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発達のグレーゾーンとは?こだわりが強い・忘れ物が多い子に家と学校でできること
🗓️ 最終更新 2026年10月29日|次の見直し 2027年1月|作成・見直し:スクールコンパス編集部(根拠は研究論文と国の資料)|見直しの決め方
💬 「診断はつかないけれど、何か気になる」という状態は、相談先も分かりにくく、不安になりますよね。
よくある場面:忘れ物が多く、言われたことをすぐ忘れる。予定が急に変わるとかんしゃくを起こす。健診では何も言われなかったが、ずっと気になっている。
大事なのは診断名かどうかより、どの場面で困っているかです
今夜できること1つ 困った場面を1つ選び、「いつ・どこで・何が起きたか」を1行でメモする
📌 明日のための1行カード もし「なんでいつもそうなの」と言いそうになったら、「どこが難しかった?」と言う
なぜ、そうなるの?
「グレーゾーン」は医学の言葉ではなく、発達の特性による困りごとはあるけれど、診断の基準には当てはまらない(またはまだ受診していない)状態を指して使われる言葉です。大事なのは診断名かどうかより、どの場面で困っているか、その場面にどんな手立てがあるかです。3〜12歳の子どもと親を対象にした24の研究をまとめた分析では、子どもが決めた遊びに親がつきあう、できたことを具体的に言う、短く1つずつ指示する、といった親向けのプログラムで、子どもの行動の困りごとが減っていました。診断がなくても、困りごとを学校に相談し、手立てを一緒に考えることはできます。
今夜の手順
- 困りごとを「いつ・どこで・何が起きたか」の形でメモする
理由:場面がしぼれると、手立てが具体的になり、相談のときにも伝えやすいからです。 - 場面に合わせた手立てを1つ試す(持ち物は絵のカード、予定は前もって伝える、終わりは「あと5分」と予告する)
理由:見える形・先が分かる形にすると、困りごとが減りやすいからです。 - 学校でも家でも困りごとが続くときは、担任の先生と共有し、地域の発達相談や小児科に相談する
理由:診断の有無にかかわらず、学校と家で同じ手立てをとると、子どもが安心しやすいからです。
そのまま言える言いかえ
- 「なんでいつもそうなの」→ 「どこが難しかった?」
責めるより、困った場面を一緒に見ます。 - 「わがまま言わないの(こだわりに)」→ 「明日は〇〇を変えるね。今日のうちに伝えておくよ」
こだわりは、前もって伝えると受け入れやすくなります。
今夜はしなくていいこと
ネットのチェックリストで、診断名を決めつけること
理由:診断は医師にしかできず、決めつけると、その子の困りごとの場面を見落としやすいからです。
お子さんに聞いてみる
「困ったとき、どんな気持ちになる?」
- 「いやになる」と答えたら:いやになるなら、いやになる場面を1つ聞き、その場面だけ先に準備します。
- 「どうしていいか分からない」と答えたら:どうしていいか分からないなら、やることを1つずつ紙に書いて見える形にします。
- 「べつに」と答えたら:べつにと答えたら、本人が困っていない場面は、無理に直そうとしません。
- 「わからない」と答えたら:わからないなら、今日はそれ以上聞かず、親がメモを続けます。
2週間後に見ること
2週間後、メモで困る場面がしぼれていて、1つの手立てで困りごとが減っていれば、合っています。
学年で変わること
- 低学年(1〜3年生) 低学年は、発達の差が大きく、学年が上がると目立たなくなることもあります。場面ごとのメモを続けます。
- 高学年(4〜6年生) 高学年は、勉強や友だち関係が複雑になり、困りごとが見えやすくなる時期です。担任の先生と様子を共有します。
わが家の場合は?(3つの問いで答えが変わる)
ステップ2 わが家の場合は?(3問で答えが変わる「グレーゾーン」チェック)
「発達のグレーゾーンかもしれない・こだわりが強い」は、家庭によってきっかけも強さもちがいます。3つの問いに答えると、わが家の場合の見立てと今夜の1つが変わります。
- いちばん近いのは?(忘れ物が多い・じっとしていられない/予定の変更が苦手・こだわりが強い/友だちとのやりとりがうまくいかない)
- 学校での困りごとは?(先生から言われたことがある/とくに言われていない)
- お子さんは何年生ですか?(小学1〜3年生/小学4〜6年生)
いちばん近いタイプの答え(タイプごとに、今夜の1つが変わります)
忘れ物・じっとしていられないタイプ
忘れ物や落ち着きのなさは、やることを見える形にすると減りやすくなります。
今夜の1つ 持ち物を絵のカードにして、玄関に貼る
「また忘れたの?」→ 「カードを見て、一緒に確かめよう」
2週間後 2週間後、忘れ物が減っていれば、合っています。
根拠:Thomas・Zimmer-Gembeck 2007、米国小児科学会 2019
予定の変更が苦手・こだわりが強いタイプ
こだわりは、変えていい場面と変えない場面を分けて決めると、崩れにくくなります。変えるときは前の日に伝えます。
