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子どもの気持ちが分からない話さない・すぐ怒る・反発する・元気がない

何を考えているのか分からないと、どう声をかければいいか迷いますよね…。

いちばん近い様子を選ぶ(1分)

感想ではなく、見て答えられる様子を2つ選ぶと、見立て・なぜそうなるか・今夜やること1つ・お子さんに聞く3択・使える道具・相談できるところが出ます。14日後に同じ質問で前と比べられます(記録はこの端末の中だけ。トップの聞く欄と同じ記録です)。

🔰 はじめての方へ:使い方(1分)

様子ごとの「なぜ」と、今夜やること

「学校のことを話してくれない」とき:話さないのは、話すことがないからとは限りません

🏠 「学校どうだった?」「ふつう」。それで会話が終わる。夕飯のあと、何があったのかまったく分からない。

なぜ?と今夜の手順を見る

学校のことを話してくれないと、何があったのか、ずっと気になりますよね。

なぜ? 「今日どうだった?」は、子どもにとって答えの幅が広すぎて、何から話せばいいか決められない問いです。「ふつう」は、話したくないのではなく、選べなかった答えかもしれません。それに子どもは、小さな話を聞いてもらえた経験が重なると、大きな話もしてくれるようになります。
根拠:米国の心理学者ゴットマンの「感情のコーチング」、米国の親子相互交流療法(PCIT)

今夜の手順

  1. 1日5分、子どもが決めた遊びや話に、親がついていく時間をつくる 理由:子ども主導の短い時間をくり返すと、親子の関係があたたまり、話しやすくなります。
  2. 「給食、何が出た?」のように、答えが1つに決まる問いで聞く 理由:答えやすい問いから入ると、話が続きやすくなります。
  3. 子どもが話したら、その言葉をそのままくり返す(「〇〇だったんだ」) 理由:くり返すと「聞いてもらえている」と伝わります。

言いかえ

  • 「今日どうだった?」→「休み時間、何して遊んだ?」 理由:答えが1つに決まる問いのほうが、答えやすくなります。
  • 「それくらいで落ちこまないの」→「それは、くやしかったね」 理由:気持ちを小さく扱うと、子どもは話さなくなります。
  • 「何かあったんでしょ?言いなさい」→「話したくなったら、いつでも聞くよ」 理由:問いつめられると、話すことがこわくなります。

学年で変わるところ 低学年:低学年は、遊びながらのほうが話しやすい時期です。お風呂や寝る前の布団の中が、話が出やすい場所です。 高学年:高学年は、向き合うより、車の中や台所で横に並んだときのほうが話しやすくなります。

考えてみてほしい問い 最近、この子が自分から話してくれたのは、どんな場面でしたか?(うまくいった場面を思い出すと、次に何を増やせばいいかが見えてきます(米国の解決志向のカウンセリングで使う問いかけです)。)

今夜はしなくていいこと 「今日どうだった?」と何度も聞き直すこと 理由:聞かれるほど、話すことが「答えなければいけないこと」に変わってしまうからです。

研究でわかっていること 子どもが決めた遊びに親がつきあう時間をつくり、できたことを具体的に言うと、困った行動がへる。
🔎 たくさんの研究のまとめ:3〜12歳の親子向けプログラム24件をまとめた研究(Thomas, R., & Zimmer-Gembeck, M. J., 2007)

効いているかの見分け方(2週間後) 2週間後、子どもから先に話しかけてきた日が1日でもあれば、合っています。

お子さんに聞いてみる 「学校のこと、話したくないのは?」

  • 「つかれてる」と答えたら:つかれているなら、帰ってすぐは聞かずに、夕食のあとなど落ち着いた時間に1つだけ聞いてみてください。
  • 「いやなことがあった」と答えたら:「いやなことがあった」と言えたこと自体が大事な一歩です。「話したくなったら聞くよ」とだけ伝え、話してくれたら途中でさえぎらずに最後まで聞いてください。続くようなら担任の先生に学校での様子を聞きます。
  • 「とくに話すことがない」と答えたら:話すことがないと感じているなら、親が先に自分の今日の小さな失敗を話すと、子どもも話しやすくなります。

