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お月見はなぜするの?2026年の中秋の名月は9月25日|満月とずれる理由
🌔 中秋の名月(9月25日)は過ぎました。次のお月見は、10月23日(金)の十三夜です。
十三夜は「後の月」とも呼ばれ、十五夜と両方を見る「二夜の月」という言い方もあります(くわしくは下の十三夜の節)。十三夜まで、月の形は毎晩少しずつ変わります。見た夜の月を1日1つ記録していくと、それがそのまま理科の観察になります。
・中秋の名月(十五夜) 9月25日(金)
・本当の満月 9月27日(日)1時49分
・十三夜(後の月) 10月23日(金)
今年は名月と満月が2日ずれます。国立天文台によると、2日ずれるのは少々珍しく、前回は2017年、次に2日ずれるのは2043年です。
その夜、決めることは3つだけです
用意も準備もいりません。決めるのは、何時に、どこの窓から、何をひとこと言うか。この3つだけです。
- 何時に外を見るか。日の入りのころは東の低いところ、真夜中ごろに南のいちばん高いところに来ます。夕食のあとに1回、寝る前にもう1回見ると、動いたことが分かります。
- どこから見るか。外に出なくてかまいません。東から南にかけて空が見える窓が1つあれば足ります。ベランダでも、玄関の前でも。
- 何をひとこと言うか。「まるいね」で終わらせず、「さっきより高くなった?」とだけ聞いてください。位置が変わることに気づけたら、その夜は成功です。
くもりで見えない日もあります。その日は無理をせず、次の日に持ちこして大丈夫です。月は数日かけて形を変えていくので、1日ずれても見るものはあります。
お月見の夜に、ひとつだけ知っていくと楽しい
月をながめるだけでも十分ですが、ひとつだけ「へえ」を持っていくと、その夜の見え方が変わります。どれも、その場でたしかめられるものにしました。理屈は分からなくてかまいません。やってみて、思っていたのとちがう。そこがいちばん面白いところです。
① のぼったばかりの月は、大きい?
まず予想してみてください。東の空から出たばかりの月と、真夜中に高くのぼった月。大きく見えるのはどっちだと思いますか。
出たばかりの月のほうが、はるかに大きく見えます。ところが——
びっくり大事実! 大きく見えるほうが、じつは小さいことがあります。はかってみると、真上の月のほうが少しだけ大きい。目のほうが、毎回だまされています。
その夜にためせること。月が出たばかりのときと、夜おそく高くのぼったときに、うでをのばして5円玉のあなから月をのぞいてくらべてみてください。同じ大きさに見えるはずです。「さっきのほうが大きかったのに」と言ったら、その子はもう気づいています。
② 月のもようは、いつも同じ向き
うさぎに見えるあのもようは、いつ見ても同じ向きです。月は自分でも回っているのに、地球からはずっと同じ面しか見えません。1周する時間と1回転する時間が、ぴったり同じだからです。
びっくり大事実! 人類が月の裏側を見たのは1959年です。それまで、地球のだれ一人として見たことがありませんでした。しかも裏側は、表とぜんぜんちがう顔でした。黒いもようがほとんどありません。
その場でためせること。うでを伸ばして人形を持ち、その人形の顔をいつも自分に向けたまま、自分のまわりを1周させてみてください。人形が1回転しているのが分かります。月がやっているのは、これと同じことです。
③ 十五夜なのに、満月じゃない
お月見といえば満月、と思われていますが、十五夜と満月は同じ日とはかぎりません。今年はその、ずれる年です。しかも2日ずれます。
びっくり大事実! 2日ずれるのは少々珍しく、前回は2017年、次に2日ずれるのは2043年です。いま小学生の子が、大人になってからの話になります。
数日つづけてためせること。名月の夜と、その2日後。同じ時刻に見くらべると、丸くなっていく途中が分かります。お月見かんさつシートに書きこむだけで残ります。
月の話は、この3つで終わりではありません。きょうのかがく 9月25日の問いと9月18日の問いに、月のふしぎがもう少し置いてあります。1日1問なので、名月までの数日で読めます。
その前に、ひとつ予想してみよう
9月25日の夜、空に出ている月は、どっちだと思いますか。
予想が決まったら、ここを開く
こたえは②です。この年の本当の満月は、2日あとの9月27日1時49分。だから25日の月は、まだほんの少しだけ欠けています。ただし、となりに満月をならべないと、まず気づけないくらいのわずかな差です。外したとしても大丈夫で、じつは日本の十五夜は、ほとんどの年が「まん丸の少し手前」です。理由はこのあとに書いてあります。
