🗞️ 小学生しんぶん 5・6年生版|8月28日号

2026年8月28日号(8月21日〜8月27日のニュース)/毎週金曜発行・無料/中学受験の時事問題対応

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🔊 30秒まとめ(音読してみよう)

今週の要点。①8月27日朝、北陸ほくりくから東北付近に停滞ていたいした前線へ暖かく湿った空気が流入し、富山県とやまけん西部と石川県いしかわけん加賀・能登で線状降水帯せんじょうこうすいたいが相次いで発生気象庁きしょうちょうは午前6時20分、5市町にレベル5大雨特別警報を発表した。②約18万人に緊急きんきゅう安全確保、約17万3千人に避難ひなん指示。③5月の運用見直し後のレベル5は千葉に続き2週間で2度目契機は寒気と前線でちがうのに、結果は同じ線状降水帯だった。④8月22日、甲子園こうしえん決勝は智辯ちべん和歌山が4対3で5年ぶり4度目の優勝。8回表の逆転をその裏に覆した。⑤同日、名古屋城なごやじょうで東京・広島・名古屋の火が集約され聖火リレーが出発。⑥気象庁きしょうちょうは8月21日、天気予報を2週間先まで延長する方針を発表。約30年ぶりの改定だ。⑦3か月予報は9〜11月とも高温。⑧8月24日、人工衛星データでキャベツの出荷量を予測しフードロス削減をめざす取り組みが約50店舗で始動した。

🗳️ 先週の「どっち派?」── 分布と論点の整理

先週の問いは 「ハザードマップで色がついていない場所を『安全』と呼んでよいか」でした。今週の北陸の大雨は、この問いにそのまま接続します。

論点の整理。「安全ではない」と答えた側の根拠は、着色域が特定の想定条件のもとでの計算結果にすぎない、という点にあります。想定を超えた雨、あるいは想定と別の種類の氾濫(内水ないすい氾濫)は、着色域の外でも起こります。

ただし「安全と呼べる」側にも一理あります。すべてを危険と呼べば、地図は判断の役に立たなくなるからです。地図は「どこがより危ないか」の相対的な順位を示す道具であり、絶対的な安全証明ではない ── ここまで言語化できれば、この問いは解けています。今週の新しい投票は下にあります。

✏️ 今週おさえたい漢字・語(5・6年生/入試頻出)
タイ/とどこお(る)(中学)
停滞・滞在・渋滞
例:前線が停滞ていたいし、雨域が動かなかった
タイ/おび(4年)
線状降水帯・温帯・地帯
例:線状降水帯せんじょうこうすいたいが相次いで発生した
ケイ(6年)
警報・警戒・警鐘
例:レベル5大雨特別警報けいほうが発表された
カク/たし(か)(5年)
確保・確認・的確
例:緊急安全確保かくほが発表された
ホ/たも(つ)(5年)
確保・保全・保障
例:身の安全をたもつ行動をとる
サイ/わざわ(い)(5年)
災害・防災・被災・災害関連死
例:9月1日は防災ぼうさいの日である
ハン・バン(5年)
判定・判断・審判
例:写真判定はんていで着順を決める
ソク/はか(る)(5年)
観測・測位・予測
例:観測かんそく史上最多を更新した
エイ(5年)
人工衛星・防衛・衛生
例:人工衛星じんこうえいせいのデータで出荷量を予測する
キョウ/そな(える)(6年)
供給・需給・提供
例:需給じゅきゅうのずれが廃棄を生む
トウ/す(べる)(5年)
統計・伝統・系統
例:統計とうけい開始以来3番目の多さだった
セイ・ショウ(5年)
精度・精密・精算
例:予報の精度せいど向上が延長を可能にする

✏️ 語彙を、書ける漢字に変える

上のボタンから、その字の書き順・音訓・画数・熟語のページへ直接行けます。入試の記述では「読めるが書けない」語が失点に直結します。時事語は、意味・文脈・表記の3点セットで固めるのが確実です。なお「滞」は中学配当のため、小学校の漢字ページはありません。