「すぐ怒る・泣く(かんしゃく)」とき:かんしゃくには、子どもなりの理由があります

🏠 おもちゃを片付けてと言ったとたん、床に寝ころがって泣きさけぶ。何を言っても聞こえていない。

なぜ?と今夜の手順を見る

かんしゃくのたびに受け止めるのは、親のほうもへとへとになります。

なぜ? かんしゃくの最中は、子どもの頭の中が気持ちでいっぱいで、言葉が入る場所がありません。そこで言い聞かせても届かず、親の声が大きくなるだけです。落ち着いてから「くやしかったね」と気持ちに名前をつけてもらうと、子どもは自分の気持ちを言葉で扱えるようになり、次のかんしゃくが短くなっていきます。
根拠:米国の心理学者ゴットマンの「感情のコーチング」

今夜の手順

  1. 最中は安全だけ守り、落ち着くまで待つ 理由:最中に言い聞かせても、届かないからです。
  2. 落ち着いたら「くやしかったね」と気持ちに名前をつける 理由:名前がつくと、ばくぜんとした気持ちが扱えるものになります。
  3. そのあとで「怒るのはいい。でも、たたくのはだめ」と線を引く 理由:気持ちは認め、ふるまいにだけ限度を示すのが、感情のコーチングの最後の段階です。

言いかえ

  • 「泣かないの!」→「くやしかったんだね」 理由:気持ちを止めるより、言葉にするほうが早く落ち着きます。
  • 「いいかげんにしなさい」→「怒るのはいいよ。でも物は投げないよ」 理由:気持ちとふるまいを分けて伝えます。
  • 「そんなことで泣かないの」→「うまくいかなくて、くやしかったね」 理由:気持ちに名前がつくと、子どもは落ち着きやすくなります。

学年で変わるところ 低学年:低学年は、気持ちを言葉にする力が育っている途中です。親が先に言葉にしてあげる時期です。 高学年:高学年の癇癪は、本人も恥ずかしく思っていることがあります。落ち着いたあと、人のいない所で短く話します。

考えてみてほしい問い 癇癪のあと、どのくらいで落ち着きましたか?前より短くなった日はありますか?(変化は小さいところに出ます。短くなっていれば、今のやり方が少しずつ効いています(解決志向のカウンセリングの問いかけです)。)

今夜はしなくていいこと 泣いている最中に、理由を聞いたり言い聞かせたりすること 理由:気持ちが高ぶっている間は、言葉が届きにくいからです。話すのは落ち着いてからで間に合います。

研究でわかっていること 「くやしかったね」と気持ちに名前をつけるだけで、高ぶった気持ちがおさまりやすくなる。
🔎 実験:気持ちを言葉にしたときの脳の動きを調べた実験。主に大人が対象(アメリカ)(Lieberman, M. D., Eisenberger, N. I., Crockett, M. J., Tom, S. M., Pfeifer, J. H., & Way, B. M., 2007)

効いているかの見分け方(2週間後) 2週間後、かんしゃくが始まってからおさまるまでの時間が短くなっていれば、合っています。

お子さんに聞いてみる 「おこったとき、どうしてほしい?」

  • 「ひとりにしてほしい」と答えたら:次にかんしゃくが起きたら、安全だけ確かめて少し離れ、「落ち着いたら来てね」と伝えてください。
  • 「そばにいてほしい」と答えたら:次は、言葉より先にそばに座るだけにしてみてください。落ち着いてから気持ちに名前をつけます。
  • 「話を聞いてほしい」と答えたら:落ち着いたあとに「何がいやだった?」と聞き、言い終わるまで口をはさまずに聞いてください。

「言われたことに反発する・口答え」とき:反発は、子どもなりの考えがあるしるしです

🏠 「宿題やって」「今やろうと思ってたのに!」。何を言っても言い返され、毎晩言い合いで終わる。

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言うたびに反発されると、こちらまで言い返したくなりますよね。

