🗞️ 小学生しんぶん 5・6年生版|7月31日号

2026年7月31日号(7月24日〜30日のニュース)/毎週金曜発行・無料/中学受験の時事問題対応

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🔊 30秒まとめ(音読してみよう)

今週の要点。①7月28日16時27分ごろ、熊本県熊本地方でM7.1・最大震度7の地震。気象庁は約1週間の注意を呼びかけ、全国から給水・支援物資・入浴支援船が向かっている。②7月26日、奈良県「飛鳥・藤原の宮都きゅうと」が世界文化遺産に登録。国内27件目(文化22・自然5)。③7月28日、夏の甲子園の代表49校が出そろう。初出場4校、公立9校。抽選は8月1日、開幕は8月5日。④バレー男子日本が中国に3-1で勝ち13連勝で準決勝へ。⑤酷暑日が5日連続で観測史上最長、九州でも史上初の酷暑日。⑥ペルセウス座流星群は8月13日未明みめいが見ごろ、新月で好条件。今週の共通テーマは「準備が結果を決める」

🧭 ニュースを深く読む「4ステップ思考」 ── 記述問題の土台

中学受験の記述問題は、ニュースを「覚える」のではなく「考える」力を問います。次の4段階で読むクセをつけよう。

1 事実をつかむ 何が起きた? 数字・名前を正確に 2 原因を考える なぜ起きた? 背景は? 3 つながりを広げる 他と何が関係? 影響は? 4 自分の考え どう思う? これからどうすべき? 読む → 考える → 書く の流れ
記述の土台「4ステップ思考」 イラスト:スクールコンパス編集部

この号では、各ニュースに 「📝 記述のヒント」 を付けています。①②で正確に押さえ、③④で自分の頭で考える――この往復が、合格答案を書く力になります。

✏️ 今週おさえたい語(5・6年生/入試頻出)
シン/ふる(える)
震源しんげん震央しんおう・余震
「振」との書き分けに注意
ソウ
断層だんそう活断層かつだんそう・地層
理科と社会の両方で頻出
イ・ユイ/のこ(す)
遺産いさん遺跡いせき遺構いこう
「遣(つかわす)」と混同しやすい
フ/あまね(く)
普遍ふへん・普及
「顕著な普遍ふへん的価値」
ケン・ゴン
選手権せんしゅけん・権限・政権
全国高校野球選手権せんしゅけん大会
エン
支援しえん・救援・応援
「緩」「暖」と形が近い
ヒ/さ(ける)
避難ひなん・回避・退避
避難所・避難経路
キョク・ゴク/きわ(める)
極大きょくだい・極めて
流星群が極大きょくだいを迎える
緯度いど・経
震央の緯度・経度で位置を示す
ボン
盆地ぼんち・お盆
盆地は夏に高温になりやすい
カン
木簡もっかん・簡潔
木簡は古代史の一次資料
チョウ
徴収ちょうしゅう・特徴・象徴
租庸調の税を徴収ちょうしゅうする
✏️ 入試のツボ 「震源しんげん」は地下で岩がずれ始めた点、「震央しんおう」はその真上の地表の点。図で問われたときに取りちがえないよう、上下関係で覚えます。「普遍ふへん」は「どこでも通用する」、「不変ふへん」は「変わらない」。世界遺産の説明では前者を使います。
📚 今週の時事キーワード ── 入試で問われる言葉
1 活断層かつだんそう
地下の岩がずれた面を断層といい、そのうち今後もずれる可能性があるものを活断層という。地球の表面をおおうプレートが動くことで、内陸の岩には長い年月をかけてひずみがたまり、こらえきれなくなった時点でずれが生じる。日本列島には活断層が多数分布しており、これが日本で地震が多い理由のひとつ。「活断層があるから危険」ではなく「あることが分かっているから備えられる」という向きで書けると、記述の質が上がる。くわしく →
2 震度しんどとマグニチュード
マグニチュードは地震そのものの規模を表し、1つの地震に1つだけ決まる。震度はある地点での揺れの強さで、震源からの距離や地盤の性質によって場所ごとに変わる。日本の震度は0から7までの10階級(5と6が強・弱に分かれる)。「マグニチュードが大きい=どこでも大きく揺れる」ではない点が、入試でよく突かれる。くわしく →
3 顕著けんちょ普遍ふへん的価値(OUV)
世界遺産に登録されるための中心的な条件。「国や民族のわくをこえて、人類全体にとって現在も将来も大切だと認められる価値」という意味。今回の「飛鳥・藤原の宮都」は、東アジアの古代国家が形成される過程を、2つの連続する時代の宮都の変遷から示せる点が評価された。「めずらしいから」ではなく「何を証明できるか」で決まる、という理解が記述で効く。
4 木簡もっかん
紙が貴重だった時代に、文字を書くために使われた木のふだ。役所の記録や、税として運ばれた品物の荷ふだに用いられた。産地・品目・年月が書かれているため、どこから何が都に集まっていたかが分かる。ものが全国から都へ集まるということは、それを命じ、集め、記録する仕組み(律令のしくみ)が働いていた証拠になる。遺構と木簡を重ねて読むのが古代史研究の基本。
5 酷暑日こくしょび(予報用語)
最高気温40度以上の日。気象庁が2026年から正式に使いはじめた。従来は25度以上が「夏日」、30度以上が「真夏日」、35度以上が「猛暑日」、最低気温25度以上が「熱帯夜」。40度を超える日が各地で観測されるようになり、35度以上をひとくくりにすると危険度の差が伝わらないという課題が背景にある。言葉を新しくつくること自体が防災上の手段になるという視点は、記述で書きやすい。
6 極大きょくだい放射点ほうしゃてん
極大は流星群の活動が最も活発になる時こく。放射点は、流星が飛び出してくるように見える天球上の中心点で、名前の由来にもなる(ペルセウス座の方向にあるからペルセウス座流星群)。流星は放射点の周辺だけでなく空全体に現れるため、観察では空を広く見わたす。放射点の高度が上がる深夜から明け方のほうが、多く見えやすい。

📰 今週のニュース

7月28日

🗾 熊本県で最大震度しんど7 ── M7.1、気象庁は約1週間の注意を呼びかけ

熊本県の位置を確認しよう ① 日本全体の中で 北海道 本州 四国 九州 九州は日本列島の南西部に位置する ② 九州地方の中で 福岡・佐賀・長崎・大分 熊本県 宮崎・鹿児島 熊本県は九州のほぼ中央、西側は有明海・八代海に面する
九州地方と熊本県の位置 図:スクールコンパス編集部

7月28日16時27分ごろ熊本県くまもとけん熊本地方くまもとちほう震源しんげんとする地震が発生し、宇城市うきし氷川町ひかわちょう震度7を観測しました。震源の深さは約10キロメートル、規模を表すマグニチュードは7.1(気象庁の暫定値)と推定されています。

電気や水道が止まった地域があり、学校や体育館などで避難生活を送る人が多数います。気象庁は「およそ1週間は同程度の地震に注意してほしい」と呼びかけています。

📐 押さえたい3つの用語

震源=地下で岩がずれ始めた点。震央=震源の真上にあたる地表の点。震度=ある地点での揺れの強さ(0〜7の10階級)。マグニチュードは地震そのものの規模で1つの地震に1つだけ決まるので、「M7.1の地震」は言えても「震度7の地震」という言い方は本来おかしい(正しくは「最大震度7を観測した地震」)。ここは入試でも狙われます。

🤔 なぜ同じ地震でも場所によって震度が違うのか

理由は3つあります。①震源からの距離ーー遠いほど波は弱まる。②地盤の性質ーーやわらかい堆積層は揺れを増幅する。③地形ーー谷や盛り土では揺れが大きくなりやすい。したがって「マグニチュードが大きい=どこでも大きく揺れる」わけではない。同じ市内でも震度が1階級変わることがあります。

🐦 ハナちゃんから

この記事を読んでいるきみが、いま熊本県にいて、こわい思いをしているかもしれません。こわいと感じるのは弱いからではなく、体が自分を守ろうとしている自然な反応です。ねむれない日があっても、なみだが出ても、それはふつうのこと。近くの大人に「こわかった」と言っていいのです。

出典:気象庁、熊本県、国土交通省の発表

7月28日〜

🚚 支援はなぜ即日動けたのか ── 「事前の取り決め」という設計

動いている支援の全体像 熊本県 被害のあった地域 🚰 他自治体からの給水車 📦 水・食料・日用品 🚁 自衛隊の輸送 🛳️ 入浴を支援する船 💛 ぼ金・支援団体
全国から集まる支援 図:スクールコンパス編集部

地震発生後、同日のうちに支援が動きはじめました。他県からの給水車、自衛隊による水と食料の輸送、そして入浴を支援する船の派遣。政府は非常災害対策本部を設置し、台湾たいわんは「要請があれば4時間以内に救助チームを派遣できる」と表明しました。

🤔 なぜこれほど早く動けるのか ── 今週の中心テーマ

答えは「発災前に決めてあったから」です。国と都道府県は、災害時にどの自治体がどの被災地を担当するか(応援・受援の枠組み)をあらかじめ取り決め、くり返し訓練しています。だから連絡が入った時点で、協議ではなく実行から始められる

ここを因果の連鎖で書くと記述問題の答案になります。「①事前に分担と手順を決め訓練する → ②発災時に意思決定の時間を省ける → ③数時間で人員と物資が動く → ④命が助かる可能性が上がる」。準備は、そのまま「速さ」という形で現れるのです。

多くの人の寄付と作業で修復が進められた熊本城の天守閣
📷 2016年の地震のあと、多くの人の力で修復が進められた熊本城くまもとじょう(写真:Google マップ)

熊本県は2016年にも大きな地震を経験しています。そのとき熊本城くまもとじょうも大きな被害を受けましたが、多くの人の寄付と、石垣の石ひとつずつに番号をつけて元の位置に戻すという気の遠くなる作業によって、天守閣はふたたび立ち上がりました。「元に戻るには時間がかかる。しかし必ず戻る」ということを、熊本の人たち自身が実証してみせた歴史があります。

7月29日〜

⚠️ 地震のあとに残る3つのリスク ── 揺れ・暑さ・雨

発災後に残る3つのリスク 🫨 続く地震活動 気象庁は約1週間、同程度の 地震への注意を呼びかけ 建物は一度目より弱っている 🌡️ 熱中症 断水・停電下での片づけ作業 避難所の暑さ対策も課題 水分と休けいの確保が必要 🌧️ 土砂災害 揺れで斜面の土がゆるみ 平時より少ない雨量でも 崩れる可能性が高まる
発災後に残る3つのリスク 図:スクールコンパス編集部
🤔 「地震が終わった」と「危険が終わった」は別

大きな地震のあとには、揺れ以外のリスクが時間差でやってきます。①建物は一度大きく揺れると強度が落ちるため、同程度の揺れでも被害が拡大しうる。②断水・停電下での片づけ作業は熱中症の危険が高い。③揺れで斜面の土がゆるむため、平時なら崩れない雨量でも土砂災害が起こりうる

この「時間差リスク」の考え方は、防災の記述問題で頻出です。「本震→建物の劣化→次の揺れで倒壊」「本震→地盤の緩み→降雨→土砂災害」という二段構えの因果を書けるようにしておきましょう。

