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きょうのかがく 1月の問い(31問)

1日1問、2分で読める理科の読み物の、1月の分です。こたえを先に出しません。まず問いを読んで、どっちだと思うかを考えてから開いてください。最後の「きょうためせること」は、家にあるものでできることだけです。
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1月の問い

1月1日うちゅう

元日の日の出は、1年でいちばんおそい?

12月上じゅん12月21日ごろ1月上じゅん日の入りがいちばん早いひるがいちばん短い日の出がいちばんおそい3つとも べつの日

どっちだと思う? 冬至の日に、日の出もいちばんおそい / 日の出がいちばんおそいのは、冬至より あと

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いちばんおそい日は、だいたい1月の上じゅんです。だから元日は、いちばんおそいころに入っています。国立天文台によると、昼がいちばん短い日は冬至(12月21日ごろ)ですが、日の出がいちばんおそい日は冬至の半月ほどあと。日の入りがいちばん早い日は、逆に冬至の半月ほど前です。冬至の日に3つがそろっているわけではありません。

びっくり大事実! 冬至は「昼がいちばん短い日」。でも「日の出がいちばんおそい日」でも「日の入りがいちばん早い日」でもない。3つとも別の日だ。1年でいちばん暗い日は、実は3回に分かれてやってくる。

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どうしてずれるのか。理由は2つあります。1つめは、太陽の通り道(黄道)が天の赤道に対して23.4度かたむいていること。2つめは、地球が太陽のまわりを回る道が真円ではなく、少しつぶれた形をしていることです。この2つのせいで、太陽が真南に来る時刻(南中時刻)が1年のあいだで前後します。冬至の前後は、その南中時刻がどんどんおそくなっていく時期にあたります。南中時刻は日の出と日の入りのほぼまん中なので、まん中がおそいほうへずれれば、日の出も日の入りもいっしょにおそいほうへ引っぱられます。だから冬至をすぎて昼が長くなり始めても、しばらくは日の出だけがおくれ続けるのです。12月21日に読んだ「日の入りがいちばん早い日はもう終わっている」の、ちょうど反対がわの話です。

👤 これを調べた人の話
日の出の時こくは、だれかが外に出て見はっているわけではありません。国立天文台が、地球と太陽の動きから計算して出しています。空に雲があっても、ビルがじゃまでも、計算の答えは変わりません。「見えなくても分かる」というのが、天文学のいちばん強いところです。

知っていると、なにがうれしいか 元日の朝、家族に「きょうは1年でいちばん日の出がおそいころなんだよ」と言える。しかも理由まで言える。

きょうためせること 新聞やアプリで、1月1日と1月10日の日の出の時こくを見くらべてみよう。ほとんど同じか、1月上じゅんのほうがおそいはずです。同じ日の日の入りは、もう5分くらいおそくなっています。

1月2日もの

おせちが何日も日もちするのは、なぜ?

水が つかえるしおと さとうが とりこむ水はある。でも つかえない

どっちだと思う? 味がこいと、ばいきんが にがいと感じて にげる / 味がこいと、ばいきんが使える水が へる

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塩や砂糖やお酢が、食べ物の中の水を使えなくするからです。ばいきんも生きものなので、育つには水がいります。ところが、まわりに塩や砂糖がたくさんあると、水はそちらに引きよせられて、ばいきんが使える水が減ります。水が足りないとばいきんは増えられません。冷ぞう庫がなかった時代に、正月の三が日を台所を休んで過ごすために考えられた作り方です。

びっくり大事実! ばいきんは、水の中にいるのではなく、水を飲んでいる。だからおせちは、水をなくしたのではなく「取られないように、砂糖と塩で先に予約してある」。栗きんとんの甘さは、味つけのふりをした、ばいきんへの通せんぼだ。

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水そのものは残っているのに、使えない、というところが面白いところです。食品を調べるときは「水分がどれだけあるか」ではなく「そのうちどれだけが自由に動けるか」を見ます。これを水分活性といいます。同じ湿りぐあいに見えても、砂糖づけの栗きんとんと、ゆでただけのいもでは、使える水の量がまったくちがいます。かずのこや昆布巻きが塩からいのも、黒豆があまいのも、味つけであると同時に、日もちの仕組みそのものなのです。だから薄味にすると、おいしくても早くいたみます。ジャムや梅ぼしや干物も、まったく同じ理屈で持たせています。

知っていると、なにがうれしいか ジャム、梅ぼし、干物、塩ざけ。日もちする食べ物が、全部ひとつの理由でつながって見えるようになる。

きょうためせること 家におせちが残っていたら、どの料理がいちばん味がこいか、順番をつけてみよう。こい順が、だいたい日もちする順になっているはずです(生ものはのぞく)。

1月3日デジタル

年賀状の手書きの数字を、機械はどうやって読んでいるの?

980ねんがじょうマスの こさ9 かな4 かな多いほうにきめる形を 数字にして くらべている

どっちだと思う? 形を見て「7っぽい」と考えている / 点の明るさの数字にして、計算でくらべている

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数字の形を、たくさんの点の明るさの数字に置きかえて、これまで見た何万通りもの書き方と見くらべています。人が読むように「7っぽいな」と考えているのではなく、点の並び方が7のなかまにどれくらい近いかを計算しています。だから、少しくずれた字でも読めるし、ときどきまちがえます。

びっくり大事実! 機械は「7」を知らない。知っているのは「これまで7だと教わった何万通りの点の並び」だけ。つまり年賀状の数字は、読まれているのではなく、投票で決められている。あなたの1は、世界中の1に多数決で似ていると判定されて、ようやく1になる。

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郵便番号の7けたは、はがきの決まった場所にある赤い枠の中に書きます。この枠には意味があって、機械は「ここに数字がある」と分かった状態から始められます。どこに字があるかを探すところが、いちばん難しいからです。次に、1文字ぶんを小さなマス目に区切り、マスごとの黒さを数字にします。この数字の列が、その文字の特ちょうです。あとは、正解が分かっている大量の手書き数字とくらべて、いちばん近いなかまを選びます。近ごろは、この見くらべの部分をAIが担っています。読み取れなかったはがきは人が見ます。だから、枠からはみ出したり、5と6を続け字で書いたりすると、そのぶん配達に時間がかかります。ていねいに書くことには、ちゃんと理由があるのです。

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知っていると、なにがうれしいか なぜ枠の中にていねいに書くのかが、自分で説明できるようになる。書き直しをたのまれても、納得して直せる。

きょうためせること 年賀状を出す前に、自分で書いた0から9の数字を、目を細めて遠くから見てみよう。1と7、4と9、3と8。遠目で見分けにくい組み合わせが、機械にとっても難しいところです。

1月4日ちきゅう

温泉のお湯は、だれがあたためているの?

マグマの ねつあまみずおんせんふかいほど あつい

どっちだと思う? 火山のふん火のときだけ、あたたまる / 地球の内部の熱で、いつもあたためられている

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地球そのものです。地面の下は、深くなるほど温度が上がります。日本は火山が多いので、地下にたまったマグマの熱が上のほうまで伝わっているところがあります。そこにしみこんだ雨水があたためられ、地上にわき出したものが温泉です。ボイラーではなく、地球の内部の熱で沸かしたおふろだと考えると分かりやすいです。

びっくり大事実! 温泉のお湯は、あなたが生まれるずっと前に降った雨かもしれない。地面にしみこみ、何十年もかけて地下をめぐり、地球の熱であたためられて、いま出てきている。ふろおけ1杯ぶんの湯を、地球が何十年もかけて用意していたことになる。

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地球の中が熱い理由は2つあります。1つは、地球ができたときの熱がまだ残っていること。もう1つは、地下の岩の中にふくまれる放射性の物質が、少しずつこわれるときに熱を出し続けていることです。この熱がプレートを動かし、火山を作り、地震を起こしています。9月29日に読んだ「日本に山が多いのはなぜか」と、根っこは同じ熱です。つまり温泉と山と地震は、同じ地球の熱から生まれた三つ子のようなものです。火山のないところにも温泉はあります。その場合は、深く掘って地下の温度そのものを利用しています。日本の温泉が多いのは、たまたまではなく、日本がプレートのぶつかるところにあるからです。

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知っていると、なにがうれしいか 温泉に行ったとき、湯ぶねの中で「この熱はどこから来たか」を家族に説明できる。しかも、地震の話とつながっている。

きょうためせること 温泉に行ったら、入り口の掲示に書いてある源泉の温度を見てみよう。その温度は、だれもガスで沸かしていない温度です。地面の下から、その温度で出てきています。

1月5日いきもの

冬眠しているクマは、ずっとねているだけ?