なぜ? 反発は、子どもなりに考えがあるしるしでもあります。ただ、親が注意して、子どもが言い返して、また注意して、をくり返すと、親子のやりとりが「注意と反発」だけの流れに入ってしまいます。この流れは、注意を強くしても止まりません。反発していないときのふるまいを具体的に言葉にすると、流れが変わります。
根拠:厚生労働省「体罰等によらない子育てのために」、米国の親子相互交流療法(PCIT)、米国疾病対策センター「指示の出し方」

今夜の手順

  1. 反発していないときに、したことを具体的にほめる(「自分で片付けたね」) 理由:ほめられた行動は、くり返されやすくなります。
  2. 指示は「AとBどっちにする?」と選べる形にする 理由:自分で選ぶと、言われてやる感じが減ります。
  3. 口答えの言い方には反応せず、したことに反応する 理由:言い方に反応すると、言い合いが長くなるからです。

言いかえ

  • 「いいから早くやりなさい」→「あと5分で終わる?それとも10分?」 理由:自分で決めた約束のほうが守りやすくなります。
  • 「親に向かってその口のきき方は何!」→「言い方はあとで話そう。いまは何をすればいい?」 理由:言い方とやることを分けると、言い合いが短く終わります。
  • 「あなたのためを思って言ってるの」→「あなたはどう思う?」 理由:考えを聞かれると、反発より話し合いになりやすくなります。

学年で変わるところ 低学年:低学年の口答えは、言葉で気持ちを表せるようになったしるしでもあります。 高学年:高学年は、自分で決めたい気持ちが強くなる時期です。決める範囲を少しずつ渡していきます。

考えてみてほしい問い 反発されるのは、どんな言い方をしたときが多いですか?(言い方に共通点が見つかると、親の側で変えられる1つが見えてきます。)

今夜はしなくていいこと 口答えの言い方を、その場で正そうとすること 理由:言い方を直そうとすると、言い合いが長くなりやすいからです。

研究でわかっていること 「くやしかったね」と気持ちに名前をつけるだけで、高ぶった気持ちがおさまりやすくなる。
🔎 実験:気持ちを言葉にしたときの脳の動きを調べた実験。主に大人が対象(アメリカ)(Lieberman, M. D., Eisenberger, N. I., Crockett, M. J., Tom, S. M., Pfeifer, J. H., & Way, B. M., 2007)

研究でわかっていること 「頭がいいね」より「工夫したね」「がんばったね」とほめたほうが、失敗したあとも粘れる。
🔎 実験:5年生を対象にした6つの実験(アメリカ)(Mueller, C. M., & Dweck, C. S., 1998)

研究でわかっていること 子どもが決めた遊びに親がつきあう時間をつくり、できたことを具体的に言うと、困った行動がへる。
🔎 たくさんの研究のまとめ:3〜12歳の親子向けプログラム24件をまとめた研究(Thomas, R., & Zimmer-Gembeck, M. J., 2007)

効いているかの見分け方(2週間後) 2週間後、言い合いにならずに終わった日が増えていれば、効いています。

お子さんに聞いてみる 「言われていちばんいやなのは?」

  • 「何度も言われること」と答えたら:言うのは1回だけにして、あとは紙やタイマーに任せる形に変えてみてください。
  • 「理由を言ってもらえないこと」と答えたら:「〇〇だから、△△してね」と、理由を1つだけ添えて伝えてみてください。
  • 「今やりたいことを止められること」と答えたら:止める前に「あと何分で終わる?」と本人に決めさせてください。