🤝 被災地から離れた場所にいる人へ

ニュースを見て落ち着かない気持ちになることがあります。そのとき、ふつうに夏休みを過ごすことは悪いことではありません。元気に過ごし、いつかだれかを助けられる人になる。それがいちばん確実な備えです。気持ちを行動に変えたいなら、家族の防災を整える、ぼ金の仕組みを調べる、という形があります。

確認しよう

🛡️ 地震時の行動と、家庭の備え ── 「知っている」を「動ける」に

揺れを感じたときの行動順序 🙆 ① 頭を守る かばん・座ぶとんでも可 🪑 ② 机の下へ 脚を持って机ごと動かない ③ 収まるまで待つ その後に頭を守って移動 建物の外周部は、まどガラス・かんばん・かわらなど落下物が最も多い場所です。
地震時の行動順序 図:スクールコンパス編集部
🤔 なぜ「揺れている最中に外へ出ない」のか

外のほうが安全に思えますが、建物の外周部は落下物が最も集中する場所だからです。まどガラス、かんばん、外壁材、かわら。揺れている最中に走り出せば、その真下を通ることになります。屋内の安全な場所で待つ→収まってから頭を守って移動が正しい順序です。ただし古い木造家屋で倒壊のおそれが高い場合など、状況によって判断は変わります。だからこそ事前に自宅のどこが安全かを確認しておくことが必要になります。

✅ 家庭で確認したいチェックリスト

□ はぐれた場合の集合場所を決めてある □ 家の中で家具が倒れてこない安全地帯を決めてある □ 家具・テレビ・本棚を固定してある □ 飲料水(1人1日3リットル×3日分が目安)と懐中電灯かいちゅうでんとうの場所を家族全員が知っている □ 災害用伝言ダイヤル171の使い方を練習した(毎月1日・15日などに体験利用ができます) □ 通学路のブロックべい・がけ・古い建物の位置を確認した

🛡️ こども防災ガイドを見る →

地震・津波・火事・大雨のときの行動と、災害用伝言ダイヤル171の使い方を図解しています

7月26日

🏯 「飛鳥・藤原の宮都きゅうと」が世界文化遺産に ── 国内27件目、20年越しの登録

世界文化遺産に登録された奈良県明日香村の石舞台古墳
📷 奈良県ならけん明日香村あすかむら石舞台いしぶたい古墳こふん(写真:Google マップ)

7月26日、韓国かんこく釜山プサンで開かれていた第48回世界遺産委員会が、奈良県ならけん「飛鳥・藤原の宮都きゅうとを世界文化遺産に登録することを決めました。これで国内の世界遺産は27件(文化遺産22件、自然遺産5件)となります。国内の文化遺産としては、2024年の「佐渡島の金山」に続く22件目です。

登録されたのは、明日香村あすかむら橿原市かしはらし桜井市さくらいしにある19の資産。「飛鳥美人」のかべ画で知られる高松塚たかまつづか古墳、四神が描かれたキトラきとら古墳、蘇我馬子そがのうまこの墓とみられる石舞台いしぶたい古墳などが含まれます。

かべ画で知られる高松塚古墳
📷 「飛鳥美人」のかべ画で知られる高松塚たかまつづか古墳(写真:Google マップ)
🤔 なぜ「地中の遺跡」が世界の宝になるのか ── 登録理由の核心

京都や奈良の既存の世界遺産は、地上に建つ寺社建築が中心でした。それに対し飛鳥・藤原は、遺跡の多くが地中にあります。ではなぜ評価されたのか。

政府の推薦書は、「東アジアの古代国家形成期に中央集権体制が誕生・成立した過程を、2つの連続する時代の宮都の変遷から示せる」ことを価値としました。つまり完成品ではなく「変化の過程」そのものが残っている点が独自なのです。豪族の連合政権から天皇を中心とする中央集権体制へ、そして日本初の本格的な条坊制都城である藤原京へ。この移り変わりを、宮殿・役所・寺院の遺構がひと続きで証明します。

世界遺産の登録は「めずらしいから」ではなく「何を証明できるか」で決まる。ここが記述で書き分けられると強いです。

2つの連続する時代が、ひと続きで残っている 飛鳥(6世紀末〜7世紀) 豪族の連合政権的な状態から 天皇を中心とする体制へ移行 大陸・朝鮮半島から仏教と技術 宮がしばしば移された 藤原京(7世紀末〜8世紀初) 日本初の本格的な条坊制都城 道路が碁ばんの目状に区画される 律令にもとづく役所の整備 全国から税や品物が集まる 「完成した都」ではなく「国のかたちが変わっていく過程」が残っている点が評価されました。
飛鳥から藤原京へ 図:スクールコンパス編集部
📅 20年かかった登録までの道のり

暫定リストに記載されたのは2007年。しかしその後、政府の正式な推薦を得られない状態が長く続きました。2025年1月に政府が推薦を決め、今回の登録に至っています。暫定リスト入り=登録決定ではないことは、時事問題として押さえておくとよい点です。日本には現在も暫定リストに載ったまま推薦を待つ資産があります。

🗾 奈良県ならけん明日香村あすかむら(内陸県。奈良盆地の南部に位置する)

7月28日

⚾ 夏の甲子園、代表49校が確定 ── 抽選は8月1日、開幕は8月5日

夏の甲子園が開かれる阪神甲子園球場
📷 兵庫県ひょうごけん西宮市にしのみやし阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょう(写真:Google マップ)

7月28日、宮城大会の決勝が行われ、第108回全国高等学校野球選手権大会の代表49校が出そろいました。大会は8月5日から22日までの18日間、阪神甲子園球場で行われます。3回戦までの組み合わせ抽選は8月1日午後5時からオンラインで実施され、準々決勝以降は勝利チームの主将が試合直後にくじを引く方式です。

47都道府県 → 49代表になるしくみ 45道府県は各1代表 45 北海道=北北海道・南北海道 2 東京=東東京・西東京 2 45 + 2 + 2 = 49代表 参加校数が突出して多い2地域を分割することで 大会期間中の試合数を抑え、選手の負担を軽減する
49代表になるしくみ 図:スクールコンパス編集部
📊 今大会のデータで押さえたい数字

春の第98回選抜に出場した32校のうち、夏も出場するのは11校(春夏連続出場)。逆に21校が夏の甲子園に戻れませんでした。選抜優勝の大阪桐蔭おおさかとういん、準優勝の智辯学園ちべんがくえんも地方大会で敗退しています。49校のうち公立校は9校(横手・高岡商・八幡商・社・福山・鳴門渦潮・東筑・佐賀商・大分商)。秋田県あきたけん横手は57年ぶり滋賀県しがけん八幡商は15年ぶりの出場です。

🤔 「春の優勝校が夏に出られない」ことの意味

選抜は各地区の推薦にもとづく招待制ですが、夏は地方大会の勝ち上がり(トーナメント)で決まります。トーナメントは1度負ければ終わりなので、実力の総和ではなく、その日その試合の結果が直接反映されます。だから春の王者でも夏に出られないことが起こる。制度が結果の性質を決めているという視点は、社会科の選挙制度(小選挙区制と比例代表制)の理解にもそのままつながります。

🗾 兵庫県ひょうごけん西宮市にしのみやし阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょう

⚾ 甲子園2026 特集を見る →
7月28日

🌟 春夏通じて初出場は4校 ── 創部27年目、いわき勢31年ぶり

春夏通じて初出場の4校 福島 東日大昌平 2000年創部、27年目で初 いわき勢は31年ぶり 東東京 八王子実践 春夏通じて初出場 広島 福山 1975年の創部以来 初の甲子園 沖縄 有明 春夏通じて初出場
春夏通じて初出場の4校 図:スクールコンパス編集部

49校のうち、春夏を通じて初出場福島県ふくしまけん東日大昌平とうにちだいしょうへい東東京ひがしとうきょう八王子実践はちおうじじっせん広島県ひろしまけん福山ふくやま沖縄県おきなわけん有明ありあけの4校です。

福島県ふくしまけんいわき市いわきしの東日大昌平は、7月25日の福島大会決勝で学法石川がくほういしかわを10対7で破りました。2000年の創部から27年目での初出場で、いわき市の高校が夏の甲子園に出場するのは1995年の磐城以来31年ぶりです。準決勝では夏5連覇を狙った聖光学院せいこうがくいんを破っての決勝進出でした。広島県の福山も1975年の創部以来初、広島大会決勝で広島商を4対3で下しています。

🗾 福島県ふくしまけんいわき市いわきし(太平洋に面し、福島県で最も面積が広い市)

🐦 ハナちゃんの見方

創部27年目という数字は、いまの3年生が生まれる前から野球部が存在していたということです。甲子園に届かなかった何代もの先ぱいが、同じグラウンドで同じ練習をしてきた。「初出場」という言葉の背後にある時間の厚みを想像できると、ニュースの読み方が変わります。記述問題でも、数字を「時間の長さ」として言い換えられると説得力が出ます。

7月29日

🏐 バレー男子日本、準々決勝で中国に3-1 ── 13連勝でベスト4

準々決勝 日本 3 - 1 中国(中国・寧波) 第1セット 23-25 終盤の競り合いを落とす 😣 第2セット 25-23 競り勝って取り返す 💪 第3セット 25-16 9点差で主導権を握る 🔥 第4セット 25-23 再び競り勝って決着 🎉
セット別の得点 図:スクールコンパス編集部

7月29日(日本時間)、中国ちゅうごく寧波ニンポーで行われたバレーボール・ネーションズリーグの準々決勝で、世界ランク4位の男子日本代表が開催国の中国(同35位)にセットカウント3対1(23-25、25-23、25-16、25-23)で勝ちました。予選ラウンドの大会史上初の12戦全勝と合わせて13連勝です。

先発は石川祐希いしかわゆうき主将、セッター深津英臣ふかつひでおみ選手せんしゅ、オポジット西田有志にしだゆうじ選手せんしゅ、アウトサイドヒッター髙橋藍たかはしらん選手せんしゅ、ミドルブロッカー小野寺太志おのでらたいし選手せんしゅとエバデダン ラリー選手せんしゅ、リベロ山本智大やまもとともひろ選手せんしゅ。髙橋選手せんしゅが両チーム最多の21得点を挙げました。

🤔 「1セット落としても立て直せる」構造

バレーボールは先に3セット取れば勝ちという形式です。つまり1セット落としても、まだ3回のやり直しが残っています。この形式は途中で修正した側が報われる設計になっており、序盤の失敗が即敗北に直結しません。実際、日本は第1セットを落としたあと第3セットを25-16と大差で取りました。

これは甲子園のトーナメント(1度の敗戦で終了)と好対照です。同じ「勝負」でも、形式が違えば求められる力が違うーー甲子園の記事と並べて読むと、その対比が見えてきます。

📅 今後の日程

7月31日は休養日8月1日(土)が準決勝8月2日(日)が3位決定戦と決勝です。日本の準決勝の相手は、イタリア対アメリカの勝者。なお女子日本代表は準々決勝でブラジルに1-3で敗れ、ベスト8で大会を終えています。

🏐 バレーVNL2026 特集を見る →
7月25日

🌡️ 酷暑日5日連続で観測史上最長 ── 「言葉をつくる」という防災

気象庁の予報用語(最高気温による区分) 25度以上 夏日 30度以上 真夏日 35度以上 猛暑日 40度以上 酷暑日(2026年〜)← 5日連続で最長記録
気象庁の予報用語 図:スクールコンパス編集部