クマ 体温は あまり下がらないヤマネ体温が 5どまでおなじ とうみんでも べつもの

どっちだと思う? 体温がうんと下がって、さわっても起きない / 体温はあまり下がらず、物音がすれば起きられる

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ぐっすりねむり続けているわけではありません。クマの冬眠は、体温がそれほど大きく下がらず、物音がすれば起きられる状態です。しかもメスは、この冬ごもりの間に子どもを産んで育てます。同じ「冬眠」という言葉でも、ヤマネやコウモリのように体温が外の気温近くまで下がって、さわっても起きないタイプとは別ものです。

びっくり大事実! クマは、何か月も食べず飲まず、トイレにも行かないのに、春に出てきたときも歩ける。人間が同じことをしたら、立ち上がることすらできない。しかも、その間に子どもを産んで育てている。世界一忙しい「ねているだけ」だ。

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生きものが冬をこす方法は、大きく3つに分かれます。1つめは、体温をぐっと下げて、心ぞうの動きも呼吸もうんと減らすタイプ。ヤマネやコウモリがこれで、体温が5度くらいまで下がることもあります。2つめが、クマのように体温をあまり下げず、代わりに食べず飲まず出さずで何か月も過ごすタイプ。冬ごもりと呼び分けることもあります。3つめが、そもそも眠らずに冬を活動して過ごすタイプで、キツネやタヌキがこれです。クマがすごいのは、何か月も動かないのに筋肉があまりおとろえないことです。人が何か月も寝たきりになれば筋肉は大きく減ります。この仕組みは、宇宙で長く過ごす人の体を守る研究とも結びついていて、いまも調べられているところです。

👤 これを調べた人の話
クマがなぜ筋肉をなくさないのかを調べている研究者がいます。もし仕組みが分かれば、長く入院した人や、宇宙で長く過ごした人の体を守れるかもしれないからです。冬の山で寝ている動物の研究が、宇宙飛行士の役に立つかもしれない。研究のおもしろさは、こういうところにあります。

知っていると、なにがうれしいか 「冬眠」がひとつではないと知っていると、動物園でも図鑑でも、見えるものが増える。

きょうためせること 動物園のクマの説明板に、冬の様子が書いてあることがあります。読んでみよう。飼われているクマは、えさがあるので冬眠しないこともあります。それも「なぜか」を考える材料になります。

1月6日てんき

雪の結しょうは、なぜ六角形なの?

かならず 六角形温度と 水じょうきで 形が かわる雪は 天からの てがみ

どっちだと思う? 風でけずられて、六角形になる / 水の粒が、六角形に並びやすいから

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水の粒どうしが、六角形に並びやすい形をしているからです。水がこおるとき、粒はでたらめにくっつくのではなく、決まった角度でつながります。その角度でつながっていくと、自然に六角形の板になります。だから、どこで降った雪も、だれも見ていない雪も、六角形の親せきの形になります。

びっくり大事実! 降ってきた雪の形を見ると、その雪が空のどのあたりで、何度くらいのところを通ってきたかが分かる。つまり雪は、上空の天気の記録を自分の体に書いて落ちてくる。手のひらの上でとける数秒間だけ読める、消えるインクの手紙だ。

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面白いのは、六角形なのに、まったく同じ形がほとんどないことです。結しょうの育ち方は、雲の中の温度と、水蒸気の量で変わります。細長い針のようになるか、平たい板になるか、枝がびっしり出た星形になるか。この対応を表にまとめたのが、中谷宇吉郎という日本の物理学者です。中谷は1936年3月12日、北海道大学の低温の実験室で、うさぎの毛の先に世界で初めて人工の雪を作りました。ビーカーの水をあたためて水蒸気を上げ、冷やして毛の先に結しょうを育てるという装置です。温度と水蒸気の量を変えると形が変わることを確かめ、その関係を1枚の表にしました。いまは中谷ダイヤグラムと呼ばれています。ここまで来ると、降ってきた雪の形を見れば、その雪が育った雲の中がどんな様子だったかを読み取れます。中谷はこれを「雪は天から送られた手紙である」と言いあらわしました。

👤 これを調べた人の話
中谷宇吉郎は、アメリカの農家の人が撮った雪の結しょうの写真集を見て、その美しさに心を動かされ、研究を始めました。きれいだと思ったところから始まって、世界で初めて人工の雪を作るところまで行ったのです。「きれいだな」は、りっぱな研究の出発点になります。

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知っていると、なにがうれしいか 雪の日に外に出る理由ができる。しかも、見るところが決まっているので、ちゃんと見つかる。

きょうためせること 雪の日に、こい色のフリースやマフラーを外に出して、そこに落ちた雪を見てみよう。手ぶくろの上でもよい。息がかかるととけるので、少しはなれて見ること。虫めがねがあれば、六本の枝が見えます。

1月7日いきもの

春の七草は、どこにでも生えている草?

のの草 5つカブと ダイコン七草は 草5つ + やさい2つふゆは 地めんに ぺったり

どっちだと思う? 7つとも、畑で育てる野菜 / 5つは野の草で、2つは野菜

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半分くらいは、いまも道ばたや畑のすみで見つかります。セリ、ナズナ(ぺんぺん草)、ハコベラ(ハコベ)、ホトケノザ(コオニタビラコ)、ゴギョウ(ハハコグサ)は野の草です。残りのスズナはカブ、スズシロはダイコンで、こちらは畑の野菜。つまり七草がゆは、野の草5つと野菜2つの組み合わせです。

びっくり大事実! 七草がゆに入っている「すずしろ」は、ダイコンだ。つまり毎年1月7日、日本中の食卓で、あの太いダイコンが草あつかいされている。しかもそれで正解である。

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なぜ1月7日に草を食べるのか。むかしの暦では、いまの2月ごろにあたります。雪の下から真っ先に出てくる緑を、1年のはじめに体に入れるという意味がありました。冬のあいだ、生の葉ものがほとんど手に入らなかった時代の知恵でもあります。植物の側から見ると、この5つはどれもロゼットという形で冬をこします。地面にぺったりと葉を広げ、真上から見ると花びらのように放射状に並んでいる形です。上に伸びないので風に強く、地面の熱をもらえて、日光もむだなく受けられます。背を伸ばすのは春まで待ち、冬は低く広がる。この作戦をとる草は七草以外にもたくさんあり、タンポポもそのなかまです。

知っていると、なにがうれしいか 1月7日の朝、家族に「これ、5つは草で2つは野菜だよ」と言える。しかも、どれがどれかまで分かる。

きょうためせること 公園や校庭のはしっこで、地面にぺったり広がった葉を探してみよう。真上から写真を撮ると、放射状に並んでいるのがよく分かります。これがロゼットです。冬の間はどれも背が低いので、しゃがまないと見つかりません。

1月8日うちゅう

冬の星が、とくによく見えるのはなぜ?