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📚 今週の時事キーワード ── 入試で問われる言葉

停滞ていたい前線

性質の異なる気団の勢力がつり合い、ほとんど移動しない前線梅雨ばいう前線と秋雨あきさめ前線はいずれも停滞前線である。前線が動かないことは、降水域も動かないことを意味する。

緊急きんきゅう安全確保

警戒レベル5に相当する情報。すでに災害が発生している可能性が極めて高く、指定緊急避難場所への移動自体が危険な段階で発令される。避難のための情報ではない点が最重要。避難はレベル4「避難指示」までに完了しているのが制度上の前提である。

合成開口ごうせいかいこうレーダー(SAR)

電波を照射し、その反射から地表の形状を捉える観測方式。可視光と異なり雲を透過するため、天候と昼夜に左右されない。「だいち4号」が搭載する。光学観測の弱点を補う手段として、災害把握と農業観測の両方で用いられる

抑制よくせい栽培

出荷時期を通常より遅らせる栽培方法。嬬恋村つまごいむらのキャベツは高冷地の涼しさを利用した代表例。促成栽培(高知平野のなす、宮崎平野のピーマン)とは逆方向だが、「他産地と出荷時期をずらして価格の有利を得る」という目的は共通である。

📰 今週のニュース

2026年8月27日(木)午前6時20分

🌧️ 石川・富山にレベル5大雨特別警報 ── 5市町の約18万人に緊急安全確保

石川県・富山県で読んでいる方へ。この号を制作している時点で、状況は継続しています。本紙より先に、気象庁と自治体の最新情報、そして近くの大人の指示を確認してください。記事は後からでも読めます。

🗾 石川県いしかわけん羽咋市はくいし周辺(能登のと半島基部、日本海に面する)

2026年8月27日朝、石川県いしかわけん富山県とやまけんで記録的な大雨となりました。気象庁きしょうちょうは同日午前6時20分、石川県いしかわけん羽咋市はくいし志賀町しかまち宝達志水町ほうだつしみずちょう中能登町なかのとまちと、富山県とやまけん氷見市ひみしにレベル5大雨特別警報を発表しました

気象庁は、これまでに経験したことのないような大雨であり、何らかの災害がすでに発生している可能性が極めて高いとして、直ちに身の安全を確保するよう呼びかけました。あわせて「特別警報の発表を待つことなく、すでに発令されている避難情報に従うこと」という趣旨の呼びかけも行われています。ここは制度理解として重要です。特別警報は避難開始の合図として設計されていません

降水量を確認します。午前7時20分までの12時間降水量は、氷見市ひみし羽咋市はくいしで300ミリを超え、宝達志水町ほうだつしみずちょうで200ミリを超え、いずれも同地点の観測史上最多を更新しました。石川県では1時間におよそ100ミリの猛烈な雨を伝える記録的短時間大雨情報も発表されています。

総務省そうむしょう消防庁しょうぼうちょうによると、5市町の約18万人に緊急安全確保10市町の約17万3千人に避難指示が出されました。

なお本紙は、制作時点で事態が継続していることを踏まえ、被害の描写と数値を扱っていません。理由は編集長コメントに記しています。

📝 記述のヒント(頻出)

特別警報の制度趣旨を書けるようにしておきましょう。2013年に運用が始まり、「数十年に一度」の重大な災害のおそれが著しく大きい場合に発表されます。押さえるべきは「警報の上位区分であること」「発表時点ですでに危険が現実化している可能性が高いこと」の2点。したがって特別警報を避難の起点に据える運用は誤りであり、この誤解を解くこと自体が近年の防災行政の課題になっています。

出典:気象庁、総務省消防庁の発表(8月27日昼時点)

8月27日(木)

☁️ なぜ雨域が動かなかったのか ── 停滞前線という「動かない境界」

境界が動かなければ、雲の発生点も動かない ① 停滞前線 ── 気団の勢力がつり合い、境界が移動しない 今回は北陸から東北付近に前線が停滞。梅雨前線・秋雨前線と同じ種類の前線である。 前線が動かないということは、上昇気流の発生位置が固定されることを意味する。 ② 暖湿気流の流入 ── 南から水蒸気が継続的に供給される 押し上げられた空気は断熱膨張で冷え、水蒸気が凝結する。 水蒸気の供給が続く限り、積乱雲は生まれ続ける。 ☁️ ③ 線状降水帯 ── 個々の雲は流れるが、雲列は停滞する 風上側で新しい積乱雲が発生し、風下へ流れる。この繰り返しで列が維持される。 結果として、同一地域に長時間の強雨が集中する。
停滞前線から線状降水帯に至る過程 イラスト:スクールコンパス編集部

