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きょうのかがく 12月の問い(31問)

1日1問、2分で読める理科の読み物の、12月の分です。こたえを先に出しません。まず問いを読んで、どっちだと思うかを考えてから開いてください。最後の「きょうためせること」は、家にあるものでできることだけです。
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12月の問い

12月1日もの

本のにおいが好きな人がいるのは、なぜ?

ふるい本あたらしい本紙が変わって 気体が出る

どっちだと思う? 紙は変化しない / 紙が変化して気体を出している

こたえを見る

紙やインクが、時間とともに少しずつ変化して、いろいろな気体を出しているからです。古い本のにおいは、その変化で出た気体のまざったものです。バニラに近い成分がふくまれることが知られています。

びっくり大事実! 古い本のにおいには、バニラに近い成分がふくまれている。だから甘く感じる人がいる。図書館であのにおいをかいで幸せになる人は、化学的に正しい。

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きょうから読書週間が始まります。においの成分を調べると、その本の紙がどんな作り方で、どのくらい古いかが推定できます。においから本の年齢を調べる研究もあります。

知っていると、なにがうれしいか 図書館のにおいが、何のにおいなのかを説明できる。

きょうためせること 図書館で、新しい本と古い本のにおいをかぎくらべてみよう。

12月2日うちゅう

流れ星は、星が落ちてきているの?

すなつぶが 空気とこすれて 光る

どっちだと思う? 星が落ちている / 小さなつぶが空気の中で光っている

こたえを見る

ちがいます。宇宙にただようごく小さなつぶが、地球の空気にとびこんで、こすれて光っているものです。光っているのは地面から数十キロメートルの高さで、そのほとんどは空気の中で蒸発してしまい、地面までは届きません。

びっくり大事実! 流れ星の色は、なにが光っているかで変わる。マグネシウムや酸素なら緑、窒素なら赤。つまり夜空を横切るあの一瞬の光は、宇宙から来たつぶの中身を、色で読み上げている。1秒たらずで終わる、空いっぱいの理科の実験。

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地面まで落ちてくることは、ごくまれです。隕石の落下は数年に一度くらいしか起きません。ふつうより明るい流れ星は火球とよばれ、日本全国では平均すると1か月に数個ほど目げきされています。とても近くに落ちたように見えることがありますが、たいていは遠くの流れ星を見ているだけです。また、とくに明るい火球が通ったあとには、うっすら光る雲のような跡が数秒から、ときには数十分にわたって残ることがあります。空気は、私たちを守る屋根の役目もしています。

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知っていると、なにがうれしいか 夜空を見上げたときに、何を見ているのかが分かる。

きょうためせること 夜、空を10分だけ見上げてみよう。何も見えなくてもいい。もし見えたら、色を覚えておこう。何が光っていたかのヒントになります。

12月3日もの

静電気は、どうして冬にばかり起きるの?

なつ しめっているふゆ かわいている水分が にがしてくれるにげ道がなく たまるふえたのではなく 出口がなくなった

どっちだと思う? 冬だけ多く生まれている / 夏も起きているが、逃げ道があるだけ

こたえを見る

じつは、冬だけ多く生まれているわけではありません。夏も同じように起きています。ちがうのは、逃げ道です。空気に水分が多いと、電気はそこから静かに逃げていきます。冬は空気がかわいていて逃げ道がないので、体にたまってから一気に流れます。それがバチッの正体です。

びっくり大事実! 静電気は、冬にだけ生まれているのではない。夏も同じように起きている。ただ、夏は空気の水分が電気をこっそり逃がしてくれるので、たまる前に消えているだけだ。つまり冬にバチッとくるのは、電気が増えたからではなく、出口がなくなったから。

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静電気は、気温25度以下・湿度20パーセント以下で起きやすいといわれています。冬の部屋はまさにその条件です。もうひとつの原因は重ね着です。物には、プラスの電気を持ちやすいものと、マイナスを持ちやすいものがあり、その順番を帯電列(たいでんれつ)といいます。この列で遠いものどうしをこすり合わせるほど、静電気は起きやすくなります。たとえばフリースはポリエステルなので、ウールのセーターより木綿のシャツを合わせたほうが起きにくくなります。

知っていると、なにがうれしいか 何を着るとバチッとしにくいかが、自分で選べる。

きょうためせること 自分の冬の服が何でできているか、洗たくタグを見てみよう。上と下でちがう素材を着ている日と、同じような素材の日で、バチッとくる回数がちがうか、くらべてみて。

12月4日からだ

同じ部屋なのに、鉄のてすりが木より冷たいのはなぜ?

てつきおなじ へやの おなじ おんどねつが はやく にげるゆっくり にげるつめたさ=にげる はやさ

どっちだと思う? 鉄のほうが温度が低いから / 熱が伝わる速さがちがうから

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温度がちがうからではありません。同じ部屋に置いてあれば、鉄も木もだいたい同じ温度です。ちがうのは、熱の伝わる速さです。鉄は手の熱をすばやく持っていくので、冷たいと感じます。

びっくり大事実! 温度計をあてると、鉄のてすりも木のてすりも同じ温度だ。それなのに鉄だけが冷たい。つまり、あなたが感じている「冷たさ」は、相手の温度ではない。自分の手から熱が逃げていく速さのほうだった。手は温度計ではなく、熱の流れをはかる道具だったということになる。

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熱の伝わりやすさを熱伝導率(ねつでんどうりつ)といいます。金属はこれがとても大きく、木やプラスチック、発ぽうスチロールはとても小さい値です。だから同じ温度でも、金属にさわると自分の熱がどんどん出ていき、木にさわると出ていきにくいのです。つまり、あなたの手が測っているのは相手の温度ではなく、自分の熱が逃げる速さのほうです。冷たいものを運ぶ箱に発ぽうスチロールが使われるのも、この値がとても小さいからです。

知っていると、なにがうれしいか 「冷たい」と感じることの意味が変わる。冬の持ち物えらびにも使える。

きょうためせること 同じ部屋に、金属のスプーンと木のはしを1時間おいてから、両方いっしょににぎってみよう。どちらが冷たく感じるか。温度計があれば、両方の温度もはかってみて。

12月5日てんき

氷はとうめいなのに、雪はどうして白いの?

