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計算が遅い・指で数える小学生
🗓️ 最終更新 2026年10月29日|次の見直し 2027年1月|作成・見直し:スクールコンパス編集部(根拠は研究論文と国の資料)|見直しの決め方
💬 計算に時間がかかる姿を見ていると、親のほうが焦ってしまいますよね。
よくある場面:計算ドリル1ページに30分。指を折って数えているうちに、ため息が増えていく。
計算の手順が、まだ自動になっていません
今夜できること1つ 算数の前提チェック(3〜5分)で、止まっている前の単元を1つ見つける
📌 明日のための1行カード もし「なんでこんなに時間かかるの」と言いそうになったら、「きのうより何問ふえた?」と言う
なぜ、そうなるの?
計算の手順を思い出すのに頭の力を使い切ると、いまの問題を考える力が残りません。{ex}遅いのは、なまけているからではなく、前の単元の手順がまだ「考えないと出てこない」状態だからです。そこを短い時間でくり返すと、手順が自動になり、いまの単元に頭の力が回ります。317の実験をまとめた研究では、一度にまとめて練習するより、日をあけて分けて練習したほうが、あとまでよく覚えていました。
今夜の手順
- 算数の前提チェック(3〜5分)で、止まっている前の単元を1つ見つける
理由:原因が前の単元にあると、いまの単元をくり返しても直りません。 - その単元を1日5分、時間をはかって続ける
理由:手順が自動になるまでは、短く毎日のほうが続けやすいからです。 - 「1分で何問」を記録する
理由:速さの変化が見えると、子どもも続けやすくなります。
そのまま言える言いかえ
- 「なんでこんなに時間かかるの」→ 「きのうより何問ふえた?」
くらべる相手を、きのうの自分にします。 - 「指で数えちゃだめ」→ 「いまは指を使っていいよ。だんだん速くなるからね」
手がかりを急に取り上げると、計算そのものが止まります。 - 「遅い!」→ 「きのうより1問ふえたね」
きのうの自分とくらべると、続ける気持ちが出ます。
今夜はしなくていいこと
指で数えるのを、今夜からやめさせること
理由:手がかりを急に取り上げると、計算そのものが止まってしまうからです。前の単元が固まると、指は自然に減ります。
お子さんに聞いてみる
「計算で、いちばんいやなのは?」
- 「時間がかかる」と答えたら:時間がかかるなら、量ではなく「1分で何問」を毎日記録すると、変化が見えます(1日5分の道具)。
- 「くり上がり・くり下がり」と答えたら:くり上がり・くり下がりなら、1年生の単元の前提チェックで、10の作り方から確かめます。
- 「九九」と答えたら:九九なら、段ごとに「唱えずに言えるか」を確かめ、止まる段だけを練習します。
- 「わからない」と答えたら:分からないときは、算数の前提チェックで、どの単元で止まるかを一緒に見つけます。
2週間後に見ること
2週間後、「1分で何問」の記録が増えていれば、効いています。
学年で変わること
- 低学年(1〜3年生) 低学年は、指で数えるのは自然な段階です。たし算・ひき算の基本が固まると、自然に減ります。
- 高学年(4〜6年生) 高学年で計算に時間がかかるときは、九九やくり上がりなど、前の学年の単元にもどって確かめます。
わが家の場合は?(2つの問いで答えが変わる)
ステップ2 わが家の場合は?(2問で答えが変わる「計算の手順」チェック)
「計算の手順でつまずく」は、家庭によってきっかけも強さもちがいます。2つの問いに答えると、わが家の場合の見立てと今夜の1つが変わります。
- 何年生ですか?(1・2年生/3・4年生/5・6年生)
- いちばん近いのは?(くり上がり・くり下がりでまちがえる/九九がすぐ出てこない/筆算の手順を飛ばす)
いちばん近いタイプの答え(タイプごとに、今夜の1つが変わります)
