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ひとり親の支援──児童扶養手当はいくら?2026年度の額と所得の目安、受け取り方
離婚や死別などで、ひとりで子どもを育てる家庭のいちばん基本の支えが「児童扶養手当」です。いくらもらえるのか、自分は対象になるのか、どこで申請するのかを、自治体の公式の案内をもとにまとめました。
家のことも仕事も子どものことも、ひとりで毎日向き合うのは本当に大変ですよね。
わが家はどれ? 相談室の答え
相談室に届く相談のうち、この悩みで多い場面です。答えは子育て相談室と同じものです。いちばん近い場面を開いてください:時間がない・疲れている/相談できる人がいない
時間がない・疲れている
Q. 夜10時、やっと座れたと思ったら、明日のプリントにサインがまだ。洗濯物も山のまま。
💬 時間も体力も足りない毎日、本当に大変ですよね。
疲れているときは、やることを減らしていい
なぜ? 時間と体力には限りがあります。
今夜の1つ 今夜、やらなくていいことを1つ決める
📌 明日のための1行カード:もし「全部ちゃんとやらなきゃ」と言いそうになったら、「今日はこれだけでいい」と言う
2週間後 2週間後、「今日はこれだけでいい」と決めた日が何日かあれば、それで十分です。
そのまま言える言いかえ
- 「全部ちゃんとやらなきゃ」→「今日はこれだけでいい」 完璧をやめると、続けられます。
- 「私ばっかり」→「今週は、これをお願いしたい」 責めるより、頼むほうが動いてもらえます。
- 「休んでる場合じゃない」→「10分だけ休んでから、続きをやろう」 短い休みが、そのあとを楽にします。
今夜の手順
- 今夜、やらなくていいことを1つ決める 理由:減らすことを決めないと、やることは減らないからです。
- 浮いた10分を、自分のために使う 理由:休む時間がないまま続けると、疲れがたまる一方だからです。親が休むことは、子どものためにもなります。
- 家族に「今週はこれをお願い」と1つだけ頼む 理由:全部を頼むより、1つのほうが引き受けてもらいやすくなります。
今夜はしなくていいこと できなかったことを、寝る前に数えること 理由:数えるほど、休んだ時間まで責める気持ちになりやすいからです。
学年で変わること 低学年は、親の手が必要なことが多い時期です。宿題の丸つけなど、手放せるものを1つ探します。 高学年は、自分でできることを任せていける時期です。任せることを1つ決めると、親の時間が戻ります。
なぜそうなるか・もとにした研究(ひらく)
時間と体力には限りがあります。全部をちゃんとやろうとするほど、どれも中途半端に感じて、自分を責めてしまいます。でも、親が休むことは、さぼりではありません。親の心と体の元気は、子どもの元気とつながっていることが分かっています。
根拠:米国公衆衛生局長官の勧告「Parents Under Pressure」(2024年)
研究でわかっていること 133の研究をまとめたところ、親の子育てのストレスが高いほど、子どもの行動の困りごとも多いという強い結びつきがありました。研究者は、子どもを支えるときは親のストレスも一緒に見て、親への支えも用意することが大事だとしています。
たくさんの研究のまとめ(Barroso, N. E., Mendez, L., Graziano, P. A., & Bagner, D. M., 2018)
考えてみてほしい問い いまやっていることの中で、やめても実はだれも困らないものはありますか?
相談できる人がいない
Q. 子どものことで気になることがあっても、聞ける人がいない。ママ友はいるけれど、本音は言えない。
💬 ひとりで考え続けるのは、それだけで大変なことです。
相談できる場所を1つ増やします
なぜ? 相談できる人がいないのは、あなたのせいではありません。
今夜の1つ 相談先の候補を1つだけ調べる(市区町村の子育ての相談窓口など)
📌 明日のための1行カード:もし「だれにも頼れない」と言いそうになったら、「まず1つだけ、聞ける場所を探してみよう」と言う
2週間後 2週間後、相談先を1つ知っている、または話せる人が1人いれば、前に進んでいます。
そのまま言える言いかえ
- 「だれにも頼れない」→「まず1つだけ、聞ける場所を探してみよう」 全部を変えようとすると、動けなくなります。
- 「こんなこと相談しても…」→「少し話を聞いてもらえますか」 小さなことでも、話していい場所があります。
- 「私が弱いだけ」→「ひとりで考えるには、多すぎるだけ」 弱さではなく量の問題だと考えると、助けを頼みやすくなります。
今夜の手順
- 相談先の候補を1つだけ調べる(市区町村の子育ての相談窓口など) 理由:たくさん探すより、1つ見つけるほうが動き出せます。
- 文字で相談できる、親子のための相談LINE(こども家庭庁)も候補に入れる 理由:電話より、文字のほうが話しやすい人もいるからです。
- ここに書いて、言葉にしてみる 理由:言葉にすると、何に困っているかが自分でも見えてきます。
- 同じ学年の親と、行事や連絡のことを1つだけ話してみる 理由:子育ての悩みを打ち明けなくても、話せる相手が1人いると、ひとりで考えこまずにすむからです。
今夜はしなくていいこと 相談先を、今夜すべて調べきること 理由:1つ見つかれば十分です。たくさん調べるほど、動き出す前に疲れてしまうからです。
学年で変わること 低学年の親どうしは、送り迎えや行事で顔を合わせる機会が多い時期です。話せる人が見つかりやすい時期でもあります。 高学年になると、親どうしで話す機会が減ります。相談窓口や文字の相談も選べるようにしておきます。
なぜそうなるか・もとにした研究(ひらく)
相談できる人がいないのは、あなたのせいではありません。子どもを通じて地域で関わる人がいないと答えた保護者は約3割いました。悩みを打ち明ける相手でなくても、行事や連絡のことを話せる人が1人いるだけで、ひとりで考えこまずにすみます。
根拠:文部科学省 保護者アンケート(2024年)、米国公衆衛生局長官の勧告(2024年)
研究でわかっていること 気持ちを言葉にする(「くやしい」「こわい」と名前をつける)と、不安や怒りに反応する脳の部分の反応が弱まりました。気持ちに名前をつけることが、気持ちを落ち着かせる手がかりになると考えられています。
実験(Lieberman, M. D., Eisenberger, N. I., Crockett, M. J., Tom, S. M., Pfeifer, J. H., & Way, B. M., 2007)
考えてみてほしい問い 話を聞いてもらえたら少し楽になりそうな相手を、1人だけ思い浮かべられますか?
