悩み解決コラム
小学生のスマホルール
── 学年別テンプレと破ったときの対応フロー
🧭 YouTube・TikTok・スマホは何歳から?(規約と国の調査で確かめた年齢の決まり) →
スマホのことは、正解が分からなくて迷いますよね。
わが家はどれ? 相談室の答え
相談室に届く相談のうち、この悩みで多い場面です。答えは子育て相談室と同じものです。いちばん近い場面を開いてください:スマホ・動画をやめない(スマホ依存が心配)/LINEやゲームのチャットでトラブル
スマホ・動画をやめない(スマホ依存が心配)
Q. 「あと5分」が30分になる。止めると怒って、ゲーム機を取り上げると大泣き。毎晩これのくり返し。
💬 ゲームや動画を止めるたびに言い合いになるのは、本当に疲れますよね。
やめられないのは、終わりの合図が決まっていないからかもしれません
なぜ? ゲームや動画は、終わりの区切りがないように作られています。
今夜の1つ 「何時まで」と「終わったら何をするか」を一緒に決めて紙に書く
📌 明日のための1行カード:もし「もうやめなさい!」と言いそうになったら、「あと5分ね。終わったらおやつにしよう」と言う
2週間後 2週間後、決めた時刻で自分から終われた日が増えていれば、効いています。
そのまま言える言いかえ
- 「もうやめなさい!」→「あと5分ね。終わったらおやつにしよう」 終わりと次の楽しみを先に言うと、止めやすくなります。
- 「ゲームばっかり!」→「そのゲームのどこが楽しいの?」 好きなものに興味を持たれると、約束の話も聞きやすくなります。
- 「今すぐやめなさい」→「このステージが終わったら、おしまいにしよう」 区切りで終わると、切り替えやすくなります。
今夜の手順
- 「何時まで」と「終わったら何をするか」を一緒に決めて紙に書く 理由:自分も決めに加わると、約束を自分のこととして受け止めやすくなります。
- 終わりの5分前に一度だけ声をかける 理由:急に止められるより、心の準備ができます。
- 区切りで約束する(「このステージが終わったら」) 理由:ゲームは途中で止めにくいからです。
- 夜に充電する場所を、寝室の外に決める 理由:寝室に画面を持ち込まないことが、睡眠のためにすすめられているからです。
今夜はしなくていいこと 今夜、ゲームや端末をいきなり取り上げること 理由:約束を決める前に取り上げると、次に決める約束が守られにくくなるからです。
お子さんに聞いてみる 「ゲームや動画をやめにくいのは?」
- 「いいところで止められない」と答えたら:いいところで止められないなら、時刻ではなく「このステージが終わったら」のように区切りで約束してみてください。
- 「ほかにやることがない」と答えたら:ほかにやることがないなら、終わったあとにやること(外遊び・おやつ・手伝い)を先に決めておきます。
- 「友だちとやっている」と答えたら:友だちとやっているなら、相手の家の終わる時刻も聞いて、そろえられないか話してみてください。
- 「わからない」と答えたら:分からないときは、1週間、何時から何時まで使ったかを一緒に記録して見返します。
学年で変わること 低学年は、親が時間を決めて、一緒に守る時期です。 高学年は、ルールを一緒に決めて、自分で守る練習をする時期です。決めたルールは紙に書きます。
なぜそうなるか・もとにした研究(ひらく)
ゲームや動画は、終わりの区切りがないように作られています。やめられないのは、意志が弱いからではなく、終わりの合図が決まっていないからかもしれません。「何時まで」と「終わったら何をするか」を一緒に決め、夜は画面を寝室の外に置く。これが、家族で使い方を決めるときの基本です。
根拠:こども家庭庁「青少年のインターネット利用環境実態調査」、米国小児科学会「Where We Stand: Screen Time」、厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
研究でわかっていること 米国睡眠医学会の専門家13人の合意で、6〜12歳は1日9〜12時間の睡眠をふだんから取ることをすすめています。足りていることは、注意・行動・学習・気持ちの調整がよいことと関連していました。米国小児科学会も支持しています。
専門家の目安(Paruthi, S., et al., 2016)
考えてみてほしい問い ゲームやスマホの時間で、親としていちばん守りたいことは何ですか(睡眠・勉強・家族の時間など)?