1とうせいは 空ぜんぶで 21こそのうち 7こが ふゆの空に

どっちだと思う? 冬は星が地球に近づいている / 冬は空気がかわいていて、明るい星も多い

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理由は3つあります。1つめは、冬は空気がかわいていて、水蒸気が少ないので、光がにごりにくいこと。2つめは、日が暮れるのが早いので、子どもでも起きている時間に暗くなること。3つめは、冬の方角にたまたま明るい星が集まっていることです。よく見えるようになったのではなく、見える条件が3つ重なるのが冬なのです。

びっくり大事実! 空全体で、いちばん明るい1等星はたった21個しかない。そのうち7個が、冬の夜に同じ空へ上がってくる。1年のうちのこの数か月だけ、空はふだんの3倍ぜいたくになる。

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3つめの「たまたま」を、もう少し。星は空にまんべんなく散らばっているわけではありません。1等星は空全体で21個しかなく、そのうち冬の夜に見えるものが特に多くなっています。オリオン座のベテルギウスとリゲル、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオン、おうし座のアルデバラン、ぎょしゃ座のカペラ、ふたご座のポルックス。この並びが冬の夜空に一度に上がってきます。だから冬は、星座を覚えるのにいちばんよい季節です。1つめの空気の話は、12月26日に読んだ「遠くの山がくっきり見えるのはなぜか」と同じ理由です。山がよく見える日は、星もよく見えます。ただし、星がまたたいて見えるのは上空の空気がゆれているからで、こちらは冬のほうが強くなります。よく見えるのに、よくまたたく。この2つは別のことです。

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知っていると、なにがうれしいか 「冬は星がきれい」と言われる理由を、感想ではなく理由として3つ言える。

きょうためせること 晴れた冬の夜に、家の外へ5分だけ出てみよう。まず目を暗さに慣らすため、スマホの画面を見ないで3分待つこと。それから南の空を見上げると、さっきまで見えなかった星が増えています。

1月9日からだ

冬に出る白い息は、息が白いから?

白いのは 空気ではなく 水のつぶじぶんで作った 小さな雲

どっちだと思う? 息の中の空気が、白い色をしている / 息の中の水蒸気が、冷えてつぶになっている

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息そのものは白くありません。白く見えているのは、水のつぶです。体から出た息はあたたかく、水蒸気をたっぷりふくんでいます。それが外の冷たい空気に出たしゅん間に冷やされ、目に見えないままではいられなくなって、小さな水のつぶになります。そのつぶが光を散らすので、白く見えます。雲や湯気とまったく同じ仕組みです。

びっくり大事実! 白い息は、あなたが作った雲だ。しかも、ふつうの雲とまったく同じ作り方でできている。ちがうのは大きさと、寿命が3秒しかないことだけ。冬の朝、通学路は小さな雲でいっぱいになっている。

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あたたかい空気は水蒸気をたくさん持てて、冷たい空気は少ししか持てません。だから、あたたかい息が急に冷やされると、持ちきれなくなった水蒸気があまって、つぶになります。この「持ちきれる量」を飽和水蒸気量といいます。12月19日に読んだ「まどがくもる」も、12月3日ごろの結ろの話も、根っこはこれです。息が白くなるかどうかは、気温だけでは決まりません。同じ0度でも、外の空気がすでに湿っていれば白くなりやすく、からからにかわいていれば白くなりにくい。だから「今日は白くならないから、そんなに寒くないね」は、正しくないことがあります。寒さではなく、湿りぐあいを見ているのです。

知っていると、なにがうれしいか 「白い息が出ない日=あたたかい日」ではないと分かる。天気予報の湿度の欄を見る理由ができる。

きょうためせること 外で息をはいたあと、その白いかたまりが何秒で消えるかを数えてみよう。日によってちがいます。長く残る日は、まわりの空気がすでに湿っている日です。

1月10日てんき

霜柱は、なぜ土の中から「生えて」くるの?

上は ふるい氷下は あたらしい氷下から おし上げられる

どっちだと思う? 空から降った雪が、土にささっている / 土の中の水が、下からこおり続けている

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土の中の水が、下から次々にすい上げられて、地面のすぐ下でこおり続けるからです。まず地面近くの水がこおります。すると、そのすぐ下の水がすい上げられてきて、こおった氷の下にくっついてこおります。これがくり返されると、氷の柱が下へ下へと足されていき、結果として上へおし上げられます。上から降ってきたのではなく、下から生えているのです。

びっくり大事実! 霜柱は、上にのびているのに、新しい氷は下にできている。つまり、あの柱はところてんのように下からおし出されている。踏んだときのサクッという音は、ゆうべ一晩かけて下から積み上げられた氷が、一瞬でこわれる音だ。

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だから霜柱は、どこにでもできるわけではありません。3つの条件がいります。1つめは、土がしめっていること。2つめは、水を細いすき間で上へ運べる土であること。3つめは、地表が0度より下がり、少し下は0度より上であること。しめった畑や公園の土ではよくできるのに、アスファルトの上には絶対にできないのはこのためです。よく見ると、霜柱の柱は、たいてい上のほうが古く、下のほうが新しい氷です。上に土のかけらが乗ったまま持ち上がっていることもあります。同じ仕組みが大きく起きると、道路や建物の土台を持ち上げてこわすことがあり、これを凍上といいます。寒い地方の道路工事では、この対策がとても大事です。踏むと気持ちのよいあの音は、道路をこわす力と同じ力です。

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知っていると、なにがうれしいか 霜柱がどこにできてどこにできないかを、見る前に予想できる。ねらった場所で見つかると、うれしい。

きょうためせること よく晴れて冷えた朝、公園の日かげの土を探してみよう。見つけたら、踏む前に横から見ること。細い柱が何本も立って並んでいるのが分かります。それから踏むと、音が変わります。

1月11日もの

きょうは鏡開き。鏡もちは、なぜカチカチになるの?

つきたて 水を かかえているならび直して 水を はき出す

どっちだと思う? 水が完全になくなって、石のようになった / でんぷんが並び直して、水をはき出した

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水がぬけたことと、もちの中のでんぷんの並び方が変わったことの両方です。つきたてのもちの中では、でんぷんがばらばらにほどけていて、水をかかえこんでいます。時間がたつと、ほどけていたでんぷんがまた並び直し、かかえていた水をはき出します。その水が表面から蒸発していくので、外側からかたくなります。

びっくり大事実! ごはんがいちばん早くかたくなる温度は、実は冷ぞう庫の中だ。あたたかい部屋に置くよりかたくなる。おにぎりを冷ぞう庫に入れた翌朝のあの残念な食感には、ちゃんと科学の名前がついている。

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このでんぷんが並び直すことを、老化といいます。年をとるという意味ではなく、生のでんぷんに近い並びに戻る、という意味です。ごはんが冷えるとかたくなるのも、パンが翌日ぱさつくのも、同じことが起きています。おもしろいのは、この老化がいちばん進みやすいのが0度から5度くらい、つまり冷ぞう庫の中の温度だということです。だからごはんを冷ぞう庫に入れると、常温よりかたくなります。逆に、冷とう庫のようにぐっと下げると、並び直すひまがないので老化が止まります。あたためると、並んだでんぷんがまたほどけて、やわらかさが戻ります。鏡開きでかたくなったもちを焼くと食べられるのは、このためです。なお鏡もちは、刃物で切らずに手や木づちで割る決まりになっています。

知っていると、なにがうれしいか ごはん、パン、もち。かたくなる食べ物が、ひとつの理由でつながる。しかも、冷ぞう庫に入れるかどうかの判断に使える。

きょうためせること 炊きたてのごはんを少しだけ小皿に取り、ラップをせずに置いて、1時間後、3時間後にさわってみよう。表面のかたさが変わっていきます。同じごはんをラップして置いたものと見くらべると、水がぬけることの効きめが分かります。

1月12日ちきゅう

高い山の上は、なぜ夏でも寒いの?

