悩み解決コラム
反抗期とは? 高学年から中学生へ
── 「うるさい」は自立のサイン
「うるさい」と言われると、親だって傷つきますよね。
わが家はどれ? 相談室の答え
相談室に届く相談のうち、この悩みで多い場面です。答えは子育て相談室と同じものです。いちばん近い場面を開いてください:反抗期の口答え・言われたことに反発する/言うことを聞かない(反抗期)/学校のことを話さなくなった
反抗期の口答え・言われたことに反発する
Q. 「宿題やって」「今やろうと思ってたのに!」。何を言っても言い返され、毎晩言い合いで終わる。
💬 言うたびに反発されると、こちらまで言い返したくなりますよね。
反発は、子どもなりの考えがあるしるしです
なぜ? 反発は、子どもなりに考えがあるしるしでもあります。
今夜の1つ 反発していないときに、したことを具体的にほめる(「自分で片付けたね」)
📌 明日のための1行カード:もし「いいから早くやりなさい」と言いそうになったら、「あと5分で終わる?それとも10分?」と言う
2週間後 2週間後、言い合いにならずに終わった日が増えていれば、効いています。
そのまま言える言いかえ
- 「いいから早くやりなさい」→「あと5分で終わる?それとも10分?」 自分で決めた約束のほうが守りやすくなります。
- 「親に向かってその口のきき方は何!」→「言い方はあとで話そう。いまは何をすればいい?」 言い方とやることを分けると、言い合いが短く終わります。
- 「あなたのためを思って言ってるの」→「あなたはどう思う?」 考えを聞かれると、反発より話し合いになりやすくなります。
今夜の手順
- 反発していないときに、したことを具体的にほめる(「自分で片付けたね」) 理由:ほめられた行動は、くり返されやすくなります。
- 指示は「AとBどっちにする?」と選べる形にする 理由:自分で選ぶと、言われてやる感じが減ります。
- 口答えの言い方には反応せず、したことに反応する 理由:言い方に反応すると、言い合いが長くなるからです。
今夜はしなくていいこと 口答えの言い方を、その場で正そうとすること 理由:言い方を直そうとすると、言い合いが長くなりやすいからです。
お子さんに聞いてみる 「言われていちばんいやなのは?」
- 「何度も言われること」と答えたら:言うのは1回だけにして、あとは紙やタイマーに任せる形に変えてみてください。
- 「理由を言ってもらえないこと」と答えたら:「〇〇だから、△△してね」と、理由を1つだけ添えて伝えてみてください。
- 「今やりたいことを止められること」と答えたら:止める前に「あと何分で終わる?」と本人に決めさせてください。
学年で変わること 低学年の口答えは、言葉で気持ちを表せるようになったしるしでもあります。 高学年は、自分で決めたい気持ちが強くなる時期です。決める範囲を少しずつ渡していきます。
なぜそうなるか・もとにした研究(ひらく)
反発は、子どもなりに考えがあるしるしでもあります。ただ、親が注意して、子どもが言い返して、また注意して、をくり返すと、親子のやりとりが「注意と反発」だけの流れに入ってしまいます。この流れは、注意を強くしても止まりません。反発していないときのふるまいを具体的に言葉にすると、流れが変わります。
根拠:厚生労働省「体罰等によらない子育てのために」、米国の親子相互交流療法(PCIT)、米国疾病対策センター「指示の出し方」
研究でわかっていること 気持ちを言葉にする(「くやしい」「こわい」と名前をつける)と、不安や怒りに反応する脳の部分の反応が弱まりました。気持ちに名前をつけることが、気持ちを落ち着かせる手がかりになると考えられています。
実験(Lieberman, M. D., Eisenberger, N. I., Crockett, M. J., Tom, S. M., Pfeifer, J. H., & Way, B. M., 2007)
研究でわかっていること 5年生を対象にした6つの実験で、「頭がいいね」とほめられた子は、失敗のあとに粘りが下がり成績も落ちました。やり方やがんばりをほめられた子は、失敗のあとも粘りました。
実験(Mueller, C. M., & Dweck, C. S., 1998)
研究でわかっていること 3〜12歳の子どもと親を対象にした24の研究をまとめたところ、親子相互交流療法(子どもが決めた遊びに親がついていく時間、具体的にほめる、短く1つずつ指示する)などの親向けプログラムで、子どもの行動の困りごとと親の困りごとがどちらも減っていました。
たくさんの研究のまとめ(Thomas, R., & Zimmer-Gembeck, M. J., 2007)
考えてみてほしい問い 反発されるのは、どんな言い方をしたときが多いですか?