「元気がない・ぼんやりしている」とき:元気がないのが続くときは、ひとりで抱えないで

🏠 好きだったゲームもしない。ごはんも半分残す。「どうしたの?」と聞いても「べつに」。

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元気がない姿を見るのは、何より心配になります。

なぜ? 元気がない理由は、学校・友だち・体調・家の変化など、いろいろあり得ます。問いつめると、子どもはかえって口を閉じます。同じ部屋で過ごす時間を増やして、小さな変化に気づいて声をかけることが、話してもらえるきっかけになります。2週間ほど続くときは、家だけで見ずに相談します。
根拠:米国の心理学者ゴットマンの「感情のコーチング」

今夜の手順

  1. 問いつめずに、同じ部屋で過ごす時間を少し増やす 理由:話すきっかけは、そばにいる時間の中で生まれるからです。
  2. 食べる・眠る・朝起きる時刻を1週間記録する 理由:変化が続いているかどうかが、相談するときの手がかりになります。
  3. 2週間ほど続くときは、担任の先生やかかりつけの小児科に伝える 理由:家だけで見ていると、学校での様子が分からないからです。

言いかえ

  • 「なんで元気ないの?」→「今日は一緒にのんびりしよう」 理由:理由を聞くより、そばにいることを先に伝えます。
  • 「元気出しなよ」→「元気が出ない日もあるよね」 理由:気持ちを変えさせようとするより、そのままでいいと伝えるほうが安心します。
  • 「何かあったなら言いなさい」→「おやつ、一緒に食べよう」 理由:一緒に過ごす時間が、話すきっかけになります。

学年で変わるところ 低学年:低学年は、元気のなさがおなかの痛さや眠さとして出やすい時期です。体の様子も一緒に見ます。 高学年:高学年は、友だち関係の変化が元気のなさに出やすい時期です。2週間ほど続くときは、担任の先生に様子を聞きます。

考えてみてほしい問い 元気がないのは、何日くらい続いていますか?いつごろから始まりましたか?(いつから・どのくらいが分かると、様子を見てよいか、相談したほうがよいかを決めやすくなります。)

今夜はしなくていいこと 「何かあったの?」と理由を聞き出そうとすること 理由:理由を求められると、言葉にできない子はかえって黙ってしまうことがあるからです。

研究でわかっていること 親が関わり方を変えるだけで、子ども本人が治療を受けたのと同じくらい、不安が軽くなった。
🔎 2つのやり方をくらべた試験:不安が強い7〜14歳の子ども124人の家庭で、2つのやり方をくらべた試験(アメリカ)(Lebowitz, E. R., Marin, C., Martino, A., Shimshoni, Y., & Silverman, W. K., 2020)

効いているかの見分け方(2週間後) 2週間で、食べる・眠る・起きる時刻の記録が少しでも戻っていれば、様子を見てよい目安です。続いているなら、担任の先生か小児科に相談します。

お子さんに聞いてみる 「いま、いちばんつかれてるのは?」

  • 「学校のこと」と答えたら:学校のことなら、担任の先生に学校での様子を聞いてみてください。
  • 「友だちのこと」と答えたら:友だちのことなら、話してくれた分だけ、いつ・だれと・何があったかを日付つきで記録しておくと、先生に相談しやすくなります。
  • 「家のこと」と答えたら:家のことと答えたら、責めずに「教えてくれてありがとう」と伝え、何が変わるといいかを1つだけ聞いてください。
  • 「わからない」と答えたら:分からないのは自然なことです。答えを急がず、同じ部屋で過ごす時間を増やしながら様子を記録してください。続くときは相談先へ。

「うそをつく」とき:うそは、しかられるのがこわいときに出やすくなります

🏠 「宿題やった?」「やったよ」。ランドセルを開けると、真っ白のプリントが出てくる。

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うそをつかれると、悲しいし、信じていいのか分からなくなりますよね…。

なぜ? 小学生のうそは、悪い子だからではなく、しかられたくない・がっかりさせたくない気持ちから出ることがほとんどです。うそを強くしかると、次は見つからないうそを考えるようになります。本当のことを言ったときに「言ってくれてよかった」が返ってくると、本当のことを言いやすくなります。
根拠:カナダ・マギル大学のタルワールらの研究(2015年)

