低学年と読む絵本 15冊
字が読めるようになっても、絵本はやめなくていい
感想文をコンクールに出したいとき、個人では応募できません。青少年読書感想文全国コンクールは学校単位の応募で、担任の先生に言うのが唯一の道です。冬休みの宿題に出る学校もあります。読書感想文の書き方とコンクールのしくみ →
読書週間は10月27日から11月9日です。学校で読書カードが配られる2週間。白いまま何日も過ぎて焦る前に、読書週間に、本を読まない子とどうするかを読んでみてください。ページ数ではなく「なにを読んだか」を書く読書週間の読書カード(14日ぶん・印刷)もあります。1冊読み切らせようとしないこと、寝る前の10分だけ時間を決めること、高学年でも読み聞かせをやめないこと。感想文が宿題で出たら書き方、語彙をふやしたいなら言いかえ辞典があります。
小学校に入ると、絵本は卒業するものだと思われがちです。実際には逆で、1・2年生のあいだは絵本がいちばん効きます。字を追うのに力を使う時期に、絵が意味を助けてくれるからです。制作 スクールコンパス編集部 / 更新 2026年9月4日
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低学年と読む絵本 15冊
読む順ではなく、いまの子の状態に合うものから1冊選んでください。全部読ませようとしないことが、いちばん続きます。表紙が気に入らなければ、それだけの理由で外してかまいません。
1冊ごとに、字のりょうと、こわさを星で出しています。子どもが自分で選べるように、その本のなかで起きることを3行だけ書きました。つづきと結末は書いていません。読んだ本は「よんだよ」を押すとたまります。記録は端末の中だけに残り、こちらには何も送られません。
どれにするか決められないときは、3つ答えると1冊だけ出します →
はらぺこあおむし
エリック・カール 作/もりひさし 訳 / 偕成社
絵は本の中身のようす(1ページの字の量)を表したものです。表紙ではありません。
あおむしが食べたものだけ、ページに穴があいています。指を入れられるので、話を聞くだけでなく手が動きます。曜日の順番と、1つ2つ3つと増えていく数がそのまま出てくるので、入学前から1年生の算数と地続きです。読み聞かせで最初に選んで外れることが、まずありません。
- ちいさな あおむしが、たまごから うまれます。
- げつようびから、まいにち なにかを たべます。だんだん ふえていきます。
- たべたところに あなが あいているので、ゆびを いれてみてください。
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読み聞かせ穴があいている曜日と数
読んだあとに聞いてみる 月曜から日曜まで、ぜんぶで何こ食べたか数えてみよう。
きんぎょがにげた
五味太郎 / 福音館書店
絵は本の中身のようす(1ページの字の量)を表したものです。表紙ではありません。
逃げたきんぎょを、ページの中からさがします。文がとても少ないので、まだ字が読めない子でも自分でページをめくれます。読んでもらう本から、自分で開く本に変わる最初の1冊になりやすいところにあります。1年生に置いているのは、字を追う力をまだ使わずに1冊を終えられるからです。入学したてで文字だけで手いっぱいの時期に、読み切ったという感覚を先に持たせられます。
- きんぎょが はちから にげだしました。
- ページの どこかに かならず かくれています。1ページに 1ぴきです。
- カーテン、おかし、ほかの きんぎょ。だんだん みつけにくくなります。
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さがす言葉が少ない2歳から
読んだあとに聞いてみる きんぎょはどこにかくれていた。つぎはどこにいると思う。
おおきなかぶ
A.トルストイ 再話/内田莉莎子 訳/佐藤忠良 画 / 福音館書店
絵は本の中身のようす(1ページの字の量)を表したものです。表紙ではありません。
うんとこしょ、どっこいしょ、が何度もくり返されます。同じ言葉が戻ってくるので、2回目からは子どもが一緒に言えます。声に出して読むことが楽しい、という経験は、そのあとの音読につながります。教科書にも載っているので、学校で出会ったときに「知ってる」となります。1年生に置いているのは、音読の宿題が始まる学年だからです。家で声に出して楽しかった本が1冊あると、音読が作業になりません。