かたまりの こおり光が とおりぬけるこまかい つぶはねかえって しろく なるかき氷が しろいのと おなじ

どっちだと思う? 雪のつぶが白い色をしている / とうめいなつぶが集まると白く見える

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雪のつぶも、ひとつぶずつは氷なので、とうめいです。でも、小さなつぶがたくさん集まると、光がつぶのあいだであちこちに反射して、いろいろな色の光がまざって目にとどきます。だから白く見えます。

びっくり大事実! かき氷は、とうめいな氷をけずっただけなのに、まっ白になる。色をつけたわけではない。細かくすると、白くなるのだ。雪が白いのも、雲が白いのも、牛にゅうが白いのも、ぜんぶ同じ理由。白は、色ではなく、光が何度も跳ね返った結果だった。

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この、あちこちに反射することを乱反射(らんはんしゃ)といいます。光にはいろいろな色がまざっていて、それが同じようにぜんぶ返ってくると、人の目には白に見えます。つぶがひとつながりの大きなかたまりだと、光はそのまま通りぬけるので、とうめいに見えます。雲が白いのも、牛にゅうが白いのも、同じ理由です。小さなつぶがたくさんあると、光は通りぬけられなくなります。

知っていると、なにがうれしいか 雪・雲・牛にゅうが白い理由が、1つの説明でつながる。

きょうためせること とうめいな氷を、ビニールぶくろに入れて、タオルの上からかたいもので細かくくだいてみよう。とうめいだった氷が、白くなります。手を切らないよう、ふくろから出さずにやること。

12月6日もの

スケートの氷は、どうしてあんなにすべるの?

こおりスケートぐつ9ナノメートルこおっているのに ぬれているみずより 200ばい ながれにくい

どっちだと思う? 体重で氷がとけて水になるから / 氷の表面は、はじめから少しぬれているから

こたえを見る

氷の表面には、こおっているはずの温度でも、ごくうすい水のような層があります。擬似液体層(ぎじえきたいそう)といいます。0度より低くても、氷の表面だけは少しぬれているのです。この層があるから、氷はすべると考えられています。

びっくり大事実! 氷の表面は、こおっているのに、ぬれている。しかもそこの水は、ふつうの水の200倍も流れにくい。厚さは1ミリの10万分の1ほど。そんなうすい水の上を、スケートぐつはすべっている。そして、なぜその水があるのかは、150年たっても、まだだれも分かっていない。

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北海道大学の低温科学研究所が、分子1つぶんの高さの段差まで見える顕微鏡を自分たちで作って、この層をじかに観察しました。うすい膜になっているときの厚さは、およそ9ナノメートル。1ナノメートルは1ミリの100万分の1なので、1ミリの10万分の1くらいです。しかもこの層の水は、ふつうの水よりも200倍も流れにくいことが分かりました。同じ水なのに、氷の表面にはりついているだけで、性質が変わっているのです。氷の表面がぬれるこの現象は150年以上前から知られていますが、なぜ起きるのかは、今もまだ分かっていません。

👤 これを調べた人の話
北海道大学の村田憲一郎さんたちは、ナノメートルの世界を見るために、まず顕微鏡そのものを作るところから始めた。見たいものが見える道具がなければ、道具から作る。研究というのは、そういう順番になることがある。

知っていると、なにがうれしいか 身近な氷にも、まだだれも分かっていないことがあると知れる。

きょうためせること 冷とう庫の氷を2つ、平らな面どうしをそっと合わせて、30秒ほどそのままにしてから引きはなしてみよう。くっついて離れにくくなることがある。氷の表面がぬれている証拠の1つです。

12月7日ちきゅう

きょうは大雪(たいせつ)。こよみのこの日づけは、だれが決めているの?

ちきゅうたいよう255どたいせつ12月7日きめているのは てんもんだい

どっちだと思う? 昔から決まっている日づけを使っている / 毎年、天文台が計算して決めている

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国立天文台が計算して決めています。二十四節気は、太陽が空のどこにいるかで決まります。大雪は、太陽の位置を表す数字(黄経)が255度になった瞬間をふくむ日。2026年は12月7日の11時53分でした。だから、年によって日づけが1日ずれることがあります。

びっくり大事実! 「きょうは大雪です」の大雪は、雪がふったから決まったのではない。太陽の位置が255度になった、という理由だけで決まっている。しかも決めているのは気象台ではなく、天文台。雪という名前のついた日を、空の上の角度で決めていた。

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国立天文台は毎年2月ごろ、翌年の「暦要項(れきようこう)」を発表します。国民の祝日、二十四節気と雑節、東京の日の出入り、日食や月食などがまとめられています。2026年の場合、立冬が11月7日、大雪が12月7日、冬至が12月22日。角度でいうと、立冬が225度、大雪が255度、冬至が270度。15度きざみで24個に分けているので、二十四節気といいます。春分の日と秋分の日が法律で日づけを決めていないのも、同じ理由です。

知っていると、なにがうれしいか カレンダーのすみに小さく書いてある字の意味が分かる。

きょうためせること 家のカレンダーで「大雪」と書いてある日をさがしてみよう。見つけたら、次の節気「冬至」まであと何日あるか数えてみよう。

12月8日てんき

冬の空気はかわいている。それなのに、洗たく物が乾きにくいのはなぜ?

25どの くうき23gたくさん うけとれる5どの くうき6.8gすこししか うけとれない>1立方メートルあたり

どっちだと思う? 冬は空気がしめっているから / つめたい空気は水蒸気をあまりかかえられないから

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つめたい空気は、もともとかかえられる水蒸気の量が少ないからです。1立方メートルの空気がかかえられる水蒸気は、25度なら約23グラム、5度なら約6.8グラム。3分の1以下になります。湿度の数字が低くても、受け取れる量そのものが小さいので、乾くのに時間がかかります。

びっくり大事実! 冬の空気は「かわいている」のに、洗たく物は乾かない。同じ1立方メートルでも、25度の空気は水蒸気を23グラムかかえられるのに、5度の空気は6.8グラムしか持てない。かわいているのではなく、はじめから入れ物が小さかったのだ。

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湿度というのは、「いま入っている水蒸気の量」を「その温度でかかえられる最大の量」で割った割合です。冬は割る数のほうが小さいので、少しの水蒸気でも湿度の数字は上がります。だから乾かすには、温度を上げる、風を当てる、しめった空気を外に出す、の3つがきく。部屋干しがなかなか乾かないのは、洗たく物から出た水蒸気が部屋にたまって、空気がいっぱいになってしまうからです。まどを少し開けたり、風を送ったりすると変わります。

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知っていると、なにがうれしいか 部屋干しが乾かないとき、まず何をすればいいかを自分で決められる。

きょうためせること 同じくらいぬらしたハンカチを2まい用意して、1まいは風の当たる所、1まいは風の当たらない所に置いてみよう。どちらが先に乾くか、時計で計ってみよう。

12月9日からだ

みかんをたくさん食べると、手が黄色くなるのはなぜ?

