「畳6枚に8人」と「畳5枚に7人」、どっちが混んでいる。この問題で手が止まる子は、計算ができないのではありません。どっちをどっちでわるのかが決まらないのです。ここが5年生でいちばん多いつまずきです。
「わり算なのは分かる。でも8÷6なのか6÷8なのかが分からない」
これは正直な言い分です。式を見ればどちらもわり算で、答えの数も似ています。迷っているのは計算ではなく、何を求めようとしているのかです。
「こっちが大きい数だから、大きいほうでわるの」——これは通じません。数の大小で決まる話ではないからです。次に数が入れかわると、また分からなくなります。
「はじき」のような図も、この単元では効きません。速さの図なので、混みぐあいには使えません。
式を書く前に、口に出させてください。
「畳1枚あたり何人か」を出したいなら、人を畳の数でわります。8÷6。
「1人あたり畳何枚か」を出したいなら、畳を人の数でわります。6÷8。
あたり、のうしろに来るほうでわる。これだけです。「1枚あたり」なら枚数でわる。「1人あたり」なら人数でわる。この一言を、式を書く前にかならず言わせてください。
身のまわりで「1つあたり」を出します。
❶ お菓子の袋を2つ持ってきて、値段と入っている数を見る。
❷ 「1個あたり何円か」を口に出させる。
❸ 円を個数でわる。どっちが得かが出ます。
スーパーの棚に単価が小さく書いてあります。あれがこの単元そのものです。「これ、何であの数字が出てるか分かる?」で1回やると、教科書に戻ったときに顔つきが変わります。
この単元が入っていないと、次の「速さ」でもう一度止まります。速さは「1時間あたりに進む道のり」なので、まったく同じ考え方です。ここであいまいなまま進むと、速さで「はじき」を丸暗記することになり、文章が少し変わると解けなくなります。
人口密度も同じです。「1平方キロメートルあたり何人」。社会で出てきたときに、算数とつながっていることに気づけると、両方が楽になります。
学習の時期は教科書と学校によってちがいます。小5の2学期に入ることが多い単元です。このページは2026年9月9日に作りました。