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5月1日号

🗞️ 小学生しんぶん

5・6年生版 毎週金曜日発行
✏️ 今週の入試漢字10字

📕 5年生の漢字

トウ・す(べる)
大統領・統合
5年生
フク
復活・反復
5年生
サイ・きわ
国際・実際
5年生
輸出・輸入
5年生
ザイ・サイ
財政・財務
5年生

📘 6年生の漢字

カク
内閣・閣議
6年生
サク
政策・対策
6年生
ショウ・さわ(る)
障害・保障
6年生
ホ・おぎな(う)
補給・補正
6年生
かぶ
株式・株価
6年生

※ 今週のニュースに頻出する中学入試対策漢字。読み書き練習に。

📰 今週の時事ワード3(入試頻出)
1 FOMC(連邦公開市場委員会)
米国の中央銀行であるFRB(連邦準備制度理事会)が金融政策を決める最高意思決定機関。年8回開催され、政策金利であるFF金利の誘導目標を決定する。2026年4月28-29日の会合では政策金利を3.50-3.75%で3会合連続据え置き。中東情勢で経済見通しの不確実性が高いとし、3名の地区連銀総裁が緩和バイアスに反対。パウエル議長の任期は5月15日まで、後任にはウォーシュ氏が指名され上院銀行委員会で承認(13対11)。中学入試では金融政策の入試頻出論点。
2 海底ケーブル(経済安全保障)
海底に敷設された光ファイバーケーブル。国際通信の99%を担う(日本の国際通信も99%が経由)。台湾近海では年7-8件の損傷事故が発生し、第三者による切断や工作の懸念がある。世界の海底ケーブル容量の70%超をメタ・グーグル・マイクロソフト・アマゾンの米テック大手が保有(10年前は10%未満)。2026年4月26日報、政府はEUと技術協力で合意、5月の日EUデジタルパートナーシップ閣僚級会合の共同声明に明記。北極海の北米側経由ルート新設も議論。経済安全保障の中核論点として頻出。
3 ナフサ(粗製ガソリン)
原油精製の過程で得られる中間製品。エチレンなど基礎化学品やプラスチック樹脂、食品トレー、塗料、タイヤ、洗剤などの原料となる。日本の原油の約9割が中東依存のため、ホルムズ海峡封鎖で供給不安が浮上。2026年4月30日、高市首相は中東情勢関係閣僚会議で「年を越えて供給を継続できる」と表明(従来は半年以上)。米国・アルジェリア・ペルーなど中東以外からの輸入が情勢緊迫前の3倍に。サプライチェーンの自律性を問う論点として記述問題で頻出予想。
📰 今週のニュース(4月24日〜4月30日)
🇺🇸 国際

🚨 トランプ大統領出席の夕食会で発砲、容疑者拘束・大統領は無事退避

4月25日夜(日本時間26日朝)、米首都ワシントンのホテルで開かれたホワイトハウス記者会主催の夕食会で発砲があり、出席していたトランプ大統領が会場から退避した。トランプ氏のほか同席していたバンス副大統領や閣僚らにけがはなく、いずれも無事だった。大統領警護隊などが容疑者の30代男を拘束し、散弾銃を所持、6発発砲したとされる。動機・背景を捜査中。

トランプ氏は午後8時35分頃、壇上の席に座って歓談中に発砲音を聞いた。警護隊が大統領を退避させ、参加者らはテーブルの下に身を隠す騒然とした事態となった。トランプ氏は「憲法に対する攻撃」と非難する声明を発表。2024年7月のペンシルベニア州遊説中の銃撃に続く2度目の暗殺未遂事件となった可能性があり、米国政治の分断と暴力の常態化に警鐘を鳴らす出来事として国際的に注目されている。

🗺️ 事件発生場所:米国首都ワシントンD.C.
💡 中学入試の視点:政治的暴力と民主主義

米国では大統領暗殺・暗殺未遂が歴史上多発してきた(リンカーン、ガーフィールド、マッキンリー、ケネディが暗殺、レーガンら多数が未遂)。中学入試では「三権分立」「民主主義の原理」と絡めて、暴力ではなく選挙と議論で意見を反映させる仕組みの重要性が問われる。記者会主催夕食会は本来「報道の自由と権力の関係」を象徴する場であり、トランプ氏は1期目を含めて欠席を続け今回が初参加だった点も論点。

💴 経済

📊 FOMC、政策金利を3会合連続で据え置き ── 中東情勢で意見対立鮮明に

4月28-29日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)は、政策金利であるFF金利の誘導目標を3.50-3.75%で据え置くと決定した(4月29日発表、日本時間30日早朝)。3会合連続の据え置きで、市場予想通り。インフレ率が依然として目標(2%)を上回って高止まりしていること、雇用市場は冷え込みつつも崩壊には至っていないこと、中東情勢の不確実性が経済見通しにリスクをもたらしていること、などが判断の背景。