7月25日までに、全国のいずれかの地点で最高気温40度以上を観測した日が5日連続となり、観測史上最長を更新しました。この日は山梨県やまなしけんや東海地方など5県6地点で40度台を記録しています。

🤔 なぜ新しい用語をつくる必要があったのか ── 記述で狙われる論点

これまで最上位の区分は35度以上の「猛暑日」でした。しかし40度は人の体温を大きく超える気温で、発汗による体温調節が追いつかなくなります。35度と40度を同じ区分にまとめてしまうと、危険度の差が伝わりません

つまり「酷暑日」の新設は、単なる言い換えではなく情報を行動に変換するための設計です。噴火警戒レベルが数字と行動を対応づけているのと同じ構造で、言葉を分けることで、伝わり方と行動が変わる。この視点は「なぜ用語を新しくつくったのか」という定番の記述問題にそのまま使えます。

💧 熱中症対策と「暑さ指数」

人の体はあせが蒸発するときに気化熱を奪うことで体温を下げます。ところがしつ度が高いと蒸発しにくく、放熱がうまくいきません。だから同じ30度でも、しめった日のほうが危険です。環境省かんきょうしょうは気温・しつ度・日射などを合わせた暑さ指数(WBGT)を公表し、31以上で熱中症警戒アラートを発表しています。「気温だけでは危険度は決まらない」は理科の記述で頻出です。

7月27日

🔥 九州で史上初の酷暑日 ── 日田市40.0度、盆地地形の効果

40.0度を観測した大分県日田市のまちなみ
📷 40.0度を観測した大分県おおいたけん日田市ひたし(写真:Google マップ)

7月27日、大分県おおいたけん日田市ひたし40.0度を観測しました。九州で40度以上を観測したのは史上初です。

🤔 なぜ盆地は高温になりやすいのか ── 理科の頻出テーマ

理由は主に2つです。

①熱がこもるーー盆地は周囲を山に囲まれているため、日中にあたためられた空気が水平方向に逃げにくく、地表付近に熱がたまります。
②フェーン現象ーー山を越えてきた空気が斜面を下るとき、気圧が高くなるため圧縮されて温度が上がります。しかも山越えの際に雨を降らせて水分を失っていると、上昇時よりも下降時のほうが温度上昇が大きくなり、高温で乾いた風になります。

同じ理由で高温になりやすい地点として、岐阜県ぎふけん多治見市たじみし埼玉県さいたまけん熊谷市くまがやし山梨県やまなしけん甲府市こうふしなどが知られています。「地形→空気の動き→気温」という因果でつなげて説明できるようにしておきましょう。

🗾 大分県おおいたけん日田市ひたし(九州北部の内陸、周囲を山に囲まれた盆地)

7月27日

🌀 台風13号が発生 ── 発生数13個、平年を上回るペース

2026年の台風の状況と見通し 7月28日までの発生数(速報値) 13個 平年を上回るペース 2026年は1月から毎月発生している 8月の予想(日本気象協会) 発生 4〜7個 うち接近 3〜6個 接近=中心が気象官署等から300km以内
2026年の台風 図:スクールコンパス編集部

7月24日に台風12号「ノウル」、7月27日に台風13号が発生しました。日本気象協会によると、2026年の発生数は7月28日までの速報値で13個と平年を上回るペースで、8月は4〜7個の発生、うち3〜6個の日本接近が予想されています。

📐 「接近」の定義を押さえる

気象の統計で使う「接近」には定義があります。台風の中心が、国内のいずれかの気象官署等から300km以内に入ることです。「上陸」は中心が北海道・本州・四国・九州の海岸線に達すること。定義を知らずに数字を比べても意味がないーーこれは統計を扱うときの基本姿勢で、記述問題でも問われます。

🌐 台風の名前は国際的な共有財産

台風には、日本を含むアジア14の国と地域が提案した140個の名前が順番に付けられます。「ノウル」は北朝鮮が提案した名前で「夕焼け」の意味。共通の名前を使うことで、複数の国が同じ台風を同じ名前で認識でき、情報伝達の誤りを防げます。「条件をそろえる」という今週の共通テーマが、ここにも現れています。

出典:気象庁、日本気象協会「防災レポート」(2026年7月30日発表)

8月13日ごろ

🌠 ペルセウス座流星群が極大 ── 新月と重なる好条件の年

2026年は数年に一度の好条件 極大(活動が最も活発) 8月13日 11時ごろ 日本での見ごろ 13日 未明 条件(新月・空が暗い場所) 1時間に35個程度
ペルセウス座流星群の条件 図:スクールコンパス編集部

国立こくりつ天文台てんもんだいによると、ペルセウス座流星群は8月13日11時ごろに極大となる見込みです。日本ではその時間帯は昼にあたるため観察できませんが、直前の13日未明を中心に多くの流星が期待できます。

🤔 なぜ「新月」が好条件なのか

流星の明るさには幅があり、暗いものほど数が多くなります。月が明るいと空全体の背景が明るくなり、暗い流星が背景に埋もれて見えなくなる。今年は極大日の8月13日が新月にあたるため、月明かりの影響をまったく受けません。空の暗い場所では1時間あたり35個程度が期待できます。

ちなみに、明け方に近いほど多く見えやすいのは、地球の進行方向側(前面)が明け方の空にあたるためです。走る車のフロントガラスに雨粒が多く当たるのと同じ関係です。

🔭 観察と記録のこつ(自由研究向け)

①望遠鏡・双眼鏡は不要。視野が狭くなるとかえって不利です。②目が暗さに順応するまで15分以上かかります。③レジャーシートに寝転ぶか、背もたれを倒したいすを使うと楽な姿勢を保てます。④記録は30分ごとに区切って個数を数えると、時間帯による変化をグラフにできます。⑤必ず保護者と一緒に、安全な場所で

研究として一段上げるなら、「同じ観察者が、同じ場所で、同じ時間幅で数える」という条件統一を明記しましょう。条件をそろえることが比較を成立させる、という今週の共通テーマそのものです。

出典:国立天文台「ほしぞら情報」(2026年8月)

8月11日〜16日

🏮 おぼんと山の日 ── 「月おくれ盆」が生まれた理由

2026年8月の祝日とお盆 8/11(火) 山の日(国民の祝日) 「山に親しむ機会を得て、 山の恩恵に感謝する」 8/13(木)〜 8/16(日) お盆(月おくれ盆・全国の約9割) 迎え火・送り火、墓参、盆おどりなど地域ごとの習慣が残る 東京の一部などでは新暦の7月13日〜16日に行う
8月の祝日とお盆 図:スクールコンパス編集部
🤔 なぜ地域によって7月と8月に分かれるのか ── 暦の切りかえが生んだ差

明治政府は1872年(明治5年)に太陰太陽暦(旧暦)から太陽暦(新暦)へ改暦しました。お盆はもともと旧暦7月15日を中心とする行事でしたが、そのまま新暦7月に移すと、多くの地域で農作業の繁忙期と重なってしまいます。そこで1か月おくらせて8月に行う地域が増えました。これが「月おくれ盆」で、現在は全国の約9割がこの形です。

「制度の変更が、生活の都合によって修正されて定着する」という構造は、社会科の記述で使える型です。改暦は他にも、七夕やひな祭りの時期の地域差を生んでいます。

🚗 移動と防災の両面から

お盆期間は新幹線・高速道路とも混雑します。2026年は8月11日の山の日を含めて連休を組みやすい配置です。同時に、今年は台風の発生数が平年を上回るペースであり、地震の影響で地盤がゆるんでいる地域もあります。出発前に気象情報とハザードマップを確認する習慣をつけましょう。

📒 探究テーマとして

祖父母に「昔のお盆はどうだったか」を聞き取り、盆おどりの曲、供え物、迎え火の方法などを記録してみましょう。同じ行事が地域でどう違うかを比べると、日本の民俗の多様性が見えてきます。聞き取り調査は、資料が少ないテーマでも一次情報を得られる有効な方法です。

7月29日・30日

🏛️ こどもかすみせき見学デー ── 中央省庁が子どもに開かれた2日間

こども霞が関見学デーが開かれた東京の文部科学省
📷 こども霞が関見学デーが開かれた東京・かすみせき文部科学省もんぶかがくしょう(写真:Google マップ)

7月29日と30日、東京・かすみせき「こどもかすみせき見学デー」が開かれました。文部科学省もんぶかがくしょうをはじめとする府省庁が連携し、2000年度(平成12年度)から毎年実施されている取り組みです。文部科学省は7月24日に全プログラムを公開しました。

今年は、AIを使った工作、謎解きワークショップ、2万個のビービー弾を使った統計実験、世界の遊びを体験する企画、VR武道体験などが並びました。裏千家うらせんけのこども茶会、いけばな、囲碁・将棋、100年前のミニ教科書づくり、火なわ銃(複製)にふれる歴史体験も。車いすテニス・電動車椅子サッカーなどのパラスポーツ体験盲導犬もうどうけん介助犬かいじょけん聴導犬ちょうどうけんを学ぶ補助犬体験、アイヌ文化のワークショップなど、多様性と共生社会を扱う企画も用意されました。

🤔 なぜ中央省庁が子どもを招くのか

目的は2つあります。①子どもが社会の仕組みを実感する機会をつくること。教科書で「国会」「省庁」と学んでも、そこで働く人の姿は見えません。実際に建物へ入り、担当者の説明を聞くと、法律や予算が「どこかで勝手に決まるもの」ではなく「人が考えて決めているもの」だと分かります。②親子のふれあいを促すこと。参加には原則として保護者の同伴が必要です。

行政が自らを開いて見せることは、行政への信頼を築く手段でもあるーーこの視点は公民分野の記述で使えます。

💻 オンラインは8月31日まで

農林水産省のうりんすいさんしょうの特設サイト「マフ塾2026」6月30日から8月31日まで公開されています。会場に行けなかった人も参加でき、統計や核融合かくゆうごうに関する動画、国立科学博物館こくりつかがくはくぶつかんのデジタルコンテンツなども利用できます。

🗾 東京都千代田区かすみせき(中央省庁が集中する地区。国会議事堂・首相官邸も近い)

💼 しごと図鑑で公務員の仕事を調べる →
7月29日

大谷翔平おおたにしょうへい選手せんしゅ、後半戦初の23号 ── 先頭打者本塁打

大谷翔平選手が本拠地とするドジャースタジアム
📷 大谷おおたに選手せんしゅが本拠地とするアメリカのドジャースタジアム(写真:Google マップ)

アメリカ大リーグでプレーする大谷翔平おおたにしょうへい選手せんしゅが、7月29日(日本時間)のマリナーズ戦で今シーズン23号本塁打を放ちました。オールスター後の後半戦では初アーチで、しかも先頭打者本塁打でした。

📊 スポーツの数字を「率」で読む

本塁打数は打席に立った回数と深く関係するため、選手を比べるときは本塁打率(何打数に1本か)OPS(出塁率+長打率)といった指標が使われます。「絶対数」と「率」を区別するのは統計の基本で、算数・理科の資料問題でも同じ考え方が求められます。「合計が多い=優れている」とは限らない、という視点を持ちましょう。

7月24日

🎬 夏休み映画が大ヒット ── 3日間で興行収入22.4億円

夏休みでにぎわう映画館
📷 夏休みでにぎわう映画館(写真:Google マップ)

