時価総額(じかそうがく)とは? 小学生にもわかるやさしい解説
時価総額とは、「株価 × 発行されている株式の数」で計算される、株式市場でのその会社全体の値段(評価額)のことです。会社の大きさや、社会からの期待の大きさをはかるものさしとして使われます。
🧮 どうやって計算するの?
会社は「株式(株)」という細かい持ち分に分かれていて、株は市場で売り買いされています。その1株の値段が「株価」です。時価総額は、株価に、その会社が発行しているすべての株の数をかけた金額です。
たとえば、1株1,000円の会社が1億株を発行していれば、時価総額は1,000円×1億株=1,000億円。会社をまるごと買うとしたらいくらか、というイメージに近い数字です。
📏 株価と時価総額はどう違うの?
株価は「1株の値段」、時価総額は「会社全体の値段」です。株価が高い会社が必ずしも大きい会社とは限りません。発行している株の数が会社によってぜんぜん違うからです。会社の大きさをくらべるときは、株価ではなく時価総額を見ます。
時価総額は毎日の株価で変わるので、「いま社会がその会社の将来にどれだけ期待しているか」を映す鏡ともいえます。
🌏 1989年と今で、世界の「大きな会社」はこう変わった
時価総額のおもしろさは、「その時代に世界で一番大きい会社はどこか」が、時代とともに大きく変わることです。今から30年以上前の1989年(平成元年)、日本がバブル景気にわいていたころの世界の時価総額ランキングを見ると、上位10社のうち7社が日本の会社で、1位は日本電信電話(NTT)でした。
- NTT(日本電信電話) ── 約1,638億ドル
- 日本興業銀行
- 住友銀行
- 富士銀行
- 第一勧業銀行
トップ5はすべて日本企業。トップ10のうち7社、トップ50のうち32社が日本企業でした。出典:ビジネスウィーク誌(1989年)をもとにしたランキング。順位や金額は資料により多少異なります。
ところが今(2020年代)は、世界の上位はアップルやマイクロソフトなどアメリカのIT・AI企業が中心で、日本の会社はトップ10には入っていません。30年あまりで、世界が「お金とお金が集まる産業」が、銀行や製造業から、ITやAIへと移ったことが、ランキングの顔ぶれの変化にはっきり表れています。これは中学受験の社会でも「産業構造の変化」として問われるテーマです。世界ランキングの「今」の順位は日々動くので、調べるときは必ず日付(いつの時点か)を確かめましょう。
🚀 世界の大きな会社の例 ── スペースXの上場
2026年6月12日、アメリカの宇宙ロケットの会社「スペースX」が、アメリカのナスダック市場に上場しました(株式を市場で売り買いできるようにすること)。上場直後の初値をもとに計算した時価総額は約2兆ドル(1ドル160円なら約320兆円)。1回の上場で会社が集めたお金は約750億ドルで、史上最大の上場とされます。スペースXはH3ロケットと同じように、ロケットを安く宇宙へ飛ばす競争をしている会社です。
※株価は毎日変わるため、ここでの約2兆ドルは2026年6月12日の上場直後(初値ベース)という一時点の数字です。日がたつと変わります。
📰 2026年6月のニュースでは(国内首位の交代)
2026年6月1日、ソフトバンクグループの時価総額が48兆円を超え、トヨタ自動車を抜いて約22年半ぶりに国内首位となりました。AI(人工知能)への期待が高まり、AI関連に力を入れる会社の株が買われたことが背景です。日本を代表する会社の順位が「自動車」から「AI」へ入れかわった出来事として、大きなニュースになりました。あわせて日経平均株価も史上初の6万8000円台をつけています。
✅ 理解チェッククイズ ── タップで答えあわせ
Q1. 時価総額の計算式は?
Q2. 時価総額が表すものは?
Q3. 株価が高い会社は、必ず時価総額も大きい?
✍️ 記述ミニ道場 ── 中学受験の記述に挑戦
問題:時価総額の求め方と、それが何を表すかを説明しなさい。
□ 計算式(株価×発行株式数)を書けた
□ 会社全体の値段(評価額)と書けた
□ 期待の大きさにふれた
□ 2点を両方書けた
👨👩👧 おうちで話すヒント
親子の会話で理解が深まります
おかし1個の値段×個数=全部の値段、と同じ考え方です。「1株の値段×株の数=会社全体の値段」と話せます。
🗺️ つながりマップ ── ことばは線でつながる
🃏 一問一答カード(印刷できます)
Q. 時価総額が大きいと何がすごい?
A. 会社の規模が大きく、社会からの期待も大きいと評価されていることを表します。
Q. 株価が高い会社のほうが時価総額も大きい?
A. かならずしもそうではありません。発行株式数が少なければ、株価が高くても時価総額は小さくなることがあります。
Q. 株価×何で求める?
A. 発行されている株式の数をかけて求めます。
❓ よくある質問
Q. 時価総額が大きいと何がすごいのですか?
A. 時価総額は会社全体の市場での値段なので、大きいほど「社会からの評価と期待が大きい会社」といえます。国内や世界の時価総額ランキングは、その時代にどんな産業が期待されているかを映します。
Q. 株価が高い会社のほうが時価総額も大きいのですか?
A. 必ずしもそうではありません。時価総額は株価と発行株式数のかけ算なので、株価が低くても発行株式数がとても多ければ時価総額は大きくなります。会社の大きさをくらべるときは時価総額を見ます。
Q. 1989年ごろ、世界で時価総額が一番大きい会社はどこでしたか?
A. 日本のNTT(日本電信電話)でした。1989年(平成元年)の世界時価総額ランキングでは、トップ10のうち7社が日本企業で、2位から5位も日本の銀行がならびました。トップ50では32社が日本企業。バブル景気の絶頂期でした。
Q. スペースXの時価総額はどれくらいですか?
A. 2026年6月12日にアメリカのナスダック市場へ上場した直後、初値をもとにした時価総額は約2兆ドル(約320兆円)でした。集めた資金は約750億ドルで史上最大の上場とされます。ただし株価は日々変わるため、これは上場直後の一時点の数字です。
📰 「時価総額」は2026年6月5日号(ソフトバンクGがトヨタ超え・国内首位交代)で取り上げた用語です。 最新のニュースは 小学生しんぶん最新号(5・6年生版)、月ごとの時事問題の総整理は 中学受験 時事問題まとめ で確認できます。