ホーム › 小学生しんぶん › うるう秒の廃止(2026年10月)

うるう秒って、なに? どうしてやめるの?

2026年10月に決まったニュースを、小学生にもわかる図で

まず予想しよう:うるう秒は、これまで何回入った?

正解は、下の「30秒でわかる答え」に書いてあります。
30秒でわかる答えうるう秒は、原子時計で決めた時刻と、地球の回転で決まる時刻のずれを直すために、時計に1秒をたすしくみです。1972年から27回入り、すべて1秒をたす形でした。ところが2026年10月15日、フランスで開かれた国際度量衡総会で、2027年5月20日から、うるう秒を実質的にやめることが決まりました。これからは、ずれを1時間(3600秒)まで直さずに待ちます。そうすると、数百年は時計を直さなくてよくなります。
原子時計いつも同じ速さ 地球の回転少しだけ速くなったり遅くなったり ずれが1秒近くになったら「8時59分60秒」を入れてきた
原子時計はいつも同じ速さ。地球の回転は、ほんの少しゆれる。そのずれを1秒で直してきたのが、うるう秒です。

🔬 きょうのかがくでも:12月30日「0時は、だれが決めているの?」(日本の時刻の作り方)・2月29日「1日の長さは、少しずつ変わっている?」(地球の回転のゆれ)

もっとくわしく

なぜ、地球の回転はずれるの?

地球が1回転する時間は、きっちり同じではありません。月が起こす潮の満ち引きでは、海の水と海の底がこすれて、地球の回転に少しずつブレーキがかかります。大きな地震や、空気や海の水の動きでも、回転の速さはほんの少し変わります。いっぽう、今の1秒は、セシウムという原子が出し入れする電波の、決まった振動の回数で決めていて、いつでも同じ長さです。だから、2つの時刻は少しずつずれていきます。

1秒くらい、たしてもいいのでは?

人の生活では気になりませんが、コンピューターや通信には大きな問題です。「8時59分60秒」という、ふだんはない時刻が入るので、時計を使って動く仕組みがトラブルを起こすおそれがありました。しかも最近は地球の回転が少し速くなっていて、これからは1秒をひく「負のうるう秒」が必要になるかもしれないと言われていました。1秒をひくのは一度もやったことがなく、もっと危ないと心配されていたのです(時事通信、2026年10月16日)。

日本では、いつ入っていたの?

うるう秒は、世界の時刻(協定世界時)で6月30日か12月31日の最後に入れます。日本はそれより9時間進んでいるので、7月1日か1月1日の午前8時59分60秒になります。最後のうるう秒は、日本時間の2017年1月1日 8時59分60秒でした。日本の時刻は、東京都小金井市の情報通信研究機構(NICT)で、原子時計をいくつも使って作られています。

へえ!2017年1月1日、日本の時計は「8時59分59秒」のあとに「8時59分60秒」を通って、やっと「9時0分0秒」になった。そして、2027年5月20日からは、もうこの「60秒」はやってこない。

うるう年と、うるう秒のちがい

うるう年うるう秒
何がずれる?地球が太陽を1周する時間(約365.24日)と、カレンダー地球が1回転する時間と、原子時計
どう直す?2月29日を足す(4年に1回。100で割り切れる年はなし、400で割り切れる年はあり)1秒を足す(これまで27回)
これからこれからも続く2027年5月20日から実質的にやめる

「1秒」の決め方も、変わるかもしれない

同じ総会では、今の原子時計よりずっと正確な光格子時計(東京大学の香取秀俊教授が考えた時計)などの「光時計」を使って、1秒の決め方を新しくする準備を進めることも決まりました。2030年の次の総会で、新しい決め方を提案できるようにします。日本の研究者が考えた時計が、世界の「1秒」になるかもしれないのです。

家でためせること

電波時計(電波を受けて時刻を合わせる時計)と、スマホの時計を並べて、「秒」が同じかくらべてみよう。どちらも、もとをたどると日本の標準時に合わせています。時刻がちょっとずつずれる、ふつうの時計(電波を受けないもの)も並べて、1週間で何秒ずれるかを記録すると、自由研究になります。

理科の授業・中学入試とのつながり

6年「月と太陽」、中学の「地球の運動(自転と公転)」につながります。1日が24時間、1年が約365日になる理由とつながる話で、2026年10月の大きな科学のニュースです。

よくある質問

うるう秒とは何ですか?

原子時計で決めた時刻と、地球の回転(自転)で決まる時刻のずれが大きくなりすぎないように、時計に1秒をたす(またはひく)しくみです。1972年から始まり、これまで27回、すべて1秒をたす形で入りました。

うるう秒はいつ廃止されますか?

2026年10月15日にフランスで開かれた国際度量衡総会で、2027年5月20日から実質的にやめると決まりました。これからは、ずれを1時間(3600秒)までは直さずに待つので、数百年は調整がいらなくなる見通しです。

最後のうるう秒はいつでしたか?

日本時間の2017年1月1日、午前8時59分60秒です。日本では、うるう秒は午前9時の直前に入ります。

うるう年とうるう秒は、何がちがいますか?

うるう年は、地球が太陽を1周する時間(約365.24日)とカレンダーのずれを、2月29日を足して直します。うるう秒は、地球が1回転する時間と原子時計のずれを、1秒で直します。ずれているものがちがいます。

光格子時計とは何ですか?

東京大学の香取秀俊教授が考えた、とても正確な時計です。国際度量衡総会では、光格子時計などの「光時計」を使って1秒の決め方を新しくする準備を進め、2030年の次の総会で新しい決め方を提案できるようにすることも決まりました。

ほかの「なぜ?」も読む

出典:時事通信「『うるう秒』実質廃止決定 ずれ1時間まで許容―国際度量衡総会」(2026年10月16日)、NHK「『うるう秒』廃止決定 秒の新定義も検討へ」(2026年10月16日)、共同通信(2026年10月15日)、情報通信研究機構(NICT)日本標準時グループの説明。最後のうるう秒の日時は、IERS(国際地球回転・基準系事業)の発表を伝えた報道で確認。2026年10月16日に編集部が確かめました。制作:スクールコンパス編集部。