雨がやまなかった理由を、「雨雲が動かなかったから」と説明するのは正確ではありません。個々の積乱雲は風に流されて移動しています。それでも降り続くのは、新しい雲が同じ場所で生まれ続けたからです。

今回の契機は停滞ていたい前線でした。前線とは性質の異なる気団が接する境界であり、停滞前線は両者の勢力がつり合って境界が移動しない状態を指します。梅雨ばいう前線や秋雨あきさめ前線と同じ種類です。

この境界に、南から暖かく湿った空気が継続的に流入しました。行き場を失った空気は上昇し、断熱膨張によって冷え、水蒸気が凝結して積乱雲せきらんうんとなります。

境界が動かない以上、上昇気流の発生位置も動きません。したがって積乱雲は同じ場所で生まれ、風下へ流れ、また同じ場所で生まれる。この繰り返しが線状に組織化された雲列、すなわち線状降水帯です。

📝 記述のヒント(頻出)

前線は4種類(温暖・寒冷・停滞・閉塞)。停滞前線の代表が梅雨前線と秋雨前線である点は必出です。ここで注意したいのは、「梅雨=6月」という時期の暗記では今回の説明ができないことです。停滞前線は8月末にも9月にも現れます。前線は季節の名前ではなく、気団の力関係で定義される ── この理解に立てるかどうかが、記述の質を分けます。

出典:気象庁の発表

8月27日(木)

🚨 2週間で2度目 ── 初期条件が異なるのに同じ結果に至る構造

初期条件は異なり、帰結は一致した 事例A 8月13〜14日 千葉県 初期条件:上空への寒気流入 → 大気の状態が不安定化 22市町にレベル5(全国初) 事例B 8月27日 石川県・富山県 初期条件:停滞前線への暖湿気流 → 境界上で強制上昇 5市町にレベル5(2度目) 共通する帰結:線状降水帯の形成 同一地点での積乱雲の連続発生と線状の組織化。 現象の成立条件は1つ。そこへ至る経路は複数ある。
2026年8月の2事例の比較 イラスト:スクールコンパス編集部

先週号で、千葉県のレベル5について「2026年5月の運用見直し後、全国で初めて」と伝えました。その2週間後に、2度目が発表されたことになります。

ここで注目すべきは、2つの事例の初期条件が異なる点です。千葉は上空への寒気流入による大気の不安定化、今回は停滞前線への暖湿気流の流入。天気図の形も、季節的な位置づけも別物です。

それにもかかわらず、帰結は一致しました。どちらも線状降水帯が形成され、レベル5に至っています。

この事実が示すのは、線状降水帯は「特定の気圧配置」に固有の現象ではないということです。同一地点で積乱雲が連続的に発生し、線状に組織化されるという条件が満たされれば成立します。そしてその条件をつくる経路は複数ある

実務的な含意は明確です。「先日とは天気図が違うから今日は安全だ」という推論は成り立ちません。見るべきは気圧配置の類似ではなく、線状降水帯の発生可能性を伝える情報そのものです。

📝 記述のヒント(発展)

この構造は、「同じ結果に至る複数の経路」という一般形として整理できます。理科でも社会でも応用できる考え方です。記述の型はこうです。「◯◯は特定の原因に固有の現象ではなく、△△という条件が満たされれば生じる。その条件を成立させる経路は複数あるため、原因の違いだけを根拠に安全を判断することはできない」現象の成立条件と、条件をつくる契機を分離して書く ── これができる答案は、上位層でも多くありません。