みかんきいろい いろそてのひらが きいろくたべたりょうが からだに のこる

どっちだと思う? みかんの皮の色が手についたから / みかんの色素が体の中にたまったから

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みかんにふくまれる黄色い色素が、体の中を通って皮ふにたまるからです。この色素はあぶらにとけやすいので、すぐには出ていかず、しばらく体に残ります。とくに、皮の厚い手のひらと足のうらが黄色くなります。柑皮症(かんぴしょう)とよばれます。

びっくり大事実! みかんを何個食べたかは、血をしらべると分かる。しかも、みかんの町として知られる静岡県の三ヶ日では、この色素の血の中の量が世界でもっとも多い水準だという。冬になると手が黄色くなる町。食べた量が、そのまま体に書きこまれている。

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温州みかんに多いのは、β-クリプトキサンチンという色素です。農研機構によると、これはニンジンのβ-カロテンやトマトのリコペンと同じカロテノイドの仲間で、人の血の中にある主なカロテノイドの1つ。静岡県の三ヶ日では、農研機構と浜松医科大学と町が組んで、約1000人に10年間協力してもらう調査を行いました。血の中のこの色素の量を測ると、みかんをどれだけ食べたかが分かるのだそうです。手が黄色くなっても、食べる量をへらせば元にもどります。白目まで黄色くなる場合は別のことなので、そのときは家の人に話してください。

👤 これを調べた人の話
三ヶ日の調査は、「この町の人は、どうして長生きなのだろう」という素朴な問いから始まった。答えを出すために、約1000人が10年間つきあった。1回の実験では分からないことを調べるには、10年かかることがある。

知っていると、なにがうれしいか 自分の体に起きた色の変化に、ちゃんと理由があると分かる。

きょうためせること みかんを食べたあと、手のひらを白い紙とならべて見くらべてみよう。何日か続けて同じ場所で写真をとると、変化が分かりやすい。

12月10日てんき

雪がふると、なぜ町が静かになるの?

おとが すいこまれるゆきは すきまだらけおとを ねつに かえてしまう

どっちだと思う? みんなが外に出ないから / 雪が音を吸いこむから

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雪が音を吸いこむからです。雪は小さな氷のつぶが、すきまだらけに積み重なったもの。音は空気のふるえなので、そのすきまに入りこむと、あちこちでこすれて熱に変わり、はね返ってこなくなります。ふつうなら地面ではね返って遠くまで届く音が、雪に吸われてしまうのです。

びっくり大事実! 雪の日の静けさは、気のせいではない。雪はすきまだらけで、音を熱に変えてしまう。しかも、どんな雪でもいいわけではない。大つぶのぼたん雪の日がいちばん静かで、さらさらの粉雪の日はそれほどでもない。静けさにも、雪の種類がある。

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これは、部屋に貼る吸音材(きゅうおんざい)とまったく同じしくみです。綿やウレタンのように、中に細かいすきまがたくさんある物は、音をよく吸います。おもしろいのは、雪ならいつでも静かになるわけではないこと。中谷宇吉郎 雪の科学館の解説によると、とくに静かに感じるのは、結晶がたくさんからみ合った大つぶの「ぼたん雪」がふる日。気温の低い真冬に、結晶がバラバラのままふるときは、あまり静かに感じないのだそうです。積もったあとの朝が静かなのは、積もった雪にも同じはたらきがあるからです。

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知っていると、なにがうれしいか 雪の日の「なんだか静か」の正体が分かる。

きょうためせること 雪がふった日か、ふった次の朝に、外で10秒だけ耳をすませてみよう。いつも聞こえる音のうち、どれが消えているか数えてみよう。

12月11日デジタル

寒い外にいると、スマホの電池が急にへるのはなぜ?

あたたかいよく でんきが でるさむいとりだせる ぶんが へる→こわれたのでは ない

どっちだと思う? 寒いと電池がこわれるから / 寒いと電池の中の動きがおそくなるから

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電池は、中で起きる化学反応で電気を出しています。寒くなると、その反応がおそくなり、電気の通り道のじゃま(内部抵抗)が大きくなります。だから、同じ電池でも取り出せる電気が少なくなります。こわれたのではなく、寒さで動きがにぶくなっているだけです。

びっくり大事実! 寒い日にスマホが急に0%になっても、電気がなくなったとはかぎらない。中の動きがにぶって、取り出せなくなっているだけのことがある。実験では、0度で使い始めた電池が、自分の発熱で少し元気を取りもどしていた。電池は、寒がりだった。

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電池の試験を行う会社が、リチウムイオン電池をマイナス10度から40度まで10度きざみで測った実験があります。温度が下がるほど電圧が下がり、マイナス10度では放電を始めてすぐに電圧が落ちてしまい、ほとんど容量が取り出せませんでした。原因は、電解液の中をイオンが動きにくくなり、内部抵抗が増えることです。おもしろいのは0度のとき。放電の直後に電圧がぐっと下がるのに、そのあと少し上がってくる。電池自身が使われて発熱し、自分で温まったからです。

知っていると、なにがうれしいか 冬に電池が急にへっても、こわれたとあわてなくてすむ。

きょうためせること 寒い日に外へ出るとき、時計やゲーム機を上着の内がわのポケットに入れてみよう。かばんの外ポケットに入れたときと、電池のへり方をくらべてみよう。

12月12日いきもの

葉の落ちた冬の枝に、もう春の芽ができている?

ようこんふゆめはるの はと はなは もう ここにかたい かわで まもられている

どっちだと思う? 春になってから芽ができる / もうできていて、冬をこしている

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できています。冬芽(ふゆめ)といいます。葉が落ちたあとの枝をよく見ると、小さなふくらみがついています。この中に、来年の葉や花がぎゅっとたたまれて入っています。かたい皮や毛におおわれていて、寒さや乾燥から、また鳥や動物に食べられることから守られています。

びっくり大事実! 12月の枝の中では、もう来年の春の準備が終わっている。サクラの冬芽をけんび鏡で見ると、花粉までできはじめているという。春はある日とつぜん来るのではない。もう、そこにある。しかも小さくたたまれて、コートを着て待っている。

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冬芽には、葉が入っている葉芽、花が入っている花芽、両方入っている混芽があります。冬芽のすぐ下には葉痕(ようこん)という、葉が落ちたあとの跡が残ります。葉痕の中に見える点々は、水や養分を運んでいた管の跡。木の種類によって形がちがい、人や動物の顔に見えるものがたくさんあります。富山県の理科教材によると、12月中旬のサクラの花芽をけんび鏡で見ると、中ではもう花粉ができ始めているそうです。木によっては、主役の芽が育たなかったときのために、予備の芽まで用意しています。

知っていると、なにがうれしいか 冬の枯れ木のような枝が、ぜんぜん枯れていないと分かる。

きょうためせること 近所の、葉の落ちた木の枝を見て、冬芽と葉痕をさがしてみよう。葉痕が顔に見える木を1本見つけられたら大成功。枝は折らないこと。

12月13日うちゅう

流星群は、なぜ毎年おなじ時期に来るの?