今夜の手順

  1. うそだと分かっても問いつめず、「本当のことを言ってくれたら、うれしいな」と伝える 理由:しかると脅すより、本当のことを言う理由を伝えるほうが、子どもは本当のことを言いやすいと分かっています。
  2. 本当のことを言えたら、まず「言ってくれてありがとう」と言う 理由:言ってよかったという経験が、次の本当のことにつながるからです。
  3. しかるのは、うそではなく、したこと(約束を守らなかったなど)について短く1つだけ 理由:うそとしたことを両方しかると、次はもっと隠そうとしやすいからです。

言いかえ

  • 「なんでうそつくの!」→「本当のことを言ってくれたら、うれしいな」 理由:責める言葉より、言ってほしい気持ちを伝えるほうが、本当のことが出やすくなります。
  • 「またうそでしょ」→「そうなんだ。もう一回、ゆっくり教えて」 理由:決めつけると、本当のことを言っても信じてもらえないと感じます。
  • 「正直に言わないと怒るよ」→「言ってくれたら、大きな声は出さないよ」 理由:しかると脅すと、かえってうそが続きやすくなります。

学年で変わるところ 低学年:低学年のうそは、願いと本当の区別がまだついていないこともあります。しかるより、本当はどうだったかを一緒に確かめます。 高学年:高学年のうそは、自分を守りたい気持ちが強いときに出ます。見つけても人前ではなく、2人のときに話します。

考えてみてほしい問い 子どもが本当のことを言ったとき、これまでどんな言葉を返していましたか?(本当のことを言ったあとに何が起きるかで、子どもが次に本当のことを言うかが決まるからです。)

今夜はしなくていいこと うそをついたことを、何度も持ち出すこと 理由:くり返し言われると、子どもは「どうせ信じてもらえない」と感じ、本当のことを言わなくなりやすいからです。

研究でわかっていること しかると脅すより、「本当のことを言ってくれたらうれしい」と伝えるほうが、子どもは本当のことを言いやすい。
🔎 実験:4〜8歳の子ども372人で、伝え方をくらべた実験(カナダ)(Talwar, V., Arruda, C., & Yachison, S., 2015)

効いているかの見分け方(2週間後) 2週間後、子どもが自分から「実は…」と言ってきた日が1日でもあれば、変わり始めています。

お子さんに聞いてみる 「うそをついたとき、どんな気持ちだった?」

  • 「しかられるのがこわかった」と答えたら:「こわかったんだね。本当のことを言っても、大きな声は出さないよ」と約束してください。
  • 「がっかりさせたくなかった」と答えたら:「がっかりなんてしないよ。言ってくれるほうがうれしい」と伝えてください。
  • 「なんとなく」と答えたら:なんとなくなら、うそのことより、何が起きたかを一緒に確かめるだけで十分です。
  • 「わからない」と答えたら:分からないと答えたら、今日はそれ以上聞かずに、落ち着いた時間にもう一度話してみてください。

よく起きるのは、いつで、変わること

学校から帰ってすぐ・夕方 夕方に多いなら、疲れやおなかがすいていることが先に来ていることがあります。帰ってすぐに少し食べる・休む、を先にしてみてください。

寝る前 寝る前に多いなら、眠さと疲れが重なっています。寝る前の大事な話は避け、短く切り上げてください。

宿題や習い事の前 宿題や習い事の前に多いなら、その活動そのものに理由があるかもしれません。勉強の悩みのページで、止まる場所を見立てられます。

決まっていない 時間が決まっていないなら、1週間、起きた時刻と場面を記録すると、決まった形が見えてくることがあります。

相談するときは、いつ・どこで・どんな様子だったかの記録がいちばん役に立ちます。上の見立てのあとに、日付つきで1行ずつ記録して、先生や医師に見せる形でコピーできます(この端末の中だけ)。

急に言うことを聞かなくなった、友だちとの約束が先(10歳の壁・ギャングエイジ)

