「半兵衛と官兵衛は秀吉の両翼」──後世の歴史家にこう評される竹中半兵衛(竹中重治)は、美濃国(現・岐阜県)に生まれた天才軍師です。体は虚弱でしたが、その頭脳は「戦国一」と称されるほど卓越していました。
半兵衛を一躍有名にしたのが「稲葉山城乗っ取り事件」です。当時、美濃を治めていた斎藤龍興は暗愚な君主として知られ、家臣の進言を無視していました。半兵衛は「主君に目を覚まさせるため」、わずか16人の仲間とともに数千人が守る稲葉山城を奇策で奪取。しかし権力には一切執着せず、すぐに城を返して山に隠棲しました。
やがて秀吉(藤吉郎)が三顧の礼で半兵衛を迎え入れ、豊臣軍の参謀として活躍します。半兵衛の真骨頂は「調略」──敵の武将を戦わずに味方に引き入れる交渉術でした。戦いを減らし、犠牲を最小限にする「知恵の戦略家」です。
惜しむらくは、半兵衛は1579年に陣中で病没。享年36歳。秀吉の嫡男・秀頼の前身である松寿丸(のちの黒田長政)を命がけで匿ったエピソードは、その忠義と知略を象徴しています。ドラマでは菅田将暉が演じ、第8回で初登場します。