たいようちきゅうちりの おびまいとし おなじ ばしょを よこぎる12月14日 23じ ごろ さいだい

どっちだと思う? 流れ星が毎年その時期に生まれるから / 地球が毎年おなじ場所を通るから

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地球が毎年おなじ場所を通るからです。宇宙には、小さなちりのつぶが帯のようにばらまかれた道があります。地球は1年かけて太陽のまわりを1周するので、毎年おなじ時期にその帯を横切ります。そのときちりが地球の空気にとびこんで光る。これが流星群です。

びっくり大事実! 流れ星は、まぐれで飛んでくるのではない。宇宙にまかれたちりの帯を、地球が毎年ほぼおなじ日に横切っている。つまり流星群は、1年前から日づけの決まっている行事だ。しかも今年は、いちばん多い時間に月がしずんでいる。国立天文台の予想では、絶好の条件。

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国立天文台によると、2026年のふたご座流星群は12月14日の23時ごろに極大(いちばん活発になること)と予想されています。14日の夜の月は21時ごろまでにしずむので、そのあとは月明かりの影響がまったくありません。空の暗い場所なら、21時ごろですでに1時間に35個から40個ほど、15日の0時から2時ごろにはおよそ60個も見られそうだとされています。前の晩の13日夜から14日明け方にかけても、比較的多く見えると予想されています。町の明かりがある場所では、これよりずっと少なくなります。

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知っていると、なにがうれしいか 「今夜見えるかも」が、うわさではなく計算で分かる。

きょうためせること 今夜と明日の夜、寝る前に10分だけ、おうちの人といっしょに空を見上げてみよう。方角はどこでもいい。空が広く開けているほうを、ぼんやり見るのがコツ。とてもさむいので、しっかり着こむこと。

12月14日うちゅう

オリオン座の赤い星は、いつか爆発する?

みつぼしあかい ほしあおじろい ほし640こうねんいま みえるのは 640ねんまえの すがた

どっちだと思う? ずっとこのまま光りつづける / いつか爆発すると考えられている

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いつか爆発すると考えられています。オリオン座の赤い1等星ベテルギウスは、赤色超巨星(せきしょくちょうきょせい)という、一生の終わりに近づいた星だからです。ただし「いつ」なのかは、まだ分かっていません。

びっくり大事実! 今夜見えているベテルギウスは、640年前の姿。日本が南北朝時代のころに出発した光だ。だから、もし今この瞬間に爆発していても、それを知るのは640年あとの人になる。そして、いちばん先に気づくのは望遠鏡ではなく、岐阜の山の地下にある巨大な水のタンクかもしれない。

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地球からの距離は約640光年と見積もられていますが、測るのがむずかしく、150光年ほどの誤差があります。つまり今見えている光は、およそ640年前に出発したもの。国立天文台の研究者の説明によると、爆発すれば昼間でも見えるほど明るい星が空にあらわれます。地球への深刻な影響はありません。遠すぎるからです。そして爆発の直前には、星の中心がつぶれるときにニュートリノという小さな粒が飛び出すので、それをスーパーカミオカンデがとらえると考えられています。

👤 これを調べた人の話
この講演会で「もし爆発したら、地球に被害はないのですか」と質問したのは、8歳の子だった。国立天文台の研究者はこう答えている。遠いので、ほとんど影響はありません。ただ、オリオン座の有名な星が消えてしまうのは残念ですね、と。

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知っていると、なにがうれしいか 星を見上げるとき、それが「今の姿ではない」と分かる。

きょうためせること 夜7時ごろ、南東から南の空を見てみよう。3つならんだ星(三つ星)が見つかったら、そのななめ上にある少し赤っぽい星がベテルギウス。反対がわの青白い星(リゲル)と、色をくらべてみよう。

12月15日いきもの

木は、葉を全部落としても枯れないのはなぜ?

はを ぜんぶ おとすふゆの は はかせぐより でていくが おおいだから おとしたほうがとくに なる

どっちだと思う? 葉を落とすと弱るが、がまんしている / 葉を落としたほうが、冬は得になるから

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冬は、葉があるほうが損になるからです。葉は光を受けて栄養を作る場所ですが、冬は日が短くて寒く、作れる量が減ります。それなのに葉からは水が出ていき、こおるきけんもあります。だから落葉樹は葉を落として、枝と幹と根で冬をこします。

びっくり大事実! 木が葉を落とすのは、弱ったからではない。冬の葉は、かせぐ量より出ていく量のほうが多くなる。だから思い切って、全部すてる。木は毎年、たくわえた財産のような葉を、計算のうえで手ばなしている。

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京都大学の研究グループが、同じ場所に生えている落葉樹と常緑樹の葉について、「使った炭素」と「かせいだ炭素」をくわしく調べました。常緑樹は、冬にこおっても大丈夫なじょうぶな葉を作るため、落葉樹のおよそ2倍の炭素を使っていました。そのかわり、長い期間その葉で光合成ができます。差し引きの費用対効果は、落葉樹でも常緑樹でも同じくらいでした。冬をさけるか、冬にたえるか。まったくちがう2つの方法が、同じ森で成り立っている理由が、これで説明できたのです。

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知っていると、なにがうれしいか 冬の裸の木が、失敗ではなく作戦だと分かる。

きょうためせること 落ち葉を1まいひろって、光にすかしてみよう。細い線(葉脈)が枝分かれして見えるはず。これが、水と栄養が通っていた道です。

12月16日てんき

寒い日は、なぜ遠くの音がよく聞こえる?

じょうくうは あたたかいじめんが つめたいおととおくまでとどくみちすじが まがって もどる

どっちだと思う? 寒いと音が速くなるから / 寒いと音の道すじが曲がるから

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空気の温度によって、音の道すじが曲がるからです。よく晴れた冬の夜は、地面のほうが先に冷えて、上のほうの空気のほうがあたたかくなります。すると音の進む道が曲げられて、地面のほうへもどってきます。だから、ふだんは聞こえない遠くの電車やサイレンが聞こえるのです。

びっくり大事実! 寒い日、音はむしろおそくなる。0度の音は15度の音より、1秒で9メートルもおくれる。それなのに、遠くまでよく届く。速さではなく、道すじが曲がって地面にもどってくるからだ。おそくなったのに、遠くまで行く。

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音の速さは温度で変わります。0度なら1秒に約331メートル、15度なら約340メートル。あたたかいほど速い。上のほうがあたたかいと、音の進む向きが少しずつ変わって、地上へ戻ってきます。これを音の屈折(くっせつ)といいます。夏の昼のように地面のほうが熱いときは逆になり、音は遠くへ届きにくくなります。ここでおもしろいのが、この前の「雪の日は静か」との組み合わせ。冬の夜には、正反対のことが2つ起きています。晴れて冷えこんだ夜は遠くまで聞こえ、雪がふって積もった夜は吸われて静かになる。

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知っていると、なにがうれしいか 冬の夜にふと聞こえた遠くの音の、正体が分かる。

きょうためせること 晴れて冷えこんだ夜、まどを少しだけ開けて、10秒だけ耳をすませてみよう。昼には聞こえない音がないかさがしてみよう。開けたらすぐ閉めること。

12月17日ちきゅう

同じ日なのに、日本海側は大雪で、太平洋側は晴れ。どうして?