小学3・4年生のころから、家の約束より友だちとの約束を優先する。内緒が増えて、聞くと「別に」「うるさい」。少し前まで素直だったのに、と戸惑う時期です。

文部科学省は、9歳以降の時期について、自分のことも客観的にとらえられるようになる一方で発達の個人差が目立ち(いわゆる「9歳の壁」)、自分に自信が持てず劣等感を持ちやすくなる時期でもある、としています。あわせて、閉鎖的な子どもどうしの仲間集団が生まれる(ギャングエイジ)ことも書いています。

なぜ:仲間の決まりが大事になるのは、家の外に自分の居場所を作り始めたからです。親の言うことを聞かないのは、親を嫌いになったからとは限りません。同じころ、友だちと比べて「自分はできない」と感じやすくもなるので、強く叱られると、反発と自信のなさが一度に出ることがあります。

今夜やること(1つ):家の決まりのうち、いちばん守ってほしいもの1つだけを選び、理由を1文で伝えて、決め方を子どもにも1つ選ばせます(たとえば帰る時刻を「5時か5時半か」から選ぶ)。小さな選択でも、自分で選べると取り組む気持ちが戻りやすいことが、41の研究をまとめた分析で示されています(Patall・Cooper・Robinson、2008年)。

あわせて、その日にできたことを1つ、ほかの子と比べずに言葉にします。「〇〇、自分で準備できたね」のように、したことをそのまま言う形です。「どうせ自分なんて」が増えてきたときは、自己肯定感が低いと感じるときへ。

出典:文部科学省「子どもの徳育の充実に向けた在り方について(報告)」の「子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題」(山梨県教育委員会の資料に引かれた原文で確認)。Patall, Cooper & Robinson (2008) Psychological Bulletin 134(2)。

すぐばれる嘘をつく、聞くとごまかす(嘘をつくとき)

「宿題やった」と言って、やっていない。こわしたのに「知らない」と言う。何度も続くと、嘘そのものより「この子を信じられなくなる自分」がつらくなります。

嘘をつけるようになるのは、相手の気持ちを想像する力や、自分の行動を抑える力が育ってきた印でもあると、子どもの嘘を研究してきた研究者たちは報告しています。だからといって放っておくのではなく、本当のことを言いやすい形を家で作ります。

なぜ嘘が増えるのか:西アフリカの同じ地域にある、罰の厳しい園とそうでない園の3・4歳の子84人を比べた研究では、罰の厳しい園の子のほうが嘘をつく割合が高く、嘘も上手でした(Talwar・Lee、2011年)。叱られる怖さが強いほど、嘘は「自分を守る方法」になります。別の実験では、罰を予告するより、「本当のことを言ってくれたらうれしい」と伝えたほうが、正直に話した子が多くなりました(Talwarほか、2015年)。

今夜やること(1つ):嘘に気づいたら、問いつめる前に「本当のことを言ってくれたら、うれしい。怒らないで聞くね」と先に言います。正直に話せたら、まず話せたことを認め、そのあとで、したこと(宿題をしていない、など)をどうするかを一緒に決めます。

出典:Talwar & Lee (2011) A Punitive Environment Fosters Children's Dishonesty: A Natural Experiment. Child Development 82(6)。Talwar ほか (2015) The Effects of Punishment and Appeals for Honesty on Children's Truth-telling Behavior. Journal of Experimental Child Psychology(PubMed 25447716)。

「どうせ自分なんて」と言う(自己肯定感が低いと感じるとき)

テストが返ってくると「どうせバカだから」。新しいことに誘っても「無理」。そんな言葉が続くと、自信をつけてあげたくて、いつもより大きくほめたくなります。

なぜ:大きなほめ言葉は、「次もすごくなければ」という高いハードルに聞こえることがあります。オランダの研究では、大人は自信のなさそうな子にほど「信じられないくらい上手」のような大きなほめ言葉をかけていました。そして自分への評価が低い子は、そうほめられたあと、むずかしい課題を避けてやさしい課題を選ぶようになりました(Brummelmanほか、2014年)。7〜12歳の子565人を1年半追った別の研究では、自分を大事に思う気持ちを育てていたのは、ほめ言葉の大きさではなく、親から伝わる温かさ(大事にされている、と子どもが感じていること)でした。「ほかの子より特別」という見方は、自分を大事に思う気持ちではなく、人より上だと思う気持ちのほうにつながっていました(Brummelmanほか、2015年)。