7月24日に公開されたアニメ映画「映画ちいかわ 人魚にんぎょしまのひみつ」が、公開3日間で観客動員150万8538人、興行収入22億4033万3500円を記録し、週末動員ランキングで1位となりました。全国447館(うちIMAX65館)で公開されています。

🔢 数字を扱う練習 ── 平均単価を出してみる

興行収入22億4033万3500円 ÷ 動員150万8538人 = およそ1485円。これが1人あたりの平均支払額(平均単価)です。一般料金より低いのは、子ども料金や各種割引が含まれるためと考えられます。

「総額」と「1人あたり」を分けて考えると、同じデータから別のことが読み取れます。人口と国内総生産の関係(GDPと1人あたりGDP)も、まったく同じ構造です。

🤔 なぜ大作は夏休みに集中するのか

需要が最大化する時期に供給を合わせるからです。「①学校が長期休みに入る→②家族で映画館に行ける時間が増える→③観客数が見込める→④大作の公開が集中する」。同じ理由で春休みと年末年始にも集中します。ただし競合も増えるため、公開日の選定自体が戦略になります。経済分野の記述で使いやすい題材です。

今週は放送休止

🏯 大河「豊臣兄弟とよとみきょうだい!」── ここまでを総ざらい

役わりの分担という視点 🗣️ 兄 豊臣秀吉 前線で決断し、人を動かす 交渉・築城・進軍の速度で勝つ 危険な役わりを自ら引き受ける 評価されるのは「結果」 📋 弟 豊臣秀長 後方で兵りょう・財政を管理 家臣間の対立を調整する 「続けられる状態」を保つ 評価されにくいが不可欠
秀吉と秀長の役わり分担 図:スクールコンパス編集部

NHKの大河ドラマ「豊臣兄弟とよとみきょうだい!」は今週は放送休止です。そこで今回は、豊臣秀吉とよとみひでよし豊臣秀長とよとみひでながのここまでの歩みを整理します。

🤔 「兄弟の物語」として描かれることの意味

秀吉は農民のうみんの家に生まれながら天下人となりました。しかしそれは個人の才能だけで説明できません。長期の遠征を可能にするには、兵りょうの調達・輸送、資金、人事、そして家臣団の対立の調整が必要です。秀長はその役わりを担い続けました。

ここから読み取れるのは、「成果を出す人」と「成果を出せる状態を保つ人」は別の能力であるということです。歴史は前者を記録しやすく、後者は見えにくい。しかし後者が欠ければ前者も成立しません。この視点は、現代の組織にもそのまま当てはまります。くわしくは「歴史たんけん」で扱います。

📜 豊臣秀長「出世絵巻」を見る →

生涯を絵と地図で通して追える構成です。中学受験の戦国史整理にも使えます。

特集

🍉 夏休みの逆算 ── 「日数が必要なもの」から着手する

逆算で組む夏休みの計画 7月下旬〜8月上旬 日数の要らない課題 (ドリル・書き取り) 8月10日ごろ 日数の要る課題を開始 (観察・実験・読書) 8月下旬 まとめ・推こう・ 生活リズムの回復 「時間がかかる課題」ではなく「日数がかかる課題」を先に始めるのが逆算の要点です。
夏休みの計画 図:スクールコンパス編集部
🤔 「時間」と「日数」を区別する

ドリルは時間さえ確保すれば1日で10ページ進められます。しかし観察・実験・栽培は、1日に1回しか進みません。この2つを同じ「宿題」として扱うと、8月下旬に「日数が足りない」という取り返しのつかない状態になります。

だから逆算の順序は、①締め切りを確認 → ②必要な日数から逆算 → ③日数の要るものから着手。これは中学受験の学習計画そのものです。過去問演習は日数が要り、暗記は時間が要る。同じ考え方で組み立てられます。

🗓️ 夏休み計画メーカーを使う →
特集

🔬 今週のニュースから組む探究テーマ

🌠 テーマ1:流星群の出現数を条件をそろえて数える

問い:時間帯によって見える流星の数はどう変わるか。方法:8月12日夜〜13日未明、同じ場所・同じ観察者・同じ視野で、30分ごとに個数を記録。考察:放射点の高度と数の関係を考える。ここが評価される点ーー「条件をそろえた」と明記できること。条件の統一が比較を成立させます。

🌡️ テーマ2:気温と暑さ指数のずれを調べる

問い:同じ気温でも、暑いと感じる日と感じない日があるのはなぜか。方法:毎日同時刻の気温・しつ度・体感(5段階)を記録し、環境省が公表する暑さ指数と並べる。考察:気温だけでは説明できない部分を、しつ度で説明できるか検証する。グラフは2軸で描くと関係が見えます。

🏯 テーマ3:日本の世界遺産27件を分類する

問い:日本の世界遺産はどんな性格のものが多いか。方法:27件を白地図に配置し、文化22件・自然5件で色分け。さらに「宗教施設」「産業遺産」「古代の遺跡」などの軸で分類。考察:登録時期と分類の傾向に関係はあるか。今回の飛鳥・藤原がどこに位置づくかも考えます。

🛡️ テーマ4:自宅の防災を点検して提案する

問い:自分の家でいちばん危険なのはどこか。方法:部屋ごとに家具の固定状況、避難経路のふさがり、非常用品の位置を点検表にする。ハザードマップで自宅と通学路の危険度も確認。成果物:家族への改善提案書。実際に1つ実行するところまで書ければ、探究として完結します。

🔬 自由研究テーマ図かんを見る →
学びを広げる

💼 都道府県と職業を、遊びながら定着させる

今週のニュースには、熊本県くまもとけん奈良県ならけん大分県おおいたけん福島県ふくしまけん広島県ひろしまけん沖縄県おきなわけん兵庫県ひょうごけん宮城県みやぎけん秋田県あきたけん神奈川県かながわけん大阪府おおさかふ・東京都と、12の都道府県が登場しました。中学受験では地名を「位置」「地形」「産業」とセットで問われます。ニュースを起点に覚えると、単純暗記より定着します。

🗾 都道府県ずかん → 💼 しごと図鑑 → 🎮 ハナちゃんのだいぼうけん →
特集

🌟 夏の体験 ── 一次情報にふれる価値

本や動画で得られるのはだれかが整理したあとの情報です。それに対して、実際に見て・さわって・測ることで得られるのは一次情報。探究の質を決めるのは、この差です。

🛡️ 今週おすすめしたい2種類

防災体験施設ーー起震車きしんしゃで震度7の揺れを体験すると、「机の下にもぐる」が言うほど簡単ではないと分かります。知識が身体化されるのが体験の価値です。
プラネタリウム・天文台ーー放射点の位置や、月齢と空の明るさの関係を、実際の星空の再現で確かめられます。流星群の観察前に行くと、当日の理解がまるで変わります。

🌟 体験ガイド → 🏭 工場見学・お仕事体験 → 🏯 歴史体験ガイド →
家族で

🧭 夏の折り返しに、家族で確認したい2つ

ひとつは学習計画の点検。もうひとつは家族の防災です。どちらも、夏休みという全員がそろう時期にしか、まとめて話せません。

「宿題の進み方が心配」「志望校をどう考えるか」といった相談は、スクールコンパスのトップページで受け付けています。困っていることを言葉で入力すると、考え方の道すじが返ってきます。

🧭 スクールコンパスで相談する →
安全

🥵 熱中症 ── 体温調節のしくみから理解する

🔬 なぜ「気温」だけでは危険度が決まらないのか

人の体は、あせが蒸発するときに気化熱を奪うことで体温を下げています。ところがしつ度が高いと蒸発しにくくなり、あせをかいても体温が下がりません。だから同じ30度でも、しめった日のほうが危険です。

環境省かんきょうしょうが公表する暑さ指数(WBGT)は、気温・しつ度・日射や輻射をあわせて算出され、31以上で熱中症警戒アラートが発表されます。理科の「状態変化と熱」の単元とそのままつながる話です。

✅ 具体的な行動

① のどのかわきを感じるに水分をとる(かわきを感じた時点で軽い脱水) ② 汗で失われる塩分も補う ③ 30分に1回は日かげで休む ④ 「暑い」「気持ち悪い」と感じたらすぐに周囲の大人に伝える ⑤ 出発前に自分の地域の暑さ指数を確認する

安全

🌊 水の事故 ── 上流の雨と、助け方の原則

🤔 なぜ晴れていても川が急に増水するのか

川の水位はその地点に降った雨ではなく、流域全体に降った雨で決まります。上流の山地に強い雨が降ると、それが集まって時間差で下流に到達します。したがって自分のいる場所が晴れていても、水位は上がりうる

目で見て分かる前ぶれは、①上流の空が黒くなる ②川の水がにごる ③流木や落ち葉が流れてくる ④水位がわずかに上がる。ひとつでも当てはまったら、すぐ水から上がるのが原則です。今年は地震の影響で地盤がゆるんだ地域もあり、山やがけの近くではいっそう注意が必要です。

🆘 助け方の原則 ── 二次事故を防ぐ

自分で泳いで助けに行ってはいけません。おぼれている人は必死につかまろうとするため、助けに行った人も水中に引きこまれます。実際に、救助に向かった人が亡くなる二次事故が毎年起きています。

正しい順序は、①大声で周囲の大人を呼ぶ ②119番通報を頼む ③うくもの(ペットボトル、クーラーボックス、うきわ、ランドセル)を投げる。これが小学生にできる最も確実な救助です。

🔬 科学・技術コーナー ── 今週の3つのしくみ

今週のニュースを貫くのは「準備が結果を決める」という原理です。地震のしくみ、流星群の周期性、古代の遺構の読み取り。いずれも、事前に整えられた条件が結果を決めています。

① プレート運動とひずみ ── 地震はなぜ起きるのか

地下で起きていること(一般的なしくみ) ① ひずみの蓄積 プレートの動きにより、地下の岩に 長い年月をかけて力が加わり続ける ② 破壊とずれ 岩の強度をこえた瞬間に破壊が生じ 面に沿ってずれる=これが断層 ③ 地震波の伝ぱ 速いP波と遅いS波が広がる。この 時間差が緊急地震速報の原理になる 断層のうち、今後もずれる可能性があるものを「活断層」といいます。日本列島には多数分布し、 これが日本で地震が多い理由のひとつです。「あるから危険」ではなく「あるから備える」。
地震が起きるしくみ(一般的な図) 図:スクールコンパス編集部

地球の表面はプレートとよばれる複数の岩盤におおわれ、それぞれが年に数センチメートルずつ動いています。日本列島の周辺は複数のプレートが接する場所にあたり、その動きによって地下の岩にひずみが長期にわたって蓄積します。岩の強度をこえた瞬間に破壊が起こり、面に沿ってずれる。これが断層で、そのうち今後も活動する可能性があるものが活断層です。

ずれによって生じた振動は地震波として広がります。地震波には速く伝わるP波と、遅く伝わるが揺れの大きいS波があり、この速度差が緊急地震速報を可能にしています。震源に近い観測点がP波を検知した時点で、S波が届く前に警報を出せるからです。ここでも「あらかじめ観測網を整えてあること」が数秒の猶予を生むという、今週の共通テーマが現れています。

📖 活断層とは → 📖 マグニチュードと震度のちがい → 🛡️ こども防災ガイド →

② 公転と流星群 ── なぜ毎年ほぼ同じ日なのか

流星群が毎年同じ時期に見えるしくみ 太陽 地球の公転きどう(周期1年) すい星が残したちりの帯(ダストトレイル) 8月中旬の地球 交差点 2月ごろの地球
流星群の周期性 図:スクールコンパス編集部