ただし会合内部では意見の対立が鮮明になった。3名の地区連銀総裁が「緩和バイアス」(次は利下げを示唆する文言)の声明文残留に反対票を投じ、タカ派的な分裂が顕在化。パウエル議長は「政策金利は適切な水準にあると考える。利上げが適切であれば実行するし、利下げが適切と判断すればその逆のシグナルを送る」と中立的な姿勢を示した。パウエル議長の任期は5月15日まで。後任にはケビン・ウォーシュ氏が指名され、4月29日の上院銀行委員会で承認された(13対11)。今回がパウエル氏議長としての最後のFOMCとなる可能性が高い。

🗺️ FRB本部(ワシントンD.C.)
💡 中学入試の視点:金融政策と日米金利差

金利を上げる=景気を冷ます(インフレ抑制)/金利を下げる=景気を刺激。この基本構図を押さえる。米国は3.50-3.75%の高金利、日本は0.5%前後の低金利という「日米金利差」が円安の構造的要因。今回の据え置きで6月以降の利下げ確約は後退し、ドル高・円安基調は続く可能性が高い。日経平均株価は4月27日に初の6万円台到達(取引終了時点)したが、これは円安進行による輸出企業の業績期待が一因。金融政策(中央銀行)と財政政策(政府)の違いも頻出論点。

🌏 国際

🤝 米イラン再協議、パキスタンで開始のはずが直前に派遣中止

4月25日、トランプ大統領は娘婿のクシュナー氏とウィトコフ特使に対し、米イラン交渉のためのパキスタン訪問を見送るよう指示した。ホワイトハウスのレビット報道官は前日24日に「イラン側に一定の進展が見られる」と説明していたが、トランプ氏は「イラン側の交渉姿勢は不十分」「相手の責任者が誰かが不明」として直前で派遣を中止した。

イランのアラグチ外相はパキスタンの首都イスラマバードで当局者にイラン側の最新提案を説明していたが、アラグチ氏が同地を発った約1時間後にトランプ氏は派遣中止を決定。ホルムズ海峡の封鎖解除を巡る米イラン交渉は合意のめどが立たない状況が続く。イランのペゼシュキアン大統領は「脅しや封鎖で押し付けられる交渉には応じない」と強硬姿勢。一方トランプ氏は4月26日、米FOXニュースに「彼ら(イラン)が望めばわれわれの所に来るか電話できる」と発言し、交渉再開の可能性は残している。

🗺️ パキスタン首都イスラマバード(米イラン協議の調整地)
💡 中学入試の視点:第三国を介した外交

米国とイランは1979年のイラン・イスラム革命以来、国交を断絶している。両国の協議には「第三国」(オマーン、カタール、パキスタンなど)が仲介役を務めるのが通例。今回パキスタンが選ばれたのは、イランと国境を接する隣国でイスラム圏の協力国でもあるため。「シャトル外交」(特使が両国を行き来する外交手法)の典型例として記述問題で問われやすい。なお米イラン関係の大枠は「核開発をめぐる対立」と「ホルムズ海峡の海上交通」の2軸で整理。

🤖 科学技術

⚡ NTTグループ、AIネイティブインフラ「AIOWN」を発表 ── データセンター容量を3倍超へ

4月27日、NTT・NTTデータグループ・NTTドコモビジネスの3社は、AIネイティブインフラ「AIOWN(エーアイオン)」の展開を発表した。生成AIの普及により、AIワークロードが「学習」中心から「推論」中心へ移行し、データ処理需要が大幅に拡大することを見据えた取り組み。ユーザーの用途に応じてGPU・通信ネットワーク・電力を最適配分し、分散配置されたデータセンターからエッジデバイスまでセキュアに統合的に提供する。

NTTグループは現在、国内47都道府県に160拠点以上のデータセンターを展開(市場シェア1位)。これを現状の約300MW(メガワット)から2033年度までに約1GW(ギガワット)へと3倍超に拡張する。具体的には、2029年に東京・品川区と福岡市にAI対応DCを新設、栃木市に約100MWの大規模DCを開設、2030年以降には千葉県白井市で国内最大級のDCキャンパスを稼働。同日、NTTドコモビジネスは半導体企業Rapidus(北海道千歳市)への液冷データセンター提供も発表。トヨタ自動車、中国電力、Mujinなどとも連携し、フィジカルAIや工場のデジタルツイン化、再生可能エネルギーとの連携も進める。

🗺️ NTTドコモビジネス本社(東京都千代田区)
💡 中学入試の視点:IOWN・AIと電力問題

IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)はNTTが提唱する次世代通信基盤で、光電融合技術により消費電力を最大1/100に抑える構想。今回のAIOWNはそのIOWN技術をAI用途に特化させた基盤。AI時代の最大の課題は「電力消費の急増」で、ガートナーの予測ではDC電力消費は2025年の448TWh→2030年に980TWhへ倍増。水力・原子力・再生可能エネルギーとの連携がカギで、中国電力との協業はその好例。記述問題では「AIの普及がエネルギー問題に与える影響」が頻出予想。