お月見とは、何をする行事なのか
秋のいちばんきれいな月を見て、その年の実りに感謝する行事です。
月をながめる習慣は、平安時代に中国から伝わったといわれています。日本ではそれが農業の行事と結びつきました。ちょうどこの時期は、里芋などが取れるころです。そのため、中秋の名月は芋名月(いもめいげつ)とも呼ばれます。
つまりお月見は、「月がきれい」というだけの行事ではなく、収穫の感謝祭という性格をもっています。だから、お供えをします。
なぜ「中秋の名月」は毎年日がちがうのか
いまのカレンダー(太陽暦)は、地球が太陽のまわりを1周する時間をもとにしています。でも、お月見はもっと昔の暦——太陰太陽暦(旧暦)で決まる行事です。
旧暦は、月の満ち欠けをもとに日付を決めます。新月の瞬間をふくむ日が、その月の1日(ついたち)。そこから数えて15日目の夜が「十五夜」です。
2026年でいうと、こうなります。
| 日付 | できごと |
|---|---|
| 9月11日(金)12時27分 | 新月。この日が旧暦8月1日 |
| そこから15日目 | = 9月25日(金)が旧暦8月15日 |
| 9月25日(金) | 中秋の名月 |
新月の日は毎年ちがうので、そこから数える十五夜の日も毎年ずれます。だから中秋の名月は、9月のこともあれば10月のこともあります。
いちばんのポイント:十五夜は、満月とはかぎらない
ここが今年のいちばんおもしろいところです。
満月というのは、地球から見て月が太陽とちょうど反対の方向にきた瞬間のことをいいます。これは天文学の言葉で、時刻まで計算で出せます。2026年の満月の瞬間は9月27日の1時49分です。
いっぽう十五夜は、暦の上で「1日から数えて15日目」というだけの決め方です。月の実際の動きを見ているわけではありません。
そして、月が地球のまわりを回る道は、まん丸ではなく少しつぶれた形(だ円)をしています。そのため、新月から満月になるまでにかかる日数は、毎回すこしずつちがいます。
だから、暦の「15日目」と、本当の満月の瞬間が、1日や2日ずれるのです。
十五夜=カレンダーの決まりごと(15日目)
満月 =実際の月の位置できまる瞬間
決め方がちがうから、ずれる。 「じゃあ25日の月は欠けてるの?」——ほとんど丸く見えます。見た目で「ちょっと欠けてるな」と気づくのは難しいくらいです。
ずれることは、がっかりする話ではありません。今年は25日(金)から27日(日)まで、3日つづけてほぼ丸い月が見られます。25日が雨でも、次の日、その次の日があります。
「十五夜」という名前なのに、満月になるのは平均すると十六夜のころ。国立天文台の計算では、新月から満月までにかかる日数は13.9日から15.6日までばらつきます。つまり千年以上のあいだ、名前のほうが毎年ちょっとだけ気が早い。それでも一度も改名されていないのが、また良いところです。
いつ、どこの空を見ればいい?
満月にちかい月は、日がしずむころに東の空からのぼり、真夜中ごろに南のいちばん高いところを通り、明け方に西へしずみます。太陽とちょうど入れかわる動き方です。
つまり、夕ごはんのあとに東の空の低いところを見れば、もう出ています。高くのぼるのを待たなくても大丈夫です。低いところにある月は、建物や木とならぶので、大きく見えて写真もきれいに撮れます。
住んでいる市町村の月の出の時刻を分単位で知りたいときは、国立天文台 暦計算室のこよみの計算で地点を指定すると出せます。
月見だんごとススキには、意味があります
| お供え | 意味 |
|---|---|
| 月見だんご | 丸い形は月をあらわします。米で作るのは、その年に取れたお米への感謝から |
| ススキ | 稲穂に形が似ています。まだ稲刈り前なので、稲のかわりにお供えしたといわれます |
| 里芋・くり・豆 | その時期に取れるもの。芋名月・栗名月・豆名月という別名は、ここから来ています |
だんごの数は、十五夜にちなんで15個とする説と、その年の月の数(12個、うるう年は13個)とする説があります。地域や家によってちがいます。どちらが正しいというものではありません。
置く場所は、月が見えるところ。窓ぎわ、ベランダ、縁側などです。
十三夜「後の月」も見ると、ひとそろい
日本には、中秋の名月のあとにもうひとつお月見があります。旧暦9月13日の夜で、十三夜といいます。2026年は10月23日(金)です。
