ホーム › 習い事 › 子どもの体を育てる › 成長痛・オスグッドの話
「ひざの下が痛いと言う。成長痛?休ませるべき?」。親が知りたいのは病名ではなく、「きょう練習に行かせていいか」と「いつ病院に行くか」です。このページは診断をしません。学会と公的機関が一般向けに書いている範囲で、その2つに答えます。
米国小児科学会(AAP)の2020年の臨床報告は、骨が成熟に近づくまでは、筋肉と腱の付着部(骨の成長する部分に近いところ)に、遊び・スポーツ・重いものを持ち上げる動作で急な強い力がかかると、骨がはがれるけがの危険が上がる、と書いています。2024年の報告は、使いすぎのけがは十分な回復のない反復のストレスが積み重なって起きる、と書いています。
日本整形外科学会は一般向けの「症状・病気をしらべる」で、成長期のひざの下の痛みとして「オスグッド病」を案内し、詳しい説明を日本スポーツ整形外科学会の「スポーツ損傷シリーズ 1. オスグッド病」に置いています。日本臨床スポーツ医学会の野球の提言は、野球ひじの発生のピークを11、12歳とし、この年代の選手のひじの痛みと動きの制限に指導者が注意を払うことを求めています。
出典:AAP 2020「Resistance Training for Children and Adolescents」Skeletal Risks/AAP 2024「Overuse Injuries, Overtraining, and Burnout in Young Athletes」/日本整形外科学会 joa.or.jp/日本スポーツ整形外科学会 スポーツ損傷シリーズ jsoa.or.jp(PDF)/日本臨床スポーツ医学会 rinspo.jp(PDF)言いかえると、成長期の痛みの多くは「同じ場所に、同じ力が、休みなくかかった」ことの結果です。だから親ができるのは、痛みを我慢させることでも、練習を全部やめさせることでもなく、かかっている力の種類と量を変えることです。
| 状態 | 練習の調整 |
|---|---|
| 練習のあとだけ痛くて、朝は平気 | 行ってよいが、走る・跳ぶ・投げるの量を減らす。指導者に「ひざ(ひじ)を見ています」と伝える。日本臨床スポーツ医学会の提言は、痛みを訴えたときに無理をさせないことを求めている |
| 朝から痛い、階段でかばう | その日は休む。休養日は週1日以上(提言)。2日休んでも同じなら受診 |
| 投げる子のひじ、跳ぶ子のひざ、走る子のかかとに、決まった場所の痛み | その動作を止める。ほかの動作(水泳・自転車など)に切り替えて、受診で確かめる |
| 受診して「様子を見て」と言われた | 医師が示した範囲で動く。再開の量は、言われた量から増やさない |
どれか1つでも当てはまれば、医療機関へ。迷ったら早めに。このページは診断をしません。
医師に伝えると診察が早く進む5つを、そのまま紙に書けるようにしました。「印刷する」で1枚になります。
| いつから | 年 月 日ごろから / きっかけ( ) |
|---|---|
| どこが | 右・左 / ひざの下・ひざの内側・かかと・ひじの内側・肩・その他( ) |
| どんなとき | 走る・跳ぶ・投げる・階段・朝・夜・何もしなくても |
| いまの練習の量 | 週 回 × 1回 分 / 休みの日: 曜日 |
| 身長の伸び | この半年で cm(体力手帳の記録から) |
びっくり大事実! 背が伸びるとき、骨は先にのびて、筋肉はあとから追いつきます。だから、のびている最中は、骨と筋肉のつなぎ目が引っぱられっぱなし。そこに毎日ジャンプやダッシュの力が加わると、つなぎ目が痛くなります。休むと追いつく。だから「痛い」は「弱い」ではなく「いま、のびている」のサインでもあります。ただし、我慢して続けるとつなぎ目がはがれてしまうことがあるので、痛いときはお家の人に言ってください。
このページは医学的な助言をするものではありません。診断や治療については医療機関にご相談ください。事実は文中に示した公的機関・学会・競技団体の資料と、複数の主要報道で確かめられた範囲だけを書いています。制作 スクールコンパス編集部