- おじいさんが、とてつもなく おおきな かぶを うえました。
- ぬこうとしても ぬけません。だから ひとを よびます。
- よばれてくる じゅんばんに、きまりが あります。きづけるかな。
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読み聞かせくり返し声に出す
読んだあとに聞いてみる つぎに出てくるのはだれだと思う。だんだん小さくなっていくね。
しろくまちゃんのほっとけーき
わかやまけん / こぐま社
絵は本の中身のようす(1ページの字の量)を表したものです。表紙ではありません。
ホットケーキが焼けていく場面が、見開きいっぱいに順番に並びます。ぽたあん、ぴちぴち、ふくふく。音の言葉が続くので、聞いているだけで楽しい作りです。読んだあとに実際に焼くところまでいけるので、本と生活がつながります。1年生に置いているのは、字がほとんど要らないからです。読む力の差がいちばん大きい時期に、どの子も同じように楽しめる本があると、読書が苦手意識の話になりません。
- しろくまちゃんが、ホットケーキを つくります。
- ぽたあん、ぴちぴち、ふくふく。やけていく おとが つづきます。
- やけるところが、みひらき いっぱいに ならんでいます。
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読み聞かせ料理音が楽しい
読んだあとに聞いてみる ホットケーキ、うちでも焼いてみる。どの順番だった。
スイミー
レオ・レオニ 作/谷川俊太郎 訳 / 好学社
絵は本の中身のようす(1ページの字の量)を表したものです。表紙ではありません。
小さな魚が集まって大きな魚のふりをします。教科書に載っているので、学校で習う前に家で読んでおくと、その子の中で位置が変わります。絵がスタンプのような版画で、ほかの絵本と手ざわりが違うのも、目を引く理由になります。2年生に置いているのは、絵本のまま読めるのに、話し合う中身があるからです。絵本から読み物へ移るこの学年で、両方をつなぐ位置にあります。
- ちいさな あかい さかなの なかに、1ぴきだけ まっくろな さかながいます。
- なまえは スイミー。ひとりぼっちに なってしまいます。
- うみの なかで、みたことのない ものを つぎつぎ みつけていきます。
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教科書でおなじみ考える絵がきれい
読んだあとに聞いてみる スイミーはどうして「ぼくが目になろう」と言えたんだろう。
からすのパンやさん
かこさとし / 偕成社
絵は本の中身のようす(1ページの字の量)を表したものです。表紙ではありません。
見開きいっぱいに、80種類以上の変わったパンが並ぶページがあります。子どもはそこだけで何十分も過ごします。話としても、失敗した店が立ち直る筋があって、読み終わったあとに残ります。何度も開ける絵本は、家に1冊あると強いです。2年生に置いているのは、字の多いページと絵だけのページが混ざっているからです。読み物に移る時期は、疲れたら絵に逃げられる本のほうが続きます。
- からすの パンやさんに、4わの こどもが うまれます。
- おみせは だんだん うまくいかなくなります。
- とちゅうで、へんな パンが 80しゅるい いじょう ならぶページが きます。
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絵をさがすたくさん出てくるくり返し読める
読んだあとに聞いてみる このパンの中で、どれを食べてみたい。自分ならどんなパンを作る。
14ひきのあさごはん
いわむらかずお / 童心社
絵は本の中身のようす(1ページの字の量)を表したものです。表紙ではありません。
14ひきのねずみの家族が、朝ごはんを作って食べるだけの話です。事件は起きません。そのかわり、絵の中に14ひき全員がいて、だれが何をしているかを毎ページさがせます。文を追うのが苦手な子でも、絵で長い時間もちます。四季ごとにシリーズがあります。2年生に置いているのは、事件が起きない話を最後まで読めるようになる時期だからです。筋で引っぱらない本を楽しめると、読める本の幅が一気にひろがります。