今夜の1つ 明日変わる予定を、寝る前に1つずつ伝える
「いつまでもこだわらないの」→ 「明日はここが変わるよ。今のうちに伝えておくね」
2週間後 2週間後、予定の変更で崩れる回数が減っていれば、合っています。
根拠:Thomas・Zimmer-Gembeck 2007
友だちとのやりとりが苦手なタイプ
場の空気をつかみにくい子は、決まりや言い方を具体的に知ると動きやすくなります。
今夜の1つ 困った場面で使える一言を、家で1つ一緒に決めて練習する
「空気を読みなさい」→ 「こういうときは、『入れて』って言ってみよう」
2週間後 2週間後、決めた一言を使えた日があれば、合っています。
根拠:Thomas・Zimmer-Gembeck 2007
発達のグレーゾーンとは?ADHD・ASDのグレーゾーンと、こだわりが強い子
「グレーゾーン」は医学の言葉ではなく、発達の特性による困りごとはあるけれど、診断の基準には当てはまらない(またはまだ受診していない)状態を指して使われる言葉です。大事なのは診断名かどうかより、どの場面で困っているかと、その場面にどんな手立てがあるかです。
| よく言われる呼び方 | 目立ちやすい様子 | 家でできる手立て |
|---|---|---|
| ADHDのグレーゾーン | 忘れ物・なくし物が多い、じっとしていられない、思いつきで動く | 持ち物を絵のカードに、やることを1つずつ紙に、時間はタイマーで見える形に |
| ASDのグレーゾーン | 急な予定の変更が苦手、こだわりが強い、場の空気をつかみにくい | 予定を前もって伝える、終わりを「あと5分」で予告する、決まりは言葉で具体的に |
| こだわりが強い | 順番・道・服・食べ物がいつもと同じでないと崩れる | こだわっていい場面と、変える場面を分けて決める。変えるときは前の日に伝える |
相談の順番:困りごとを、いつ・どこで・何が起きたかの形でメモします。学校でも家でも困りごとが続くときは、担任の先生と共有し、地域の発達相談や小児科に相談します。診断がなくても、困りごとを学校に相談することはできます。
わが子の様子に合わせた一言は、このページの上の「まずは押すだけ」から。こだわりが強いときは「予定が変わると崩れる」の答えも、子育て相談室で見られます。
もとにした研究
研究と根拠をひらく
根拠:トーマスとジマー=ゲンベックによる24の研究のまとめ(2007年、親子のプログラム)、米国小児科学会のADHDの診療ガイドライン(2019年)
研究でわかっていること 3〜12歳の子どもと親を対象にした24の研究をまとめたところ、親子相互交流療法(子どもが決めた遊びに親がついていく時間、具体的にほめる、短く1つずつ指示する)などの親向けプログラムで、子どもの行動の困りごとと親の困りごとがどちらも減っていました。
たくさんの研究のまとめ(Thomas, R., & Zimmer-Gembeck, M. J., 2007)
研究でわかっていること 米国小児科学会の診療の指針は、落ち着きや注意の困りごとを判断するときに、家庭だけでなく学校など2つ以上の場面での様子を、保護者と先生の両方から集めることを求めています。
専門家の目安(Wolraich, M. L., Hagan, J. F., Allan, C., et al.(米国小児科学会), 2019)
考えてみてほしい問い お子さんがいちばん困っているのは、家・学校・習い事のどこですか?
わが家の事情で、もう少し相談したいとき
「発達のグレーゾーンとは?こだわりが強い・忘れ物が多い子に家と学校でできること」の相談は、学年や、いつ・どこで起きるかを書き足すと、答えがわが家に合ってきます。💬 子育て相談室で、わが家の場合を続ける(名前・メール不要)→
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この悩みで、保護者から届いた相談と答え(1件)
子育て相談室に実際に届いた相談です。見出しを押すと、答えと今日の一歩が開きます。答えは相談室と同じものです。
予定が変わるだけで崩れてしまう。こだわりの強い子に「見通し」を渡す方法届いた相談:こだわりが強い・予定が変わると崩れる
💬 「いつもと同じ」でないと崩れてしまうと、毎日の小さな変更がたいへんですよね。
急な変化が苦手な子は少なくありません。先に見通しを伝えると、切りかえやすくなります。「あと5分で終わり」とタイマーで知らせる、次の予定を絵や紙で見せる、変更があるときは前の日に伝える、が家でできることです。こだわりそのものを無理にやめさせるより、こだわっていい場面と、変える場面を分けて決めます。こだわりのために学校や生活で困ることが続くときは、発達の相談先に相談します。
✅ 今日の一歩:明日の予定を、朝の分だけ紙に書いて見せる。変わる所には印をつける。
⛔ 今日はしなくていいこと:急に「もう終わり!」と打ち切ること。見通しのない切りかえは、崩れる回数を増やしやすいからです。
根拠:子どもの発達の相談の手引き(予告と見通しを使った支援)