今夜やること(1つ):結果ではなく、したことをそのまま言葉にします。「〇〇、最後の問題まで自分で書いたね」。「すごい」「天才」のような大きさを足す言葉は、1回休みます。それとは別に、できたこととは関係なく「〇〇といると楽しい」と1回伝えます。

2週間後の見分け方:「どうせ」と言ったあとに、「でも、ここまではできた」と子どもが自分で言い足す日が出てきたら、合っています。

参考:Brummelman ほか (2014) That's Not Just Beautiful—That's Incredibly Beautiful! The Adverse Impact of Inflated Praise on Children With Low Self-Esteem. Psychological Science 25(3)。Brummelman ほか (2015) Origins of narcissism in children. PNAS。

相談できるところ

担任の先生、学校のスクールカウンセラー。だれに相談すればいいか分からないときは、お住まいの市区町村の子育ての相談窓口(こども家庭センターなど。名前は自治体で異なります)。ひとりで抱えなくて大丈夫です。

どこに連絡するか迷ったら:5つ選ぶだけの子育ての相談先ナビ(学校の外の窓口・電話で最初に言うことまで)

子どもが「死にたい」と言った・自傷に気づいたときは 親が今夜できることと、24時間の相談先 へ。

ほかのことも話したいときは、子育て相談室へ。ただ聞いてほしい日は受け止めるだけ、試すと決めた一手は3日後に「その後どう?」と続きを聞きます。

ほかの悩みから探す

出典:厚生労働省「体罰等によらない子育てのために」(令和2年2月)、文部科学省「家庭教育支援推進のための調査研究(保護者アンケート)」報告書(令和6年9月)、米国疾病対策センター(CDC)「Tips for Giving Directions」、米国マウントサイナイ病院 親子センター「A Parent's Guide to Staying Calm」、米国ヴァンダービルト大学ケネディセンター「Positive Parenting」。スクールコンパスは医学的な判断はしません。

このページについて

書いた人:スクールコンパス編集部。最終確認日:2026年10月9日。

分かること:よくある様子ごとの「なぜそうなりやすいか」、今夜できること1つ、今夜はしなくていいこと、そのまま言える言葉、2週間後の見分け方、相談できる窓口。

分からないこと:お子さんの医学的な判断や診断。気になる様子が続くとき、生活への影響が大きいときは、担任の先生・スクールカウンセラー・かかりつけの小児科・市区町村の相談窓口に、記録を持って相談してください。

わが家の様子で整理して、3日後に続きを聞いてもらう(子育て相談室)→

根拠にした資料

研究の選び方と言いかえ方、訂正の記録は子育て相談の根拠と編集の決まりにまとめています(書き手:スクールコンパス編集部)。

ひらいて読む(研究と公的資料)

研究でわかっていること(海外の論文と、日本の家庭で確かめた研究から)

論文は英語ですが、ここでは「ひとことで言うと何が分かったか」と「どんな研究か」を先に書き、くわしい中身と出典は下にまとめています。

保護者の悩みでいちばん多いのは「子どもの行動や気持ちが分からない」です(文部科学省の保護者アンケート、2024年)。

答えは、米国の心理学・小児科・公衆衛生の研究と公的資料、日本の公的資料をもとにしています。海外の資料は、やり方(どう関わると効くか)だけを使い、日本の学校のしくみに合わないところは書き分けています。