たいりくやまで 2つにゆきぐもやまを こえると はれおびに なって おおゆき

どっちだと思う? 同じ日でも天気は場所でばらばらだから / 山が雪を降らせて、雲をせき止めているから

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冬の風と、日本の真ん中にある山のせいです。冬は大陸から冷たい風がふいてきます。この風が日本海の上をわたるとき、海から水蒸気と熱をもらって雪雲になります。その雲が日本の中央の山にぶつかって、日本海側に雪を降らせます。山をこえたときには水分が残っていないので、太平洋側は晴れるのです。

びっくり大事実! 日本海側の大雪の原因の1つは、日本の山ではない。1000キロもはなれた、朝鮮半島の北にある山だ。そこで2つに分かれた冷たい風が、日本海の上でぶつかりなおして、雪の帯を作る。ニュースで「JPCZ」と言っているのは、このこと。

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気象衛星の画像を見ると、日本海に筋のような雲が何本もならんでいます。この筋が1本の太い帯になることがあり、日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)とよばれます。長さは1000キロほど。この帯がかかった場所では、短い時間で一気に大雪になります。おどろくのは、その原因の1つが日本の外にあること。朝鮮半島の北にある長白山脈(いちばん高い白頭山は2744メートル)に冷たい風がぶつかって2つに分かれ、日本海の上でもう一度合流するために、この帯ができると考えられています。

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知っていると、なにがうれしいか ニュースに出てくる「JPCZ」が何のことか分かる。

きょうためせること 天気予報の雲の画像を見て、日本海に筋のような雲がならんでいないかさがしてみよう。筋が集まって太い帯になっている日は、どこかで大雪になっているかもしれない。

12月18日もの

湯たんぽは、なぜ朝までぬくいの?

1グラムを 1ど あたためる ねつ4.2みず0.45てつやく9ばい

どっちだと思う? 中に特別な物が入っているから / 中身がただの水だからこそ、さめにくい

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中身が水だからです。水は、あたためるのにたくさんの熱が要るかわりに、さめるときもゆっくり時間をかけて熱を出します。同じ重さでくらべると、水は鉄のおよそ9倍の熱をためられます。だから1リットルほどの水が、朝までぬくもりを出しつづけられるのです。

びっくり大事実! 湯たんぽの中身は、ただの水。特別な物は入っていない。それでも朝までぬくいのは、水がほかの物にくらべてけたはずれに熱をためこめるから。鉄の9倍。そのわけは、水の分子どうしが手をつないだりはなしたりして、熱をしまいこんでいるからだ。海が地球の温度を安定させているのも、同じ理由。

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1グラムの物を1度あたためるのに要る熱を比熱(ひねつ)といいます。水は約4.2、鉄は約0.45、アルミニウムは約0.90(単位はJ/(g・K))。水はほかの物質にくらべてとびぬけて大きいのです。日本原子力研究開発機構の解説によると、その理由は水分子どうしをつなぐ「水素結合」にあります。液体の水では、加えられた熱が水素結合を変形させたり切ったりすることに使われるので、たくさんのエネルギーを吸いこめる。水素結合が熱の貯金箱の役目をしている、というわけです。海が地球の気温を安定させているのも、同じ理由です。

知っていると、なにがうれしいか 湯たんぽもお風呂も海も、同じ1つの性質で説明できる。

きょうためせること 同じ量のお湯を、金ぞくのコップとふつうのコップに入れて、10分後にどちらがぬるくなっているか、さわって比べてみよう。やけどしないよう、ぬるめのお湯で。

12月19日てんき

あたたかい部屋のまどがくもる。あの水は、どこから来たの?

へやのなか 20ど17.3gもてる りょうまどまどぎわ 5ど6.8gあふれた 10.5g がみずに なる

どっちだと思う? 外の雨や雪の水がしみてきた / 部屋の空気の中にあった水蒸気が水にもどった

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部屋の空気の中にあった水蒸気です。空気は、温度が高いほど水蒸気をたくさんかかえられます。あたたかい部屋の空気が、外の寒さで冷えたまどガラスにさわると、かかえきれなくなった分が水のつぶになって出てきます。これが結露(けつろ)です。

びっくり大事実! まどについた水は、外から入ってきたのではない。部屋の中にあった水だ。しかもその一部は、自分たちがはいた息。冬のまどのくもりは、その部屋に何人いて、どれだけ息をしたかを、うっすら書き出しているようなものだ。

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数字にすると分かりやすくなります。20度の空気は、1立方メートルあたり約17.3グラムまで水蒸気をかかえられます。その同じ空気が、まどのそばで5度まで冷やされると、かかえられるのは約6.8グラムだけ。あふれた約10.5グラムが、水のつぶになってガラスにつきます。水になりはじめる温度のさかい目を露点(ろてん)といいます。部屋の中の水蒸気は、人の息、料理、洗たく、おふろから出ています。つまり、まどがくもるのは、その部屋で人が暮らしている証拠でもあります。

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知っていると、なにがうれしいか まどをふくかどうか、換気するかどうかを自分で判断できる。

きょうためせること くもったまどに指で線を1本ひいてから、そのままにして時間をおいてみよう。かわいて消える日と、たれて下にたまる日がある。何がちがうか考えてみよう。

12月20日からだ

大そうじで出てくる白いほこり。あれは、どこから来たの?

7わりせんいいえの ほこりの なかみふく タオル ふとんカーテン カーペット+ ひふの かけら+ かふん つちそとから きた ごみでは ない

どっちだと思う? 外から入ってきた砂やちり / 家の中の物が、少しずつけずれたもの

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その多くは、家の中にあった物です。服、タオル、カーテン、ふとん、カーペット。布は使うたびに、ごくわずかずつ繊維(せんい)がぬけます。それが空中をただよってたまり、そこに人やペットの皮ふのかけら、かみの毛、外から来た花粉や土がまざります。

びっくり大事実! たなの上の白いふわふわは、外から来たごみではない。その7割ほどは、服やタオルやふとんのかけら。つまり、家の中の物が少しずつ小さくなって、そこに集まっている。ほこりをすてるということは、家の一部をすてているということだった。

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そうじの会社の開発研究所が家庭のほこりの成分を調べたところ、およそ7割が繊維のほこりでした。国立環境研究所の説明では、家の中のほこり(ハウスダスト)はおよそ20種類に分けられ、皮ふ、花粉、土、すす、灰、繊維、植物のかけらなどが複雑にまざった混合物だとされています。研究に使うときは、毛髪や小石や紙くずのような大きなものを1つずつ手で取りのぞいてから調べるそうです。だからほこりは「どこかから来たごみ」というより、家にある物の一部が形を変えたもの、と言ったほうが近いのです。

知っていると、なにがうれしいか そうじしても「なぜまたたまるのか」が分かる。

きょうためせること 太陽の光が細く差しこんでいる部屋で、光の中をのぞいてみよう。ふだんは見えないほこりが、光の中だけキラキラ動いて見える。窓を開けたときと閉めたときで、量がちがうかも見てみよう。

12月21日うちゅう

あしたは冬至。でも、日の入りがいちばん早い日は、もう終わっている?