栗名月、豆名月、後(のち)の月とも呼ばれます。中秋の名月と合わせて二夜(ふたよ)の月という言い方もあります。
これは日本独自の風習で、中国から伝わったものではありません。昔は、片方だけ見るのを「片見月」といってきらう考え方もありました。
もっとくわしく(5・6年生と、中学受験の理科へ)
新月から満月までにかかる日数は、いつも同じではありません。国立天文台 暦計算室によると、13.9日から15.6日まで変わります。月の通り道がだ円で、地球に近いところでは速く、遠いところではゆっくり動くためです。
月の満ち欠けが一まわりする周期(朔望月)は平均29.5日ほどなので、その半分は約14.8日。ところが暦の十五夜は、新月の日を1日目と数えた15日目、つまり経過14.0日目の夜です。0.8日ほど早い計算になります。だから平均でいえば、満月は十五夜の翌日、十六夜のころにやってきます。早い年で十四夜のころ、遅い年だと十七夜のころまでずれます。
実際、名月と満月の日付がぴったり合ったのは2021年・2022年・2023年の3年連続で、そのあとは合っていません。次に日付が合うのは2030年です。ちなみに2027年の名月は9月15日、満月は翌16日の8時4分です。
入試の理科では、月そのものの行事より、太陽・地球・月の位置関係から満ち欠けを説明できるかが問われます。今夜の月を「太陽の反対がわに、あと少しで入るところ」と言いかえられれば、図の問題はかなり解けるようになります。あわせて、月の出は毎日およそ50分ずつ遅くなることも、観察していると体で分かります。
秋の学習と、どこでつながるか
お月見は、9月の空でそのまま確かめられる数少ない題材です。宿題のために見るものではありませんが、見た経験があるかどうかで、あとの授業の入り方が変わります。
小学4年の理科では、月の見える位置が時間とともに変わることを学びます。小学6年の理科では、月の形が変わる理由を太陽との位置関係から学びます。どちらも、教科書の図だけで理解するのは難しいところです。名月の夜に「さっきより高くなったね」と一度言葉にしておくと、授業で図を見たときに、その晩の空が出てきます。
低学年なら、理屈はいりません。「まるい」「きいろい」「思ったより高い」でじゅうぶんです。生活科の秋さがしに、そのまま入ります。
形が変わっていくのを見たい場合は、お月見かんさつシートを使ってください。同じ時刻に3日つづけて、月の形と高さを書きこむだけの用紙です。今年は名月の日と満月の日がずれるので、3日つづけて見ると、丸くなっていく途中が分かります。
おじいちゃん・おばあちゃんに、子どものころのお月見を聞いてみるのも、この時期ならではです。お供えの中身は地域でちがい、いまの本には出ていない話が出てきます。インタビューシートをそのまま使えます。敬老の日の週でもあります。
月が見えなかったら
9月は天気が変わりやすい時期です。雲で見えないことも普通にあります。
昔の人は、雲におおわれて見えない月を「無月(むげつ)」、雨の夜の月を「雨月(うげつ)」と呼びました。見えないことにまで名前をつけて楽しんでいた、ということです。
見えなくても、だんごは食べられます。今年は27日まで、まだ丸い月が続きます。
今夜、5分でできること 3つ
3日ならべて記録するなら、シートがあります
9月25日・26日・27日の3日分を、時こく・方角・高さ・月の形の絵で記録できるA4のシートです。会員登録もダウンロードもいりません。開いて印刷ボタンを押すだけです。1・2年生向けの記録カードも同じ紙に入っています。学校や学級での配布もできます。
お月見かんさつシートを印刷するこんなコンテンツもあります
お月見が終わっても、空の話はつづきます。毎日1問の理科と、月の出てくる言葉から入ってみてください。
よくある質問
Q. 2026年の中秋の名月はいつですか?
9月25日(金)です。国立天文台によると、2026年は9月11日(新月の瞬間は12時27分)が太陰太陽暦の8月1日にあたるため、そこから15日目の9月25日が旧暦8月15日、つまり中秋の名月となります。
Q. 中秋の名月と満月は同じ日ではないのですか?
2026年は同じ日ではありません。満月の瞬間は9月27日の1時49分で、中秋の名月と2日ずれます。十五夜は暦の上で1日から数えて15日目という決め方なのに対し、満月は地球から見て月が太陽と反対方向にきた瞬間を指すためです。月の軌道がだ円であることから、新月から満月までの日数は毎回すこしずつ変わります。
