中学受験の直前期、親がつらい日に読む1通
いまの状況に近いものを1つえらんでください。その日のための1通が読めます。どの手紙も、気持ちの置き場所と、今日やることを1つだけ、子どもにかける一言でできています。答えをくれる手紙ではなく、今日をなんとか終えるための手紙です。2月1日まで、何度でも戻ってきてください。
模試の結果が悪かった日
点数や偏差値の数字を見た瞬間、胸がきゅっとなるのは、それだけ本気で向き合ってきたからです。模試は、本番のための「地図」です。いま分かったのは、本番までに直せる場所がどこか、ということです。
今日やること(1つだけ) 答案を1枚だけ一緒に開いて、「落とした問題のうち、次は取れそうなもの」を3つだけ選ぶ。全部を見直そうとしないこと。
子どもにかける一言 「ここ、次は取れそうだね」
しないほうがいいこと 結果の数字だけで、その日の会話を終えること。偏差値を、家族や子どもの前で何度も口にすること。
過去問が解けない日
過去問は、その学校が「本番で」解いてほしい問題です。今の時期に届いていない問題があるのは、「いま直せる場所」が見えた、ということでもあります。大事なのは点数より、何が分かれば取れたのか、です。
今日やること(1つだけ) 解けなかった問題の中から、「解説を読めば分かったもの」に印をつける。印が多ければ、伸びしろがあるということです。
子どもにかける一言 「これ、解説を読んだら分かった?」
しないほうがいいこと 合格者の最低点と、今日の点数だけを並べて比べること。
子どもが泣いた日
泣くのは、あきらめたからではなく、あきらめたくないからのこともあります。まずは、泣きやませるより先に、そばにいること。言葉は、落ち着いてからで間に合います。
今日やること(1つだけ) その日の勉強は、予定より早めに切り上げる。温かい飲みものを1杯。
子どもにかける一言 「ここまで、ほんとうによくやってるよ」
しないほうがいいこと 「泣いても点数は上がらない」のような、正しいけれど今は届かない言葉。
自分が怒ってしまった日
怒ってしまったあとに、こうして自分を責めているのは、子どものことを大事に思っているからです。直前期は、親も子も余裕がなくなる時期です。大切なのは、そのあとです。
今日やること(1つだけ) 寝る前に、一言だけあやまる。「さっきは言いすぎた。あなたががんばってるのは知ってる」。理由の説明は短くていい。
子どもにかける一言 「さっきは、ごめんね」
しないほうがいいこと あやまるときに「でも、あなたも」と付け足すこと。
周りと比べてしまった日
SNSや、ほかの家庭の話が耳に入ると、自分の家だけが遅れているように感じます。でも、見えているのは、ほかの家庭の「いちばん調子のいい日」だけかもしれません。比べる相手は、1か月前のわが子です。
今日やること(1つだけ) 1か月前にできなかったことで、今できるようになったことを1つ、紙に書き出す。
子どもにかける一言 「1か月前は、これできなかったよね」
しないほうがいいこと SNSや掲示板の合格情報を、夜に見ること。今夜は画面を閉じて大丈夫です。
子どもがやる気をなくした日
毎日同じ机に向かい続けると、大人でも手が止まる日があります。やる気は、なくなったのではなく、つかれて見えなくなっていることもあります。
今日やること(1つだけ) 今日は、いちばん得意な教科の、いちばん解けるプリントを1枚だけ。「できた」で1日を終える。
子どもにかける一言 「今日は、これ1枚でおしまい」
しないほうがいいこと 「このままじゃ落ちる」のような、こわさで動かそうとする言葉。
志望校を変えるか迷う日
迷うのは、子どもの将来を真剣に考えているからです。決める材料は、偏差値の数字だけではありません。その学校で過ごす6年間を、子どもが思い浮かべられるかどうかも、大切な材料です。
今日やること(1つだけ) 学校の説明会でもらった資料や、学校ページを見て、「行きたい理由」を子どもに1つだけ聞く。出願と手続きの日程は、段取り表に書き出す。
子どもにかける一言 「この学校の、どんなところがいい?」
しないほうがいいこと 親だけで決めて、あとから子どもに伝えること。
眠れない夜
夜は、不安が大きく見える時間です。朝になると、同じことでも少し小さく見えるものです。今夜は、答えを出さなくていい夜にしてください。
今日やること(1つだけ) 心配なことを紙に3つだけ書いて、「明日の朝、考える」と書き添えて、今日はおしまいにする。
子どもにかける一言 (子どもには)「おやすみ。明日もいっしょにがんばろう」
しないほうがいいこと 夜中に、受験情報や合格実績を調べ続けること。
12月1日からの、毎日の1通
毎日の1通
これまでの1通を読む
当日にあわてないために
「もしも2月1日がだめだったら」「発熱したら」「大雪だったら」。その場で決めることを減らすと、親は落ち着いて子どもの顔を見られます。→ 中学受験「もしも」の段取り表
この手紙は、スクールコンパス編集部が書いたものです。体験談ではありません。医学的な診断や治療の代わりにはなりません。