流星の正体は、宇宙空間に漂うすな粒ほどの微小なちりです。地球の大気に高速で突入するとき、周囲の空気を圧縮・加熱し、発光させます。ほとんどは地表に達する前に消えます。

では、なぜ毎年ほぼ同じ日に見えるのか。そのちりはすい星が公転する際に放出したもので、すい星のきどうに沿って帯状に分布しています。地球の公転きどうとこの帯が交差する地点があり、地球は1年周期で必ず同じ場所を通過するため、同じ時期に流星群が現れます。ペルセウス座流星群のもとになっているのはスイフト・タットル彗星です。

なお「ペルセウス座流星群」という名は、放射点がペルセウス座の方向にあることに由来します。ペルセウス座から流れてくるわけではなく、平行に飛びこむ流星が遠近法によって一点から放射状に見えるためです。したがって観察では放射点を凝視せず、空を広く見わたすのが正解になります。

③ 遺構と木簡 ── 地中の情報から「国のかたち」を復元する

飛鳥・藤原の遺跡の多くは地中にあります。木の柱は腐って失われていますが、柱を据えるために掘った穴の跡は、周囲と土の色や質が異なる部分として残ります。これを柱穴といい、その配置から建物の規模や構造を復元できます。掘立柱建物か礎石建物かで、建物の格や年代の目安も分かります。

もうひとつの決定的な手がかりが木簡もっかんです。紙が貴重だった時代、役所は木のふだに記録を書き、税として運ばれる品物の荷ふだにも用いました。そこには産地・品目・数量・年月が記されています。つまり「どこから、何が、いつ都に集まったか」が復元できるのです。

ここが重要な点です。全国から特定の品物が都に集まっているということは、それを命じる法(律令)、集める役所、記録する文書行政、そして運ぶ道路網が機能していたということを意味します。建物の跡(遺構)と文字資料(木簡)を重ねて読むことで、目に見えない「統治の仕組み」が立ち上がってくる。今回の世界文化遺産登録が評価したのは、まさにこの「過程が読み取れること」でした。

スクールコンパスのマスコット ハナちゃん(オオルリ)
🌸 ハナちゃんの社説
「速さ」は根性ではなく、段どりから生まれる

やあ、みんな。スクールコンパスのマスコット、ハナちゃんです。オオルリという青い鳥です。

今週は、熊本県で大きな地震がありました。ニュースを見て不安になった人もいると思います。ぼくもはねが少しふるえました。

でも、ぼくがいちばん注目したのは被害の大きさではありません。「支援が、発災の当日から動きはじめた」という事実です。他県からの給水車、自衛隊による物資輸送、入浴を支援する船の派遣。台湾は「要請があれば4時間以内に救助隊を出せる」と表明しました。

考えてみてください。ふつう、大きな判断には時間がかかります。だれが行くのか、何を持っていくのか、費用はどうするのか。会議を開くだけで何日もかかりそうなものです。それなのに、なぜ数時間で人と物が動いたのか。

答えは「発災前に決めてあったから」です。国と都道府県は、災害時にどの自治体がどの被災地を担当するかをあらかじめ取り決め、くり返し訓練しています。だから、連絡が入った瞬間に協議ではなく実行から始められる。準備は、そのまま「速さ」という形で現れるのです。

じつは今週号の歴史コーナーにも、まったく同じ構造の話が出てきます。豊臣秀吉の「中国大返し」です。本能寺の変を知った秀吉は、遠い備中から驚異的な速さで京へ引き返し、山崎で明智光秀を破りました。よく「秀吉は足が速かった」と語られますが、実際に効いたのは敵との和ぼくの取りまとめ、兵の食事と休けいの手配、道中の橋や船の確保です。その多くは弟・秀長をはじめとする裏方の仕事でした。速さは根性ではなく、段どりから生まれる。400年以上前も、今週の熊本も、原理は同じです。

そしてこれは、みんなの勉強にもそのまま当てはまります。8月31日にあわてて宿題をやる人と、毎日少しずつ進める人。同じ総量なのに、後者のほうが楽で、質も高い。準備は、困ったときのためにあります。困ってから準備を始めることは、原理的にできません

だから今週の提案はひとつです。家族と「地震が来たら、どこで会うか」を決めてください。1分でできます。でもその1分は、いつかきみの家族を助けるかもしれません。

最後に。同じ週に、奈良県の「飛鳥・藤原の宮都」が世界文化遺産になりました。1300年前の都の跡が、土の中でずっと守られていた。悲しいニュースと、ほこらしいニュースが同じ週に並ぶ。それがこの世界です。どちらか片方だけを見るのではなく、両方をちゃんと見ていきましょう。── ハナちゃん/スクールコンパス編集部

💭 考えてみよう

「準備が速さになる」という関係は、今週のニュースのどこに何回現れているでしょうか。支援の初動、緊急地震速報、中国大返し、流星群の観察計画、夏休みの逆算。ひとつの原理で複数のニュースを束ねると、記述問題で強い答案が書けるようになります。

✒️
✒️ 編集長から
今週の紙面を、こう作りました

今週号の編集で最も時間をかけたのは、熊本の地震をどう扱うかの判断でした。

この新聞は、熊本県のお子さまも読んでいます。したがって編集部は、こわさを増幅する記事は作らないと決めました。倒壊した建物の写真は使わず、地図の上に被害を書きこむこともしていません。今回掲載した地図は「日本のなかの九州、九州のなかの熊本県」を示す1枚だけです。亡くなった方や行方の分からない方の人数も、この紙面には記載していません。

そのかわり、支援体制がどう機能しているかを厚く書き、さらに「なぜ即日動けたのか」という設計の部分まで踏みこみました。数字を並べるより、「日本中がすでに動いている」という事実を伝えるほうが、いま必要だと判断したからです。

写真は熊本城を1点だけ使いました。2016年の地震のあと、多くの寄付と、石垣の石ひとつずつに番号をつけて戻す作業によって天守閣が立ち上がった場所です。「元に戻るには時間がかかる。しかし必ず戻る」ということを、熊本の人たち自身が実証してみせた。その事実を、被害の記録ではなく回復の記録として置いています。

地震のしくみと発災時の行動は、別コーナーとして独立させました。しくみの図は熊本を指さない一般的な模式図にしています。特定の場所の被害と結びつかない形にすることで、被災したお子さまが自分の家や町を図の上で探してしまう状況を避けるためです。

そして、被災していない地域のお子さまには「ふつうに夏休みを過ごしてよい」と明記しました。ニュースを見て元気を失う必要はありません。元気に過ごし、いつかだれかを助けられる人になる。それが最も確実な備えだと考えています。

入試予想問題では、熊本の地震そのものを題材にした設問も置いています。ただし問うているのは被害の程度ではなく、震度とマグニチュードの区別、時間差で生じるリスク、支援体制の設計です。災害を「情報として正確に扱う力」こそ、次の災害から命を守る力になると考えるからです。

今週は、悲しいニュースと、世界文化遺産や甲子園のほこらしいニュースが同じ週に並びました。どちらも同じ大きさで扱っています。世の中はそういうものだということ自体を、紙面の構成で伝えたかったのです。── スクールコンパス編集部 編集長

📖 4コマまんが「ハナちゃんと段どり」
1
🐦📺😟
ハナちゃん:
「地震のニュース…
自分に何ができるんだろう、
って考えこんじゃうな」
2
🚰🚁🛳️
ハナちゃん:
「あれ、給水車も船も
もう向かってる。
なんでこんなに早いの?」
3
🐦💡📋
ハナちゃん:
「発災前に分担を決めて
訓練してたのか。
準備が速さになるんだ!」
4
🐦🪧📚
ハナちゃん:
「よし、集合場所を決めて
紙にはろう。…あと、
自由研究も今日から」
🐦 ハナちゃん(オオルリ)はスクールコンパスのマスコットです! ゲームでも遊べる →

🧩 今週の論点マップ ── 1つの原理で6つのニュースを束ねる

思考力型入試で高く評価されるのは、分野の異なる事実を同じ構造で説明できることです。今週は「準備が結果を決める」という原理で、6つのニュースを束ねられます。

準備が結果を決める 事前に整えた条件が、事後の速度と精度を決める 防災(応援協定) 分担を事前決定+訓練 → 当日から支援が動く 理科(緊急地震速報) 観測網を事前に整備 → P波検知で数秒の猶予 歴史(中国大返し) 和ぼく・兵たん・道の確保 → 驚異的な行軍速度 天文(流星群の観察) 月齢と時間帯を事前に把握 → 観察の成否が決まる スポーツ(13連勝) 日々の練習と体調管理 → 相手が変わっても再現 学習(夏休みの逆算) 日数の要る課題を先に → 8月末に破たんしない
今週の論点マップ 図:スクールコンパス編集部
✍️ 使い方 論述問題で「異なる分野の例を挙げよ」と指定されたとき、この図のうち離れた分野を選ぶと説得力が上がります。たとえば「防災」と「歴史」と「学習」。同じ分野から3つ選ぶより、分野をまたいで同じ構造を指摘するほうが、抽象化の力を示せるからです。逆に、原理を1つに絞りきれないときは、無理に束ねず2つの原理に分けて書くほうが読みやすくなります。
❓ 今週のニュースクイズ
Q1
「マグニチュード7.1の地震」という表現は正しいが、「震度7の地震」という表現は本来正確ではない。その理由として最も適切なものはどれか。
① 震度は地震ごとに1つ決まる値ではなく、地点ごとに変わる値だから
② 震度は外国では使われない単位だから
③ 震度は地震のあとにしか分からないから
こたえ: マグニチュードは1つの地震に1つだけ決まりますが、震度は震源からの距離・地盤・地形によって地点ごとに異なります。正しくは「最大震度7を観測した地震」です。🗾
Q2
「飛鳥・藤原の宮都」が世界文化遺産に登録された理由として、政府の推薦内容に最も近いものはどれか。
① 日本最古の木造建築が現存しているから
② 中央集権体制が誕生・成立する過程を、2つの連続する時代の宮都の変遷から示せるから
③ 日本で最も面積の広い遺跡群だから
こたえ: 完成品ではなく「変化の過程」が連続して残っている点が評価されました。世界遺産は「めずらしさ」ではなく「何を証明できるか」で決まります。🏯
Q3
大きな地震のあと、平時と同じ雨量でも土砂災害が起こりやすくなるのはなぜか。
① 地震によって雨量が増えるから
② 強い揺れで斜面の土がゆるみ、崩れやすい状態になっているから
③ 地震のあとは気温が下がり、地面が固くなるから
こたえ: 「本震→地盤の緩み→降雨→土砂災害」という時間差の因果です。地震そのものが収まっても、リスクは終わっていません。🌧️
Q4
ペルセウス座流星群が毎年ほぼ同じ時期に見えるのはなぜか。
① すい星が1年に1回、地球に接近するから
② すい星が残したちりの帯と地球の公転きどうが交差し、地球が毎年その地点を通過するから
③ 8月は大気が最も澄んでいるから
こたえ: 地球の公転周期が1年なので、ちりの帯との交差点を毎年同じ時期に通ります。ペルセウス座流星群の母天体はスイフト・タットル彗星です。🌠
Q5
気象庁が「酷暑日」という予報用語を新設した意図として最も適切なものはどれか。
① 猛暑日という言葉が古くなったため置きかえた
② 35度と40度を同じ区分にすると危険度の差が伝わらず、命を守る行動につながりにくいため
③ 40度以上の日を統計から除外するため
こたえ: 言葉を分けることで危険度の差を伝え、行動を変えることが目的です。噴火警戒レベルが数字と行動を対応づけているのと同じ設計思想です。🌡️
Q6
緊急地震速報が「揺れが来る前」に警報を出せるのは、どんな性質を利用しているからか。
① 地震が起きる時刻を事前に予測できるから
② 速く伝わるP波と、遅く伝わるが揺れの大きいS波の速度差を利用しているから
③ 人工衛星が地下のようすを常に撮影しているから
こたえ: 震源に近い観測点がP波を検知した時点で、S波の到達前に警報を出します。地震そのものの予知ではありません。全国に観測網が整備されているからこそ成立する仕組みです。📡
📝 今週の時事チェック ── タップで自動採点