💬 わが家の場合を相談室で続ける(名前・メール不要)→
言うことを聞かない(反抗期)
Q. 同じことを3回言っても動かない。4回目で大声を出すと、やっと動く。それが毎日。
💬 何度言っても聞かないと、声が大きくなってしまうのは自然なことです。
言うことを聞かないのにも、理由があります
なぜ? 言うことを聞かない理由には、気を引きたい、子どもなりの考えがある、言われたことが分かっていない、体調、があります。
今夜の1つ 言うのは1回、短く具体的に(「〇〇を△△に入れてね」)
📌 明日のための1行カード:もし「ちゃんとして!」と言いそうになったら、「おもちゃを箱に入れてね」と言う
2週間後 2週間後、1回で動いた日が増えていれば、効いています。
そのまま言える言いかえ
- 「ちゃんとして!」→「おもちゃを箱に入れてね」 してほしいことを、そのまま言います。
- 「走らないで!」→「歩こうね」 「〜しないで」より「〜しよう」のほうが、してほしい行動が伝わります。
- 「何回言ったら分かるの」→「(そばに行って、目を見てから)おもちゃを箱に入れてね」 近くで目を合わせて言うと、言葉が届きやすくなります。
- 「静かにしなさい!」→「ここでは、ささやき声で話そうね」 「しないこと」より「すること」を言うほうが、子どもは何をすればいいか分かります。声の大きさは、やって見せると伝わりやすくなります。
- 「言うことを聞きなさい!」→「1回だけ言うね。手を洗ったら、おやつにしよう」 何度もくり返すほど、指示は聞き流されやすくなります。短く1回だけ言い、できたらすぐに「洗えたね」と伝えます。
今夜の手順
- 言うのは1回、短く具体的に(「〇〇を△△に入れてね」) 理由:「ちゃんとして」では、何をすればいいかが伝わりません。
- 動かないときは「AとBどっちからやる?」と選ばせる 理由:自分で選ぶと、言われてやる感じが減ります。
- ぐずる・文句を言う程度は、相手にしない 理由:小さな困った行動に注意を向けないと、その行動は減りやすくなります。
- できたら、その場で「入れてくれたね」と言う 理由:ほめられた行動は、くり返されやすくなります。
今夜はしなくていいこと 同じ注意を何度もくり返すこと 理由:くり返すほど、言葉が聞き流されやすくなるからです。
お子さんに聞いてみる 「言われて、いちばんいやなのは?」
- 「何度も言われること」と答えたら:何度も言われるのがいやなら、言うのは1回だけにして、あとは紙やタイマーに任せます。
- 「大きな声」と答えたら:大きな声がいやなら、近くに行って、小さめの声で1回だけ伝えてみてください。
- 「理由を言ってもらえないこと」と答えたら:理由がほしいなら、「〇〇だから」を1つだけ添えます。
学年で変わること 低学年は、指示が長いと最初の1つしか覚えていない時期です。1回に1つにします。 高学年は、理由が分かると動ける時期です。してほしいことに、理由を1つ添えます。
なぜそうなるか・もとにした研究(ひらく)
言うことを聞かない理由には、気を引きたい、子どもなりの考えがある、言われたことが分かっていない、体調、があります。大声は、伝えたい中身より怒りのほうが残り、子どもも大声で返すようになります。言うのは1回、短く具体的に。動かないときは2択にする。できたら、その場で言葉にする。
根拠:厚生労働省「体罰等によらない子育てのために」、米国マウントサイナイ病院 親子センター、米国疾病対策センター「指示の出し方」
研究でわかっていること 13歳の時点で親が怒鳴る・ののしるなどの厳しい言葉でしつけていた家庭では、その後の1年で子どもの問題行動と気分の落ち込みが増えていました。親がふだん温かくても、この影響は打ち消されませんでした。
長く追いかけた調査(Wang, M.-T., & Kenny, S., 2014)
研究でわかっていること 3〜12歳の子どもと親を対象にした24の研究をまとめたところ、親子相互交流療法(子どもが決めた遊びに親がついていく時間、具体的にほめる、短く1つずつ指示する)などの親向けプログラムで、子どもの行動の困りごとと親の困りごとがどちらも減っていました。
たくさんの研究のまとめ(Thomas, R., & Zimmer-Gembeck, M. J., 2007)