はんつき まえいちばん はやいひのいりとうじいちばん みじかい ひるはんつき あといちばん おそいひので3つの いちばんは べつの ひ

どっちだと思う? 冬至の日が、日の入りもいちばん早い / 日の入りがいちばん早い日は、冬至より前

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終わっています。冬至は「昼がいちばん短い日」ですが、「日の入りがいちばん早い日」でも「日の出がいちばんおそい日」でもありません。国立天文台の説明によると、日の入りがいちばん早いのは冬至の半月ほど前、日の出がいちばんおそいのは冬至の半月ほどあとになります。

びっくり大事実! 冬至は「いちばん昼が短い日」。それは正しい。でも「いちばん早く暗くなる日」ではない。それは半月ほど前に、もう終わっている。そして「いちばんおそく明るくなる日」は、まだ半月先。3つの「いちばん」が、ぜんぶ別の日にあった。

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理由は2つあります。1つは太陽の高さ。冬至の日に太陽がいちばん低いところを通るので、昼がいちばん短くなります。もう1つは、太陽が空を動く速さが季節によって少しずつちがうこと。太陽が真南に来る時刻(南中時刻)が毎日わずかにずれていくため、日の出と日の入りは昼の長さだけでは決まりません。冬至のころは太陽の高さの変化が小さくなるので、この南中時刻のずれのほうが目立ちます。その結果、12月下旬から1月上旬にかけて、日の出の時刻がほとんど変わらない期間ができます。

知っていると、なにがうれしいか 「冬至を過ぎたのに、朝はまだ暗くなる」の理由が分かる。

きょうためせること 新聞やアプリで、今日と1週間後の日の出・日の入りの時刻をメモしてみよう。冬至を過ぎても、日の出はまだおそくなり続けているのが分かる。

12月22日ちきゅう

きょうは冬至。かぼちゃとゆず湯、記録が古いのはどっち?

1838ねんゆずゆの きろくえどじだいの ほんにめいじ より あとかぼちゃえどの ほんには ないおなじ ひに ならぶ 2つの ならわし

どっちだと思う? かぼちゃのほうが古い / ゆず湯のほうが古い

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ゆず湯のほうが、古い記録が残っています。1838年(天保9年)に出た江戸の年中行事の本『東都歳事記』に、冬至の日に銭湯でゆず湯をたく、と書かれています。いっぽう「冬至にかぼちゃ」は江戸時代の本には見あたらず、明治より後に広まった、比較的新しい習慣と考えられています。

びっくり大事実! 「冬至といえば、かぼちゃとゆず湯」。ところが江戸時代の本を開くと、ゆず湯は出てくるのに、かぼちゃは出てこない。約190年前の本に「きょうは銭湯でゆず湯をたく」と書いてある。同じ日にならぶ2つの習慣なのに、片方はずっとあとから仲間入りしたらしい。

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冬至には「ん」が2つつく食べ物を食べる、という言い方があります。なんきん(かぼちゃ)、にんじん、れんこん、ぎんなん、かんてん。「ん」が「運」に通じるという語呂合わせで、運盛りとよばれます。かぼちゃが選ばれた理由としては、夏にとれたものを冬まで保存できたこと、緑黄色野菜として栄養があることが挙げられます。ただし、これらは説であって、記録として確かめられているのはゆず湯のほうです。行事の由来は、言い伝えと、文字で残っている記録を分けて考えると見え方が変わります。

知っていると、なにがうれしいか 行事の話を「いつからあるのか」で考えられるようになる。

きょうためせること 家の人に「うちは冬至に何をする?」と聞いてみよう。地いきによって、あずきがゆやこんにゃくを食べるところもある。おじいさんおばあさんに聞くと、また別の答えが出てくるかもしれない。

12月23日いきもの

モミの木は、なぜ冬も緑のまま?葉を落とす木と、どちらが得なの?

じょうりょくじゅらくようじゅはの ざいりょうはやく 2ばい かかるでも さしひきはほぼ おなじやりかたが 2つ あるだけ

どっちだと思う? 常緑樹のほうが得 / どちらも、得はほぼ同じ

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得はほとんど同じです。京都大学の研究グループが、同じ場所に生えている常緑樹と落葉樹の葉を調べました。常緑樹は、冬にこおっても大丈夫なじょうぶな葉を作るので、落葉樹の約2倍の材料(炭素)がかかります。そのかわり長い期間その葉を使えるので、かかった分とかせいだ分の割合は、どちらもほぼ同じでした。

びっくり大事実! クリスマスツリーになる木と、まる裸で立っている木。どちらかがすぐれているのだと思っていた。ところが計算してみると、差し引きはほぼ同じだった。だから森には両方いる。いい方法が1つあるのではなく、やり方が2つあるだけだった。

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モミやスギやマツのような針のような葉は、表面積が小さく、外側がかたくて、水が出ていきにくい形をしています。だから寒さと乾燥に強い。逆にサクラやイチョウのような広い葉は、光をたくさん受けられるかわりに、寒さには弱い。冬にたえるか、冬をさけるか。まったくちがう2つの方法が同じ森で成り立っている理由が、この研究で説明されました。クリスマスツリーに針葉樹が使われるのも、冬に緑の葉が残っている木だからです。

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知っていると、なにがうれしいか 冬でも木の見分け方が1つ増える。

きょうためせること 家のまわりで、今も緑の葉をつけている木と、葉が全部落ちた木を1本ずつさがしてみよう。緑のほうの葉をそっとさわると、厚くてかたいことが分かる。

12月24日ちきゅう

クリスマス・イブの「イブ」は、何のこと?

ひのいりから かぞえると24にちの ゆうがた= もう 25にちひのいりいまの かぞえかたまよなかから1にちが はじまるイブは まえのひ ではなく さいしょの じかん

どっちだと思う? 「前の日」という意味 / 「夕方・晩」という意味

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「夕方・晩」のことです。英語の eve は evening(夕方)と同じ仲間のことばで、「前の晩」を指します。だから12月24日は「クリスマスの前の晩」。ハロウィンも同じつくりで、All Hallows' Eve(聖なる人たちの日の前の晩)がちぢまって Halloween になりました。

びっくり大事実! 日の入りから1日が始まる数え方だと、クリスマス・イブとクリスマスの朝は、同じ1日になる。イブは「前の日」ではなく、その日のいちばん最初の時間だったことになる。国立天文台のこよみの解説に、そう書いてある。イブは、フライングではなかった。

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ここから、こよみの話につながります。1日は、いつでも真夜中に始まると決まっているわけではありません。国立天文台の暦計算室によると、天体観測の途中で日づけが変わると不便なので、昔の天文学では正午から正午までを1日としていました。これを天文時といいます。また、夕方に見える細い月を新月とするこよみでは、日の入りが1日の始まりになります。この数え方だと、クリスマス・イブとクリスマスの朝は同じ1日になります。今でもイスラム暦やユダヤ暦は日の入りを基準にしています。日本でも、江戸時代のこよみでは真夜中から1日が始まることになっていましたが、人々の意識では夜明けが1日の始まりだったようです。

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知っていると、なにがうれしいか ハロウィンとクリスマス・イブが、同じつくりの名前だと分かる。

きょうためせること 「イブ」がつくことばを、ほかにさがしてみよう。New Year's Eve は何の前の晩か、考えてみよう。答えは1週間後の問いにも出てきます。

12月25日デジタル

イルミネーションの白い光は、なぜ最近まで作れなかった?