- ねずみの かぞく 14ひきが、あさごはんを つくります。
- じけんは おきません。でも 14ひき ぜんいんが えの なかに います。
- だれが なにを しているか、まいページ さがせます。
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絵が細かい自然シリーズ
読んだあとに聞いてみる この絵の中で、いちばん小さい子はどこにいる。何をしている。
ねないこ だれだ
せなけいこ / 福音館書店
絵は本の中身のようす(1ページの字の量)を表したものです。表紙ではありません。
夜ふかしをしている子は、おばけにされてしまいます。とても短く、絵は貼り絵で、こわさがはっきりしています。こわい本の入口として、いちばん段階が低いところにあります。ハロウィンの時期に、こわいのが苦手な小さい子と読むのにちょうどよい厚さです。
- よるの 9じ。まだ おきている こが います。
- そこへ、だれかが やってきます。
- とても みじかい ほんです。でも さいごの ページで びっくりします。
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こわいとても短いハロウィンにも
読んだあとに聞いてみる この絵、どこがこわかった。おばけになったら、なにをする。
こんとあき
林明子 / 福音館書店
絵は本の中身のようす(1ページの字の量)を表したものです。表紙ではありません。
ぬいぐるみのこんと、女の子のあきが、二人で電車に乗って旅をします。絵本としては長く、心細い場面もありますが、そこを越えるからこそ最後が効きます。絵本から読み物に移る少し前の段階で、話を最後まで追う力がつく1冊です。
- ぬいぐるみの こんと、おんなのこの あきが、ふたりで でんしゃに のります。
- とちゅうで、こんが たいへんな ことに なります。
- えほんの なかでは ながい ほうです。よみおえると、なにかが のこります。
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長めぼうけん年長から
読んだあとに聞いてみる あきがいちばん心細かったのは、どこだったと思う。
100万回生きたねこ
佐野洋子 / 講談社
絵は本の中身のようす(1ページの字の量)を表したものです。表紙ではありません。
100万回死んで100万回生きたねこが、1回だけ本気で泣きます。絵本ですが、低学年で読んだときと高学年で読んだときで、まったく違うものが残ります。読み終わったあとに親のほうが黙る本です。学年を問わず、家に置いておく価値があります。
- 100まんかい しんで、100まんかい いきかえった ねこの はなしです。
- ねこは いちども ないたことが ありませんでした。
- でも、1かいだけ ほんきで なきます。それが いつなのかを たしかめてください。
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高学年でも考える答えが出ない
読んだあとに聞いてみる ねこはどうして、100万回目でだけ泣いたんだと思う。
だるまさんが
かがくいひろし / ブロンズ新社
絵は本の中身のようす(1ページの字の量)を表したものです。表紙ではありません。
だるまさんが、のあとに何が起きるかだけの絵本です。3回目には子どものほうが先に言い出します。読み聞かせで最初に手を出す1冊として、失敗がほぼありません。字が読めない時期から、字を覚えたあとまで使えます。1年生に置いているのは、入学しても読み聞かせをやめなくてよい、と伝えるためです。ひとり読みに移る時期でも、読んでもらう本が同時にあってかまいません。
- 「だるまさんが」で ページを めくります。
- そのたびに、だるまさんが へんなことを します。
- 3かいめには、つぎに なにが おきるか わかってきます。
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読み聞かせ2歳から声に出す
読んだあとに聞いてみる つぎは だるまさん、なにをすると思う。
ノンタン シリーズ
キヨノサチコ / 偕成社
絵は本の中身のようす(1ページの字の量)を表したものです。表紙ではありません。