🌐 経済安保

🌐 日本とEU、海底ケーブル防護で技術協力合意 ── 北極海ルート新設も議論

4月26日付日本経済新聞朝刊が報じた。政府は海底ケーブルの防護や敷設・保守についてEU(欧州連合)と技術協力する。第三者による切断や工作が疑われる事例が各国で相次いでおり、経済安全保障上の対策強化が急務。5月に開催される日EUデジタルパートナーシップ閣僚級会合の共同声明に盛り込む。ケーブルの切断・損傷、不審船の接近などを念頭に、不正の早期検知・修繕・有事対応で協力する。

注目は「北極海の北米側を経由して日欧を結ぶ新ルート」の議論だ。従来のロシア近海経由ではなくカナダ・グリーンランド側を通すことで、ロシアによる切断リスクを回避する狙い。日本の国際通信の99%は海底ケーブルが担っており(衛星通信ではなく)、台湾近海では年7-8件のケーブル損傷が発生。世界の海底ケーブル容量の70%超をメタ・グーグル・マイクロソフト・アマゾンの米テック大手が保有(10年前は10%未満)するなど、構造的変化も進む。湖北工業など関連株も急騰した。

🗺️ 北極海北米側経由ルートの新設候補(日本〜欧州)
💡 中学入試の視点:経済安全保障とインフラ

経済安全保障推進法」(2022年施行)により、日本でも基幹インフラの安全確保が法制化されている。海底ケーブルは①国際通信の99%を担う、②自衛隊・在日米軍の防衛活動も支える、③切断されると外国との金融取引も停止する、という「戦略インフラ」。日米仏の3社(NEC、米サブコム、仏ASN)が世界の敷設ケーブルの大半を製造する一方、中国のHMNテクノロジーズも台頭。日本では千葉県南房総市の千倉、茨城県南部に陸揚局がある。記述問題では「グローバル化と経済安全保障の両立」が頻出論点。

🇩🇪 国際

📉 ドイツのifo景況感指数、2020年5月以来の最低水準 ── イラン危機が経済を窒息

4月24日発表のドイツのifo(イーフォー)景況感指数が、3月の86.3ポイントから4月は84.4ポイントへ急落した。これは新型コロナによる全世界的なロックダウンに陥った2020年5月以来の最低水準。ifo経済研究所のクラウス・ヴォールラーベ氏は「イラン危機がドイツ経済を食い尽くす不確実性の波を生み出している」とコメントした。

セクター別では特に製造業(ドイツ輸出の心臓部)が大幅減速。エネルギー集約型で地政学ショックに敏感な化学産業が悲観論を煽り、中間製品の供給不足が再発。サービス・物流も世界貿易の減速と運営コスト上昇で大きなプレッシャー。小売は物価上昇で購買力が低下し、消費が大幅・恒久的に削減される懸念。建設は期待値が10ポイント近く急落、高金利と資材費高騰で建設現場が事実上麻痺状態。ドイツは「ヨーロッパの経済機関車」と呼ばれてきたが、今回の急落は欧州全体の経済停滞リスクを示唆する。

🗺️ ドイツ経済の中心地・フランクフルト(ifo経済研究所はミュンヘン)
💡 中学入試の視点:エネルギー依存と経済

ドイツは2022年のロシアによるウクライナ侵攻以降、ロシア産天然ガスへの依存(旧パイプライン「ノルドストリーム」など)を断ち切り、中東・米国・北アフリカからのLNG(液化天然ガス)輸入に切り替えた。しかし今度は中東の戦争でその供給が脅かされる構造に。一方日本は原油の約9割が中東依存(うちホルムズ海峡経由が約9割)。「エネルギー安全保障」の観点で日独の構造比較は記述問題で頻出予想。再生可能エネルギー、原子力、化石燃料のミックス(電源構成)も押さえたい。

☢️ 国際

🕊️ NPT再検討会議が国連本部で開幕 ── 米イラン、副議長選出を巡り非難応酬

4月27日、米国ニューヨークの国連本部NPT(核拡散防止条約)再検討会議が開幕した。約190カ国・地域が参加、議長はベトナムのドー・フン・ビエット国連大使。会期は5月22日まで約1か月間。NPTは「米国・ロシア・英国・フランス・中国の5カ国以外は核兵器を持たない」「持っている国は核軍縮の努力をする」という条約で、5年に1度、運用状況を確認する会議が開かれる。

会議冒頭から米国とイランが副議長選出を巡り非難応酬。イラン側は米国・イスラエルによる核施設への軍事攻撃を厳しく批判し、米国側はイランの核開発の不透明性を非難するなど、国際社会の対立が鮮明となった。中国も「日本の核兵器取得阻止を」「非核三原則の見直しは認められない」と発言し、各国の思惑が交錯。5月1日には日本から松井一実広島市長、被爆者代表(日本被団協)の浜住治郎事務局長が登壇予定。日本代表は国光文乃外務副大臣。なお、長崎大学RECNAの集計では世界の核弾頭数は1年で220発増の合計1万2340発と、軍縮どころか拡散傾向。