空気が うすい=ひろがって さむいこい1000mで 6どから10ど 下がる

どっちだと思う? 山の上は、太陽に近いのに寒い理由がある / 山の上は、太陽から遠いから寒い

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太陽に近いからではありません。空気は、上へ行くほどうすくなります。うすいということは、同じ場所にある空気の量が少ないということ。空気は上へのぼるときに広がり、広がるときに温度が下がります。だから高いところの空気は冷たいのです。高さが1000メートル上がるごとに、だいたい6度から10度くらい下がります。

びっくり大事実! 太陽までの距離はおよそ1億5000万キロ。富士山に登っても、近づけるのは3776メートル、つまり全体の4万分の1にもならない。「太陽に近いから暑いはず」という考えは、桁がまったく足りていない。

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広がると冷える、というのが分かりにくいところです。空気の温度は、粒がどれだけはげしく動いているかで決まります。空気のかたまりが上へ行くと、まわりの気圧が下がるので、かたまりはふくらみます。ふくらむとき、かたまりはまわりの空気をおしのける仕事をします。仕事をしたぶん、粒の動きの元気がへる。だから温度が下がるのです。スプレー缶を続けて使うと缶が冷たくなるのも、中の気体が急に広がるからで、まったく同じことです。反対に、山を越えて下りてきた空気はおしちぢめられて温度が上がります。冬に太平洋側がかわいて晴れるのは、12月17日に読んだとおり、この下りてくる空気のせいでもあります。富士山の山頂は、真夏でも平均すると10度に届きません。

知っていると、なにがうれしいか 山に登るとき、ふもとより何度低いかを自分で見つもれる。持っていく上着を自分で決められる。

きょうためせること シュッと出すタイプのスプレー(水でよい)を10秒ほど続けて出し、缶の側面をさわってみよう。冷たくなっています。中の気体が広がって温度が下がった、そのままの現象です。

1月13日デジタル

動画は、なぜ「動いて」見えるの?

とまった絵を 1びょうに 30まい動いているのは 見ている がわ2時間の えいがで 20まんまい いじょう

どっちだと思う? 絵が本当に動いている / 止まった絵を、速く切りかえている

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止まった絵を、1秒間に何十枚も切りかえているだけです。テレビやスマホの動画は、ふつう1秒に30枚ほど。ゲームだと60枚のこともあります。人の目と脳は、それだけ速く切りかわると、1枚ずつを別のものとして見分けられず、つながって動いているように感じます。動いているのは、画面ではなく、見ている側の受け取り方です。

びっくり大事実! 2時間の映画には、静止画がおよそ20万枚以上入っている。つまり映画館では、2時間かけて20万枚のパラパラまんがを見せられている。1枚も見のがさずに見た人は、まだ1人もいない。

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パラパラまんがも映画も、原理はまったく同じです。ちがうのは1秒あたりの枚数だけ。枚数が少ないとカクカクして見え、多いとなめらかに見えます。ではいくらでも増やせばよいかというと、そうでもありません。枚数を増やすと、送るデータの量も、計算する量も増えます。だから動画のアプリは、まったく同じ絵を毎回送るのではなく、前の絵からどこが変わったかだけを送るという工夫をしています。動きの少ない場面ではデータが小さく、はげしく動く場面では大きくなるのはこのためです。通信が弱いときに、動きの多い場面だけ画質が落ちるのを見たことがあるかもしれません。あれは、変わった部分が多すぎて送りきれていない状態です。

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知っていると、なにがうれしいか 通信が弱いときに、なぜ動きの多い場面だけ画質が落ちるのかが分かる。

きょうためせること ノートのはしに、少しずつ形を変えた絵を10枚描いて、パラパラめくってみよう。ゆっくりめくると別々の絵、速くめくると動いて見えます。動いて見え始める速さが、自分の目の境目です。

1月14日てんき

つららは、なぜ下にのびるの?

ひるに とけてよるに こおるさむすぎる日は のびない

どっちだと思う? 空気中の水蒸気が、直接こおって育つ / とけた水が、落ちるとちゅうでこおる

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とけた水が、したたり落ちるとちゅうでこおるからです。屋根の上の雪は、日光や建物の熱で下のほうから少しとけます。その水が屋根のはしまで流れ、たれ下がったところで冷たい空気に当たってこおります。次の水がその上を流れて、また先でこおる。これがくり返されて、下へ下へとのびていきます。

びっくり大事実! つららは、寒ければ寒いほど育つわけではない。氷点下20度の日には、ほとんどのびない。とけないと、こおる材料が作れないからだ。つららは、寒さとあたたかさの両方がないと生まれない、めずらしい氷である。

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つららができるには、とける条件とこおる条件が同時にいります。まったく寒すぎると水がとけないのでできません。あたたかすぎても、こおらないのでできません。だから、つららは真冬の一番寒い日ではなく、日中に少しゆるんで夜に冷える日にできやすいのです。よく見ると、つららの先には水のしずくがついたままこおっていて、内側に細い空どうがあることがあります。水が中を通って先へ運ばれた跡です。氷は下向きだけでなく、太さも増していきます。だから長いつららは重くなります。屋根から落ちるつららは危険で、雪国では落雪と合わせて注意が呼びかけられます。きれいだと思っても、真下に立たないこと。これは知識ではなく、身を守るための約束です。

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知っていると、なにがうれしいか つららができる日を予想できる。そして、真下に立ってはいけない理由を自分の言葉で説明できる。

きょうためせること つららを見つけたら、真下ではなく横から観察しよう。先のほうが細いか、太いか。表面に、輪のような線が何本も見えることがあります。それは、こおった回数の記録です。

1月15日いきもの

ハクチョウは、どこから来て、どこへ帰るの?

きたの国からふゆだけ 日本へV字は 前の風を つかう日本は かれらの みなみの国

どっちだと思う? 日本で生まれて、日本でずっと暮らしている / 北の国から、冬のあいだだけ日本へ来る

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多くはシベリアなど北の地方から来て、日本で冬をこし、春にまた北へ帰ります。夏のシベリアは日が長く、虫も草も豊富で、子育てに向いています。ところが冬は、こおって食べ物がなくなる。そこで、冬のあいだだけ食べ物がある日本まで来るのです。日本で見るハクチョウは、旅の途中ではなく、冬の家にいる状態です。

びっくり大事実! ハクチョウにとって、日本は南国だ。あの寒い湖の氷の上で、彼らは「あたたかいところまで来た」と思って立っている。こちらが震えている真横で。

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何千キロも飛ぶのに、道に迷わないのが不思議なところです。渡り鳥は、太陽の位置、星の並び、地磁気、それに地形の記おくなど、いくつもの手がかりを組み合わせて方角を決めていると考えられています。1つがだめでも、別の手がかりで補える作りです。曇りの日でも飛べるのは、このためです。群れがV字に並ぶのにも意味があります。前の鳥が羽ばたいてできた空気の流れの、都合のよいところに次の鳥が入ると、少ない力で飛べます。先頭はいちばん大変なので、交代しながら飛びます。日本各地の湖やダムには、ハクチョウが毎年来る場所があり、観察できるようになっているところもあります。ただし、えさやりを禁止しているところが多いので、必ず掲示に従ってください。

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知っていると、なにがうれしいか 冬の川や池で、鳥を見る目的ができる。どこから来たのかを知っていると、同じ景色が旅の終着点に見える。

きょうためせること 近くにハクチョウやカモが来る川や池があれば、羽の色ではなく並び方を見てみよう。飛び立つときの列の形と、休んでいるときの向きがそろっているかどうか。同じ方角を向いていることが多く、それは風の向きと関係しています。

1月16日うちゅう

宇宙は寒い?それとも熱い?