言葉にリズムがあり、同じ形がくり返し出てきます。冊数が多いので、1冊が合えばしばらく困りません。字を覚えたばかりの子が自分で音読する練習にも向いています。1年生に置いているのは、音読の練習にちょうどよいからです。リズムがあるので、つっかえても最後まで進めます。
- ノンタンは、あそぶことしか かんがえていません。
- だから ときどき、ともだちと けんかに なります。
- なかなおりの しかたが、まいかい ちがいます。
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シリーズリズム自分でめくる
読んだあとに聞いてみる ノンタン、こんどは だれと あそんでいた。
くまのコールテンくん
ドン・フリーマン 作/まつおかきょうこ 訳 / 偕成社
絵は本の中身のようす(1ページの字の量)を表したものです。表紙ではありません。
デパートの棚に売れ残ったくまが、夜のあいだに自分のボタンをさがしに歩きます。派手な事件は起きません。だれかに必要とされる、ということが何なのかが、静かに書かれています。読み終わったあとに子どもがぬいぐるみを抱きにいく本です。
- デパートの たなに、うれのこった くまの ぬいぐるみが います。
- よるに なると、みせの なかを ひとりで あるきます。
- なくした ボタンを さがしに 行きます。
おうちの方へ この本の細かいところ
読み聞かせよるの話しずか
読んだあとに聞いてみる コールテンくんは、なにが いちばん うれしかったと思う。
よあけ
ユリー・シュルヴィッツ 作/瀬田貞二 訳 / 福音館書店
絵は本の中身のようす(1ページの字の量)を表したものです。表紙ではありません。
湖のほとりで夜明けを待つ、それだけの絵本です。文はほとんどありません。ページをめくるごとに色が変わり、最後の見開きで一気に明るくなります。理科の観察とも、詩とも取れる1冊で、高学年で読んでも別のものが残ります。
- みずうみの ほとりで、おじいさんと まごが ねています。
- そとは まだ まっくらです。
- ページを めくるたびに、すこしずつ 色が かわります。
おうちの方へ この本の細かいところ
絵で見せる夜明け全学年
読んだあとに聞いてみる さいごの ページで、なにが かわった。
おおきな木
シェル・シルヴァスタイン 作/村上春樹 訳 / あすなろ書房
絵は本の中身のようす(1ページの字の量)を表したものです。表紙ではありません。
りんごの木が、少年に何度も何度も与えます。読んだ人によって、感じ方がはっきり分かれる絵本です。低学年には木のやさしさの話に、高学年には別の話に読めます。家に置いておいて、何年かおきに読み返すのに向いています。
- りんごの 木は、ひとりの おとこのこが 大すきでした。
- こどもは 大きくなり、木の ところへ 来なくなります。
- ときどき もどってきては、なにかを ほしがります。
おうちの方へ この本の細かいところ
考える高学年でも答えが出ない
読んだあとに聞いてみる この木は、しあわせだったと思う。そう思う理由は。
おうちの方へ 絵本をやめる時期は、決めなくてかまいません
おうちの方へ 読まないとき、どうするか
だれに言われたかによりますが、気にしなくてよいです。ここに挙げた絵本のうち何冊かは、高学年で読んでも別のものが残ります。字の量と中身の深さは、比例しません。
いちばんよくあることで、いちばん心配いらないことです。内容を覚えているぶん、言い回しや絵の細部に目が向いています。飽きるまで読んでください。ある日ぱたっと読まなくなります。
子どもが要らないと言うまでで大丈夫です。1年生で自分で読めるようになっても、寝る前の1冊は続く家が多いです。1冊を半分ずつ読む方法もあります。左のページは親、右のページは子です。
この本を手に入れる前に
買う前に、図書館で1冊だけ借りてみてください。同じ作者やシリーズなら、1冊が合えばあとも合います。逆に、1冊目で止まった本を買いそろえても、たいてい読まれません。図書館で当たりが出てから買う、という順にすると、家の本棚に読まれない本がたまらなくなります。
書店で探すときは、書名と作者名をメモして持っていってください。同じ題名で別の版が出ていることがあります。読み聞かせに使うなら、字の大きさと1ページの文字量を必ず見てから決めるのが確実です。
ほかの学年・テーマ
読んだあと、書くところまで
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