あかみどりあおここだけ 20ねん できずしろあおが できて はじめて しろが できた

どっちだと思う? ずっと前から作れた / 青いLEDができるまで、白い光は作れなかった

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青いLEDが作れなかったからです。光の三原色は赤・緑・青。LEDは1960年代に赤と黄緑ができましたが、青だけがどうしてもできませんでした。青がそろわないと、白い光は作れません。1980年代から90年代にかけて、日本の研究者が窒化ガリウムという材料で青色LEDを実現し、そこではじめて白いLEDの光ができたのです。

びっくり大事実! 12月の町を光らせている白い光は、1990年ごろまでこの世になかった。赤も緑もあったのに、青だけが20年以上できなかったからだ。「20世紀中は無理」と言われた青を作ったのは、日本の3人。イルミネーションの前に立つとき、あの白は、けっこう新しい色だ。

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この功績で、赤崎勇さん、天野浩さん、中村修二さんの3人が2014年のノーベル物理学賞を受賞しました。受賞の理由は「高輝度、省エネルギーの白色光源を可能とした高効率青色発光ダイオードの発明」。当時、青色LEDは「20世紀中の実現は不可能」とまで言われ、世界中の研究者が窒化ガリウムから手を引いていました。1989年に世界ではじめて青色LEDが実現します。LEDが省エネなのは、電気を熱にせず直接光に変えられるから。白熱電球は、電気の大部分が熱になってしまいます。

👤 これを調べた人の話
赤崎勇さんと天野浩さんは、世界中の研究者が手を引いた窒化ガリウムを選んで続けた。2人はのちに、うまくいかなかった実験も、その結果が次の研究の方向を決めるもとになったので決してむだではなかった、と語っている。うまくいかない日のほうが多い仕事だった。

知っていると、なにがうれしいか 目の前の光が、いつ生まれたものか分かる。

🏅 この話につながるノーベル賞
2014年 物理学賞(赤﨑勇さん・天野浩さん・中村修二さん(中村さんはアメリカ国籍)) →

きょうためせること 家や町のイルミネーションを見て、白・青・赤・緑の色をさがしてみよう。白い光をよく見ると、少し青っぽいものと黄色っぽいものがある。同じ「白」でもちがう。

12月26日てんき

冬の晴れた日、遠くの山がくっきり見えるのはなぜ?

なつすいじょうきと ちりが おおいふゆすくないので くっきり

どっちだと思う? 冬は空気そのものがきれいだから / 冬は空気の中の水蒸気とちりが少ないから

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空気の中の水蒸気やちりが少なくなるからです。気象庁の説明では、空気がにごって見えるか澄んで見えるかは、空気中の水蒸気やちりが多いか少ないかで決まります。冬は気温が低く、空気の上下の動き(対流)も弱いので、水蒸気やちりが少なくなる。だから冬の空は夏より澄んで見えます。

びっくり大事実! 冬に遠くの山がくっきり見えるのは、山が近づいたからではない。空気から水蒸気とちりが減って、じゃまものがなくなったからだ。そしておもしろいことに、遠くがよく見える日ほど、その夜はよく冷える。景色がいちばんきれいな日と、朝がいちばん寒い日は、同じ日だったりする。

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遠くがどれくらい見えるかを視程(してい)といい、気象台でも観測しています。冬の晴れた日には、東京から富士山がはっきり見えることがあります。星がよく見えるのも同じ理由です。ここで1つつながる話があります。雲がなくて水蒸気が少ないということは、地面の熱が空へ逃げやすいということでもある。これを放射冷却といいます。だから、遠くがよく見える日ほど、その夜はよく冷えこみます。しかも冷えこんだ夜は、音も遠くまで届きやすくなります。

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知っていると、なにがうれしいか 「今日は遠くが見える」から、夜の冷えこみが読める。

きょうためせること 晴れた日に、いちばん遠くに見える建物か山を1つ決めておこう。日によって見えたり見えなかったりする。よく見えた日は、次の朝の気温をたしかめてみよう。

12月27日もの

おもちは、なぜあんなにのびる?

アミロースまっすぐアミロペクチンえだわかれ して からみあうもちごめは えだわかれ だけ だから のびる

どっちだと思う? もち米のつぶが大きいから / もち米のでんぷんの形がちがうから

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もち米と、ふつうのごはんのお米(うるち米)では、でんぷんの形がちがうからです。でんぷんには、まっすぐつながったアミロースと、枝分かれしたアミロペクチンの2種類があります。もち米のでんぷんはアミロペクチンだけ。枝分かれの多いでんぷんは、たがいにからみ合うので、よくのびます。

びっくり大事実! もち米とふつうの米は、見た目がそっくりで、育つ場所も同じ。ちがいは、中のでんぷんのつながり方が「まっすぐ」か「枝分かれ」かだけ。たったそれだけのちがいで、片方はごはんになり、片方はぐんぐんのびる。

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農研機構によると、もち米のでんぷんはすべてアミロペクチンで、アミロースの割合は0パーセント。日本の一般的なうるち米は、アミロースが17から23パーセント入っています。アミロースが少ないほど、ねばりが強いごはんになります。この2つの中間の「低アミロース米」(アミロース3から17パーセントほど)という品種もあり、ふつうのうるち米よりよくねばり、冷めてもかたくなりにくいので、おにぎりやお弁当に向いています。ついたときに強い力が加わると、でんぷんのつぶがこわれて中身が外に出て、全体がつながる。だからのびるのです。

知っていると、なにがうれしいか 台所の食べ物のちがいが、目に見えないつくりのちがいだと分かる。

きょうためせること おもちを食べるとき、のびるようすをよく見てみよう。用意はおうちの人にたのんで、小さく切って、よくかんで食べること。のどにつまらせないよう気をつけて。

12月28日もの

年こしそばは、なぜ切れやすい?