🗺️ 国連本部(米国ニューヨーク・マンハッタン)
💡 中学入試の視点:唯一の戦争被爆国・日本の役割

NPT(1968年採択、1970年発効、日本は1976年批准)は「核保有国の特権を固定化している」との批判もあるが、核兵器を持つ国を増やさない国際秩序の柱。日本は「非核三原則」(持たず・作らず・持ち込ませず)米国の核の傘(拡大抑止)に依存する複雑な立場。「核兵器のない世界」を訴える広島・長崎と、現実主義の安全保障政策の間で揺れる構図は、記述問題で「核軍縮について日本はどう取り組むべきか」として頻出予想。2017年の核兵器禁止条約(TPNW)に日本は不参加だが、被爆者の日本被団協が2024年ノーベル平和賞を受賞した点も押さえたい。

🇯🇵 政治・経済

🛢️ 高市首相、ナフサ供給「年を越えて確保」と表明 ── 中東以外からの調達3倍に

4月30日、高市早苗首相は中東情勢に関する関係閣僚会議で、原油由来のナフサ(粗製ガソリン)由来の化学製品について「年を越えて供給を継続できる」との見通しを示した。これまでは「半年以上」と説明していたが、中東以外からの代替調達が進んだことで見通しが改善。会議後にX(旧Twitter)にも投稿した。

経済産業省の資料によれば、5月は中東以外からのナフサ輸入がイラン戦争前の約3倍に拡大する見込み。具体的には米国・アルジェリア・ペルーなどからの輸入と、備蓄原油を使った国内精製でまかなう。川中製品(中間製品)の在庫や調達を合わせると12月以降も供給が確保できる。高市首相は併せて、大量発注による買い占めなどが生じないよう関係業界への周知徹底を指示した。ナフサはエチレンなど基礎化学品の原料となり、食品トレー・塗料・タイヤ・洗剤・包装材など、私たちの日常生活で使うほぼあらゆるプラスチック製品の出発点となる重要な原料。

🗺️ 首相官邸・経済産業省(東京・霞が関)
💡 中学入試の視点:エネルギー安全保障と「調達の多角化」

日本はエネルギー自給率が約13%(2023年度)と先進国の中で極めて低い。原油の約9割を中東に依存し、そのうち約9割がホルムズ海峡経由。今回の危機で「調達の多角化」(米国・北アフリカ・南米など)が一気に進んだのは、危機をきっかけに脆弱な構造が見直された好例。記述問題では「エネルギー自給率を高めるためにできること」(再生可能エネルギー拡大、原子力、省エネ、燃料の備蓄など)がよく問われる。「備蓄」には国家備蓄(約146日分)と民間備蓄(約90日分)があり、合計で約8か月分のクッションがある点も重要論点。

🇺🇸 経済安保

🔬 米議会、対中半導体規制を旧来型まで拡大する新法案 ── 日本・オランダにも連携要請

4月、米連邦議会下院の超党派議員が「ハードウエア技術規制の多国間調整法(MATCH法)」と呼ぶ法案を提出した。これまで先端品(最新世代)に限定されていた半導体製造装置の対中輸出規制を旧来型(古い世代)にまで広げる内容で、日本・オランダなど同盟国にも連携を求める。AI用半導体の内製を急ぐ中国の開発を遅らせる狙い。

規制対象には、オランダのASMLホールディング(露光装置の最大手)や日本の東京エレクトロン(成膜・エッチング装置の大手)といった世界的な半導体製造装置メーカーが含まれる。米国はすでに2022年10月から先端半導体の対中輸出規制を段階的に強化してきたが、「デカップリング(切り離し)」の対象範囲が一段と広がる構図。中国も対抗措置として、レアアース(希土類)の輸出管理強化、米国防衛関連企業20社・幹部10名への報復制裁などを実施。一方、米中は2025年10月にレアアース管理強化を1年間停止する一方、米国は先端半導体H200の中国向け輸出を条件付きで解禁するなど、駆け引きが続く。

🗺️ 東京エレクトロン本社(東京・赤坂)── 規制対象になりうる日本の半導体装置大手
💡 中学入試の視点:チョークポイント戦略

チョークポイント」とは、サプライチェーンのうち1〜2社・1〜2か国が独占する「絞り込み点」のこと。中国にとっての先端半導体(米欧日が握る)、米国にとってのレアアース(中国が握る)が現代の代表例。米国の対中政策は「技術ギャップ戦略」と呼ばれ、中国に最先端技術が渡るのを防ぐ一方、自国の生産能力を最大化して両国間の技術ギャップを維持する戦略。日本もTSMC熊本工場(JASM)、Rapidus北海道千歳工場で国内生産能力を整備中。「経済安全保障と自由貿易の両立」は記述問題の頻出論点。

📈 経済

📈 2026年1-3月期の日本企業M&A、件数1295件で過去最多更新 ── 金額12.4兆円

レコフデータの集計によれば、2026年1-3月期の日本企業のM&A(合併・買収)件数は1295件と、前年同期の1182件から113件・9.6%増加し、3年連続で同期間の最多を更新した。金額は12兆3883億円で過去最高。さらに4月単月(暫定値)も件数122件・前年比18.4%増、金額1兆2115億円・21.5%増と高水準を維持。2025年通年の日本企業のM&Aは件数5115件・金額35.7兆円で、件数・金額ともに過去最高を記録していた。