今週の記事から、入試で問われやすい角度で6問。答えと解説はすべてこの号の本文にあります。全問答えるとスコアが出ます。終わったら、下の「記述チャレンジ」「中学受験 予想問題」で記述まで仕上げよう。

🔎 資料(グラフ・比較表・規約)の読み取りを常設で鍛えるなら → 国語よみとりドリル【小6】小5版はこちら)。今週の時事は 中学受験 時事問題まとめ、防災の基礎は こども防災ガイド へ。
📖 記述チャレンジ ── 「4ステップ思考」で書いてみよう
2026年7月26日、韓国の釜山で開かれていた第48回世界遺産委員会は、奈良県の「飛鳥・藤原の宮都」を世界文化遺産に登録することを決めた。登録されたのは明日香村・橿原市・桜井市にある19の資産で、高松塚古墳やキトラ古墳、石舞台古墳を含む。これで日本の世界遺産は27件となった。京都や奈良のこれまでの世界遺産は、地上に建つ寺社建築を中心としていた。しかし飛鳥・藤原の資産は、その多くが地中に残る遺構である。宮殿や役所、寺院の跡からは、豪族による連合政権的な状態から、天皇を中心とする中央集権体制へと移行していく過程が読み取れる。また、出土した木簡には、税として運ばれた品物の産地や品目が記されており、全国から都へ物資が集まる仕組みが働いていたことを示している。政府は推薦にあたり、この地域が「中央集権体制が誕生・成立した過程を、二つの連続する時代の宮都の変遷から示すことができる」点に価値があるとした。暫定リストへの記載は2007年で、登録までにおよそ20年を要した。
問1 飛鳥・藤原の資産が、これまでの京都・奈良の世界遺産と大きく異なる点を、本文の語を用いて40字程度で説明しなさい。
解答例:これまでは地上に建つ寺社建築が中心であったのに対し、飛鳥・藤原は資産の多くが地中に残る遺構である点。(48字)
問2 出土した木簡から「全国から都へ物資が集まる仕組みが働いていた」と判断できるのはなぜか。「産地」「記録」の二語を必ず用いて、80字程度で説明しなさい。
解答例:木簡には税として運ばれた品物の産地や品目が記録されている。各地の産地名が都の跡から出土するということは、地方から物資を集め、それを管理し記録する役所の仕組みが実際に機能していたことを意味するから。(96字)
問3 本文によれば、この資産が評価されたのは「変化の過程が示せる」ことであった。一般に「完成した建造物」よりも「変化の過程」が高く評価されうるのはなぜか。あなたの考えを100字程度で述べなさい。
解答例:完成した建造物は結果を示すが、変化の過程はどのようにしてその結果に至ったかを示す。過程が残っていれば、社会の仕組みが移り変わる筋道そのものを後の時代の人が検証でき、他の地域や時代との比較にも用いることができるからである。(108字)
記述のコツ ── 「4ステップ」で組み立てる
書き方:①事実(いつ・どこで・何が)→②原因・理由(なぜそうなったか)→③つながり(他の分野との共通点)→④自分の考え。制限字数が短いときは①②を優先し、100字を超える設問では③④まで入れると評価が上がります。指定語がある場合は必ずすべて使い、下線を引いて確認しましょう。
🌟 さらに深めよう

① 今週のニュースで「4ステップ」を1つ書く

「支援が発災当日に動けた理由」「地震のあとに雨が危険になる理由」「変化の過程が世界遺産として評価される理由」から1つ選び、「①事実→②原因→③つながり→④自分の考え」を100字で書いてみましょう。

② 一つの原理で複数のニュースを束ねる

今週の共通テーマ「準備が結果を決める」を軸に、異なる分野のニュースを3つ挙げて説明しましょう。例:災害時の応援協定(防災)/緊急地震速報の観測網(理科)/中国大返しの兵たん(歴史)。分野をまたいで同じ構造を見つけるのが、思考力型入試で求められる力です。

③ 数字を「率」と「定義」で吟味する

台風の「接近」は中心が気象官署等から300km以内という定義があります。定義を確かめずに「今年は接近が多い」と言えるでしょうか。同様に、映画の興行収入22.4億円÷動員150.9万人=約1485円が意味するものは何か。総額と1人あたり、絶対数と率を区別して考えてみましょう。

④ 対比で理解する

甲子園は1度の敗戦で終わるトーナメント、バレーのVNLは5セット中3セット先取という形式です。同じ「勝負」でも、形式が違えば求められる力が変わります。制度が結果の性質を決めるという視点で、両者を200字で比較してみましょう。

🔢 数字で見る今週 ── 定義と単位に注意して読む

時事問題では数字がそのまま問われます。「何の数か」「どの時点か」「定義は何か」を必ずセットで覚えましょう。

数字 意味 注意点
M7.1熊本の地震の規模(気象庁暫定値)暫定値は後日改定されることがある
震度7宇城市・氷川町で観測した揺れの強さ地点ごとの値。地震ごとに1つではない
約10km震源の深さ浅い地震は狭い範囲で強く揺れやすい
27件日本の世界遺産の総数内訳は文化22・自然5。文化遺産としては22件目
19飛鳥・藤原を構成する資産の数明日香村・橿原市・桜井市にまたがる
49校夏の甲子園の代表校数45+2(北海道)+2(東京)。初出場4、公立9
13連勝バレー男子日本の連勝数予選12戦全勝+準々決勝1勝
5日連続酷暑日が続いた日数(観測史上最長)「全国のいずれかの地点で」40度以上という意味
40.0度大分県日田市の最高気温九州で史上初の酷暑日
13個2026年の台風発生数(7月28日までの速報値)「接近」は中心が気象官署等から300km以内
35個/時流星群の期待出現数(空の暗い場所)条件つきの数値。市街地では大きく減る
22.4億円映画の3日間の興行収入(動員150.9万人)÷動員で1人あたり約1485円と読める
💡 数字を読むときの3原則 ①定義を確かめる(「接近」とは何か)②時点を確かめる(7月28日までの速報値)③総数と1あたりを区別する(興行収入と平均単価)。この3つを守るだけで、資料問題の正答率は大きく変わります。
✍️ 中学受験 入試予想問題 ── 今週のニュース&歴史コーナーから

実際の入試で問われやすい形式にしています。まず自分で解いてから解答例を確認しましょう。記述は「①事実→②原因→③つながり→④自分の考え」を意識してください。指定語がある問題は、必ずすべて使います。

問1 【理科・地学】ニュースでは「マグニチュード7.1の地震」「最大震度7を観測」と報じられた。マグニチュードと震度のちがいを、「規模」「地点」の二語を必ず用いて80字程度で説明しなさい。
解答例:マグニチュードは地震そのものの規模を表す値で、一つの地震に一つだけ決まる。これに対し震度は、ある地点における揺れの強さを表す値であり、震源からの距離や地盤の性質によって地点ごとに異なる。(91字)
問2 【理科・防災】大きな地震のあと、平時と同程度の雨量でも土砂災害が発生しやすくなる。その理由を、原因から結果までの順に説明しなさい。(60字程度)
解答例:強い揺れによって山の斜面の土がゆるみ、水を含んだときに崩れやすい状態になるため、平時なら崩れない雨量でも土砂災害が起こりうるから。(65字)
問3 【社会・行政】災害発生から数時間で、他県の給水車や自衛隊の輸送、入浴を支援する船が被災地へ向かった。このような迅速な対応を可能にしている仕組みについて、「事前」「訓練」の二語を必ず用いて説明しなさい。(80字程度)
解答例:国や都道府県は、災害時にどの自治体がどの被災地を支援するかを事前に取り決め、訓練を重ねている。そのため発災後に協議する時間を要さず、決められた手順に従って直ちに人員と物資を動かすことができるから。(97字)
問4 【社会・歴史】2026年7月26日、奈良県の「飛鳥・藤原の宮都」が世界文化遺産に登録された。この資産が評価された理由を、「地中」「中央集権」の二語を必ず用いて100字程度で説明しなさい。
解答例:飛鳥・藤原の資産は多くが地中に残る遺構であり、宮殿や役所の跡から、豪族の連合政権的な状態から天皇を中心とする中央集権の体制へ移行していく過程を読み取ることができる。完成した姿ではなく変化の過程を示せる点が、他に例のない価値として評価された。(117字)
問5 【歴史・記述】1582年の本能寺の変の後、天下は織田信長から羽柴(豊臣)秀吉へ移った。その経過を、「明智光秀」「中国大返し」「山崎の戦い」の三語を必ず用いて説明しなさい。(100字程度)
解答例:本能寺の変で明智光秀が織田信長を討つと、備中で毛利氏と戦っていた羽柴秀吉は直ちに和ぼくを結び、中国大返しとよばれる強行軍で京へ引き返した。そして山崎の戦いで光秀を破り、信長の後継者としての地位を固めた。(101字)
問6 【理科・天文】ペルセウス座流星群が毎年ほぼ同じ時期に見られるのはなぜか。「公転」の語を必ず用いて説明しなさい。(80字程度)
解答例:すい星が軌道上に残したちりの帯と、地球の公転軌道が交差する地点があり、地球は一年周期で公転しているため、毎年ほぼ同じ時期にその地点を通過してちりの中に突入するから。(82字)
発展 【論述】今週のニュースには、「あらかじめ備えておくことが、結果を決める」という共通の構造が、複数の分野にわたって現れている。異なる分野の例を三つ挙げ、なぜその構造が重要なのか、あなたの考えを200字程度で述べなさい。
解答例:第一に防災である。災害時の支援の分担を事前に決め訓練していたため、熊本の地震では当日から給水や物資輸送が動いた。第二に観測である。緊急地震速報は全国の観測網が整っているからこそ、P波を検知してS波到達前に警報を出せる。第三に歴史である。秀吉の中国大返しは、和ぼくの取りまとめや兵たんの手配という段どりがあってはじめて成立した。いずれも、必要になってから準備を始めることはできないという点で共通している。私は、備えとは不安を減らすためではなく、判断の時間を節約するために行うものだと考える。(238字)
⚡ 一問一答(用語の確認)
① 地下で岩がずれ始めた点を何というか ── 震源(その真上の地表の点は震央
② 断層のうち、今後もずれる可能性があるものを何というか ── 活断層
③ 日本の震度階級は何段階か ── 10段階(0〜7、5と6は強・弱に分かれる)
④ 災害時に安否を伝えられる電話サービスの番号は ── 171(災害用伝言ダイヤル)
⑤ 世界遺産を決定する国連の専門機関は ── ユネスコ(国連教育科学文化機関)
⑥ 2026年7月に登録された日本の世界文化遺産は ── 飛鳥・藤原の宮都(国内27件目)
⑦ 日本で初めての本格的な条坊制の都城は ── 藤原京
⑧ 古代に文字を書くために用いられた木のふだを何というか ── 木簡
⑨ 最高気温40度以上の日を表す予報用語は ── 酷暑日(35度以上は猛暑日)
⑩ 気温・しつ度・日射などから算出される熱中症の指標は ── 暑さ指数(WBGT)
⑪ 台風の「接近」の定義は ── 中心が気象官署等から300km以内に入ること
⑫ 流星が飛び出してくるように見える中心点を何というか ── 放射点
⑬ 流星群の活動が最も活発になる時こくを何というか ── 極大
⑭ 第108回全国高等学校野球選手権大会の代表校数は ── 49校(北海道・東京のみ2地区)
⑮ 本能寺の変の後、秀吉が備中から京へ引き返した行軍を何というか ── 中国大返し
📌 時事問題として狙われるポイント 今週は①震度とマグニチュードの区別 ②世界遺産の登録理由(顕著な普遍的価値) ③日本の世界遺産の件数と内訳 ④酷暑日という用語の新設理由 ⑤流星群の周期性が特に問われやすい項目です。数字は「27件(文化22・自然5)」「49校」「初出場4校」を押さえておきましょう。
🏯 歴史たんけん
🤝
秀吉と秀長 ── ここまでの道のりを、年表と構造で整理する
大河ドラマ休止の今週は、戦国史の整理と入試頻出事項の確認を