よくある質問

Q. 癇癪やパニックで手がつけられないとき、どうすればいい?

A. 大声や物を投げるのが始まると、止めたくて親も声が大きくなってしまいますよね。そのさなかは、言葉がほとんど届きません。まず、けがをしないように危ない物だけ離して、短く「待ってるよ」とだけ言い、そばで静かに待ちます。落ち着いてから「さっきは、何がいちばんいやだった?」と聞きます。2週間、いつ・何のあとに起きたかを書いておくと、起きやすい場面が見えてきます。週に何度も続く、学校でも同じことが起きているときは、学校のスクールカウンセラーや地域の発達相談に、その記録を持って行けます。

Q. 話さないのは、話すことがないからとは限りません(どうすればいい?)

A. 1日5分、子どもが決めた遊びや話に、親がついていく時間をつくる

Q. かんしゃくには、子どもなりの理由があります(どうすればいい?)

A. 最中は安全だけ守り、落ち着くまで待つ

Q. 反発は、子どもなりの考えがあるしるしです(どうすればいい?)

A. 反発していないときに、したことを具体的にほめる(「自分で片付けたね」)

Q. 元気がないのが続くときは、ひとりで抱えないで(どうすればいい?)

A. 問いつめずに、同じ部屋で過ごす時間を少し増やす

Q. うそは、しかられるのがこわいときに出やすくなります(どうすればいい?)

A. うそだと分かっても問いつめず、「本当のことを言ってくれたら、うれしいな」と伝える

Q. 小学生の癇癪が、家でだけ出るのはなぜですか?

A. 学校でがまんしてがんばった分、安心できる家で気持ちがあふれることがあります。家で出るのは、家がほっとできる場所だから、とも言えます。最中は安全だけ守って落ち着くまで待ち、落ち着いてから「くやしかったね」と気持ちに名前をつけます。学校でも同じことが起きる、けがにつながる、何週間も続くときは、担任の先生やかかりつけの小児科に記録を持って相談してください。

Q. 小学生の子どもが、学校のことを話してくれません。

A. 「今日どうだった?」のような広い問いは、子どもにはいちばん答えにくい問いです。「給食、何が出た?」のように答えが1つに決まる問いから始め、話してくれたら、その言葉をそのままくり返します。1日5分、子どもが決めた遊びや話に親がついていく時間をつくると、子どもから話しかけてくることが増えていきます。

Q. 小学生の反抗期は、いつからですか?

A. はっきりした年齢の決まりはありませんが、高学年に近づくと、親より友だちを優先したり、口答えが増えたりすることがよくあります(10歳の壁と呼ばれることもあります)。自分の考えを持ち始めたしるしでもあります。口答えの言い方には反応せず、したことに反応する、指示を「AとBどっちにする?」と選べる形にする、がまず試せることです。

Q. 子どもが何を考えているか分からなくて、不安です。

A. 答えが1つに決まる問い(「給食、何が出た?」)から聞くと、話しやすくなります。1日5分、子どもが決めた遊びや話に、親がついていく時間をつくるのも手です。話してくれたら、その言葉をそのままくり返します(「〇〇だったんだ」)。元気がない様子が2週間ほど続くときは、担任の先生やかかりつけの小児科に伝えてください。

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子どもの気持ちで、よく調べられていること

かんしゃくがひどい・すぐ泣く

かんしゃくの最中は、言葉が入りません。まず安全を確かめて、落ち着くまで短い言葉で待ちます。話すのは落ち着いてから。かんしゃくの切りかえ方。

小学生の反抗期、どう向き合う?

自分で決めたい気持ちが育ってきたしるしでもあります。同じ強さで言い返さず、決めていいことを1つ渡すと落ち着くことがあります。反抗期の入口。

うそをつくようになった

うそは、叱られたくない気持ちから出ることが多いです。正直に話したら叱らない、と先に約束すると、本当のことを話しやすくなります。

自己肯定感を育てるには?

結果より、やったことをそのまま言葉にします(「最後まで書いたね」)。ほかの子とくらべないことも大切です。

子どもの気持ちが分からなくなったときは、子育て相談室で一緒に考えます。