マーケット別内訳は、IN-IN(国内同士)が1037件で11.1%増、OUT-IN(海外→国内)が105件で11.7%増と最多更新の一方、IN-OUT(国内→海外)は153件で1.3%減。背景には、①「選択と集中」で大企業が非中核事業を切り離す動き(セブン&アイのスーパー事業売却、三菱ケミカルの田辺三菱製薬売却など)、②後継者不足による中小企業の事業承継ニーズ、③東証の市場改革を背景にPBR改善・資本効率向上を求める投資家の圧力、④投資ファンド(米ベインキャピタル・ブラックストーン・KKR、国内のMBKパートナーズなど)の関与拡大、がある。直近では大和証券グループ本社のオリックス銀行買収(3700億円)が4月の最大案件。

🗺️ 東京・丸の内(M&Aアドバイザリーや投資ファンドが集積する金融街)
💡 中学入試の視点:M&Aと日本経済の構造変化

M&A(Merger and Acquisition)は「合併と買収」の略で、企業の「成長戦略」「事業承継」「選択と集中」の手段。日本では中小企業経営者の高齢化(社長の平均年齢60.4歳、約半数が後継者未定)が深刻で、毎年多くの黒字企業が後継者不足で廃業の危機に。M&Aは「大廃業時代」を防ぐ手段としても期待される。記述問題では「M&Aがもたらすメリットとデメリット」(雇用維持・技術伝承・規模の経済 vs リストラ・文化対立・短期志向)の論点が頻出。「東証PBR改革」もキーワード。

編集長の鳥
📝 編集長コラム
〜 「数字の明暗」が同居する時代を、どう読み解くか 〜

2026年4月の最終週、世界と日本の経済ニュースには「明るい数字」と「暗い数字」が見事に同居していた。

明るい数字──日経平均株価は4月27日に取引終了時点で初の6万円台に乗せた(6万537円36銭)。AIに使う半導体・関連装置の業績期待、円安、企業のM&A活発化(2026年1-3月期は1295件で過去最多更新、金額12.4兆円で過去最高)が背景だ。NTTグループはAIOWNでデータセンター容量を3倍超に拡張すると発表し、日本のAIインフラが世界水準で動き始めた。

暗い数字──同じ週、ドイツのifo景況感指数は2020年5月以来の最低水準(84.4)に急落した。ifo研究所は「イラン危機がドイツ経済を食い尽くしている」と表現する。米FOMCは政策金利を3会合連続で据え置いたが、その理由は「インフレ高止まり」と「中東情勢の不確実性」。日本でも消費者物価は2025年度に2.7%上昇(4年連続2%超)、お米のねだんは過去最大の48.9%上昇を記録した。

つまり、「企業が儲かる」と「家計が苦しい」が同じ画面の中で進行している。これは矛盾ではなく、世界経済の構造変化そのものだ。AI・半導体への巨額投資は将来の生産性向上を見込んで株価を押し上げ、エネルギー危機・地政学リスクは目下の物価を押し上げる。未来の明るさと足元の重さが同時に表れているのが2026年春の景色である。

もう一つ、見逃せない構図がある。「連携」と「分断」の同時進行だ。日本とEUは海底ケーブル防護で技術協力を結び、北極海の北米側ルート新設まで議論する。経済安全保障の「友好国分散(フレンドショアリング)」が形になりつつある。一方、米国は対中半導体規制を旧来型まで広げるMATCH法を検討し、米中の「デカップリング」はさらに深まる。トランプ大統領出席の夕食会では発砲事件が起き、米国内の政治的暴力すら常態化しつつある。

そして核軍縮の現実──ニューヨーク国連本部で開幕したNPT再検討会議では米イランが冒頭から非難応酬。世界の核弾頭は1年で220発増えて1万2340発に。「核兵器のない世界」を訴える唯一の戦争被爆国・日本と、現実主義の安全保障の間で、5月1日には広島市長と被爆者代表が国連で演説する。

高市首相は4月30日、ナフサ供給を「年を越えて確保できる」と表明した。中東以外からの調達を3倍に増やし、米国・アルジェリア・ペルーへと供給網を組み替える。エネルギー自給率13%の日本にとって、これは「危機を機に脆弱性を直す」典型例だ。

──中学入試の社会の時事問題は、今や「事実を覚える」だけでは太刀打ちできない。株価と物価、連携と分断、明るさと重さが同時に進む世界で、「複数の視点を持って物事を見る力」が問われている。今号で取り上げた10ニュースは、いずれもその力を鍛えるための題材だ。

💭 保護者と一緒に考えてみよう

株価が上がるのと、物価が上がるのは、同じ『上がる』でも何が違うのだろう?」「『連携』と『分断』が同時に進む世界で、日本はどんな選択をすべきだろう?」── 答えは一つではありません。家庭で議論してみてください。

❓ 時事問題クイズ(入試形式5問)

