赤字国債(あかじこくさい)とは? 小学生にもわかるやさしい解説
赤字国債とは、国の1年間の収入(税金など)では支出が足りないとき、その不足を補うために特例的に発行する国の借金(国債)のことです。正式には「特例国債(特例公債)」と呼ばれ、道路や橋などの資産が残る「建設国債」とは区別されます。
💰 どんなときに発行するの?
国は1年間に使うお金(歳出)を、税金などの収入(歳入)でまかなうのが基本です。しかし、景気が悪くて税金が思ったより集まらなかったり、急に大きな支出が必要になったりすると、収入だけでは足りなくなります。その足りない分を補うために、国がお金を借りるしくみが赤字国債です。国が「あとで利子をつけて返します」と約束して発行する借用書のようなもの、とイメージするとよいでしょう。
🔍 建設国債とのちがい(中学受験で頻出)
同じ「国の借金」でも、何に使うかで2種類に分けられます。建設国債は、道路・橋・港・学校などの公共事業に使う借金で、お金を使ったあとに、将来の世代も使える「資産」が残ります。いっぽう赤字国債は、社会保障費や人件費など、毎年つづけて必要になる支出の不足を補う借金で、使ってしまうと資産は残らず「借金」だけが残ります。
「橋を作るための借金」と「毎月の生活費のための借金」のちがい、とたとえるとわかりやすいでしょう。だから国の財政のルールでは、この2つをはっきり区別しています。
📜 なぜ「特例」なの?
国のお金のルールを定めた財政法という法律の第4条は、「国の支出は、税金などの収入でまかなうのが原則」と決めていて、国債(借金)は、公共事業などの建設国債だけを例外として認めています。つまり赤字国債は、本来は認められていないのです。
それでもお金が足りないときに発行できるよう、国会で「特例公債法」という特別な法律をつくります。本来は禁止だけれど特別に認める、という意味で「特例国債」と呼ばれ、性質から「赤字国債」とも呼ばれるのです。財政法がこのルールを作ったのは、昔、戦争のために国が借金を増やしすぎて大変なことになった反省からだ、といわれています。
👶 だれが返すの?
借りたお金は、利子をつけて返さなければなりません。その返済は、何年も先まで続きます。つまり、いま赤字国債で集めたお金は、将来の世代(いまの小学生のみなさんの世代)が返していくことになります。「いま困っている人を助けられる」という良い面と、「将来の負担が増える」という心配な面の両方(トレードオフ)を見ることが大切です。ニュースで赤字国債が出てきたら、「助かる人」と「あとで返す人」の両方を思いうかべてみましょう。
📰 2026年のニュースでは
2026年6月に成立した物価高対策の補正予算(3兆1135億円)は、その全額が赤字国債でまかなわれました。ガソリン代や電気・ガス代の負担を軽くする支援などに使われる一方、その分の借金が将来に残ることになります。「いまの助け」と「将来の負担」がセットになっている、赤字国債らしいニュースです。
❓ よくある質問
Q. 赤字国債とは何ですか?
A. 国の1年間の収入(税金など)では支出が足りないとき、その不足を補うために特例的に発行する国の借金(国債)です。正式には特例国債(特例公債)と呼ばれ、財源は社会保障費や人件費など毎年つづけて必要なお金に使われます。
Q. 赤字国債と建設国債は何がちがうのですか?
A. 建設国債は、道路・橋・港など、将来の世代も使える資産が残る公共事業のための借金です。赤字国債は、それ以外の毎年の支出の不足を補う借金で、後の世代に資産ではなく借金だけが残ります。財政法ではこの二つを区別しています。
Q. なぜ赤字国債は「特例」なのですか?
A. 財政法第4条は、国の支出は税金などでまかなうのが原則とし、国債は公共事業などの建設国債だけを例外的に認めています。赤字国債は本来は認められていないため、発行するには毎回「特例公債法」という特別な法律をつくる必要があり、そのため特例国債と呼ばれます。
📰 「赤字国債」は2026年6月12日号(補正予算3兆1135億円が全額赤字国債)で取り上げた用語です。 最新のニュースは 小学生しんぶん最新号(5・6年生版)、月ごとの時事問題の総整理は 中学受験 時事問題まとめ で確認できます。