研究でわかっていること 川崎市の保健センターに来た母親が、グループで親の関わり方を学ぶプログラム(トリプルP)を受けました。受けた組だけで、子どもの困ったふるまい、つい強く叱るなどの関わり方、親のうつ・不安・ストレス、子育ての大変さの感じ方が減り、子育ての自信が高まりました。
くらべる組を置いた調査(Fujiwara, T., Kato, N., & Sanders, M. R., 2011)
考えてみてほしい問い 子どもが1回で動いてくれたときは、どんな言い方をしていましたか?
💬 わが家の場合を相談室で続ける(名前・メール不要)→
学校のことを話さなくなった
Q. 「学校どうだった?」「ふつう」。それで会話が終わる。夕飯のあと、何があったのかまったく分からない。
💬 学校のことを話してくれないと、何があったのか、ずっと気になりますよね。
話さないのは、話すことがないからとは限りません
なぜ? 「今日どうだった?」は、子どもにとって答えの幅が広すぎて、何から話せばいいか決められない問いです。
今夜の1つ 1日5分、子どもが決めた遊びや話に、親がついていく時間をつくる
📌 明日のための1行カード:もし「今日どうだった?」と言いそうになったら、「休み時間、何して遊んだ?」と言う
2週間後 2週間後、子どもから先に話しかけてきた日が1日でもあれば、合っています。
そのまま言える言いかえ
- 「今日どうだった?」→「休み時間、何して遊んだ?」 答えが1つに決まる問いのほうが、答えやすくなります。
- 「それくらいで落ちこまないの」→「それは、くやしかったね」 気持ちを小さく扱うと、子どもは話さなくなります。
- 「何かあったんでしょ?言いなさい」→「話したくなったら、いつでも聞くよ」 問いつめられると、話すことがこわくなります。
今夜の手順
- 1日5分、子どもが決めた遊びや話に、親がついていく時間をつくる 理由:子ども主導の短い時間をくり返すと、親子の関係があたたまり、話しやすくなります。
- 「給食、何が出た?」のように、答えが1つに決まる問いで聞く 理由:答えやすい問いから入ると、話が続きやすくなります。
- 子どもが話したら、その言葉をそのままくり返す(「〇〇だったんだ」) 理由:くり返すと「聞いてもらえている」と伝わります。
今夜はしなくていいこと 「今日どうだった?」と何度も聞き直すこと 理由:聞かれるほど、話すことが「答えなければいけないこと」に変わってしまうからです。
お子さんに聞いてみる 「学校のこと、話したくないのは?」
- 「つかれてる」と答えたら:つかれているなら、帰ってすぐは聞かずに、夕食のあとなど落ち着いた時間に1つだけ聞いてみてください。
- 「いやなことがあった」と答えたら:「いやなことがあった」と言えたこと自体が大事な一歩です。「話したくなったら聞くよ」とだけ伝え、話してくれたら途中でさえぎらずに最後まで聞いてください。続くようなら担任の先生に学校での様子を聞きます。
- 「とくに話すことがない」と答えたら:話すことがないと感じているなら、親が先に自分の今日の小さな失敗を話すと、子どもも話しやすくなります。
学年で変わること 低学年は、遊びながらのほうが話しやすい時期です。お風呂や寝る前の布団の中が、話が出やすい場所です。 高学年は、向き合うより、車の中や台所で横に並んだときのほうが話しやすくなります。
なぜそうなるか・もとにした研究(ひらく)
「今日どうだった?」は、子どもにとって答えの幅が広すぎて、何から話せばいいか決められない問いです。「ふつう」は、話したくないのではなく、選べなかった答えかもしれません。それに子どもは、小さな話を聞いてもらえた経験が重なると、大きな話もしてくれるようになります。
根拠:米国の心理学者ゴットマンの「感情のコーチング」、米国の親子相互交流療法(PCIT)
研究でわかっていること 3〜12歳の子どもと親を対象にした24の研究をまとめたところ、親子相互交流療法(子どもが決めた遊びに親がついていく時間、具体的にほめる、短く1つずつ指示する)などの親向けプログラムで、子どもの行動の困りごとと親の困りごとがどちらも減っていました。
たくさんの研究のまとめ(Thomas, R., & Zimmer-Gembeck, M. J., 2007)
考えてみてほしい問い 最近、この子が自分から話してくれたのは、どんな場面でしたか?
