💬 朝の別れぎわに泣かれると、毎日ついて行くしかないのかと途方に暮れますよね。
母子分離不安とは、親(多くは母親)と離れることに強い不安を感じて、登校・留守番・ひとりで寝ることなどが難しくなる状態です。幼児期にはふつうに見られる不安で、小学生でも、入学・クラス替え・引っ越し・きょうだいの誕生・家族の入院などの変化のあとに強くなることがあります。親と一緒なら登校できる「母子登校」も、その形の1つです。叱ったり無理に引き離したりするより、離れる練習を小さな段階に分けるほうが進みます。
年齢・学年ごとの母子分離不安の様子
| 時期 | よく見られる様子 | 関わり方 |
|---|---|---|
| 幼児(3〜5歳) | 登園時に泣く・後追い | 短い別れぎわと、迎えの約束を毎日同じ言葉で |
| 小学1〜2年 | 朝の腹痛・頭痛、教室まで付きそいを求める | 付きそう場所を先生と決めて少しずつ手前に |
| 小学3〜4年 | 新学期や行事の前に強くなる、夜ひとりで寝られない | 不安な場面を前もって話し、練習を1つずつ |
| 小学5〜6年 | 留守番や宿泊行事への強い不安 | どこまでならできるかを本人と決めて段階を作る |
どの時期でも、変化のあとに一時的に強くなるのはよくあることです。年齢に見合わないほど強く、長く続くときは、下の「相談の目安」を見てください。
わが家はどれ? 場面ごとの答え
- 新学期や行事の前だけ強くなる:変化への不安が中心です。別れぎわは短くし、「帰りは何時に迎えに行くか」を決まった言葉で伝えます。前の晩に、明日の流れを一緒に確かめておくと落ち着きやすくなります。
- 毎朝、校門や教室まで付きそっている(母子登校):付きそう場所を、担任の先生と相談して少しずつ手前にします(教室→廊下→昇降口→校門)。いきなりやめるより、段階と期間を決めるほうが進みます。
- 夜もひとりで寝られない・朝におなかや頭が痛くなる:不安が体の不調として出ることもあります。まず小児科で体の病気がないかを確かめます。
- 親が見えなくなると泣き叫ぶ・学校に全く行けない:家庭だけで抱えず、スクールカウンセラーや小児科・児童精神科に早めに相談します。
なぜ親から離れられなくなるの?
子どもにとって親は「安全な基地」です。新しい環境や、家族の変化があると、その基地から離れることが一時的にこわくなります。大人から見れば小さな変化でも、子どもには大きな出来事のことがあります。
親が不安そうな顔で別れたり、別れぎわに何度も振り返ったりすると、子どもは「やっぱり危ないんだ」と感じやすくなります。親が落ち着いて短く別れることが、子どもの安心につながります。
今夜の1つ:明日の別れぎわの一言を決める
明日の朝の別れぎわに言う一言を、子どもと一緒に決めておきます(例:「3時にまた会おうね」)。毎日同じ言葉、同じ短さにすると、見通しが持てて落ち着きやすくなります。言えたこと、離れられたことは、帰ってきてから具体的に認めます。
2週間後の見分け方と、相談の目安
付きそう場所が少しでも手前になっていれば、そのやり方で続けます。
年齢に見合わない強い不安が4週間以上続き、登校や生活に困りが出ているときは、「分離不安症」として小児科・児童精神科、スクールカウンセラーに相談できる目安です(米国精神医学会の診断の基準 DSM-5 では、子どもで4週間以上続くことが目安のひとつです)。
よくある質問
母子分離不安とは?
親と離れることに強い不安を感じて、登校・留守番・ひとりで寝ることなどが難しくなる状態です。幼児期にはふつうに見られ、小学生でも環境の変化のあとに強くなることがあります。
母子登校はいつまで続けていい?
いきなりやめるより、付きそう場所を教室→廊下→昇降口→校門と少しずつ手前にする形で、担任の先生と段階と期間を決めて進めるのが現実的です。
病院は何科に相談する?
まず小児科で体の病気がないかを確かめます。強い不安が4週間以上続くときは、児童精神科やスクールカウンセラーにも相談できます。
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このページは、子育て相談室に届く相談と、公的機関・学会などの公開情報をもとに、スクールコンパス編集部がまとめました。子どもの体や心の状態が心配なときは、かかりつけの小児科や、学校のスクールカウンセラーに相談してください。