📺 今週は放送休止
NHKの大河ドラマ「豊臣兄弟とよとみきょうだい!」は今週お休みです。そこで、これまでの流れを一度整理します。戦国末期から統一へ向かう筋道は中学受験の頻出範囲でもあるので、ここでまとめて確認しておきましょう。

豊臣兄弟の歩み(ドラマで描かれた順) 尾張(現在の愛知県西部)の村に生まれる 武士の家ではない出自。身分による制約が強い時代だった 織田信長に仕える 兄が声をかけ、弟が農作業を離れて合流。二人三脚の始まり 墨俣(すのまた)── 短期間での築城 資材を上流で加工し川に流す段どり。速度で勝負した仕事 金ヶ崎の退き口 ── しんがりを務める 退却時に最後尾で追撃を防ぐ、最も危険な役わりを引き受けた 中国攻め ── 西国での長期遠征 水攻めなど、兵の消耗を抑える戦法を用いた。兵たんが生命線 1582年 本能寺の変 → 中国大返し → 山崎の戦い 和ぼくをまとめ、強行軍で京へ。変から短期間で明智光秀を破る 以後、天下統一へ 検地・刀狩など、支配の仕組みづくりへ進んでいく
秀吉と秀長の歩み 図:スクールコンパス編集部
① 出発点 ── 身分制の壁と、それを越えた事実

ふたりは尾張おわり(現在の愛知県西部)の村に生まれました。武士の家ではありません。当時は生まれた家によって就ける役割がほぼ決まっていた時代です。その中で兄が天下人の地位まで進んだことは、戦国という時代が能力による登用を可能にしていたことの象徴でもあります。「戦国時代とはどういう時代か」を説明させる設問で使えます。

② 兄・秀吉 ── 「速度」と「引き受ける力」

墨俣すのまたでは、資材を上流で加工して川に流し、現地で一気に組み上げるという段どりで築城したと伝えられます。金ヶ崎かねがさきの退き口では、退却する本隊を最後尾で守るしんがりという最も危険な役割を引き受けました。

この2つに共通するのは、「だれかがやらねばならないが、誰もが避けたい仕事」を自ら取りにいったという点です。信長からの信用は、そこで積み上がりました。評価は、目立つ成功よりも「引き受けた回数」で決まることがあるーー現代にも通じる読み方です。

③ 弟・秀長 ── 「続けられる状態」を保つ仕事

秀長が担ったのは、兵りょうの調達と輸送、財政、人事、そして家臣間の対立の調整でした。長期の遠征は、勢いだけでは続きません。食料が尽きた時点で軍は動けなくなるからです。

歴史は「勝った人」を記録しやすく、「勝てる状態を保った人」は記録に残りにくい。しかし後者が欠ければ前者は成立しません。成果を出す能力と、成果を出せる状態を保つ能力は別のものーーこの視点は、論述問題で独自性を出す材料になります。

④ 中国大返しと山崎の戦い ── 入試最頻出

1582年(天正10年)、本能寺の変明智光秀あけちみつひでが織田信長を討ちます。このとき秀吉は備中(現在の岡山県西部)で毛利氏と対じしていました。秀吉は即座に毛利氏と和ぼくを結び、大軍を率いて京へ引き返します。これが中国大返しです。そして山崎の戦いで光秀を破りました。

ここで問われやすいのが「なぜそんなに速く移動できたのか」。答えは体力ではありません。和ぼくの即断、兵の食事と休けいの手配、道中の橋や船の確保という段どりがそろっていたからです。速さは準備の産物ーー今週の社説および防災の記事と、まったく同じ構造をしています。

なお京都府大山崎町おおやまざきちょうにある天王山てんのうざんは実在の山で、ここから「ここが天王山」=最も重要な勝負どころという慣用表現が生まれました。

🤔 考えてみよう ── 「兄弟」で語ることの意味

この大河ドラマが「秀吉伝」ではなく「豊臣兄弟」と題されていることには、はっきりした意図があります。個人の英雄物語ではなく、役割分担によって成り立つチームの物語として描くという設計です。

秀長は1591年に亡くなります。その後の豊臣政権に何が起きたかを調べると、「調整役の不在」が組織に何をもたらすかが見えてきます。歴史を「人物の一代記」ではなく「機能の配置」として読むと、現代の組織を考える材料にもなります。

📜 豊臣秀長「出世絵巻」を見る →

生涯を絵と地図で通して追える構成です。戦国史の年表整理としても使えます。

🏯 「豊臣秀吉・秀長」まるわかりQ&A(中学受験のツボ)
Q. 本能寺の変は、いつ・だれが・だれに対して起こした?
A. 1582年(天正10年)、明智光秀が主君の織田信長に対して起こしました。信長は京都の本能寺に滞在中で、これにより信長は自害します。
Q. 「中国大返し」の「中国」とは?
A. 中華人民共和国ではなく、日本の中国地方のことです。秀吉は備中(現在の岡山県西部)で毛利氏と戦っていました。ここを取りちがえる答案が毎年あります。
Q. 山崎の戦いはどこで起きた?
A. 京都府と大阪府の境に近い山崎(現在の京都府大山崎町付近)です。近くにある天王山が、「最も重要な勝負どころ」という慣用表現の由来になっています。
Q. 秀吉が天下統一のために行った政策は?
A. 代表的なものが太閤検地(全国の田畑の面積と収穫量を統一基準で調査)と刀狩(農民から武器を取り上げる)です。両者は合わせて兵農分離を進めました。「統一基準で測る」という発想は、今週の気象観測の話と同じ構造です。
Q. 豊臣秀長はどんな人物?
A. 秀吉の弟で、大和郡山(現在の奈良県大和郡山市)を治めたことで知られます。前線の指揮だけでなく、兵たん・財政・家臣団の調整を担いました。1591年に亡くなり、その後の豊臣政権の動揺と関連づけて語られることが多い人物です。
Q. 織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の関係を一言で?
A. 信長が統一の道すじをつくり、秀吉が統一を完成させ、家康がそれを引きついで長期の政権をつくったと整理できます。「鳴かぬなら」の句は後世の作ですが、性格の対比として覚える手がかりにはなります。
📅 今週のできごとカレンダー(7月24日〜7月30日)

7月24日(金) 台風12号「ノウル」が発生🌀。アニメ映画「ちいかわ 人魚の島のひみつ」が全国447館で公開🎬。文部科学省がこども霞が関見学デーの全プログラムを公開🏛️。小学生しんぶん7月24日号を発行📰。

7月25日(土) 最高気温40度以上の「酷暑日」が5日連続となり観測史上最長を更新。5県6地点で40度台🌡️。福島大会決勝で東日大昌平が学法石川を10-7で破り、創部27年目で初の甲子園出場を決める⚾。

7月26日(日) 韓国・釜山で開かれた第48回世界遺産委員会が、奈良県の「飛鳥・藤原の宮都」の世界文化遺産登録を決定🏯。国内の世界遺産は27件(文化22・自然5)に。

7月27日(月) 大分県日田市で40.0度を観測し、九州で史上初の酷暑日に🔥。台風13号が発生🌀。

7月28日(火) 16時27分ごろ、熊本県熊本地方を震源とするM7.1(暫定値)の地震。宇城市・氷川町で震度7を観測🗾。政府が非常災害対策本部を設置。同日、宮城大会決勝が行われ夏の甲子園の代表49校が確定⚾。

7月29日(水) バレーボール男子日本代表が準々決勝で中国に3-1で勝ち、13連勝で準決勝進出🏐。大谷翔平選手が後半戦初の23号本塁打⚾。こども霞が関見学デー1日目🏛️。熊本県へ全国から給水・支援が継続🚚。

7月30日(木) こども霞が関見学デー2日目🏛️。日本気象協会が台風の見通しを発表。2026年は7月28日までに13個発生で平年を上回るペース、8月は4〜7個発生・うち3〜6個接近の予想🌀。

📌 これからの予定 8月1日(土)=甲子園の組み合わせ抽選(午後5時・オンライン)/バレー準決勝 ▶ 8月2日(日)=バレー決勝・3位決定戦 ▶ 8月5日(水)=夏の甲子園開幕(午後4時から開会式と1試合) ▶ 8月11日(火)=山の日 ▶ 8月13日(木)ごろ=ペルセウス座流星群が極大 ▶ 8月13日〜16日=お盆 ▶ 8月22日(土)=甲子園決勝(予定) ▶ 8月31日(月)=マフ塾2026の公開終了

📒 ことばメモ ── 今週の重要語(入試対応)

震源しんげん震央しんおう:震源は地下で岩がずれ始めた点。震央はその真上にあたる地表の点。図で位置関係を問われます。

震度しんど:ある地点での揺れの強さ。0〜7の10階級(5と6は強・弱に分かれる)。場所ごとに異なります。

マグニチュード:地震そのものの規模。1つの地震に1つだけ決まります。1増えるとエネルギーは約32倍。

活断層かつだんそう:断層のうち、今後もずれる可能性があるもの。日本列島に多数分布します。

P波・S波:P波は速く伝わる縦波、S波は遅く伝わる横波で揺れが大きい。この速度差が緊急地震速報の原理です。

プレート:地球表面をおおう岩盤。年に数センチメートル動き、地震・火山の原因となります。

顕著けんちょ普遍ふへん的価値:世界遺産登録の中心的条件。国や民族をこえて人類全体にとって重要と認められる価値のこと。

宮都きゅうと条坊制じょうぼうせい:宮都は天皇が住み政治が行われた都。条坊制は道路を碁ばんの目状に配置する都市計画で、藤原京が日本初の本格的な例です。

木簡もっかん:文字を書いた木のふだ。荷ふだや記録に用いられ、産地・品目が分かる一次資料です。

極大きょくだい放射点ほうしゃてん:極大は流星群の活動が最も活発になる時こく。放射点は流星が放射状に見える中心点で、名称の由来。

酷暑日こくしょび:最高気温40度以上の日。気象庁が2026年から正式な予報用語として使用しています。

あつ指数しすう(WBGT):気温・しつ度・日射などから算出する熱中症の指標。31以上で熱中症警戒アラート。

台風の「接近」:中心が国内のいずれかの気象官署等から300km以内に入ること。「上陸」とは定義が異なります。

盆地ぼんち・フェーン現象:盆地は周囲を山に囲まれた低地で熱がこもりやすい。フェーン現象は山を越えた空気が下降時に昇温して高温乾燥となる現象です。

👨‍👩‍👧 保護者のひとこと
💬 今週の問いかけ

災害のニュースを、受験学年のお子さまとどう扱えばよいでしょうか?

