冬のピーマン、夏のレタス、お正月の菊。出す時期をずらす農家のくふうを、カレンダーと本当のデータで見てみよう。
🏠 促成栽培は「ふつうより早く」、抑制栽培は「ふつうより遅く」育てて出荷するくふう
どちらも、ほかの産地のものが少なくねだんが高い時期に出すため。夏でもすずしい高原で作る「高冷地農業」は抑制栽培の仲間です。
🧭 カレンダーで比べる促成栽培抑制栽培高冷地農業本当のデータ入試の出方クイズ
ビニールハウスや温室で温めて、ふつうより早く育てる方法です。冬もあたたかい宮崎県・高知県では、ピーマン・きゅうり・なすを冬から春に出荷します。高知県はなす・にら・しょうがで生産量日本一、宮崎県はきゅうりで日本一です(2025年産)。冬のいちご(栃木県など)も促成栽培です。
よいところ
ほかの産地のものが少ない冬に出せるので、高いねだんで売れる。
たいへんなところ
ハウスを温める燃料代や、ハウスを建てるお金がかかる。原油が値上がりすると、農家の負担が大きくなる。
育ち方をわざと遅らせて、ふつうより後に出荷する方法です。有名なのは愛知県の渥美半島の「電照菊」。菊は夜が長くなると花を咲かせる性質があるので、夜に電灯で照らして咲くのを遅らせ、秋から冬・春に出荷します。愛知県は菊の出荷量で全国の約37%をしめる日本一です(2025年産)。
標高が高く夏でもすずしい高原で、暑さに弱いレタスやキャベツを作り、平地で作りにくい夏に出荷します。長野県の八ヶ岳のふもと(川上村など)のレタス、群馬県の嬬恋村のキャベツが代表です。長野県はレタスで全国の34%、群馬県はキャベツで21%の日本一です(2025年産)。出荷を遅らせる抑制栽培の一種として習います。
月ごとに見ると、冬(1〜2月)は宮崎県産がおよそ半分をしめ、初夏から夏は茨城県産が半分以上をしめます。夏の終わりから秋は岩手県なども増えます。季節によって産地がバトンタッチしているのです。
資料:農畜産業振興機構「ベジ探」(原資料:令和5年東京都中央卸売市場年報)。
いちばん多いのは、東京の市場に入る野菜の月別・産地別のグラフを見せて、「冬に宮崎・高知が多い理由を説明しなさい」という問題です。「冬でもあたたかい気候を生かしてビニールハウスで育て、ほかの産地のものが少なくねだんが高い時期に出荷するため」と書こう。夏に長野・群馬が多いグラフなら高冷地農業、秋〜冬の菊なら電照菊(抑制栽培)です。
こたえ:促成栽培
こたえ:抑制栽培
こたえ:電照菊
こたえ:高冷地農業
こたえ:宮崎県・高知県
こたえ:ハウスを温める燃料代などのお金がかかる
🚚 近郊農業とは 🍓 いちごの産地(促成栽培) 🍅 トマトの産地リレー 🥬 レタスの産地(高冷地農業) 🥇 生産量日本一の早見表
日本一とシェアは農林水産省「野菜生産出荷統計」「花き生産出荷統計」令和7年産(第1報)の公表値をもとにスクールコンパス編集部が確認(2026年11月6日)。カレンダーはおおよその目安です。
ビニールハウスなどで温めて、ふつうより早く育てて出荷する方法です。宮崎県・高知県のピーマンやきゅうり、冬のいちごが例です。
育つのを遅らせて、ふつうより後に出荷する方法です。愛知県の渥美半島の電照菊が代表です。
出荷を「早める」のが促成栽培、「遅らせる」のが抑制栽培です。どちらも、ほかの産地のものが少なくねだんが高い時期に出すためのくふうです。
夏でもすずしい高原で、レタスやキャベツなどを夏に作って出荷する農業です。長野県や群馬県が代表で、抑制栽培の一種として習います。
ハウスを温める燃料代やハウスの費用がかかることです。燃料が値上がりすると農家の負担が大きくなります。