💬 わが家の場合を相談室で続ける(名前・メール不要)→
LINEやゲームのチャットでトラブル
Q. 夜、子どもがスマホを見たまま固まっている。「なんでもない」と言うけれど、表情が暗い。
💬 画面の中のことは見えないぶん、心配が大きくなりますよね…。
画面の中のトラブルは、顔が見えないぶん、こじれやすくなります
なぜ? LINEやゲームのチャットでは、表情や声の調子が伝わらないので、軽い一言がきつく受け取られたり、仲間はずれに見えたりしやすくなります。
今夜の1つ 「話してくれても、スマホやゲームを取り上げたりしない」と先に伝える
📌 明日のための1行カード:もし「だからスマホはだめって言ったでしょ」と言いそうになったら、「話してくれてよかった。取り上げたりしないよ」と言う
2週間後 2週間後、画面の中でいやなことがあったとき、子どもが自分から話してくれたら、合っています。
そのまま言える言いかえ
- 「だからスマホはだめって言ったでしょ」→「話してくれてよかった。取り上げたりしないよ」 責められると、次から話さなくなります。
- 「そんなの気にしなければいい」→「いやだったね。どの言葉がいちばんいやだった?」 気持ちを受け止めてから、事実を一緒に確かめます。
- 「すぐ言い返しなさい」→「今日は返さないでおこう。明日一緒に考えよう」 画面の上の言い合いは残り、こじれやすいからです。
今夜の手順
- 「話してくれても、スマホやゲームを取り上げたりしない」と先に伝える 理由:取り上げられると思うと、子どもはトラブルを隠すようになるからです。
- いやなやりとりは、消さずに画面を写真に残す 理由:あとで先生や相談先に見せるとき、事実がそのまま伝わるからです。
- 「夜の何時からは返さない」を家の約束にする 理由:返事を急かされる苦しさから、子どもを守れるからです。
今夜はしなくていいこと 今夜、スマホやゲームを取り上げること 理由:取り上げると、次に困ったときに話してくれなくなりやすいからです。
お子さんに聞いてみる 「いちばんいやだったのは?」
- 「言われた言葉」と答えたら:言われた言葉は、消さずに画面を写真に残しておいてください。言い返さないことを一緒に決めます。
- 「グループに入れてもらえないこと」と答えたら:グループのことは、担任の先生に、学校での様子も含めて相談してください。
- 「返事を急かされること」と答えたら:返事は急がなくていいと、家の約束として決めてあげてください(夜は返さない、など)。
- 「わからない」と答えたら:分からないなら、話してくれたことに「ありがとう」とだけ返して、今日は終わりにしてください。
学年で変わること 低学年は、親のスマホやゲーム機を、親の目のあるところで使う時期です。 高学年は、自分の端末を持つことが増える時期です。夜に返さないなど、家の約束を一緒に決めます。
なぜそうなるか・もとにした研究(ひらく)
LINEやゲームのチャットでは、表情や声の調子が伝わらないので、軽い一言がきつく受け取られたり、仲間はずれに見えたりしやすくなります。子どもは、スマホやゲームを取り上げられるのがこわくて、困っても言い出せないことが多いです。まず、話してもらえる関係を守ることが先です。
根拠:文部科学省「いじめの防止等のための基本的な方針」(インターネットを通じて行われるいじめを含む)
研究でわかっていること カナダの5年生以上の子ども38人に、7つのグループで話を聞きました。ネットのいじめは、顔が見えないぶん深刻だと受け止められていて、多くは知らない人ではなく、ふだんの友だちの間で起きていました。大人に言うかどうかも話題になり、言うとパソコンやネットを使わせてもらえなくなるのがこわい、という声がありました。
子どもに聞いた研究(Mishna, F., Saini, M., & Solomon, S., 2009)
考えてみてほしい問い 画面の中で困ったとき、この子はだれに話せると思っているでしょうか?
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📅 2026年3月28日
✏️ スクールコンパス編集部
⏱ 読了目安 8分
こども家庭庁の調査(令和7年度・速報)では、スマホでインターネットを使う子は10歳で39.9%、11歳で50.8%、12歳で66.3%です(出典)。「禁止」だけでは続かず、隠れて使うほうに向かいやすいので、ここでは家で守れるルールの作り方をまとめます。何歳から何が使えるか(規約の年齢・アカウント・フィルタリング)は、スマホ・タブレットは何歳から?で、お子さんの生まれた年月から確かめられます。
この記事では、子どもと一緒にルールを作る方法を学年別テンプレート付きで解説します。親が一方的に決めたルールは破られます。自分で決めたルールは守られます。
この悩み、実はこういう構造です
スマホ問題の根っこは「スマホが悪い」ではありません。構造はこうです。
🔍 スマホ問題の構造
- 表面:ゲームをやめない、動画を見すぎる、SNSでトラブル
- 中間:脳の報酬系がスマホに最適化され、勉強が相対的に「つまらない」
- 根っこ:ルール作りのプロセスに子どもが参加していない(=自律性の欠如)
心理学の自己決定理論では、人は「自分で決めた」と感じるときに最もルールを守ります。親が決めて押しつけるルールは、高学年になるほど反発されます。
学年別ルールテンプレート
| 学年 | 決めるべきルール | 目安 |
| 小1〜小2 | ①利用時間 ②利用場所 ③課金禁止 | 1日30分以内 / リビングのみ / 親のアカウントで管理 / 夜20時まで |