日なた100どこえ日かげマイナス100ど空気がないので 熱が つたわらない

どっちだと思う? 宇宙は、どこでもものすごく寒い / 日なたは熱く、日かげは寒い

こたえを見る

どちらも正しく、どちらもまちがいです。宇宙にはほとんど空気がないので、温度を伝えるものがありません。だから、日の当たるところはものすごく熱くなり、かげはものすごく冷たくなります。同じ物の表と裏で、100度以上ちがうことがあります。「宇宙の気温」は、じつは決められないのです。

びっくり大事実! 宇宙飛行士がいちばん困るのは、寒さではなく熱の捨て場がないことだ。人は放っておくと熱を出し続ける。空気のない場所では、その熱が逃げていかない。宇宙服の中では、人が自分の熱で困っている。

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熱の伝わり方は3つあります。物が直接ふれて伝わる伝導、空気や水が動いて運ぶ対流、光のように飛んでいく放射です。宇宙には空気がないので、伝導と対流がほとんど使えません。残るのは放射だけ。だから日なたは太陽の放射でどんどん熱くなり、日かげは熱を放射で出す一方になってどんどん冷えます。宇宙服が分厚いのは、寒さから守るためだけではありません。熱すぎるのと冷たすぎるのの両方から守り、さらに中で人が出す熱を外に捨てる必要もあります。人は放っておくと熱を出し続ける発熱体だからです。宇宙船も同じで、熱を捨てる装置がついています。真空は、熱を通しにくい。魔法びんが二重のガラスのあいだを真空にしているのも、まったく同じ理由です。

知っていると、なにがうれしいか 魔法びんと宇宙服が、同じ理屈でできていると分かる。理科の熱の学習が、いっぺんに実物とつながる。

きょうためせること 家に魔法びんや保温マグがあれば、外側をさわってみよう。中に熱いお湯が入っているのに、外はぬるいはずです。あいだの真空が、宇宙と同じ働きをしています。

1月17日ちきゅう

同じ地震なのに、場所でゆれの大きさがちがうのはなぜ?

しんげんかたい地ばんやわらかい地ばんおなじ地しんでも ゆれが ちがう

どっちだと思う? 震源から近いか遠いかだけで決まる / 地面の下の作りで、ゆれの大きさが変わる

こたえを見る

地面の下の作りがちがうからです。かたい岩ばんの上ではゆれが小さく、やわらかい土がつもった場所ではゆれが大きくなります。やわらかい地ばんは、ゆれをそのまま伝えるのではなく、増幅させてしまいます。だから、震源からの距離が同じでも、となり町より大きくゆれることがあります。

びっくり大事実! 同じ地震でも、道を1本はさんだだけでゆれ方がちがうことがある。地面の下は、見えないだけで、町ごとにまったく別の作りをしている。足元の数十メートルが、その日の運命を分けることがある。

もっとくわしく

なぜやわらかいと大きくなるのか。地震の波は、かたいところでは速く、やわらかいところではおそく進みます。速いところから、おそいところへ波が入ると、波はゆっくりになるかわりに、ゆれのはばが大きくなります。これが増幅です。むかしの川や沼をうめ立てた土地、海ぞいのすなの上などは、やわらかい土がつもっていることが多く、注意が必要な場所とされています。多くの自治体が、地ばんのかたさやゆれやすさをまとめた地図を公開しています。自分の住むところが、ゆれやすいのか、そうでないのかは、調べれば分かります。9月1日の防災の日に読んだPとSの話は、波が「どう伝わるか」でした。今日は「どこを通ってきたか」で結果が変わる、という話です。1月17日は、1995年に大きな地震が起きた日でもあります。

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知っていると、なにがうれしいか 自分の家がゆれやすい場所かどうかを、知っている状態になれる。家具の固定を「やったほうがいい」ではなく「うちはやるべき」と判断できる。

きょうためせること おうちの人と、住んでいる市区町村のハザードマップを1枚だけ開いてみよう。ゆれやすさの地図があれば、自分の家のあたりが何色かを見ること。色を1つ知っておくだけで、話ができるようになります。

1月18日もの

手をあらうと、あわがよごれを落とすのはなぜ?

あぶらあたま=水すきしっぽ=あぶらすき

どっちだと思う? あわが、よごれをおしのけている / せっけんの粒が、油を包んでいる

こたえを見る

せっけんの粒が、水となかよしの側と、油となかよしの側の両方を持っているからです。手のよごれの多くは油です。水だけでは油をはがせませんが、せっけんの粒は油の側を油にくっつけ、水の側を外に向けて、油を小さな玉にして包みます。包まれた油は水と流れていける。あわは、その働きが起きている目印です。

びっくり大事実! せっけんは、油をきらう水と、水をきらう油のあいだに立って、両方と手をつなげる。世界一の仲直り役だ。しかも、仲直りさせたあと、油のほうを連れて排水口へ去っていく。

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せっけんの分子は、細長い形をしています。頭のほうが水と仲がよく、しっぽのほうが油と仲がよい。水の中に入れると、しっぽどうしを内側に集めて丸まります。そこへ油が来ると、その丸の内側に油を取りこんで、外側は水と仲のよい頭でおおわれた状態になる。だから水で流せるのです。この仕組みを知っていると、あらい方も変わります。大事なのは、あわの量ではなく、こすっている時間と、すみずみまで届いているかどうか。指のあいだ、つめの先、親指のつけね、手首は、意識しないと届きません。せっけんは油を包む道具なので、包むひまが必要です。さっとつけてすぐ流すと、包み終わる前に流れてしまいます。

知っていると、なにがうれしいか あわの量より、こすっている時間と場所が大事だと分かる。手あらいの意味が変わる。

きょうためせること コップに水を入れ、油を数てき落として、よくふってみよう。すぐ分かれます。次に、せっけん水を少し足してもう一度ふると、白くにごって分かれにくくなります。油が包まれた状態です。

1月19日デジタル

天気予報は、だれが計算しているの?

空を マスに 区切って 計算するスーパーコンピュータはじめが 少しちがうと 先で 大きくずれる

どっちだと思う? ベテランの予報官が、経験で決めている / コンピュータが、空をマス目にして計算している

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スーパーコンピュータです。気象庁は、日本のまわりの空を細かいマス目に区切って、それぞれのマスの気温や風や湿りぐあいを数字にします。そして、空気の動きを表す式にあてはめて、少し先の状態を計算する。それをくり返して、何時間後、何日後を出しています。人が勘で決めているのではなく、計算で出しているのです。

びっくり大事実! あすの空を知るために、コンピュータは日本の上空を何百万個ものマスに区切り、その全部について風と温度と湿りぐあいを計算している。天気予報の30秒の裏側で、数百兆回の計算が終わっている。

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これを数値予報といいます。むずかしいのは、マス目より小さいものが計算からこぼれることです。雲のつぶ、山のくぼみ、都市の建物。マスを細かくすれば正確になりますが、計算の量が一気に増えます。だから気象庁は、広い範囲をあらいマスで見る計算と、日本の近くだけを細かいマスで見る計算を、目的ごとに使い分けています。もう1つの難しさは、はじめの数字がほんの少しちがうだけで、先へ行くほど答えが大きくずれることです。だから今は、はじめの数字をわざと少しずつ変えた予報を何十通りも走らせ、そのばらつきから「どれくらい確からしいか」を出します。降水確率という言い方は、ここから来ています。予報が外れるのは、いいかげんだからではなく、空気がそういう性質を持っているからです。

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知っていると、なにがうれしいか 降水確率30パーセントの日に雨が降っても、予報が外れたわけではないと分かる。予報の見方が変わる。

きょうためせること 1週間、家のカレンダーに「あすの降水確率」と「実際に雨が降ったか」を書いてみよう。7日ぶんたまると、確率という言葉の意味が体で分かります。30パーセントの日に降っても、予報は外れていません。

1月20日てんき

きょうは大寒。1年でいちばん寒いのは、本当にこのころ?

