ポスターの描き方は主役を1つ大きくが基本|小学生の6手順とテーマ別の題材
ポスターは、主役を1つだけ選んで、画用紙の半分以上をしめる大きさで描く。これだけで作品は見ちがえます。
うまく描けない子のポスターは、たいてい「絵が小さい」か「いろいろ描きすぎ」のどちらかです。絵の上手さの問題ではありません。何を描くかを1つに決めていないことが原因です。
まず、ポスターと絵のちがいを知る
絵は「じっくり見てもらうもの」ですが、ポスターはろうかを歩きながら、2秒で見るものです。だから作り方がまるでちがいます。
| ふつうの絵 | ポスター | |
|---|---|---|
| 見る時間 | 何十秒も見る | 2秒しか見ない |
| 見る距離 | 近くで見る | 3メートルはなれて見る |
| 描くもの | いろいろ描いてよい | 1つにしぼる |
| 色 | 好きなだけ使ってよい | 3色くらいにしぼる |
| 文字 | なくてよい | 絵と同じくらい大事 |
下書きができたら、いちど画用紙をかべに立てかけて、3歩はなれて見てください。そこで何を描いたかがわからなければ、主役が小さすぎます。
6つの手順
たとえば交通安全で「とまってみる みぎひだり もういちど」と決めたら、描くのは「横断歩道の前で立ち止まって、右を見ている子」です。もう迷いません。
「消防士も、火事も、逃げる人も、消防車も」と入れると、全部が小さくなって、何も伝わりません。いちばん見せたい1つを選び、あとは背景として小さく置くか、思いきって消します。
このとき、文字の場所も先にとっておきます。あとで場所がなくなるのを防ぐためです。
えんぴつで枠を書く → 定規で太さをそろえる → はみ出さないようにぬる、の順です。文字は太く、まっすぐ、同じ大きさで。
色は3色くらいにしぼります。主役の色と、その反対がわの色(赤い主役なら青や緑の背景)を組み合わせると、主役がとび出して見えます。
最後にもう一度3歩はなれて見て、2秒で伝わるか確かめます。
テーマ別・何を描けばいいか
テーマごとに「いちばん描かれる場面」があります。迷ったらここから選んでください。
| テーマ | 描く題材の例 | ことばの方向 |
|---|---|---|
| 交通安全 | 横断歩道で手をあげる子/止まって右を見る子/自転車のヘルメット/シートベルト | 止まる・見る・たしかめる |
| 防火 | 火を消す消防士/コンロの火/消火器/火の用心の見回り | 消したか確かめる・火から離れない |
| 人権 | 手をつなぐ子どもたち/声をかける場面/ちがう色の花が並んでいる | ちがっていい・気づく・声をかける |
| 環境・ごみ | 分別している手/きれいな海と生き物/地球/リサイクルマーク | 分ける・減らす・つなぐ |
| 水道・水 | じゃぐちから出る水/水を飲む子/浄水場/川 | 大切に使う・きれいな水 |
| 歯と口の健康 | 歯みがきする子/大きな口と白い歯/歯ブラシ | みがく・つづける |
| 動物愛護 | 犬や猫を抱く子/目線を合わせている場面 | 最後まで・いのち |
| 食育・給食 | 野菜/給食を運ぶ手/みんなで食べる場面 | のこさない・つくった人 |
| 緑化・森林 | 木を植える手/大きな木/芽 | 育てる・そだつ |
| 明るい選挙 | 投票箱に入れる手/投票用紙/みんなで話し合う場面 | えらぶ・こえをとどける |
やってはいけないこと
キャラクターには著作権があります。多くのコンクールで「応募できない」と決められています。実際にあるお店や会社のロゴ、商品の名前も同じです。
他の人が描いた絵を写したものは、自分の作品ではありません。「こういう感じにしたい」と参考にするのはよいですが、そっくりに写すのはやめてください。
防火や交通安全で、火事や事故のこわさを伝えたくなりますが、見る人が小さい子のこともあります。「こうすれば防げる」という正しい行動のほうを描くと、伝わりやすく、審査でも評価されます。
自分で考えた人・動物・場面を描く。家族や友だちをモデルにする。実際に見たものを思い出して描く。
1日しか残っていないときの進め方
時間がないときは、手順をへらすのではなく迷う時間をへらします。
- 30分 テーマを決めて、標語を決める(上の表から選んでよい)
- 15分 主役を1つ決めて、小さい紙に手のひらサイズでラフを3つ描く。いちばんよいものを選ぶ
- 45分 画用紙に下書き。主役を大きく、文字の場所をとる
- 30分 文字を仕上げる
- 60分 広い面から色をぬる
- 20分 ふちどりと仕上げ。3歩はなれて確認
合わせて3時間半ほどです。乾かす時間が別に必要なので、色をぬる前に机とまわりを片づけておくと最後まで止まりません。
低学年でつまずいたときの声かけ
「何を描く?」ではなく、「どんなときに、いちばん危ないと思う?」と聞いてください。子どもは場面なら答えられます。答えが出たら「じゃあ、それを描こう」でつながります。 大人が題材を決めてしまうと、途中で手が止まります。子どもが自分のことばで言った場面なら、最後まで描けます。
ポスターは絵の上手さで決まりません。大きく描けているか、遠くから見て伝わるかで決まります。「上手に描かなくていい。大きく描こう」と伝えてください。
よくある質問
ポスターは何を描けばいいですか?
主役を1つだけ選んで、画用紙の半分以上をしめる大きさで描きます。テーマ別の題材は上の表を見てください。たくさん描くほど伝わらなくなります。
標語と絵はどちらを先に決めますか?
標語を先です。ことばが決まると、描くものが自動的に決まります。絵から描くと、あとから文字が入らなくなります。
アニメやゲームのキャラクターを描いてもいいですか?
描かないでください。著作権があり、多くのコンクールで応募できないと決められています。
画用紙の大きさや画材は何を使いますか?
四つ切り画用紙が使われることが多いですが、コンクールによって決まりがちがいます。募集要項を必ずご確認ください。
色は何色まで使っていいですか?
決まりはありませんが、3色くらいにしぼると強く見えます。ポスターは遠くから見るものなので、色が多いほどぼやけます。
次にやること
あわせて読みたい
出典:本ページで説明している構図・配色・制作手順は、ポスター制作に一般的に用いられている方法をまとめたものです。応募規定(画用紙の大きさ、画材、記名の位置、しめ切り、応募資格)はコンクールごとに異なり、年によっても変わります。応募の前に、学校からの配布物または主催団体の公式サイトで募集要項をご確認ください。著作物であるキャラクター・ロゴ・商標の使用可否についても、各コンクールの規定に従ってください。