くり上がり・くり下がりでつまずくタイプ
くり上がりやくり下がりは、10のまとまりが目で見て分かることが土台です。おはじきやお金を使うと分かりやすくなります。
今夜の1つ 10円玉と1円玉を使って、くり下がりの問題を1問だけ一緒にやる
「なんでまちがえるの」→ 「お金でやってみよう」
2週間後 2週間後、お金を使わずに解けるようになっていれば、10のまとまりが身についています。
根拠:Witzel ほか 2003(具体物→図→式の順に進むと算数が分かりやすい)、Roediger・Karpicke 2006(思い出す練習)(くわしくは無料ドリルのつまずき)
九九がすぐ出てこないタイプ
九九がすぐ出てこないと、筆算の途中で手順を忘れます。毎日短く、思い出す練習をすると速くなります。
今夜の1つ 毎日1つの段を、1分でどこまで言えるか計る
「早く覚えなさい」→ 「昨日より1つ多く言えたね」
2週間後 2週間後、九九がすぐ出てくる段がふえていれば、計算が楽になります。
根拠:米国の学習の研究(思い出し練習)
筆算の手順を飛ばすタイプ
筆算は手順が多く、途中で飛ばしやすくなります。手順を声に出しながら解くと、飛ばしにくくなります。
今夜の1つ 筆算を1問、手順を声に出しながら(たてる・かける・ひく・おろす)一緒に解く
「ちゃんとやりなさい」→ 「声に出してやってみよう」
2週間後 2週間後、声に出さなくても手順を飛ばさなくなっていれば、身についています。
根拠:Witzel ほか 2003(具体物→図→式の順に進むと算数が分かりやすい)(くわしくは4年生の算数のページ)
もとにした研究
研究と根拠をひらく
根拠:米国の全米数学諮問委員会の最終報告(2008年。計算の基本がすぐ出てくると、頭の力がむずかしい問題に回る)
研究でわかっていること 317の実験をまとめたところ、同じ量を一度にまとめて練習するより、日をあけて分けて練習したほうが、あとまでよく覚えていました。覚えておきたい期間が長いほど、あける間も長いほうがよい傾向でした。
たくさんの研究のまとめ(Cepeda, N. J., Pashler, H., Vul, E., Wixted, J. T., & Rohrer, D., 2006)
考えてみてほしい問い 計算に時間がかかるとき、子どもはどこで止まっていると思いますか?
わが家の事情で、もう少し相談したいとき
「計算が遅い・指で数える小学生」の相談は、学年や、いつ・どこで起きるかを書き足すと、答えがわが家に合ってきます。💬 子育て相談室で、わが家の場合を続ける(名前・メール不要)→
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この悩みで、保護者から届いた相談と答え(1件)
子育て相談室に実際に届いた相談です。見出しを押すと、答えと今日の一歩が開きます。答えは相談室と同じものです。
計算が遅い、ミスが多い。速さより先に直したいこと届いた相談:計算が遅い・計算ミスが多い
💬 計算に時間がかかる姿を見ていると、親のほうが焦ってしまいますよね。
計算が遅いのは、なまけているからではなく、前の学年の手順がまだ「考えないと出てこない」状態だからのことが多いです。手順を思い出すのに頭の力を使い切ると、いまの問題を考える力が残りません。止まっている前の単元を見つけて、そこを1日5分くり返すと、手順が自動になり、いまの単元に頭の力が回ります。
✅ 今日の一歩:算数の前提チェック(3〜5分)で、止まっている前の単元を1つ見つける。
📌 前もって決めておく1行:もし計算ミスが続いたら、量を増やさず、まちがえた1問だけ途中の式を一緒に見る。
⛔ 今日はしなくていいこと:指で数えるのを、今夜からやめさせること。手がかりを急に取り上げると計算そのものが止まってしまうからです。前の単元が固まると、指は自然に減ります。
根拠:米国の全米数学諮問委員会の最終報告(2008年)