太陽から もらう熱出ていく熱とうじだいかんここが いちばん さむい

どっちだと思う? 昼がいちばん短い冬至が、いちばん寒い / 冬至より1か月ほどあとが、いちばん寒い

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だいたい合っています。日本の多くの場所で、平均の気温がいちばん低くなるのは1月の下じゅんから2月のはじめごろです。昼がいちばん短い冬至は12月21日ごろなのに、いちばん寒いのはそれより1か月ほどあと。太陽の高さがいちばん低い日と、いちばん寒い日は、同じではありません。

びっくり大事実! 地球は、寒さを1か月おくれで受け取る。太陽はもう1か月前から「あたためる側」に回っているのに、地面がまだ追いついていない。いちばん寒い朝は、日がのびはじめてから1か月後にやってくる。

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なぜ1か月おくれるのか。地面や海は、あたたまるのにも冷えるのにも時間がかかるからです。冬至をすぎると太陽が受け取る熱は増え始めますが、しばらくは「出ていく熱のほうが多い」状態が続きます。貯金にたとえると、収入が増え始めても、支出のほうがまだ多ければ、残高は減り続ける。残高がいちばん少なくなるのは、収入と支出がつり合う日です。それが1月下じゅんから2月はじめにあたります。夏も同じ理由で、夏至は6月21日ごろなのに、いちばん暑いのは8月です。海は特にゆっくりなので、海に近い町ほどこのおくれが大きくなります。大寒という言葉は二十四節気の1つで、日付は毎年わずかに動きます。国立天文台が計算して、前の年の2月1日に発表しています。

知っていると、なにがうれしいか 「日が長くなってきたのに、なんで今がいちばん寒いの」に、はっきり答えられる。

きょうためせること 新聞やアプリで、自分の町の1月と2月の平年の気温を見くらべてみよう。どちらが低いか。海ぞいの町と、内陸の町でもくらべると、ちがいが見えます。

1月21日からだ

寒いと、なぜ体がふるえるの?

きんにくを 細かく うごかす1 にがさない2 とりはだ3 ふるえて 作るじゅんばんが ある

どっちだと思う? 寒さでからだがこわれかけている / 筋肉を動かして、熱を作っている

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体温を上げるために、筋肉をわざとこきざみに動かしているからです。筋肉は動くと熱を出します。運動して体が熱くなるのと同じです。寒くなって体温が下がりそうになると、脳が「筋肉を細かく動かして熱を作れ」と命令します。自分でふるえようと思っていないのに始まるのは、意識と関係なく決まる仕組みだからです。

びっくり大事実! ふるえは、その場で走っているのと同じことを、動かずにやっている状態だ。体は「外に出て運動しろ」と言うかわりに、勝手に筋肉だけ運動させている。こたつの中で、体だけがマラソンを始めている。

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人の体は、体温をほぼ一定にたもとうとします。寒いときに使う手は3つ。1つめが、皮ふの近くの血管を細くして、熱が外へ逃げるのを減らすこと。寒いと手足が白っぽく冷たくなるのはこれです。2つめが、毛を立てて空気の層を作ろうとすること。人ではあまり効きませんが、鳥肌はそのなごりです。3つめが、ふるえて熱を作ること。順番があって、まず逃がさない、次に作る、という流れになっています。だからふるえが始まったときは、体がすでに「守り」から「作り」に切りかえた段階です。上着をもう1枚着るのは、逃がさない側を助けることになります。反対に、走ってあたたまるのは作る側を助けること。どちらも正しいのですが、外にいる時間が長いときは、まず逃がさない側を厚くするほうが長持ちします。

知っていると、なにがうれしいか ふるえが「異常」ではなく、体がちゃんと働いている合図だと分かる。そして、上着を着るのと走るのの、どちらが効くかを選べる。

きょうためせること 外に出る前と、5分外にいたあとで、手の甲の色を見くらべてみよう。血管をせばめて熱を逃がさないようにしているので、色が変わっているはずです。

1月22日もの

雪が積もった道に、しおをまくのはなぜ?

きれいに ならぶ → 0どで こおるしおが じゃま → もっと下げないととかすのではなく こおりにくくしている

どっちだと思う? しおが、氷をけずって細かくする / しおがまざると、こおる温度が下がる

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氷がとける温度を、0度より低くするためです。水にしおが混じると、こおり始める温度が下がります。だから、しおをまいた道では、0度より少し寒くても水のままでいられて、雪が氷にならずにすみます。とかすというより、こおりにくくしている、と考えると近いです。

びっくり大事実! しおをまいた氷にさわると、まく前より冷たいことがある。とけているのに、冷たくなる。氷がとけるとき、まわりから熱をうばっていくからだ。とかす作業が、その場をさらに冷やしている。

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なぜ下がるのか。水がこおるとき、水の粒はきれいに並ばなければなりません。そこにしおの粒がまざっていると、並ぼうとするじゃまになります。じゃまがある分、もっと温度を下げないと並べない。これが、こおる温度が下がる理由です。まぜる量が多いほど下がりますが、いくらでも下がるわけではなく、限界があります。道路にまくものは、食べるしおとは限らず、塩化カルシウムなどが使われることが多いです。こちらは、水にとけるときに熱を出すので、そのぶん早く効きます。ただし、金属をさびさせやすいので、車の下まわりや自転車には影響が出ます。雪国で「春になったら車の下を洗う」と言われるのは、このためです。よいことばかりの道具は、あまりありません。

知っていると、なにがうれしいか アイスクリームを作るときに氷としおを使う理由も、同じ話だと気づける。

きょうためせること 氷を2つ用意して、片方だけにしおを少しかけ、5分置いて見くらべよう。しおをかけたほうが、表面がとけて水っぽくなります。さわると、かけたほうがつめたく感じることがあります。

1月23日いきもの

冬になると、虫はどこへ行ってしまうの?

ようちゅうさなぎたまごいなくなったのでは ない見おわったら 落ち葉を もとにもどす

どっちだと思う? あたたかい南の国へ、みんな飛んでいく / たまご・幼虫・さなぎ・成虫のどれかで、その場にいる

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いなくなったのではなく、姿を変えて、その場にいます。虫は種類によって、たまごで冬をこすもの、幼虫で土や落ち葉の中にいるもの、さなぎのまま木にくっついているもの、そして成虫のまますき間に入るものに分かれます。だから冬の林は、虫が0になっているのではなく、動かない虫でいっぱいの状態です。

びっくり大事実! 冬の落ち葉の下は、動かない虫でぎっしりだ。あなたが毎日ふんでいるあの道の下に、来年の夏に飛ぶチョウが、いまカチカチになって待っている。夏の虫かごは、冬の落ち葉の中で作られている。

もっとくわしく

寒さで死なないための工夫もあります。多くの虫は、冬が近づくと体の中の水を減らし、代わりに凍りにくい成分をためます。これがあると、氷点下でも体の中に氷ができにくくなります。体温を上げて戦うのではなく、こおっても平気な体に作りかえてしまう、という別のやり方です。冬の虫探しは、じつは夏よりかんたんなことがあります。動かないので逃げないからです。落ち葉をそっとどけると幼虫が出てきますし、木のみきの割れ目や、皮のはがれたところには、成虫やさなぎが入っています。12月12日に読んだ冬芽の話と合わせると、冬の木は「来年の準備をしている場所」として見えるようになります。見たあとは、必ず元にもどしてください。冬の家をこわされると、その虫は春を迎えられません。

知っていると、なにがうれしいか 冬でも生きもの観察ができると分かる。しかも、逃げないので夏より見つけやすい。

きょうためせること 公園の落ち葉を、手ぶくろをして少しだけそっとどけてみよう。土の色と、丸まった幼虫を探すこと。見終わったら、落ち葉を必ず元どおりにかけ直すこと。ここまでが観察です。

1月24日うちゅう

宇宙は、どのくらい「上」にあるの?