今週は、熊本県で大きな地震がありました。まず前提として、大人が黙ってしまうのが最も避けたい対応です。説明がないと、お子さまは想像で不安を埋めてしまいます。

基本は「事実を短く」「感情は受けとめる」「行動を1つ決める」の3ステップです。「熊本県で大きな地震があった」と短く事実を伝え、「こわい」と言われたら否定せずに受けとめ、最後に「はぐれたらどこで会うか」を決めて紙に書く。不安は、行動に変わると小さくなります。当サイトのこども防災ガイドに、災害用伝言ダイヤル171の使い方まで図でまとめてあります。

高学年で特に有効なのが、しくみの説明です。プレートの動きでひずみがたまり、岩が破壊されてずれ、地震波が伝わる。P波とS波の速度差が緊急地震速報を成立させている。「分からないもの」は恐怖の対象ですが、「分かるもの」は警かいの対象になります。この転換は、受験学年の理解力ならしっかり届きます。

受験を控えたご家庭では、「災害のニュースに時間を使ってよいのか」と迷われるかもしれません。ここははっきり申し上げます。時事問題として直接出題される可能性が高いだけでなく、記述問題で問われる「因果を組み立てる力」そのものが鍛えられる題材です。今週号の入試予想問題では、震度とマグニチュードの区別、地震後の時間差リスク、支援体制の設計を出題しました。いずれも過去に類題が繰り返し出ている論点です。

被災地から離れた地域では、お子さまが罪悪感を抱くことがあります。そのときは「元気に過ごすことは悪いことではない」とはっきり伝えてください。今週号でも本文とFAQの両方に明記しています。

いっぽうで今週は、奈良県の「飛鳥・藤原の宮都」が世界文化遺産に登録され、夏の甲子園の代表49校が出そろいました。悲しいニュースと誇らしいニュースが同じ週に並ぶということ自体が、社会の見方を育てます。今週号では、どちらも同じ大きさで扱いました。

💭 今週の親子の会話例

「支援があんなに早く動けたのは、なぜだと思う?」。この一問だけで、お子さまは「準備」と「速さ」の関係を自分で言語化しはじめます。今週の社説・防災記事・歴史コーナー(中国大返し)が、すべて同じ構造でつながっていることに気づけたら、記述力は確実に一段上がります。

📌 読み終わったら ── 次の3ステップ

  1. 解く:入試予想問題の記述6問と発展1問に取り組みましょう。指定語がある問題は、必ず全部使ってから解答例と比べます。
  2. 束ねる:今週の共通テーマ「準備が結果を決める」で、異なる分野のニュースを3つ結びつけて100字で説明してみましょう。思考力型入試で直接使える力です。
  3. 決める:家族で「地震が来たらどこで会うか」を決めて紙に書く。あわせて8月13日未明の流星群観察を予定に入れ、そこから逆算して8月10日までにドリルを終える計画を立てます。

🔬 この夏の「自由研究」テーマにしよう ── ニュース×探究

今週のニュースと歴史コーナーは、探究テーマの宝庫です。「①問い→②方法→③データ→④考察」の流れは、記述問題の構成そのもの。条件をそろえた比較を設計できれば、それだけで質が一段上がります

🌠 流星群の出現数を数える
問い:時間帯で数はどう変わるか。方法:8月12日夜〜13日未明、同じ場所・同じ観察者・同じ視野で30分ごとに記録。考察:放射点の高度との関係。条件統一を明記するのが要点。
🌡️ 気温と暑さ指数のずれ
問い:同じ気温でも体感が違うのはなぜか。方法:毎日同時刻の気温・しつ度・体感(5段階)を記録し、暑さ指数と並べる。考察:しつ度で説明できる部分はどこか。2軸グラフで表現。
🏯 日本の世界遺産27件を分類
問い:日本の世界遺産にはどんな傾向があるか。方法:白地図に27件を配置し、文化22・自然5で色分け。さらに宗教施設・産業遺産・古代遺跡などで再分類。考察:登録時期と傾向の関係。
🛡️ 自宅の防災点検と提案
問い:自宅で最も危険な場所はどこか。方法:部屋ごとに家具固定・避難経路・備蓄を点検表化。ハザードマップで自宅と通学路も確認。成果物:家族への改善提案書。1つ実行するまで書く。
🏮 お盆の習慣の地域差を聞き取る
問い:お盆の習慣は地域でどう違うか。方法:祖父母や近所の人に迎え火・供え物・盆おどりを聞き取り、地図上に整理。考察:旧暦から新暦への改暦との関係。一次情報を自分で集める研究。
⚾ 甲子園の代表校を地理で読む
問い:代表49校の分布に地理的な傾向はあるか。方法:白地図に49校を配置し、公立・私立、初出場・常連で分類。考察:参加校数と人口の関係、北海道と東京が2地区に分かれる理由。
🔬 自由研究テーマ図かん → ⚾ 甲子園で自由研究 → 🗓️ 夏休み計画メーカー → 🌟 体験ガイド →

🛡️ 今週の関連ページ ── 防災・用語・特集

地震のしくみと行動、今週の重要用語、甲子園とバレーの特集をまとめています。ハナちゃん(オオルリ)と学べるしごと図鑑もあわせてどうぞ。

🛡️ こども防災ガイド → 🪨 活断層とは → 📏 マグニチュードと震度 → ⚾ 甲子園2026特集 → 🏐 バレーVNL2026特集 → 📝 中学受験 時事問題まとめ → 💼 しごと図鑑 →

❓ よくある質問(この号について)

Q. 小学生しんぶん5・6年生版は無料で読めますか?
A. はい、無料です。スクールコンパス編集部が毎週金曜日に発行し、中学受験の時事問題を意識して、しくみと数字から解説しています。入試予想問題(記述と一問一答)も毎号収録しています。画面の『ふりがな』ボタンで表示・非表示を切り替えられます。
Q. 2026年7月31日号の主なニュースは何ですか?
A. 7月28日16時27分ごろ、熊本県熊本地方の深さ約10キロメートルを震源とするマグニチュード7.1(気象庁暫定値)の地震が発生し、宇城市と氷川町で震度7を観測しました。気象庁はおよそ1週間は同程度の地震に注意するよう呼びかけています。7月26日には第48回世界遺産委員会が奈良県の『飛鳥・藤原の宮都』の世界文化遺産登録を決定し、国内の世界遺産は27件になりました。7月28日には夏の甲子園の代表49校が出そろい、初出場は東日大昌平、八王子実践、福山、有明の4校です。バレーボール男子日本代表は7月29日にネーションズリーグ準々決勝で中国に3対1で勝ち、13連勝で準決勝に進みました。
Q. マグニチュードと震度はどう違いますか?
A. マグニチュードは地震そのものの規模を表す値で、1つの地震に1つだけ決まります。震度はある地点での揺れの強さを表す値で、震源からの距離や地盤の性質によって地点ごとに異なります。日本の震度階級は0から7までの10階級(5と6は強・弱に分かれる)です。したがって「震度7の地震」ではなく「最大震度7を観測した地震」が正確な表現です。
Q. なぜ支援は発災当日から動けたのですか?
A. 国や都道府県が、災害時にどの自治体がどの被災地を支援するかをあらかじめ取り決め、訓練を重ねているためです。発災後に協議する時間を要さず、決められた手順に従って直ちに人員と物資を動かせます。準備がそのまま初動の速さに変換される仕組みです。
Q. 被災していない地域の子どもは、どう受けとめればよいですか?
A. ふつうに夏休みを過ごすことは悪いことではありません。ニュースを見て元気をなくす必要はなく、元気に過ごして、いつかだれかを助けられる人になることがいちばんの準備です。気持ちを行動に変えたい場合は、家族で防災の備えを整える、ぼ金の仕組みを調べるといった形があります。
Q. 『飛鳥・藤原の宮都』はなぜ世界文化遺産に登録されたのですか?
A. 奈良県の明日香村・橿原市・桜井市にある19の資産で構成されます。政府は推薦にあたり、中央集権体制が誕生・成立した過程を、二つの連続する時代の宮都の変遷から示すことができる点に価値があるとしました。京都や奈良の既存の世界遺産が地上の寺社建築を中心とするのに対し、飛鳥・藤原は遺構の多くが地中に残り、完成した姿ではなく変化の過程を示せる点が評価されました。高松塚古墳、キトラ古墳、石舞台古墳を含み、暫定リスト記載は2007年で登録までおよそ20年を要しています。
Q. 緊急地震速報はなぜ揺れの前に警報を出せるのですか?
A. 地震波には速く伝わるP波と、遅く伝わるが揺れの大きいS波があります。震源に近い観測点がP波を検知した時点で解析し、S波が到達する前に警報を出す仕組みです。地震の発生そのものを予知しているわけではなく、全国に観測網が整備されているからこそ成立します。
Q. 中学受験の時事問題として、今週は何を押さえるべきですか?
A. ①震度とマグニチュードの区別、②世界遺産の登録理由(顕著な普遍的価値)と日本の件数27件(文化22・自然5)、③酷暑日という予報用語が新設された理由、④流星群が毎年同じ時期に見える理由(公転軌道とちりの帯の交差)、⑤地震後に土砂災害リスクが高まる因果、の5点です。数字は27件、49校、初出場4校を押さえておきましょう。この号には記述6問と発展1問、一問一答15問の入試予想問題を収録しています。

🐦 ハナちゃんから、熊本のみなさんへ

この新聞を、熊本県で読んでくれている人がいると思います。いま、たいへんな日々を過ごしているかもしれません。

こわかった気持ちを、むりに忘れようとしなくていいのです。ねむれない日があっても、集中できない日があっても、それはふつうのことです。近くの大人に「こわかった」と言っていい。「なんでもない」とがまんしなくていい。

そして、きみが何か悪いことをしたから地震が起きたわけでは、絶対にありません。地震は、地下の岩に力が加わり続けた結果として起こる自然現象です。だれの責任でもありません。

日本中の人が、いま熊本県のほうを向いています。水を運ぶ人、食事をつくる人、情報を伝える人。私たちスクールコンパス編集部も、毎週この新聞をつくって待っています。来週も、またここで会いましょう。

📰 読んだら、自分でも新聞を書いてみよう!

今週のニュースから1つ選び、「いつ・どこで・だれが・何を・なぜ(5W1H)」を整理して、最も伝えたいことを見出みだしにすれば記事になります。複数のニュースを一つの論点で束ねた「解説記事」に挑戦すると、記述力が一段伸びます。夏休みの自由研究としても提出できます。

📰 新聞の書き方・作り方ガイド 🎓 高学年の書き方のコツ 🔎 ネタの見つけ方
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