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小学生しんぶん|スクールコンパス編集部|最終更新: 2026年8月3日
憲法とは? 三大原則と、だれをしばるきまりなのか
憲法とは、国のかたちを決めている、いちばん上のきまりです。
法律の1つではありません。法律の作り方を決め、国がしてはいけないことを決めています。だから憲法は、国民ではなく国の側をしばるきまりです。
このページが答えること- 憲法とは何か、法律とのちがい
- 三大原則(国民主権・基本的人権の尊重・平和主義)
- 権利と三大義務、教育の権利と義務のとりちがえ
- 憲法改正の手続き(第96条)
- 公布と施行の日のちがい
別のページが答えること
- 国会のしくみと衆議院の優越 → 国会のページ
- 内閣のしくみ → 内閣のページ
- 選挙権と被選挙権 → 選挙のページ
📕 憲法は「国のかたちを決めるきまり」
法律はたくさんありますが、憲法はその中の1つではありません。
法律をどう作るか、だれが決めるか、国が何をしてはいけないか。
きまりの作り方を決めているきまりが憲法です。
第98条は、この憲法は国の最高法規であって、その条規に反する法律や命令などは効力を有しないと定めています。第99条は、天皇や国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員に、この憲法を尊重し擁護する義務を負わせています。憲法が縛っているのは国民ではなく、国の側だということです。
だから憲法は、国民をしばるためのものではありません。
第99条が守る義務を負わせているのは、天皇、国務大臣、国会議員、裁判官、その他の公務員です。
しばられているのは国の側だと覚えておくと、公民の理解が一段深くなります。
🏛 三大原則
日本国憲法の三大原則は、国民主権・基本的人権の尊重・平和主義です。第1条は、天皇は日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は主権の存する日本国民の総意に基づくと定めています。第11条は、基本的人権を侵すことのできない永久の権利としています。
3つのうち、いちばん短い条文で書かれているのが平和主義です。
第9条は、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇または武力の行使を、
国際紛争を解決する手段としては永久に放棄すると定め、
戦力を保持せず、国の交戦権は認めないとしています。
✋ 権利と義務
第25条は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を定めています(生存権)。三大義務は、子どもに普通教育を受けさせる義務(第26条第2項)、勤労の義務(第27条第1項)、納税の義務(第30条)です。教育は、子どもの側から見れば権利、大人の側から見れば義務です。ここを取りちがえないでください。
教育がまちがえやすいところです。
子どもには教育を受ける権利があり、大人には教育を受けさせる義務があります。
学校に行くのは、子どもの義務ではありません。
📝 憲法を変えるには
憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で国会が発議し、国民投票で過半数の賛成を得る必要があります(第96条)。法律は国会の議決だけで成立しますが、憲法は最後に国民が直接決めます。国民主権が、いちばんはっきり形になっている場面です。
法律を変えるより、ずっと重い手続きになっています。
かんたんに変えられてしまうと、その時々の勢いで国のかたちが動いてしまうからです。
このように変えにくくしてある憲法を、硬い憲法と呼びます。
📅 公布と施行
日本国憲法は1946年11月3日に公布され、1947年5月3日に施行されました。公布は「できあがったことを国民に知らせる」こと、施行は「実際に使いはじめる」ことです。5月3日の憲法記念日は施行の日、11月3日の文化の日は公布の日にあたります。
✅ りかいチェッククイズ
Q1. 日本国憲法の三大原則を答えなさい。
国民主権・基本的人権の尊重・平和主義の3つです。
Q2. 憲法を守る義務を負っているのはだれですか。
天皇または摂政、国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員です(第99条)。憲法がしばっているのは国民ではなく、国の側です。
Q3. 三大義務を答えなさい。
子どもに普通教育を受けさせる義務(第26条第2項)、勤労の義務(第27条第1項)、納税の義務(第30条)の3つです。
Q4. 憲法を改正するには、どんな手続きが必要ですか。
各議院の総議員の3分の2以上の賛成で国会が発議し、国民投票で過半数の賛成を得ることが必要です(第96条)。