💬 わが家の場合を相談室で続ける(名前・メール不要)→
📅 2026年3月28日(2026年10月20日更新)
✏️ スクールコンパス編集部
⏱ 読了目安 6分
「勉強しなさい」→「うるさい!」。「宿題は?」→「今やろうと思ってたのに!」。── 小学校高学年になると、今まで素直だった子どもが急に反発するようになります。
でも安心してください。それは正常な発達です。問題は子どもの態度ではなく、親の関わり方が子どもの成長スピードに追いついていないことです。この記事では、「管理」から「見守り」にシフトする方法を解説します。
反抗期とは
子どもが親の言うことに反発し、自分のことを自分で決めたがるようになる時期のことです。心理学の決まった用語というより、子育ての中で使われてきた呼び方で、ふつうは次の3つに分けて呼ばれます。どれも「自分」が育っているしるしです。
| 呼び方 | ころ | よく見られる姿 |
| 第一反抗期 | 2〜3歳ごろ | 「イヤ」「自分で」が増える(いわゆるイヤイヤ期) |
| 中間反抗期 | 小学校の低学年〜中学年ごろ | 口ごたえ・へりくつ。言葉で言い返す力がついてくる |
| 第二反抗期 | 小学校高学年〜中学・高校(思春期) | 「うるさい」「ほっといて」、部屋にこもる、親より友だち |
時期には大きな個人差があり、目立った反抗がないまま大きくなる子もいます。このページは、いちばん長く続く第二反抗期を中心に書いています。思春期の体と心の変化は思春期とは →
この悩み、実はこういう構造です
🔍 反抗期の構造
- 表面:口答え、無視、「ほっといて」── 親に見える部分
- 中間:「自分で決めたい」「もう子ども扱いされたくない」── 自我の目覚め
- 根っこ:アイデンティティの模索。「自分は何者か」を探している最中
反抗期は「親に反抗したい」のではなく、「自分で決めたい」のです。それなのに親が低学年のときと同じように「○○しなさい」と指示し続けると、子どもは反発するしかなくなります。つまり反抗期の対応は、子どもを変えることではなく、親が関わり方を変えることです。
反抗期がない・来ない子は大丈夫?