高さ 100キロ から うちゅうひこうきは 10キロあたりとなりの県まで 行くのと おなじ きょり

どっちだと思う? 何十万キロも上にある / 100キロくらい上から、もう宇宙

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だいたい高さ100キロメートルから上を宇宙とする決め方が、広く使われています。100キロというと、遠くに感じるかもしれませんが、地図でいえば東京から静岡のあたりまでの距離です。もし道路がまっすぐ上にのびていたら、車で1時間半ほど。宇宙は、横に行くよりずっと近いところにあります。

びっくり大事実! 宇宙は、まっすぐ上に100キロ。近所の県まで行くのと同じ距離だ。それなのに人類が行けるようになったのは、たった70年ほど前。横に100キロ歩くのは大昔からできたのに、上に100キロだけが、ずっと遠かった。

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なぜ100キロで区切るのか。ここまで来ると空気がうすすぎて、飛行機のように翼で浮くことができなくなるからです。翼で飛ぶには、翼にぶつかる空気がいります。空気がうすいと、浮くために必要な速さがどんどん上がり、あるところで「浮くための速さ」と「地球のまわりを回り続けるための速さ」が同じくらいになります。そこから上は、飛ぶのではなく回る世界です。この考え方から出た高さが約100キロで、カーマン線と呼ばれています。ただし、この線は自然が引いた線ではありません。空気は上へ行くほど少しずつうすくなるだけで、どこかで急になくなるわけではないからです。だから国によって、宇宙の始まりを80キロとする決め方もあります。空の終わりは、人が話し合って決めたのです。

知っていると、なにがうれしいか 宇宙が「果てしなく遠いどこか」ではなく、具体的な距離として分かる。ニュースで高度何キロと聞いたとき、すぐ想像できる。

きょうためせること 自分の家から100キロ先に何があるか、地図で調べてみよう。その距離を、まっすぐ上に立てたところが宇宙のはじまりです。思っているより近いはずです。

1月25日ちきゅう

南極の氷には、むかしの空気が入っているって本当?

あさい=あたらしいふかい=ふるいあわの中みはむかしの空気

どっちだと思う? 氷はこおるとき、空気を全部おし出す / 雪のすき間の空気が、あわのまま残る

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本当です。南極では、降った雪がとけずに積み重なり、下の雪はおしつぶされて氷になります。このとき、雪のすき間にあった空気が、小さなあわとして氷の中にとじこめられます。深いところの氷を掘り出せば、その氷ができた時代の空気が、そのまま出てくるのです。

びっくり大事実! 南極の深い氷を割ると、パチパチと音がすることがある。何万年も前の空気が、いま出てきた音だ。マンモスがいたころの空気を、その場で吸うことができる。

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深い氷ほど古い空気が入っています。だから、氷を柱のように掘り出して上から順に調べると、空気の成分がどう変わってきたかが分かります。この柱を氷床コアといいます。氷の中のあわを取り出して調べることで、むかしの二酸化炭素の量を直接はかることができます。推定ではなく、実際の空気をはかっているところが強みです。あわせて、氷そのものにふくまれる水の性質から、当時の気温も見つもれます。日本は1957年から南極で観測を続けていて、昭和基地の観測結果はオゾンホールの発見にもつながりました。南極は、地球でいちばん人から遠い場所です。だからこそ、地球全体の空気の変化がきれいに記録されます。よごれのない場所は、記録を読むのにいちばん向いた場所なのです。

👤 これを調べた人の話
南極の氷を掘る仕事は、寒くて、暗くて、何か月も家に帰れません。それでも人が行くのは、そこにしかない記録があるからです。過去の空気は、実験室では作れない。世界で一番不便な場所にだけ、答えが置いてあることがあります。

知っていると、なにがうれしいか 「むかしの気温が分かる」というニュースを聞いたとき、どうやって分かるのかを説明できる。

きょうためせること 製氷皿で作った氷をよく見てみよう。白くにごった部分には、細かいあわが入っています。水道水にとけていた空気です。ゆっくりこおらせたか、急にこおらせたかで、あわの入り方が変わります。

1月26日デジタル

お年玉をスマホで送ると、お金はどこを通るの?

おくる人-1000もらう人+1000セットお金は うごいていない両方できたときだけ 記ろくが かくてい

どっちだと思う? お金のデータが、線を通って運ばれていく / 2つの口座の数字が、書きかえられているだけ

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お金そのものは動きません。動くのは、数字を書きかえる指示だけです。送る人の口座から数字を減らし、受け取る人の口座に同じだけ足す。この2つが必ずセットで行われます。銀行のコンピュータの中で、記録が書きかわっているだけで、お札はどこへも運ばれていません。

びっくり大事実! あなたが送った1000円は、どこも通っていない。1000円ぶんの数字がこちらで減り、あちらで増えただけだ。それでも受け取った人は1000円を使える。お金とは、モノではなく、みんなが信じている記録だということが、ここでばれる。

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大事なのは、この2つが必ずセットになることです。減らしただけで足すのに失敗すると、お金が消えてしまう。だからコンピュータは、両方成功したときだけ記録を確定し、途中で失敗したら全部なかったことに戻します。この仕組みがあるので、送金の途中でスマホの電池が切れても、お金は消えません。もう1つ大事なのが、記録が1か所にしかないと、こわれたときに全部なくなることです。だから同じ記録を複数の場所に持ち、そのどれもが同じ数字になるようにしてあります。現金とデジタルのちがいは、そこにあります。財布のお札は、なくしたら誰のものか分かりません。口座の数字は、なくしても記録が残ります。かわりに、記録を守る仕組みが止まると使えなくなります。どちらが上ということはなく、弱いところがちがうのです。

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知っていると、なにがうれしいか キャッシュレスがなぜ止まることがあるのか、そして止まったときになぜ現金が強いのかが分かる。

きょうためせること おうちの人に、電子マネーやアプリの明細画面を見せてもらおう。1つ1つに日時と相手が並んでいます。それが記録そのものです。現金の財布に、明細は残りません。

1月27日てんき

冬の朝、車のまどが白くなるのはなぜ?

はれた よるは 熱が 空へ にげる白く なる下から 熱を もらえるくもりの よるは 白く なりにくい

どっちだと思う? 夜のうちに、小さな雪が降っていた / 空気中の水蒸気が、冷えた面で直接こおった

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よく晴れた風のない夜に、地面や車が自分の熱を空へ逃がして、まわりの気温より冷たくなるからです。これを放射冷却といいます。空気中の水蒸気が、その冷たい面にふれて、直接氷のつぶになったものが霜です。雨も雪も降っていないのに白くなるのは、空から降ったのではなく、その場でできたからです。

びっくり大事実! よく晴れた夜、地面は空にむかって熱を捨て続ける。宇宙は、いくら熱を捨てても文句を言わない。だから晴れた夜の地面は、空気より冷たくなれる。天気予報の「冷えこみ」は、地球が宇宙に熱を返している音のない現象だ。

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曇りの夜には、あまり霜が降りません。雲があると、逃げていく熱が雲にはね返されて戻ってくるからです。風のある夜も同じで、空気がかき回されると、地面のすぐ上だけが冷えることができません。だから、晴れていて風がない夜の翌朝が、いちばん霜が降ります。天気予報が「あすの朝は冷えこみます」と言うのは、気温だけでなく、この条件を見ています。同じ気温でも、車の屋根や橋の上は特に冷えます。下から熱をもらえないからです。橋が凍りやすいのはこのためで、道路には注意の看板が立っています。1月10日に読んだ霜柱は、土の中の水がこおったもの。きょうの霜は、空気中の水蒸気がこおったもの。名前は似ていますが、水の出どころがちがいます。

知っていると、なにがうれしいか あすの朝に霜が降りるかどうかを、夜のうちに予想できる。当たるとうれしい。

きょうためせること 晴れて風のない夜のあと、朝いちばんに外を見てみよう。車の屋根、自転車のサドル、地面。どこが白くなって、どこがなっていないか。下から熱をもらえるところは、白くなりにくいはずです。

1月28日てんき

雪国の家の屋根は、なぜ形がちがうの?

