小学生のピアノ教室を選ぶとき、多くの家庭が迷うのが「大手系列の音楽教室にするか、個人のピアノ教室にするか」です。それぞれに良さがあり、どちらが正解ということはありません。
結論を先にお伝えします。仲間と一緒に音楽の基礎を幅広く育てたいなら大手系列、一人ひとりの進度に合わせてじっくり鍵盤に向き合いたいなら個人レッスン中心の教室が向いています。指導方針と料金は教室ごとに差があるため、最終的には体験で確かめるのが確実です。
大手系列と個人教室の違い
| 観点 | 大手系列の音楽教室 | 個人のピアノ教室 |
|---|---|---|
| レッスン形態 | グループと個人を併用するコースがある | 先生と1対1の個人レッスンが中心 |
| カリキュラム | 系列共通の体系的な教材・進度 | 先生の方針で柔軟に組み立てる |
| 育てたい力 | 聴く・歌う・つくるを含む総合的な音楽力 | 弾く技術と曲への取り組みを重視しやすい |
| 進度 | クラス単位で進む場合がある | その子のペースに合わせやすい |
| 料金 | 系列で目安はあるが教室で異なる | 教室ごとに幅がある |
※ 料金(月謝・入会金・施設費・教材費)は、大手系列でも教室によって異なることが各社の公式情報で案内されています。正確な金額は、検討する教室の公式サイトや体験レッスンで必ずご確認ください。
大手系列の音楽教室が向いている家庭
音楽を「弾く」だけでなく、聴く・歌う・つくるといった力も含めて幅広く育てたい家庭に向いています。系列共通の体系的なカリキュラムがあり、グループでの活動を通じて仲間と一緒に音楽を楽しめるのが特徴です。ヤマハの音楽教室では、楽譜を読んで弾くより前に、きく・うたう・ひく・よむ・つくるという流れで音楽の基礎を育てる独自のプロセスを掲げています。みんなと一緒に進むことが励みになるお子さまに合いやすい形です。
個人レッスン中心の教室が向いている家庭
その子のペースで、弾きたい曲や苦手なところにじっくり取り組ませたい家庭に向いています。カワイの小学生からのピアノコースは、先生とお子さま1対1の個人レッスンで、一人ひとりの進度に合わせたレッスンを行うと公式に案内されています。地域の個人教室も同様に、先生の方針に合わせて柔軟にレッスンを組み立てられるのが強みです。近所で平日夕方に通いやすい教室が見つかりやすいのも利点です。
選ぶときに見るポイント
教室のタイプよりも、先生との相性とお子さまの反応のほうが、続くかどうかを大きく左右します。体験のときには、先生の声かけ、子どもが楽しそうにしているか、家庭での練習がどのくらい必要か、発表会やグレード(級)の有無を確認しておくと、入会後のギャップが小さくなります。電子ピアノで始めてよいかなど、楽器についても体験時に相談しておくと安心です。
体験レッスンで聞く6つのこと
大手の教室でも個人の教室でも、続けられるかどうかは「先生との相性」と「家での練習のしやすさ」で決まります。体験レッスンでは、次の6つを聞いておくと比べやすくなります。
- 1回のレッスンは何分で、個人かグループか
- 使う教本は何で、家ではどれくらい練習すればよいか
- 発表会は年に何回あり、参加費や衣装代はいくらくらいか
- お休みしたときの振替はあるか
- 家にある楽器(電子ピアノでもよいか)について
- 月謝のほかにかかるもの(教材費・施設費・年会費)
小学校の音楽では、低学年で鍵盤ハーモニカ、3年生からリコーダーを習います。楽譜を読む力はそこで役に立つので、「楽譜の読み方をどう教えていますか」も聞いてみてください。
根拠:文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)」「中学校学習指導要領(平成29年告示)」。