選択肢から正解を選ぼう。実際の中学入試で出題される形式です 🎯

Q1
2026年4月28-29日のFOMCで、米FRBが据え置きを決めた政策金利(FF金利)の誘導目標はどれか。
ア. 0.50〜0.75%
イ. 2.00〜2.25%
ウ. 3.50〜3.75%
エ. 5.25〜5.50%
正解:ウ 3.50〜3.75%
3会合連続の据え置き。インフレ高止まりと中東情勢の不確実性が背景。3名の地区連銀総裁が緩和バイアス残留に反対。パウエル議長の任期は5月15日まで、後任ウォーシュ氏が4月29日に上院銀行委員会で承認(13対11)。
Q2
日本の国際通信のうち、海底ケーブルが担っている割合に最も近いものはどれか。
ア. 約30%
イ. 約60%
ウ. 約80%
エ. 約99%
正解:エ 約99%
衛星通信ではなく海底ケーブルが速度・容量の両面で優れるため。日本では千葉県南房総市の千倉、茨城県南部に陸揚局がある。台湾近海では年7-8件の損傷事故が発生し、経済安全保障上のリスクとして政府はEUと技術協力で合意(4/26報、5月の日EUデジタルパートナーシップ閣僚級会合の共同声明)。
Q3
4月24日に発表されたドイツのifo景況感指数(4月分)が示した値「84.4」は、どの時期以来の最低水準か。
ア. 2008年のリーマン・ショック以来
イ. 2011年の東日本大震災・欧州債務危機以来
ウ. 2020年のコロナ・ロックダウン以来
エ. 2022年のウクライナ侵攻直後以来
正解:ウ 2020年5月のコロナ・ロックダウン以来
ifo経済研究所は「イラン危機がドイツ経済を食い尽くしている」と指摘。製造業(特に化学)、サービス・物流、小売、建設のすべてのセクターで悪化した。ドイツは「ヨーロッパの経済機関車」と呼ばれ、その急落は欧州全体の停滞リスクを示唆。
Q4
2026年4月27日にNTT・NTTデータグループ・NTTドコモビジネスの3社が発表した、AIネイティブインフラの構想名はどれか。
ア. AIOWN
イ. SusHi Tech
ウ. Society 5.0
エ. Beyond 5G
正解:ア AIOWN(エーアイオン)
NTTが推進する次世代通信基盤「IOWN」をベースに、AI用途に最適化したネイティブインフラ。データセンターのIT電力容量を現状の約300MWから2033年度には約1GWへと3倍超に拡張。同日、半導体企業Rapidus(北海道千歳市)への液冷データセンター提供も発表。トヨタ・中国電力とも連携。
Q5
2026年4月27日に米国ニューヨークの国連本部で開幕した、約190カ国・地域が参加して核軍縮を議論する会議の正式名称はどれか。
ア. 国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)
イ. NPT(核拡散防止条約)再検討会議
ウ. 核兵器禁止条約(TPNW)締約国会議
エ. 国連軍縮特別総会
正解:イ NPT(核拡散防止条約)再検討会議
第11回。議長はベトナムのドー・フン・ビエット国連大使。会期は5月22日まで。冒頭から米イランが副議長選出を巡り非難応酬。5月1日には松井一実広島市長と被爆者代表(日本被団協)が登壇予定。日本は「非核三原則」と「米国の核の傘」の間で複雑な立場。長崎大学RECNAの集計では世界の核弾頭は1年で220発増の合計1万2340発と拡散傾向。
✏️ 考えてみよう(記述式・入試対策)

模範解答付き。実際の中学入試で出題される記述問題レベルです ✏️

Q1
2026年4月27日、日経平均株価は取引終了時点で初めて6万円を突破しました。一方、同じ週に発表された2025年度の消費者物価指数は前年度比2.7%上昇し、お米のねだんは過去最大の48.9%上昇でした。「株価は会社の儲けの期待」「物価は生活コスト」という違いに注目し、両者がなぜ同時に上がるのかを120字以内で説明しなさい。
💡 ヒント:「企業の儲け」と「家計の負担」は同じ経済の中で別々の動きをすることがある。
模範解答(118字) AIや半導体の業績期待や円安で輸出企業の利益が増え株価が上がる一方、中東情勢でエネルギーや原材料の輸入価格が上がり物価も上がる。投資家には追い風だが、賃金が物価に追いつかない家計には負担となるため、同時進行となるから。

採点ポイント:①株価の決定要因(業績期待・円安)3点 ②物価の決定要因(コスト上昇・地政学)3点 ③両者が別の力で動くこと4点 ④賃金との関係5点。「コストプッシュ型インフレ」「実質賃金」「資産効果」に触れれば加点。
Q2
日本の国際通信の99%は海底ケーブルが担っています。2026年4月26日報、政府はEUと海底ケーブル防護で技術協力することで合意し、北極海の北米側を通る新ルートも議論する予定です。なぜ「ロシア近海ではなく北米側のルート」を選ぶのか、「経済安全保障」という言葉を使って150字以内で説明しなさい。
💡 ヒント:海底ケーブルが「切られる」リスクは、自然災害だけではない。
模範解答(146字) 近年、海底ケーブルが第三者により切断・工作される事案が世界で相次いでおり、ロシア近海を通すルートはロシアによる切断リスクが高い。経済安全保障の観点から、価値観を共有する米国・カナダ側を通すことで重要な国際通信を守り、有事の際にも切断されにくいルートを確保する狙いがあるから。