そばこ だけきれやすいそばこ 8 + こむぎこ 2グルテンが つなぐながく するために つなぎを いれている

どっちだと思う? そばの実がかたいから / そば粉には、麺をつなぐしくみがないから

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そば粉には、小麦粉のようなグルテンができないからです。グルテンは、小麦粉に水を加えてこねるとできる、網のような形のたんぱく質。これが粉どうしをつなぎ、コシを出します。そば粉だけではこれができないので、麺がばらばらになりやすい。そこで小麦粉を「つなぎ」として入れます。

びっくり大事実! 年こしそばは「細く長く」と言うけれど、そばはうどんやラーメンにくらべて、とても切れやすい。長くつなげるために、わざわざ小麦粉を2わり混ぜている。長く生きることを願う麺が、じつはいちばん切れやすい麺だった。

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そば粉8に小麦粉2の割合で作るものを二八そば、そば粉だけのものを十割そばといいます。小麦粉をつなぎに使う記録は江戸時代までさかのぼります。1668年(寛文8年)の『料理塩梅集』に、夏はそばがつながりにくくなるのでうどん粉を入れるとよい、と書かれていて、これが今のところいちばん古い記録とされています。小麦粉を多くするほど切れにくくなりますが、そばらしい「ほろっと切れる」感じは弱まります。つなぎの量は、切れにくさとそばらしさのつり合いで決まっているのです。

知っていると、なにがうれしいか 台所やお店で言う「つなぎ」の意味が分かる。

きょうためせること ゆでる前のそばとうどんを1本ずつ、おうちの人に分けてもらって、両手でそっと引っぱりくらべてみよう。折れ方がちがう。

12月29日ちきゅう

初日の出がいちばん早いのは、日本のいちばん東?

いぬぼうさきふじさん さんちょうたいようたかい ところほど さきに みつけられるにほんの だいぶぶんは 1じかんの はば

どっちだと思う? いちばん東の場所がいちばん早い / いちばん東とはかぎらない

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いちばん東とはかぎりません。この時期の日の出は、北東へ行くほどおそく、南西へ行くほど早くなる向きがあります。太陽が真東より南寄りから昇るからです。国立天文台の説明によると、札幌は京都よりずっと東にあるのに、このころの日の出の時刻は京都とほぼ同じになります。

びっくり大事実! 初日の出がいちばん早い場所は、日本のいちばん東ではない。平地なら千葉県の犬吠埼。でも高さを入れると、富士山の山頂のほうが早くなる。まわりより高いところに立つだけで、地平線の先をのぞきこめてしまうからだ。3776メートルの高さは、時間を少し先取りする。

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国立天文台の暦計算室によると、日本の中で初日の出がいちばん早いのは太平洋上の島々です。北海道・本州・四国・九州の平地では、千葉県の犬吠埼がいちばん早い。そして標高も考えに入れると、富士山の山頂がいちばん早くなります。高い場所ほど、地平線の向こうにある太陽を先に見つけられるからです。日本の大部分は、日の出の時刻がだいたい1時間ほどの幅におさまっています。だからこそ、日本中の人がほぼ同じ時間に初日の出を見ることができるのです。

知っていると、なにがうれしいか 初日の出を見に行く場所と時間を、自分で計画できる。

きょうためせること 元日の日の出の時刻を、住んでいる町と、東京と、札幌でくらべてみよう。思ったほど差がないことに気づくはず。

12月30日デジタル

大みそかのカウントダウン。あの「0時」は、だれが決めているの?

げんし どけいこがねいひょうじゅん でんぱJJYいえの とけいおおみそかの 0じは ここで つくられる

どっちだと思う? テレビ局が決めている / 研究所の原子時計が決めている

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情報通信研究機構(NICT)という国の研究所です。東京都小金井市にある建物の中で、セシウム原子時計や水素メーザという時計をいくつも動かし、それらの時刻を1時間に1回、平均してまとめています。こうして作られた時刻が日本標準時。テレビもスマホも、もとをたどればこの時刻に合わせています。

びっくり大事実! 大みそかの「5、4、3、2、1」のうしろには、東京・小金井の建物の中で動いている原子時計がいる。しかも、地球の自転のほうが少しずつずれるので、ときどき1秒をたす「うるう秒」が入る。その1秒を入れる日の第一候補は、1月1日の朝9時の直前。つまり、大みそかの夜の続きだ。

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この時刻は、標準電波JJYとして電波でも流されています。送信所は、福島県のおおたかどや山(40キロヘルツ)と、福岡県と佐賀県にまたがるはがね山(60キロヘルツ)の2か所。電波時計は、この電波を受け取って自分で時刻を直しています。正確さは13けた(1×10のマイナス13乗)の桁。2018年からは神戸にも副局があり、災害で本部が止まっても日本標準時が止まらないようにしてあります。おもしろいのは、地球の自転のほうが少しずつずれるので、それに合わせて1秒をたし引きする「うるう秒」があること。日本での調整日の第一候補は、1月1日の朝9時の直前です。

知っていると、なにがうれしいか 「正しい時刻」がどこから来ているのか分かる。

きょうためせること 家にある電波時計をさがしてみよう。うらや説明書に「JJY」や「40kHz」「60kHz」と書いてあるはず。それが、福島か福岡から届いている電波です。

12月31日うちゅう

1年は、なぜ365日と「少し」なの?

たいようのこり やく 6じかん365にち では まだ 1しゅう していない4ねんで 1にち たまる = うるうどし

どっちだと思う? ぴったり365日で1周している / 365日では、まだ1周し終わっていない

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地球が太陽のまわりを1周する時間が、365日ぴったりではないからです。国立天文台によると、1太陽年は約365.2422日。365日たっても、まだ0.2422日ぶん、およそ6時間足りません。この6時間が4年でほぼ1日たまるので、4年に1度うるう年を入れて、つじつまを合わせています。

びっくり大事実! 今夜0時に、新しい年が始まる。でも地球のほうは、まだ1周し終わっていない。あと6時間ほど残している。つまり私たちは毎年、少し早めに「あけましておめでとう」と言っている。そのずれをまとめて返す日が、4年に1度の2月29日だ。

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それでも完全ではありません。4年に1度だけだと入れすぎになるので、今のグレゴリオ暦では400年に97回にしています。平均すると1年は365.2425日。本当の365.2422日とは、まだ0.0003日ちがいます。だから2100年、2200年、2300年はうるう年ではありません(2000年はうるう年でした)。国立天文台の暦計算室は、もっと正確にする案をいくつも紹介していますが、長く続いてきたしくみを変えるのは簡単ではない、とも書いています。1年の長さを見つけることは、農作業の計画のために大昔からとても大事なことでした。

知っていると、なにがうれしいか 4年に1度の2月29日の意味と、今夜の「あと6時間」が分かる。

きょうためせること 家のカレンダーで、次のうるう年(2028年)をさがしてみよう。そのあと、2100年がうるう年かどうかを考えてみよう。

各問の科学的な内容は、気象庁、国立天文台、国土地理院、文部科学省などの公的機関が公表している資料と、小学校学習指導要領にもとづいて確認したうえで、小学生向けに書き直しています。裏取りができなかった問いは掲載していません。制作 スクールコンパス編集部