小学生のお子さまをもつ保護者へ。英検は「級を取ること」自体が目的ではなく、英語学習のペースメーカーです。このページは「何年生で何級か」「いつ受けるか」「自宅・オンライン・塾のどれで対策するか」に加え、単語・リスニング・ライティング・二次面接を家庭でどう伸ばすかまで、合格率データ(出典明記)と公式日程をもとに正直に整理した英検ロードマップの総合ハブです。教室誘導の前に、まず家庭での設計図をお渡しします。
「何年生で何級」が現実的か? 無理なく目指せる目安です
中学1年レベル。アルファベット・基本的な挨拶・簡単な文が読める。一次試験のみ(面接なし)。はじめての英検におすすめ。
中学2年レベル。過去形・未来形が使える。まとまった文章が読めて、日常会話のリスニングができる。最初の「壁」になりやすい級。
中学卒業レベル。ライティングと二次試験(面接)が加わる。受験英語としても大きなアドバンテージに。中学入試で優遇する学校が増えている級。
高校中級レベル。小学生で取得すれば中学入試で非常に有利。ただし、無理に急がず基礎を固める方が長期的に有利。
📌 合格率データについて(正直な注記):英検協会は2014年度以降、学年別・受験者層別の合格率を公表していません。上記の数値は、協会が学年別データを公表していた最後の2013年度の小学生受験者の値です。年々受験者層が広がっているため現在の数値とは異なる可能性があり、あくまで「級ごとの相対的な難しさ」の目安としてご覧ください。また英検協会は、合格に必要な正答率の目安として「2級以下は各技能6割程度」と過去に説明しています。
従来型・本会場・個人申込の場合。準会場・S-CBT・団体申込は日程が異なります
※ 二次試験のA日程・B日程は申込方法・年齢・受験級などにより英検協会が指定します。日程は変更される場合があるため、申込前に必ず英検公式サイトの試験日程で最新情報をご確認ください。毎週末に受けられる英検S-CBT(準1級〜3級)という選択肢もあります。
それぞれのメリット・デメリットを正直に比較
市販の参考書+英検アプリで対策。旺文社「英検でる順パス単」シリーズが定番。最も低コストで、お子さまのペースで進められる。5級・4級向き。
英検に特化したオンライン講座。学研のkimini英会話、DMM英会話の英検対策コースなど。面接対策もオンラインで可能。送迎不要で続けやすい。
ECCジュニア、AEON KIDS、シェーン英会話など。対面で先生と一緒に学べる安心感。グループレッスンで仲間もできる。3級以上の面接対策に強い。
具体的な教室・講座の費用や向き不向きをもっと詳しく比べたい方は、小学生の英検対策教室(向く子・費用・受験への効果)もあわせてご覧ください。英会話と英検を両立させたい場合は英会話マッチング(43社比較)が役立ちます。
塾に通わなくても、家庭の工夫で土台はつくれます。級が上がるほど技能が増えるので、順番に
「うちの子はここでつまずいている」から逆引きできます
迷ったら、上から順に当てはめてください
学習歴が浅くても、5級は「合格できた」という成功体験を積みやすい級。ここでの達成感が次への原動力になります。いきなり上の級は狙いません。
過去形・未来形まで扱う4級は、文法の土台づくりに最適。半年〜8ヶ月かけてじっくり。低学年なら焦らず、楽しさをキープすることを優先します。
3級からライティングと二次面接が加わります。受験での優遇を狙うなら、面接対策ができるオンライン講座か対策塾を併用すると安心。願書や自己PRでのアピール材料にもなります。
小6で準2級が取れれば入試で大きな武器に。ただし語彙約3,600語と負荷が高いため、英語が「得意で楽しい」状態が続いていることが前提。無理は禁物です。
「いつ・何をやるか」を3ヶ月ごとの4フェーズで。どの級にも応用できます
合格はゴールではなく通過点。ここでの過ごし方が、英語が伸びる子と止まる子を分けます
英検取得が入試で有利になるケースが増加中
首都圏の中学入試では、英検の取得級に応じて加点・優遇する学校が年々増えています。たとえば頌栄女子学院は2026年度入試から、取得級に応じた「みなし得点」が使える英検英語利用入試を新設しました。広尾学園・三田国際・開智日本橋学園・東京都市大学等々力なども、英検を活用した入試を実施しています。主なパターンは次のとおりです。
※ 優遇の対象級・内容は学校ごとに異なり、毎年変わります。正確な情報は必ず各校の最新の募集要項でご確認ください。学校データベースでも確認できます。
小学生が受けられる英語検定はいくつもあります。目的で選び分けるための中立比較です
| 検定 | 対象・レベル | 合否 | 測るもの | こんな家庭に |
|---|---|---|---|---|
| 英検 (実用英語技能検定) | 5級〜1級/幼児〜大人 | 合否あり | 級ごとの語彙・文法・4技能(3級〜面接) | 中学受験での優遇を狙う/資格として残したい。国内での認知度・優遇の広さは随一。 |
| 英検Jr. (英検ジュニア) | BRONZE/SILVER/GOLDの3段階/幼児〜小学生 | 合否なし(正答率) | すべてリスニング。聞く力と英語への親しみ | はじめての英語検定/まず楽しく英語に触れさせたい低学年。英検の前段階に。 |
| ケンブリッジ英検 (YLE) | Starters / Movers / Flyersの3段階/幼児〜小学生 | 合否なし(盾の数で評価) | 国際基準の4技能をていねいに | 国際的な指標がほしい/インター・将来の海外を視野に。 |
| TOEFL Primary | Step 1 / Step 2/小・中学生 | 合否なし(スコア) | リーディング+リスニング。対策本に頼らず英語経験そのものを測る | おうち英語・インターで日常的に英語に触れている/「実際に使える力」を可視化したい。 |
📌 編集部の見解:どれか一つが「正解」ではありません。多くの家庭は英検Jr.やケンブリッジ Startersで楽しく入り、力がついたら英検へ移行する流れが自然です。中学受験という出口があるなら英検を軸に、英語を「好き」に保つ目的なら合否のない検定を併用、と目的で組み合わせるのが賢い選び方です。(検定の概要・日程は各検定の公式情報をご確認ください)
よくある後悔から、先に学んでおきましょう
受験を意識して短期間で級を駆け上がろうとした結果、お子さまが英語を「つらいもの」と感じてしまうケース。低学年ほど起きやすい後悔です。
筆記の勉強に集中し、面接練習をほとんどせずに本番へ。受かりやすい二次でまさかの不合格、というもったいない失敗。
目的が「内申・優遇」だけになり、合格と同時に英語学習がぱたりと止まってしまう。せっかくの土台が抜けてしまうパターン。
過去問のパターン暗記で合格はしたものの、実際には読めない・話せない。次の級でつまずいて初めて気づく、という後悔。
小学生の英検について、保護者からよく寄せられる質問
英検は英語設計の一部。目的に合わせて次のページへ