採点ポイント:①海底ケーブル切断の現実3点 ②ロシア近海のリスク3点 ③北極海北米側の意義4点 ④経済安全保障の概念5点。「友好国分散(フレンドショアリング)」「インフラ強靭化」に触れれば加点。
Q3
2026年4月30日、高市首相はナフサ供給について「年を越えて確保できる」と表明しました。これまで「半年以上」だった見通しが改善した理由は、米国・アルジェリア・ペルーなど中東以外からの輸入を3倍に増やしたためです。日本のエネルギー自給率は約13%しかありません。今回の対応から学べる「資源確保の教訓」を、「自給率」と「多角化」の2つの言葉を使って150字以内で説明しなさい。
💡 ヒント:「危機をきっかけに弱点を直す」という発想を持とう。
模範解答(147字) 日本のエネルギー自給率は約13%と低く、特に中東依存度が高いため、ホルムズ海峡封鎖のような事態で供給が脅かされやすい。今回はナフサ調達を米国・北アフリカ・南米へと多角化することで危機に対応した。資源は調達先を分散させ、長期的には再生可能エネルギーで自給率を上げる両輪が必要だ。

採点ポイント:①日本の自給率の低さ3点 ②中東依存の構造的弱さ3点 ③多角化の具体性(米・アルジェリア・ペルー)3点 ④長期的視点(再エネ・自給率向上)3点 ⑤「両輪」という総合的視点3点。「備蓄」「フレンドショアリング」「エネルギー転換」に触れれば加点。
🔬 理科探究「光ファイバーとAI時代の電力問題」

今週のテーマ:海底ケーブルの中身とデータセンターの電力

今週のニュースでは「海底ケーブル日EU協力」と「NTTグループAIOWN」が並び、いずれも「光(ひかり)」という現代インフラの主役を扱っている。

① 海底ケーブルの中身:光ファイバー 海底ケーブルの心臓部は髪の毛より細い「光ファイバー」(直径約0.125mm=125μm)。ガラスでできた芯(コア)の中を、レーザー光が「全反射」を繰り返しながら高速で進む。光の進むスピードは秒速約20万km(真空中では30万km)で、衛星通信より速くてたくさんのデータを運べる。1本のケーブルの中には、こうした光ファイバーが何十本も束ねられ、ポリエチレン樹脂・銅パイプ・浅海では鉄線で外装保護される。中継装置は減衰した光信号を増幅し、分岐装置は海中で経路を分ける。

② AIと電力:データセンターの「液冷」革命 AIの計算にはGPU(画像処理装置)が大量に使われる。GPUは膨大な熱を出すため、従来は空気で冷やす「空冷」方式だったが、効率が限界に近づいている。NTTグループが推進する「液冷」方式は、サーバー機器に冷却液(純水や特殊な不凍液など)を直接接触させて熱を奪う。空冷比で冷却用消費電力を最大60%削減できる。NTTドコモビジネスは半導体企業Rapidus(北海道千歳市)にも液冷データセンターを提供する。

③ なぜ「光電融合」なのか 現在のコンピューターは「電気」で計算している。しかし配線の中を電気が流れるとき、抵抗で熱が出てエネルギーがムダになる。NTTのIOWN構想は計算自体を「光」で行う「光電融合」を目指し、消費電力を最大1/100にする計画。2030年までに全世界のデータセンターの電力消費は約2倍(448TWh→980TWh)になるとガートナーは予測しており、この革新は人類のエネルギー問題そのものに直結する。

実験提案:家庭でできる「全反射」の実験。透明なガラス瓶に水を入れ、底からレーザーポインターを当てると、光が水と空気の境界面で「曲がらず跳ね返る」現象を観察できる(角度を変えて試そう)。これが光ファイバーで光が遠くまで届く原理。「全反射」「臨界角」は中学理科でも頻出。

📚 歴史探究
📺 今週日曜放送! NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」
歴史キャラクター
第17回「小谷落城」
〜 浅井家の滅亡と「3姉妹」が変えた歴史 〜

天正元年(1573年)9月1日、近江の小谷城が落城。
浅井長政の自害と、お市・茶々・初・江が信長に救出された日。
中学入試社会「戦国時代」の重要事件として頻出。

2年前の姉川の戦い(1570年)で織田・徳川連合軍に敗れた浅井長政と、その同盟相手だった朝倉義景は、その後3年間にわたり信長への抵抗を続けた。長政の本拠は近江国(現在の滋賀県長浜市)にある小谷城(おだにじょう)。標高約495mの小谷山に築かれた、戦国期屈指の「山城(やまじろ)」であった。

長政は元々、信長の妹お市の方を正室に迎え、信長との同盟関係にあった。しかし1570年、信長が朝倉義景を攻めたことを受け、長政は「越前朝倉家との古い同盟(祖父の代から)の義理」を選び、信長を裏切った。これが姉川の戦いにつながり、結果として浅井家滅亡への引き金となる。