| 小3〜小4 | ①利用時間 ②アプリの許可制 ③オンラインの約束 | 1日45分〜1時間 / 新しいアプリは親の許可制 / 知らない人とつながらない / 夜21時まで |
| 小5〜小6 | ①時間の自己管理 ②SNSルール ③個人情報の保護 | 1日1〜1.5時間(自分で管理) / SNSの投稿は親と確認 / 写真の公開禁止 / パスワードは親と共有 / 夜22時まで |
ルール作りの3ステップ
ステップ1:親が「心配していること」を正直に伝える(「目が悪くなるのが心配」「知らない人と関わるのが怖い」)
ステップ2:子どもに「どんなルールなら守れそう?」と聞く(提案させる)
ステップ3:紙に書いて、親子で署名する(契約ごっこ)。冷蔵庫に貼る
📱 わが家のデジタルの約束を作る(スマホ・動画・LINE・SNS・ゲーム・課金・AI)
スマホ・動画・SNS・ゲーム・AIの約束を、ここ1か所で1枚にします。使っているものだけをえらぶと、その約束だけが入ります。それぞれ「なんのために使うか」を子どもに言ってもらってから書くと、時間の約束もあとから決めやすくなります。見直す日は、1か月後か、13歳のアカウントなどの「つぎの節目」の1か月前の早いほうに自動で決まります(節目は、何歳からの見取り図で生まれた年と月を入れると出ます)。
スマホ依存かも?と思ったら(小学生)
取り上げようとすると大泣きする、夜中にこっそり見ている、ほかの遊びに誘っても乗ってこない。「うちの子、スマホ依存なのでは」と心配になることがあります。
見分けるときの目安:世界保健機関(WHO)は、ゲームの使いすぎを病気として扱うときの目安として、①自分でやめたり時間を決めたりできない、②ほかの楽しみや毎日の生活より優先する、③困ったことが起きても続ける、の3つが、ふつうは1年ほど続いていることをあげています(ICD-11「ゲーム障害」)。1つ2つ当てはまる日があるだけで、すぐに病気というわけではありません。親が見るのは「時間の長さ」より、眠る時間・学校・家族との時間がけずられていないかです。
今夜やること(1つ):寝る部屋にスマホを持ちこまない決まりを、子どもと一緒に作ります。置き場所(リビングの充電場所など)を子どもに決めてもらい、親も同じ決まりを守ります。
そのまま言える言葉:「夜は、スマホもお休みの時間にしよう。どこに置いておくか、決めてくれる?」。
2週間後の見分け方:朝起きる時刻が前より早く、すっきり起きられる日がふえていれば、合っています。3つの目安が長く続いている、学校に行けない日がある、というときは、学校のスクールカウンセラーや、ネットやゲームの依存の相談を受けている医療機関(国立病院機構 久里浜医療センターなど)に相談できます。
参考:World Health Organization, ICD-11「Gaming disorder(ゲーム障害)」。
💬 わが家の場合は、どうしたらいい?
スマホやゲームのことで、わが家の場合を一緒に考えます。
押すと、子育て相談室ですぐ答えが出ます。そのあと、わが家の様子を書き足して続けられます。名前もメールもいりません。
破ったときの対応フロー
🔀 ルールを破ったとき、こう対応してください
① 1回目:「ルール覚えてる?」と確認するだけ。怒らない
② 2回目:「次に破ったらどうするか」を子ども自身に決めさせる
③ 3回目:子どもが決めたペナルティを実行する(親が決めた罰ではない)
④ それでも繰り返す:ルール自体が現実的でない可能性。ルールを見直す話し合いへ
最悪の対応は「没収」です。没収は一時的に効きますが、子どもとの信頼関係を壊します。隠れて使うようになると、トラブルが見えなくなり、もっと危険です。
親が今週やること1つ
「うちのスマホルール、紙に書いてある?」を確認する。口約束のルールは存在しないのと同じです。紙に書いて貼るだけで、守る確率が大きく変わります。まだ書いていなければ、今週末に子どもと一緒に書いてください。
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わが家のことを相談する →
📝 この記事について
最終更新: 2026年3月28日 / 作成: スクールコンパス編集部
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わが家のことを相談する
❓ よくある質問
スマホは何歳から持たせるべき?
「何歳から」より「ルールを一緒に作れる成熟度があるか」が基準です。約束を理解し守れる年齢が前提。キッズ携帯から段階的に移行する家庭も多いです。
ゲームを完全に禁止すべき?
完全禁止は逆効果です。ゲームは子どもの重要なコミュニケーションツール。友人関係にも影響します。禁止するより「時間と場所のルール」で管理する方が現実的です。
子どもがルールを守らないときはどうする?
即没収は最悪手。まず「ルール覚えてる?」と確認、次に「破ったらどうするか」を子ども自身に決めさせ、3回目にそのペナルティを実行。それでもダメならルール自体を見直す。
LINEは何年生から使わせるべき?
禁止の年齢はありませんが、運営会社はアプリストアの利用推奨年齢を12歳以上にしていて、12歳未満は家庭で話し合い保護者の許可を得て使うよう案内しています。18歳未満はIDで検索できない・されないしくみです。始める前に「友だち追加は会ったことのある人だけ」「グループで悪口が始まったら書きこまずに知らせる」「夜の使用時間」を約束に入れておきましょう。