ホーム › 小学6年の公民 › 裁判所のしくみ

裁判所のしくみ(小学生にもわかる図解)

争いや罪を、法律にもとづいて公正に裁く

30秒でわかる裁判所のしくみ裁判所は、人と人との争いや、罪をおかした疑いのある人について、法律にもとづいて公正に判断するところです。この力を司法権といいます。同じ事件で3回まで裁判を受けられる三審制や、国民が裁判に参加する裁判員制度があります。
三審制:3回まで裁判を受けられる 最高裁判所東京に1つ(憲法の番人) 高等裁判所全国に8つ 地方裁判所全国に50 家庭裁判所全国に50 簡易裁判所全国に438 控訴(第二審へ)上告(第三審へ)
裁判所の種類と三審制。下の裁判所の判決に納得できないときは、上の裁判所にうったえられます(簡易裁判所から始まった民事裁判は、地方裁判所→高等裁判所の順に進みます)

裁判所の種類

最高裁判所 東京に1つだけある、いちばん上の裁判所。最後の判断をする(終審裁判所)。
高等裁判所 全国に8つ(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・高松・福岡)。おもに第二審をあつかう。
地方裁判所 各都府県に1つずつ、北海道に4つで、全国に50。多くの裁判の第一審をあつかう。裁判員裁判もここで行われる。
家庭裁判所 地方裁判所と同じ50か所。家族の争いや、少年(20歳未満)の事件をあつかう。
簡易裁判所 全国に438。小さな金額の争いや、軽い事件をあつかう。

三審制:なぜ3回まで裁判を受けられるの?

裁判官も人間なので、まちがえることがあります。1回の判決に納得できないとき、上の裁判所にうったえ直せるようにして、まちがった判決を防ぎ、人権を守るしくみが三審制です。第一審の判決に不服で第二審を求めることを控訴、第二審の判決に不服で第三審を求めることを上告といいます。

民事裁判と刑事裁判

民事裁判 お金の貸し借りや土地の争いなど、人と人(会社など)の争いを解決する裁判。うったえた人を原告、うったえられた人を被告といいます。
刑事裁判 どろぼうなど、罪をおかした疑いのある人について、有罪か無罪か、どんな刑にするかを決める裁判。検察官がうったえ(起訴)、うったえられた人を被告人といい、弁護人が被告人の言い分を伝えます。
裁判官3人 + 裁判員6人(裁判員裁判のとき) 検察官罪をうったえる 弁護人被告人言い分を伝える 証言台 傍聴席(だれでも見られる)
刑事裁判(裁判員裁判)の法廷の席のならび

裁判員制度:国民が裁判に参加する

2009年5月から、国民が裁判に参加する裁判員制度が始まりました。くじで選ばれた18歳以上の国民6人が裁判員になり、裁判官3人といっしょに、重大な刑事裁判の第一審(地方裁判所)で、有罪か無罪か、有罪ならどんな刑にするかを話し合って決めます。国民の感覚を裁判に生かし、裁判を身近で分かりやすいものにするためのしくみです。

公正な裁判を守るしくみ

裁判官は、自分の良心に従い、憲法と法律だけにしばられて裁判をします(司法権の独立、第76条)。国会や内閣から命令されることはありません。裁判は原則として公開され、だれでも傍聴できます(第82条)。また、法律などが憲法に合っているかを判断する違憲審査権(第81条)を持ち、最後に決める最高裁判所は「憲法の番人」とよばれます。最高裁判所の裁判官がふさわしいかは、衆議院議員の総選挙のときの国民審査で、国民が判断します。

その場で丸がつく10問クイズ

答えを押すと、すぐに丸つけと説明が出ます。全部答えると点数が出ます。

Q1. 争いや罪を法律にもとづいて裁く力を何という?

立法権は国会、行政権は内閣です。

Q2. 同じ事件で3回まで裁判を受けられるしくみは?

まちがった判決を防ぎ、人権を守るためのしくみです。

Q3. 第一審の判決に不服で、第二審を求めることを何という?

第二審の判決に不服で第三審を求めるのは上告です。

Q4. 最高裁判所は全国にいくつ?

高等裁判所は8、地方裁判所と家庭裁判所は50です。

Q5. お金の貸し借りなど、人と人の争いをあつかう裁判は?

うったえた人を原告、うったえられた人を被告といいます。

Q6. 刑事裁判で、罪をうったえる(起訴する)のはだれ?

弁護人は、被告人の言い分を伝える人です。

Q7. 裁判員制度が始まったのは?

重大な刑事裁判の第一審で行われます。

Q8. 裁判員裁判で、裁判員と裁判官の人数は?

9人で話し合って決めます。

Q9. 家族の争いや、少年の事件をあつかう裁判所は?

全国に50か所あります。

Q10. 最高裁判所が「憲法の番人」とよばれる理由は?

違憲審査権(第81条)にもとづきます。

記述ミニ道場(中学入試の形)

問題日本で三審制がとられているのはなぜですか。「まちがい」「人権」の2語を使って、40字以内で説明しなさい。

解答例 裁判のまちがいを防ぎ、裁判を受ける人の人権を守るため。(27字)
考え方 「何回も受けられる」だけでなく、「何のためか(まちがいを防ぐ・人権を守る)」まで書くのが得点の中心です。

中学入試ではこう出る

三審制の図(控訴・上告の言葉の区別)、民事裁判と刑事裁判のちがい(原告・被告/検察官・被告人・弁護人)、裁判員制度(開始年・人数・第一審・刑事裁判だけ)、司法権の独立、憲法の番人と国民審査が、くり返し問われます。三権分立の図の中で、裁判所から国会・内閣への矢印(違憲審査)として問われることも多いので、次の「三権分立」とセットで覚えましょう。

よくある質問

三審制とは何ですか?

同じ事件について、3回まで裁判を受けられるしくみです。判決に不服なとき、第一審から第二審へうったえ直すことを控訴、第二審から第三審へうったえ直すことを上告といいます。裁判のまちがいを防ぎ、人権を守るためにあります。

民事裁判と刑事裁判のちがいは何ですか?

民事裁判は、お金の貸し借りなど人と人の争いを解決する裁判で、原告と被告がいます。刑事裁判は、罪をおかした疑いのある人を裁く裁判で、検察官がうったえ、被告人と弁護人がいます。

裁判員には、だれがなるのですか?

18歳以上の国民の中から、くじで選ばれます。重大な刑事裁判の第一審で、裁判員6人と裁判官3人がいっしょに話し合って決めます。

裁判は、だれでも見に行けるのですか?

裁判は原則として公開されているので、だれでも傍聴できます(日本国憲法第82条)。

あわせて読みたい

条文は日本国憲法、裁判所の数は最高裁判所の公表、裁判員制度は裁判所の公式説明による。制作:スクールコンパス編集部(2026年10月14日)。