お市 茶々・初・江 救出 織田軍3万 🏯 1573年(天正元年)9月1日 小谷落城 浅井長政(29歳)自害、浅井家滅亡。お市と3姉妹(茶々・初・江)は 織田軍に救出され、後に豊臣家・徳川将軍家へとつながる血脈となった。 羽柴秀吉は戦功で近江国北部(旧浅井領)の大名となり頭角を現す。

🎨 1573年9月1日・小谷落城の情景(イメージ図)

1573年8月、信長は浅井・朝倉同盟の「弱い環」であった朝倉義景を先に攻め、義景を越前一乗谷で滅ぼす(朝倉氏の滅亡)。続けて信長軍3万は小谷城を包囲。9月1日、長政は妻お市の方と娘たち(茶々・初・江の3姉妹)を信長のもとに送り出した後、本丸で自害(享年29)。父・久政(くまさ)も自害し、戦国大名としての浅井家は滅亡した。

羽柴(豊臣)秀吉は今回の戦いで大きな戦功を挙げ、旧浅井領(近江国北部・約12万石)を与えられて初めての城持ち大名となり、長浜城を築いた。これが秀吉の「天下取りの始まり」とされる。同じ1573年には、信長が将軍足利義昭を京都から追放(室町幕府の事実上の滅亡)もあり、「中世から近世への転換点」として中学入試で頻出の年となる。

🗺️ 小谷城跡(滋賀県長浜市湖北町、現在は国指定史跡)

⭐ 入試で問われる「小谷落城」3つのポイント

1 「義理」と「家族」のはざまで揺れた長政 長政は祖父の代からの朝倉家との同盟という「義理」と、信長の妹お市との結婚という「家族」の間で、結果的に「義理」を選んだ。戦国武将の「忠義観」を考える題材として、記述問題で頻出。
2 3姉妹がつないだ「豊臣・徳川」両家 救出された3姉妹は後に──長女・茶々は豊臣秀吉の側室(淀殿)三女・江は徳川秀忠(2代将軍)の正室となる。つまり浅井家の血は豊臣家・徳川将軍家の両方に受け継がれた。歴史は意外なところでつながる。
3 1573年は「中世→近世」の転換点 同年、足利義昭追放で室町幕府滅亡、浅井・朝倉滅亡で戦国大名の旧体制が崩壊。信長の天下統一が加速する画期。中学入試では「1573年に起きた出来事を3つ挙げよ」という形で頻出。

📺 テレビで見てみよう!

NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」
第17回「小谷落城」
5月3日(日)夜8時 放送!
お市と3姉妹(茶々・初・江)の救出シーンに注目。秀吉(藤吉郎)の長浜大名就任への伏線も。 🏯

💭 入試で問われる視点

長政は信長を裏切った『裏切り者』なのか、義理を貫いた『忠義の人』なのか?」── 戦国武将の評価は時代によって変わる。江戸時代は徳川家から見て「悲劇の義父(長政は江の父)」として浅井家は美化された側面がある。歴史の評価は『誰が・いつ・どの立場で書くか』で変わるという歴史認識(リテラシー)の論点は、近年の中学入試で頻出。

👨‍👩‍👧 保護者のひとこと
💬 今週の質問

「明るい数字(株価6万円・M&A過去最高)と、
暗い数字(物価2.7%上昇・お米48.9%高)が
同時に進む経済を、お子さまにどう伝えますか?」

今週は「企業の儲け」と「家計の負担」が並走する週でした。AIや半導体への期待で日経平均は史上初の6万円台、企業のM&Aは1-3月期で過去最多更新(1295件、12.4兆円)と「攻めの経済」が活況。一方、消費者物価は4年連続2%超、お米は過去最大の48.9%上昇、ドイツのifo景況感は2020年以来の最低、米FOMCは中東情勢の不確実性を理由に金利据え置き──と「守りの経済」も同時に動いています。

ご家庭での対話には「同じ『上がる』でも、何が違うのか?」という問いがおすすめです。株価は「将来の儲けへの期待」、物価は「目の前のコスト」。「企業」と「家計」は経済の中で別の動きをすることがある──この視点を持てると、中学入試社会の経済分野は格段に解きやすくなります。麻布・栄光・武蔵・桜蔭などで「物価上昇の良し悪しを論じよ」型の出題が頻発しています。

※ 今号は中学受験の時事頻出テーマが特に多く詰まった週です。FOMC・海底ケーブル・経済安全保障・NPT再検討会議・ナフサ・米中半導体規制・小谷落城──いずれも難関校で過去5年に出題実績あり、または出題予想が高い領域です。記述式3問は時間を計って解いてみてください。週末に「編集長コラム」を保護者の方が一緒に読み、論点を会話するだけでも論理的思考力の良いトレーニングになります。

※大河ドラマ「豊臣兄弟!」第17回「小谷落城」は5/3(日)20時放送。1573年は「室町幕府滅亡」「浅井家滅亡」「朝倉家滅亡」が一気に起きた中世→近世の転換点で、中学入試の年代並べ替え問題で頻出年です。

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