円で、他に任意の寄付金(慶應義塾教育振興資金1口3万円で2口以上、慶應義塾債1口10万円で3口以上の協力依頼)があります。学費は4期分割納入が可能です。