ホーム › 習い事 › 子どもの体を育てる › 筋トレは何歳から
「筋トレは背が伸びなくなるって聞いたけど、本当?」。この一言で、多くの家庭が「やらせない」に倒れます。反対に「サッカーで当たり負けするから筋トレさせたい」という家庭もあります。どちらも、確かめられる資料が1つあります。米国小児科学会(AAP)が2020年に出し、2024年11月に再確認した臨床報告です。このページは、その報告に書いてある範囲だけを引いて、家でやる形に落とします。
ただし同じ節に、条件も書いてあります。骨が成熟に近づくまでは、筋肉と腱の付着部で強い力が急にかかると、骨がはがれるけが(剥離骨折)の危険が上がる、と。つまり「正しく設計された」が前提で、重いものを急に持ち上げる形は、この安心の外側です。
| 小学生の家庭でやってよい形 | 自分の体重だけ。跳ぶ・はねる・支える・引く(片足とび、カエルとび、クマ歩き、壁を押す、鉄棒にぶら下がる)。動きが正しいかを大人が見る。 |
|---|---|
| 専門家の指導のもとでなら | 軽いダンベル・チューブ・メディシンボール。報告は、資格のある指導者が動きを見て、初めは負荷なしか少ない負荷で、正しい形ができてから少しずつ足す、という進め方を示しています。 |
| 小学生では別の話 | 重いものを持ち上げる競技(ウエイトリフティング・パワーリフティング)と、見た目のための筋肉づくり(ボディビル)。報告は、筋肉を大きくするには思春期のホルモンが要り、練習を増やしても体の時計は早まらない、と書いています。 |
いまの習い事と、足したい筋力づくりを、週の合計時間で見る表です。米国小児科学会は、筋力トレーニングの時間も練習全体の時間に数えるよう求めています。年齢×1時間を超えると、重いスポーツ障害が起きやすかったという国内の文献研究の結果(日本体育協会・2017)も、目安として並べます。
| 子どもの年齢 | |
|---|---|
| いまの習い事・スポーツ(週の合計・時間) | |
| 体育・休み時間の運動(週の合計・時間) | |
| 足したい筋力づくり(週・回)× 1回(分) | 回 × 分 |
目安の出どころ:日本体育協会「スポーツ医・科学の観点からのジュニア期におけるスポーツ活動時間について(文献研究)」2017年(スポーツ庁の会議資料)。mext.go.jp(PDF)。判定ではなく、家族で話すための数字です。
8〜12回でちょうど疲れる量が正解です。楽にできるようになったら、回数ではなく「ゆっくり丁寧に」を足してください。重りは足しません。
びっくり大事実! 子どものうちは、筋肉が太くならなくても力が強くなります。理由は、脳から筋肉への「命令の線」がふえるから。同じ筋肉でも、たくさんの線がいっせいに「動け」と言うと、大きな力が出ます。だから小学生の筋トレは「太くする」練習ではなく「命令をうまく届ける」練習です。大人になって背が伸び終わったころに、はじめて筋肉そのものが大きくなり始めます。
このページは医学的な助言をするものではありません。診断や治療については医療機関にご相談ください。事実は文中に示した公的機関・学会・競技団体の資料と、複数の主要報道で確かめられた範囲だけを書いています。制作 スクールコンパス編集部