Q. 日付が2日ずれるのは珍しいことですか?
国立天文台は、日付がずれること自体はしばしば起こるとしたうえで、2日ずれるのは少々珍しいと説明しています。2026年より前に2日ずれたのは2017年で、次に2日ずれるのは2043年です。
Q. 何時ごろに見えますか。どの方角ですか?
満月にちかい月は、日がしずむころに東の空からのぼり、真夜中ごろに南のいちばん高いところを通り、明け方に西へしずみます。夕ごはんのあとに東の低い空を見れば、もう出ています。市町村ごとの分単位の時刻は、国立天文台 暦計算室のこよみの計算で地点を指定すると調べられます。
Q. 十五夜は、いつも満月ではないのですか?
ほとんどの年はぴったりの満月ではありません。国立天文台 暦計算室によると、新月から満月までにかかる日数は13.9日から15.6日までばらつきます。暦の十五夜は新月の日から数えて15日目、つまり経過14.0日目の夜なので、平均すると満月は翌日の十六夜のころになります。日付がぴったり合ったのは2021年・2022年・2023年で、次に合うのは2030年です。
Q. 月見だんごはいくつ供えるのですか?
十五夜にちなんで15個とする説と、その年の月の数にあわせて12個(うるう年は13個)とする説があります。地域や家庭によって異なり、どちらかが正しいというものではありません。ススキは稲穂に形が似ているため、まだ稲刈り前のこの時期に稲のかわりに供えたといわれます。
Q. 十三夜とは何ですか?
太陰太陽暦(旧暦)9月13日の夜に行う、日本独自のお月見です。栗名月、豆名月、後の月とも呼ばれ、中秋の名月と合わせて二夜の月ということもあります。2026年の十三夜は10月23日(金)です。
Q. なぜ芋名月というのですか?
日本ではお月見が農業の行事と結びつき、ちょうどこの時期に取れる里芋などを供えたことから、中秋の名月は芋名月と呼ばれます。十三夜のころには栗や豆が取れるため、こちらは栗名月・豆名月と呼ばれます。
次にやること
📰 小学生しんぶん 9月11日号から ── 今日9月11日が「1日目」
週刊 小学生しんぶん9月11日号では、このページの「十五夜は、満月とはかぎらない」を3学年それぞれの深さで取り上げました。国立天文台によると、9月11日12時27分が新月で、この日が旧暦の8月1日です。そこから数えて15日目の9月25日が十五夜、満月の瞬間は9月27日1時49分です。
3・4年生版では「数えて決める十五夜と、位置で決まる満月」、5・6年生版では「月の軌道がだ円で、朔から望までの時間が毎回変わる」ことまで解説しています。1・2年生版には、9月19日から27日まで毎晩の月を記録する観察ワークがあります。十三夜は10月23日です。
📰 小学生しんぶん 9月18日号から ── 十五夜まであと1週間
中秋の名月(9月25日)まで1週間になりました。国立天文台によると満月の瞬間は9月27日1時49分で、25日から27日の3日間のうち1日でも晴れれば、形のちがいを見くらべられます。
その前の9月23日は秋分の日で、9月20日から26日までが秋のお彼岸です。9月18日号の科学コーナーでは、秋分の日でも昼が少し長い理由(日の出の定義と大気差)を学年別に解説しました。5連休中は台風25号の影響で雲が広がる可能性もあるため、月の観察は晴れた日にずらして大丈夫です。
📰 小学生しんぶん 9月25日号から ── きょうが十五夜
9月25日号は、十五夜の当日に出る号です。国立天文台によると満月は9月27日で、十五夜の月はほんの少し欠けています。全学年で「25日・26日・27日に同じ時刻・同じ窓から月を見る」3日間の観察を紹介し、5・6年生版では「十五夜は必ず満月か」という正誤問題の考え方(新月から満月までの日数は平均約14.8日で、毎回変わる)を扱いました。
9月23日21時には台風26号がフィリピンの東で発生しています(日本気象協会の解説による)。雲が出る日もあるため、3日のうち晴れた日に見られれば十分です。
あわせて読みたい
出典:国立天文台「中秋の名月(2026年9月)」(ほしぞら情報2026年9月)。中秋の名月・満月・十三夜の日付および時刻、2日ずれるのは少々珍しいこと、前回が2017年で次が2043年であることは同ページによります。新月から満月までの経過日数が13.9日から15.6日までばらつくこと、および各年の名月と満月の日付は、国立天文台 暦計算室 暦Wiki「名月必ずしも満月ならず」によります。2026年8月31日確認。