反抗期が目立たないこと自体は、必ずしも問題ではありません。親に反発しなくても、自分の考えを言葉で伝えられていて、親子で話し合えているなら、自立はちゃんと進んでいます。
気にかけたいのは、反抗がないことよりも、言いたいことを言えずにがまんしている、親の顔色をうかがって決めている様子が続くときです。「反抗期がない=いい子」ではなく、子どもが安心して自分の意見を言える家かどうかを、次の3つで見てみてください。
- 好きなもの・いやなものを、親とちがっても口にできるか
- 「どう思う?」と聞いたときに、自分の考えを話せるか
- 失敗したことを、親に話せるか
学年で変わる「親の役割シフト」
| 学年 | 親の役割 | 具体的な関わり方 |
| 小1〜小2 | 管理者 (レールを敷く) | 「17時から宿題ね」「歯磨きして」。具体的な指示を出して、一緒にやる。 |
| 小3〜小4 | コーチ (選択肢を示す) | 「算数と国語、どっちからやる?」。指示ではなく選択肢を与える。決めるのは子ども。 |
| 小5〜小6 | サポーター (見守る) | 「何か困ったことがあったら言ってね」。聞かれたら答える。聞かれなければ待つ。 |
つまずきやすいのは、小5〜6になっても「管理者」のまま関わり続けることです。子どもは成長しているのに、親の関わり方が更新されていない。このギャップが「反抗」として表面化します。
親が今週やること1つ
「○○しなさい」を1日だけゼロにしてみる。
1日だけ実験してください。「勉強しなさい」「片付けなさい」「早く寝なさい」── すべてゼロ。代わりに「今日は何か予定ある?」と聞くだけ。
子どもの反応を観察してみてください。意外と自分で動くかもしれません。動かなくても、1日で何かが壊れることはありません。この実験で「親が口を出さなくても大丈夫」という感覚を掴めたら、そこから少しずつ「管理」の量を減らしていけます。
❌ 逆効果の声かけ
「何回言ったらわかるの?」
「もう高学年でしょ?」
「○○くんはちゃんとやってるのに」
✅ 効果的な声かけ
「困ったことがあったら言ってね」
「自分で決めていいよ」
「信頼してるよ」
関連する悩みとのつながり
🔗 反抗期は「勉強しない」「スマホ問題」の根っこかもしれません
高学年の「勉強しない」は、反抗期の一部のこともあります。勉強自体が嫌なのではなく、「やれと言われるからやりたくない」。スマホのルールも同じです。反抗期の対応を変えると、勉強もスマホも一緒に改善するケースは珍しくありません。
🧭 うちの子に合う教育がわかる「2分診断」
学年・受験の有無・お子さまのタイプから、今読むべき記事と教育カテゴリがわかります。
わが家のことを相談する →
📝 この記事について
最終更新: 2026年3月28日 / 作成: スクールコンパス編集部
特定の塾・教材・サービスとの利害関係はありません。
お子さまに合った教育方針を見つけるには →
わが家のことを相談する
低学年と高学年、女子と男子で、接し方はちがう?
低学年(1〜3年生):「自分でやる!」「やだ!」が増えるのは、できることが増えて、自分で決めたい気持ちが育っている時期だからです。命令より、2つから選ばせると通りやすくなります。「お風呂、いま入る?テレビのあと?」のように、どちらを選んでも親が困らない2つを出します。
高学年(4〜6年生):親から少し離れたがるのは、自分の考えを持ちはじめたしるしです。向かい合って話すと説教に聞こえやすいので、車の中や料理を手伝ってもらうときなど、横に並んでいる時間に短く話します。返事が「べつに」でも、話しかけるのをやめないことが大事です。
女子と男子:体の成長が始まる時期は、平均すると女子のほうが早く、小学校の高学年で体と気持ちの変化が重なる子が多くなります。ただ、男女で決まった「反抗のしかた」があるわけではありません。きょうだいや友だちとくらべず、その子の体の変化の時期に合わせて、プライバシー(部屋・持ち物・スマホ)の線を少しずつ広げていきます。
💬 わが家の場合は、どうしたらいい?