児童扶養手当の額(2026年4月分から)
| 全部支給 | 一部支給 | |
|---|---|---|
| 子ども1人目 | 月48,050円 | 月48,040円〜11,340円 |
| 2人目以降(1人につき加算) | 月11,350円 | 月11,340円〜5,680円 |
手当の額は、物価の変動に合わせて毎年4月に見直されます(2026年3月分までは、1人目の全部支給が月46,690円でした)。2024年11月分からは、3人目以降の加算も2人目と同じ額になっています。
出典:沖縄県「児童扶養手当」、大阪府「児童扶養手当」(2026年10月19日に編集部が確認)
対象になる家庭
18歳になった後の最初の3月31日までの子ども(障害がある場合は20歳未満)を育てている、次のような家庭が対象です。
- 父母が離婚した(父または母と生計が別の)家庭
- 父または母が亡くなった家庭、重い障害がある家庭、生死が分からない家庭
- 父または母から1年以上遺棄されている、裁判所のDV保護命令を受けた、1年以上拘禁されている家庭
- 婚姻によらないで生まれた子を育てている家庭
父子家庭も対象です。祖父母など、父母に代わって子どもを育てている人も受け取れます。
所得の限度額(2024年11月分から)
受け取る人本人の前年の所得で、全部支給・一部支給・支給なしが決まります。ここでの「所得」は年収ではなく、給与所得控除などを引いたあとの額です。養育費を受け取っている場合は、その8割が所得に加えられます。
| 扶養する子どもなどの数 | 全部支給(所得がこれ未満) | 一部支給(所得がこれ未満) |
|---|---|---|
| 0人 | 69万円 | 208万円 |
| 1人 | 107万円 | 246万円 |
| 2人 | 145万円 | 284万円 |
| 3人 | 183万円 | 322万円 |
| 4人 | 221万円 | 360万円 |
| 5人 | 259万円 | 398万円 |
同居している祖父母などの所得が高いと、手当が止まる場合があります。自分が対象かどうか迷うときは、源泉徴収票を持って市区町村の窓口で相談すると確実です。
出典:福岡市「児童扶養手当」、郡山市「児童扶養手当に関する大切なお知らせ」(2026年10月19日に編集部が確認)
受け取り方と、毎年の手続き
- 市区町村の窓口で申請する。申請した月の翌月分から支給されます。さかのぼっては受け取れないので、対象になりそうなら早めに相談します。
- 年6回、2か月分ずつ振り込まれる。1月・3月・5月・7月・9月・11月に、前の月までの2か月分が入ります。
- 毎年8月に現況届を出す。出さないと、11月分以降の手当が受け取れなくなります。
あわせて確かめたい支援
市区町村によって内容が異なるので、児童扶養手当の申請のときに、窓口で次のこともまとめて聞くと一度で済みます。
- ひとり親家庭の医療費の助成(親子の医療費の自己負担を助成する自治体が多くあります)
- 就学援助(小中学生の学用品・給食費・修学旅行費などを助ける制度。学校や教育委員会が窓口)
- 母子父子寡婦福祉資金の貸付(進学や資格取得の費用などを無利子・低利子で借りられる制度)
- 養育費の取り決めや受け取りの相談(こども家庭庁の「養育費等相談支援センター」や、市区町村の相談窓口)
気持ちがしんどいとき、子どもへの説明に迷うときは、子育て相談室や子育ての相談先ナビも使えます。
よくある質問
児童扶養手当はいくらもらえますか?(2026年度)
2026年4月分から、子ども1人目は全部支給で月48,050円、一部支給は所得に応じて月48,040円〜11,340円です。2人目以降は1人につき、全部支給で11,350円、一部支給で11,340円〜5,680円が加わります(沖縄県・大阪府の公式の案内)。
児童扶養手当の所得制限はいくらですか?
受け取る人本人の前年の所得で決まり、2024年11月分から引き上げられました。扶養する子どもなどが1人なら、所得107万円未満で全部支給、246万円未満で一部支給です。2人なら145万円未満・284万円未満です(福岡市・郡山市の公式の案内)。ここでの「所得」は年収ではなく、計算した後の所得額です。
児童扶養手当はいつ振り込まれますか?
年6回、1月・3月・5月・7月・9月・11月に、前の月までの2か月分が振り込まれます。
児童扶養手当は、どこで申請しますか?
住んでいる市区町村の窓口(子育てやひとり親の担当)で申請します。申請した月の翌月分から支給されるので、対象になりそうなら早めに相談します。毎年8月には、受け取りを続けるための現況届を出します。