おとす やねためる やね1メートルの雪は とても おもい

どっちだと思う? 雪国の屋根は、すべて急な角度になっている / 落とす屋根と、ためる屋根の2つの考え方がある

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雪をどうするかの考え方がちがうからです。大きく2つあります。1つは、急な角度にして雪を自分から落とす屋根。もう1つは、あえて平らに近くして雪を屋根の上にためておく屋根です。落とすなら落ちる場所が必要で、ためるなら建物が重さにたえられる作りが必要になります。どちらも、雪の量と土地の広さから決まります。

びっくり大事実! 雪をわざと屋根にためる家がある。落とさないほうが安全だからだ。1メートル積もった雪は、人が何十人も屋根に乗っているのと変わらない重さになる。それでも、あえて乗せておくという判断がある。

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落とす屋根は、雪をおろす手間が減りますが、落ちた雪が家のまわりに山になります。となりの家との間がせまい町なかでは、落とす場所がありません。そこでためる屋根が出てきました。屋根の雪を落とさず、あたためてとかしたり、屋根の中央に集めて流したりする作りもあります。積もった雪はとても重く、湿った雪はさらに重くなります。だから雪国の家は、柱も梁も太く作られています。雪下ろしは毎年事故が起きる作業で、必ず2人以上で、命づなを使うことが呼びかけられています。屋根の形は、見た目のデザインではなく、その土地で人が生きてきた答えです。地図で日本海側の町の写真を見ると、同じ県の中でも形がちがうことがあります。それは、そこにどれだけ雪が積もるかのちがいです。

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知っていると、なにがうれしいか 旅行や地図で建物を見たとき、形から気候が読めるようになる。社会の学習にもそのまま使える。

きょうためせること 雪の多い地域の町を、地図アプリの写真で見てみよう。屋根の角度がそろっているか、ばらばらか。同じ通りに同じ形が並んでいたら、それがその土地の答えです。

1月29日ちきゅう

日本の南極の基地は、いつからあるの?

1957年 4とういま 60とう いじょう1957年1月29日 ひがしオングル島70年ちかく かんそくが 止まっていないしょうわきち

どっちだと思う? 最近になって作られた / 70年ちかく前から、ずっとある

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1957年1月29日からです。この日、第1次南極地域観測隊が東オングル島に上陸し、その場所を昭和基地と名づけました。最初の建物はたった4棟。いまは60棟をこえ、毎年およそ30人が1年間そこで暮らして観測を続けています。70年近く続いている、日本でいちばん遠い職場です。

びっくり大事実! 1957年から今日まで、昭和基地では気象の観測が止まっていない。ブリザードの日も、正月も、だれかがはかり続けている。世界でいちばん人から遠い場所に、70年間ずっと日本人がいるということだ。

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昭和基地では、気象庁が第1次隊から気象の観測を続けています。同じ場所で、同じやり方で、何十年もはかり続けたデータは、途中で作り直すことができません。だから何より貴重です。この観測は、オゾンホールの発見にもつながりました。上空のオゾンが春先に大きく減っていることに、日本の観測が気づいたのです。1年の観測を、たった数十人で回します。研究者だけでは足りません。発電の担当、通信の担当、料理の担当、医師。全員がそろって、はじめて1年間の観測が成り立ちます。南極でいちばん大事な仕事は、観測ではなく、そこで生き続けることだとも言われます。1月29日は、昭和基地の開設記念日です。

👤 これを調べた人の話
南極の越冬隊には、研究者だけでなく、発電機を守る人、料理を作る人、医師が入ります。研究がしたくて南極に行った人ばかりではありません。自分の仕事で、だれかの研究をささえに行った人がたくさんいます。科学は、研究者だけでできているのではないのです。

知っていると、なにがうれしいか ニュースで南極観測船の話が出たとき、どこへ何をしに行くのかが分かる。

きょうためせること 世界地図で、日本から南極までを指でたどってみよう。途中でどの海を通るかを見ること。南極観測船は、この道を毎年往復しています。

1月30日いきもの

みかんの白いすじは、何のためにあるの?

白いすじ=水と ようぶんの 管えだから つづいている

どっちだと思う? 実を守るための、いらないもの / 水と養分を運ぶ管

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実に水と養分を運ぶ管です。木から枝、枝から実へと運ばれてきた水や養分は、あの白いすじを通って、一つ一つのふくろに届けられます。人が食べるためではなく、みかんが自分の実を育てるために作った配管です。じゃまなものではなく、実がふくらんだ理由そのものです。

びっくり大事実! みかんの白いすじは、木からのびてきた配管の終点だ。あなたが取ってすてているその1本は、去年の夏に葉が作った養分を、そのふくろまで運びきった管である。仕事を終えた直後に、はがされている。

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植物の体には、水を運ぶ管と、葉で作った養分を運ぶ管があります。木のみきにも、枝にも、葉の葉脈にも、そして実の中にも通っています。みかんの白いすじは、その管が実の表面から中へ入りこんだものです。だから、みかんの外側の白い部分と、房についているすじは、もとをたどれば同じものにつながっています。とるかどうかは好みで決めてよく、どちらが正しいということはありません。ただ、あのすじを見て「植物の血管だ」と気づくと、みかんの見え方が変わります。ついでに、みかんの房の数は、花のときの部屋の数で決まっています。皮をむく前に、へたの反対側にある放射状の跡を数えると、中の房の数と合っていることが多いです。

知っていると、なにがうれしいか みかんをむくたびに、確かめられる実験が1つ手に入る。家族で当てっこができる。

きょうためせること みかんをむく前に、へたの反対がわを見て、うっすら見える線の数を数えてみよう。それから皮をむいて、房の数と合っているかを確かめよう。何個かためすと、当たる確率が分かります。

1月31日いきもの

節分の豆は、なぜ「いった豆」でなくてはいけないの?

なま=めが 出るいった豆=めが 出ないまく豆は 火を通した たね

どっちだと思う? いったほうが、おいしいから / いっていないと、まいた豆から芽が出るから

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いっていない豆は、芽を出してしまうからです。まいた豆から芽が出るのは縁起が悪いとされ、火を通した豆を使う決まりになりました。豆は種です。水と温度と空気がそろえば、家の中でも芽を出します。いることで種としての力がなくなり、まいても芽は出ません。習わしの理由が、そのまま植物の性質になっています。

びっくり大事実! 節分の夜、家中にまかれているのは、火を通して芽が出なくした種である。もし生の豆をまいていたら、春に家の中から大豆畑ができていたかもしれない。昔の人はそれを知っていて、先にいった。

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種が芽を出すのに必要なのは、水、適した温度、そして空気(酸素)です。土や光は、種類によっては必要ではありません。種の中には、芽と根のもとと、それを育てるための養分が最初から入っています。だから土がなくても、しばらくは育ちます。大豆やインゲンの種を割ると、中に小さな芽の形が見えることがあります。いった豆でこれをやっても、もう芽は出ません。熱で、種の中のはたらきが止まってしまうからです。食べ物として保存しやすくなる代わりに、生きものとしては終わっている。同じ豆が、料理では「いったほうがよい」、栽培では「いってはいけない」となるのは、目的がちがうからです。あすは2月1日。節分は2月2日か3日で、年によって動きます。

知っていると、なにがうれしいか 習わしの理由が、理科の実験で確かめられる。しかも、来年の節分の前に家で確かめられる。

きょうためせること だいずを数つぶ、水にひたしたぬれたティッシュの上に置き、あたたかい部屋に3日置いてみよう。ふくらんで、根が出てきます。いった豆でも同じことをして、見くらべると、ちがいがはっきり分かります。

各問の科学的な内容は、気象庁、国立天文台、国土地理院、文部科学省などの公的機関が公表している資料と、小学校学習指導要領にもとづいて確認したうえで、小学生向けに書き直しています。裏取りができなかった問いは掲載していません。制作 スクールコンパス編集部