反抗期のことで、わが家の場合を一緒に考えます。
押すと、子育て相談室ですぐ答えが出ます。そのあと、わが家の様子を書き足して続けられます。名前もメールもいりません。
中学生になると、反抗期はどうなる?(高学年のうちに知っておきたいこと)
小学校高学年で始まった反発は、中学に入ると形を変えます。いまのうちに先の見通しを持っておくと、中学で慌てずにすみます。米国を中心に、思春期の親子関係は長く研究されてきました。
けんかの「回数」は中1ごろが多く、「激しさ」はそのあとに来る
思春期の親子の言い争いを調べた研究をまとめた分析では、言い争いの回数は思春期の初め(日本の小6〜中1ごろ)が最も多く、そのあと少しずつ減っていきました。一方で、言い争いのときの感情の激しさは、思春期の初めから半ば(中2ごろ)にかけて強くなっていました(Laursen・Coy・Collins、1998年)。言い争いの相手は、父親より母親のほうが多い傾向もあります。「中2がいちばん大変」と言われるのは、この激しさの山と重なっています。
女子は少し早く、男子は少し遅く始まりやすい
体の思春期は、平均すると女子のほうが1〜2年早く始まります。そのため、女子は小5〜中1ごろ、男子は中1〜中2ごろに反発が強くなることが多いとされます。きょうだいでも時期がちがうのは、ふつうのことです。
気持ちのブレーキが追いつくのは、もう少し先
思春期には、楽しいこと・友だちからの評価に強く反応する脳のはたらきが先に強まり、気持ちや行動にブレーキをかけるはたらきは、20代にかけてゆっくり育ちます(Steinberg の研究)。反抗期の言葉の強さは、子どもの本心というより、このずれから出ていることが多いのです。
中学生の様子は「聞き出す」より「話してもらう」
思春期の子の様子を親がどれだけ知っているかを調べた研究では、親が知っていることの多くは、見張ったり問いつめたりして得たものではなく、子ども自身が話してくれたことから来ていました(Stattin・Kerr、2000年)。中学で話してもらえる親子でいるために、高学年のうちから「話しても怒られない」経験を重ねておくことが、いちばんの準備になります。
高学年のうちに、家でしておけること
- 子どもが話しかけてきたら、家事の手を止めて最後まで聞く(意見は、聞かれたときだけ)
- 決まりは親が一方的に決めず、スマホや帰宅時刻などを一緒に決める練習をしておく
- 言いすぎてしまった日は、その日のうちに修復する(おうちペアトレの修復カード)
- 強い言葉が出たら、まず気持ちに名前をつける(気持ちのひと言)
研究:Laursen, B., Coy, K. C., & Collins, W. A. (1998). Reconsidering changes in parent-child conflict across adolescence: A meta-analysis. Child Development, 69(3)./Steinberg, L.(思春期の脳の発達の研究)/Stattin, H., & Kerr, M. (2000). Parental monitoring: A reinterpretation. Child Development, 71(4).
❓ よくある質問
反抗期は中学生のいつまで続く?
言い争いの回数は中1ごろが多く、その後は少しずつ減っていきます。感情の激しさは中2ごろに強くなりやすいとされます(Laursen らの分析)。高校生になるころには落ち着いてくることが多いですが、時期や長さは子どもによってちがいます。
中学生の女子と男子で、反抗期はちがう?
体の思春期は女子のほうが1〜2年早く始まるため、女子は小5〜中1ごろ、男子は中1〜中2ごろに反発が強くなることが多いとされます。言い争いの相手は母親のほうが多い傾向もあります。
中学生の反抗期は、ほっとくのがいい?
放っておくのではなく、問いつめずに話してもらえる関係を保つのがいいとされています。思春期の子の様子を親が知る手がかりの多くは、子ども自身が話してくれたことから来ているという研究があります(Stattin・Kerr)。
小学生でも反抗期はある?
あります。思春期の入り口として、小4〜5ごろから見られることもあります。中学生の反抗期ほど激しくはありませんが、「口答え」「無視」「自室にこもる」といった形で表れます。正常な発達の一部なので、問題行動ではありません。
完全に放任していいの?
放任と見守りは違います。見守りは「関心を持ちながら口を出さない」こと。放任は「関心を失う」こと。子どもが助けを求めたらすぐに対応できる距離にいることが大切です。
反抗期が来ない子は問題?
必ずしも問題ではありませんが、「言いたいことを言えない」「親の顔色をうかがっている」可能性もあります。反抗期がない=良い子ではなく、子どもが安心して自己主張できる環境かどうかを振り返ってみてください。