ホーム › ドリル・学習 › 三権分立とは

三権分立とは?小学生にもわかる図解

国会・内閣・裁判所が、おたがいに見張り合うしくみ

30秒でわかる三権分立国の大きな力を、法律をつくる力(立法権)=国会、法律にもとづいて国の仕事をする力(行政権)=内閣、法律にもとづいて争いや罪を裁く力(司法権)=裁判所の3つに分けて、おたがいに見張り合わせるしくみです。力が1か所に集まると、国民の自由や権利がうばわれやすくなるので、それを防ぐためにあります。
国会(立法) 内閣(行政) 裁判所(司法) ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ 国民 選挙世論国民審査 ①〜⑥の意味は、図の下の一覧で1本ずつ
三権分立の図。①〜⑥の矢印が「おたがいの見張り合い」、黄色の点線が「国民とのつながり」です。

もし三権分立がなかったら?(4コマで考える)

法律をつくるのも わたし国を動かすのも 裁くのも わたし
1. ひとりが3つの力を全部持っていたら…
新しい法律夜9時より後は外出禁止!自分の都合のいい法律を、ひとりで勝手につくれてしまう
2. 自分に都合のいい法律を、勝手につくれる
「それはおかしい!」と言った人を裁く人も同じなので、だれも止められない
3. 反対した人を裁くのも同じ人。だれも止められない
国会内閣裁判所だから力を3つに分けて、おたがいに見張り合う。これが三権分立
4. だから力を3つに分けて、見張り合う

三権分立の考え方は、18世紀のフランスの思想家モンテスキューが、1748年に書いた『法の精神』で示しました。王様がすべての力を持っていた時代に、「力を分けなければ、人々の自由は守れない」と考えたのです。日本では、日本国憲法がこのしくみを定めています。

6本の矢印を、1本ずつ

図の矢印は、3つの機関の間を行きと帰りで6本あります。中学入試では、この図の空らんをうめる問題がとてもよく出ます。

① 国会 → 内閣 内閣総理大臣を、国会議員の中から指名する(憲法第67条)。衆議院は、内閣を信任しない決議(内閣不信任の決議)ができる(第69条)。
② 内閣 → 国会 衆議院を解散できる(第7条・第69条)。国会を開く(召集)ことを決めるのも内閣の役わりです。
③ 内閣 → 裁判所 最高裁判所の長官を指名し(第6条)、そのほかの裁判官を任命する(第79条・第80条)。
④ 裁判所 → 内閣 内閣が出す命令・規則・処分が、憲法に合っているかを調べる(第81条)。
⑤ 国会 → 裁判所 ふさわしくない裁判官をやめさせるかを決める、弾劾裁判所を置く(第64条)。
⑥ 裁判所 → 国会 国会がつくった法律が憲法に合っているかを調べる(違憲立法審査権、第81条)。最終的に決めるのは最高裁判所なので、最高裁判所は「憲法の番人」と呼ばれます。

国民とのつながり:選挙・世論・国民審査

国民 → 国会:選挙 国会議員を選ぶ。日本では18歳から投票できます。
国民 → 内閣:世論 ニュースへの意見や世論調査などを通して、内閣の仕事に国民の考えが伝わります。
国民 → 裁判所:国民審査 最高裁判所の裁判官がふさわしいかを、衆議院議員の総選挙のときに投票で判断します(第79条)。

3本の線は、国の力の大もとは国民にあるという国民主権の考え方を表しています。国民主権は、日本国憲法の三つの原則(国民主権・基本的人権の尊重・平和主義)の1つです。

その場で丸がつく10問クイズ

答えを押すと、すぐに丸つけと説明が出ます。全部答えると点数が出ます。

Q1. 法律をつくる力(立法権)を持つのはどこ?

日本国憲法第41条は、国会を「国の唯一の立法機関」と定めています。

Q2. 行政権(法律にもとづいて国の仕事をする力)を持つのはどこ?

第65条「行政権は、内閣に属する」。

Q3. 内閣総理大臣を指名するのはどこ?

国会が国会議員の中から指名し(第67条)、天皇が任命します(第6条)。

Q4. 内閣が国会に対してできることは?

衆議院の解散は、天皇の国事行為として内閣の助言と承認で行われます(第7条)。

Q5. 法律が憲法に違反していないかを調べる力を何という?

すべての裁判所が持ち、最終的に決めるのは最高裁判所です(第81条)。

Q6. 最高裁判所が「憲法の番人」と呼ばれるのはなぜ?

違憲かどうかの最終的な判断をするのが最高裁判所だからです。

Q7. やめさせるべき裁判官を裁くため、国会に置かれるのは?

国会議員でつくる裁判所です(第64条)。

Q8. 最高裁判所の裁判官がふさわしいかを国民が判断するしくみは?

衆議院議員の総選挙のときにあわせて行われます(第79条)。

Q9. 三権分立の考え方を『法の精神』で示したフランスの思想家は?

1748年の著作です。ルソーは『社会契約論』、ロックは『統治二論』の人です。

Q10. 衆議院が内閣を信任しない決議(内閣不信任案)を可決したとき、内閣は?

第69条の決まりです。

記述ミニ道場(中学入試の形)

問題日本の政治で、国の力を国会・内閣・裁判所の3つに分けているのはなぜですか。「権力」「国民」の2語を使って、40字以内で説明しなさい。

解答例 権力が一つの機関に集中して、国民の自由や権利がうばわれることを防ぐため。(36字)
考え方 「分ける」だけでなく、「何を防ぐためか」まで書くのが得点の中心です。

中学入試ではこう出る

いちばん多いのは、三権分立の図の空らんに、矢印の働きや機関の名前を入れる問題です。そのほか、「憲法の番人」は何か、弾劾裁判所はどこに置かれるか、国民審査はいつ行われるか、内閣不信任の決議が可決されたら内閣はどうするか(10日以内に衆議院を解散するか、総辞職する)が、くり返し問われます。図を白い紙に何も見ないでかけるようになれば、ほとんどの問題に答えられます。

よくある質問

三権分立とは、かんたんに言うと何ですか?

国の大きな力を、法律をつくる力(立法権・国会)、法律にもとづいて国の仕事をする力(行政権・内閣)、法律にもとづいて争いや罪を裁く力(司法権・裁判所)の3つに分け、おたがいに見張り合わせるしくみです。1つの機関に力が集まって、国民の自由や権利がうばわれないようにするためにあります。

三権分立を考えたのはだれですか?

フランスの思想家モンテスキューです。1748年に書いた『法の精神』で、国の力を3つに分けておたがいにおさえ合わせる考え方を示しました。

三権分立の図の矢印は、どう覚えればいいですか?

3つの機関の間に、行きと帰りで6本の矢印があります。国会から内閣へは「内閣総理大臣の指名・内閣不信任の決議」、内閣から国会へは「衆議院の解散」、内閣から裁判所へは「最高裁判所長官の指名・裁判官の任命」、裁判所から内閣へは「命令・規則・処分が憲法に合っているかの審査」、国会から裁判所へは「弾劾裁判所の設置」、裁判所から国会へは「法律が憲法に合っているかの審査(違憲立法審査)」です。

国民は三権分立とどうかかわっていますか?

国会には選挙で、内閣には世論(国民の意見)で、裁判所には最高裁判所の裁判官の国民審査でかかわります。国の力の大もとは国民にあるという国民主権の考え方が、この3本の線に表れています。

あわせて読みたい

条文は日本国憲法によります。制作:スクールコンパス編集部(2026年10月14日)。