Q5. 憲法記念日は、公布の日と施行の日のどちらですか。
施行の日です。1947年5月3日に施行されました。公布は1946年11月3日で、こちらは文化の日にあたります。
✍️ 記述ミニ道場
Q. 憲法を改正するには、法律を作るときよりも重い手続きが定められています。
それはなぜですか。40字程度で書きなさい。
手順1 憲法が何かを1つ書く 国のかたちを決めるいちばん上のきまり。
手順2 かんたんに変えられたらどうなるかを書く そのときの勢いで国のかたちが変わってしまう。
手順3 問いに答える形でしめる 「〜ようにするため」。
解答例 国のかたちを決める最も重要なきまりなので、そのときどきの都合で
かんたんに変えられないようにするため。(48字)
採点のポイント 「最高法規である」ことと
「安易に変えられないようにする」ことの2つがつながっていれば正解です。
「昔からのきまりだから」では点になりません。
👨👩👧 おうちで話すヒント
「憲法って、守らなきゃいけないルールでしょ」と子どもは言います。
そこで第99条を見せてください。守る義務が書かれているのは、天皇、大臣、国会議員、裁判官、公務員です。
国民は入っていません。ここで子どもの顔が変わります。
続けて「じゃあ、だれを守るためのきまり?」と聞くと、
自分たちだ、という答えが出てきます。憲法が国の力にブレーキをかけるものだという理解は、
中学以降の公民でずっと効いてきます。
入試では、三大原則と三大義務、改正の手続き、公布と施行の日の区別が定番です。
とくに「憲法記念日は施行の日」は毎年どこかで出ます。
5月3日と11月3日を、憲法記念日と文化の日にひもづけて口に出しておくと確実になります。
🃏 一問一答カード(印刷できます)
Q. 憲法とは
A. 国のかたちを決める最高法規。これに反する法律や命令は効力を持たない(第98条)。
Q. 三大原則
A. 国民主権・基本的人権の尊重・平和主義。
Q. 第1条が定めること
A. 天皇は日本国の象徴であり日本国民統合の象徴。その地位は主権の存する国民の総意に基づく。
Q. 第9条が定めること
A. 戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認。
Q. 第11条が定めること
A. 基本的人権は侵すことのできない永久の権利。
Q. 生存権とは
A. 健康で文化的な最低限度の生活を営む権利(第25条)。
Q. 三大義務
A. 教育を受けさせる義務・勤労の義務・納税の義務。
Q. 教育は権利か義務か
A. 子どもには受ける権利、大人には受けさせる義務(第26条)。
Q. 憲法を守る義務を負う人
A. 天皇または摂政、国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員(第99条)。
Q. 憲法改正に必要な国会の賛成
A. 各議院の総議員の3分の2以上(第96条)。
Q. 憲法改正に必要な国民の賛成
A. 国民投票で過半数(第96条)。
Q. 公布された日
A. 1946年11月3日。いまの文化の日。
Q. 施行された日
A. 1947年5月3日。いまの憲法記念日。
❓ よくあるしつもん
Q. 憲法と法律は、何がちがうのですか。
A. 法律はたくさんある決まりの1つですが、憲法はその法律をどう作るかを決めている、いちばん上のきまりです。憲法に反する法律は効力を持ちません(第98条)。
Q. 憲法は国民が守るきまりではないのですか。
A. 第99条で守る義務を負っているのは、天皇や国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員です。憲法は、国の力が行きすぎないようにブレーキをかけるためのきまりです。
Q. 学校に行くのは子どもの義務ですか。
A. 義務なのは大人の側です。第26条は、子どもには教育を受ける権利があり、保護する子女に普通教育を受けさせる義務は保護者にあると定めています。
Q. 憲法記念日と文化の日は、どちらが公布ですか。
A. 文化の日(11月3日)が公布、憲法記念日(5月3日)が施行です。順番は公布が先で、そのあと半年たって施行されました。
Q. 中学受験では憲法のどこが出ますか。
A. 三大原則、三大義務、第9条の内容、改正の手続き、公布と施行の日が定番です。あわせて第25条の生存権、第99条で守る義務を負うのはだれかもよく問われます。
出典と確認日
内容は日本国憲法(前文・第1条・第9条・第11条・第14条・第15条・第25条・第26条・第27条・第30条・第96条・第97条・第98条・第99条)によります。条文の内容は原典にしたがい、説明はスクールコンパス編集部が小学生向けに書き直したものです。確認日 2026年8月3日。
・日本国憲法(e-Gov法令検索)
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