出典:気象庁の発表

制度解説

🛟 レベル5は避難情報ではない ── 制度が想定する行動の順序

避難はレベル4までに完了しているのが制度上の前提 3 高齢者等避難 避難に時間を要する人が移動を開始する段階。市町村が発令する。 4 避難指示 ── 対象者全員が危険な場所から避難 2021年に避難勧告が廃止され、避難指示に一本化された。 5 緊急安全確保 ── 移動そのものが危険な段階 上階への垂直避難、河川やがけから離れた部屋への移動など。 ※レベル5は必ず発令されるとは限らない。待ってはならない。
警戒レベル3・4・5の位置づけ イラスト:スクールコンパス編集部

今回5市町で発令された緊急きんきゅう安全確保は、名称から「早く避難せよ」と読み取られがちですが、制度上の意味は逆です。

意味するところは「指定緊急避難場所への移動自体が、すでに危険を伴う段階に入った」ということです。道路の冠水により側溝や水路との境界が判別できなくなり、アンダーパスでは車両が水没する事例も繰り返し起きています。移動が最善とは限らないのです。

したがって想定される行動は、上階への垂直避難河川やがけから離れた部屋への移動など、その場でとりうる最善の選択になります。

そして最も重要な点。レベル5は必ず発令されるとは限りません。事態の進行が速ければ、発令が間に合わないこともあります。レベル5を待つ設計になっていること自体が、すでに危険な設計です。

📝 記述のヒント(頻出)

警戒レベル1〜5は必出。レベル3=高齢者等避難、レベル4=避難指示、レベル5=緊急安全確保を正確に。2021年の災害対策基本法改正で避難勧告が廃止され避難指示に一本化された点も頻出です。理由まで書けると強い。「勧告」と「指示」の違いが住民に理解されず、勧告で避難しない人が多かったためです。情報を増やすのではなく減らすことで伝わりやすくした、という制度設計の方向性まで踏み込めば、記述としては十分です。

出典:気象庁、内閣府の公開情報

科学的背景

💧 1時間100ミリの意味 ── 都市の排水能力を超えるという事実

今回、石川県では1時間におよそ100ミリという猛烈な雨が観測されました。この数字の意味を、定義から確認します。

降水量100ミリとは、降った雨がどこにも流れず、しみこまずにたまった場合の深さが100ミリ(10センチ)になる量です。面積は関係しません。したがって「東京ドーム何個分」という換算は、降水量には成立しません。

問題は排水能力との比較にあります。日本の多くの都市の下水道は、1時間あたり50ミリ前後の降雨に対応するよう設計されています。100ミリはその約2倍設計上の想定を超えた分は、地表にとどまるほかありません

これが内水ないすい氾濫です。河川の水位とは無関係に、市街地に降った雨そのものが排水しきれずあふれる現象を指します。2週間前の千葉でも被害の中心はこれでした。

「川が氾濫していないから安全」という判断は成立しません。これは今週と先週に共通する、最も実用的な教訓です。

📝 記述のヒント(頻出)

外水氾濫と内水氾濫の区別は近年の最頻出テーマです。外水=河川の水があふれる/内水=市街地の雨水が排水しきれずあふれる。内水氾濫が都市部で増えた理由も問われます。アスファルトやコンクリートによる地表の被覆が進み、雨水が地中に浸透しなくなったためです。水田や森林が持つ保水機能(緑のダム)の喪失とセットで説明できると、記述の説得力が増します。

出典:気象庁の発表、国土交通省の公開情報

2026年8月22日(土)午前10時2分〜午後0時6分

⚾ 智辯和歌山が5年ぶり4度目の優勝 ── 4対3、1点差の決勝

夏の甲子園の決勝が行われた兵庫県西宮市の阪神甲子園球場
📷 決勝が行われた阪神はんしん甲子園こうしえん球場(兵庫県ひょうごけん西宮市にしのみやし/写真:Google マップ)

第108回全国高等学校野球選手権大会の決勝が8月22日に行われ、智辯ちべん和歌山(和歌山)が健大けんだい高崎(群馬)に4対3で勝ち、2021年以来5年ぶり4度目の優勝を果たしました。

試合開始は午前10時2分、終了は午後0時6分。観客数は4万4700人でした。大会は8月5日から22日までの15日間、49校が出場して行われました。

📝 記述のヒント

校名から都道府県・地方区分・地形まで展開する習慣をつけましょう。和歌山県=近畿地方、紀伊半島(みかん・梅の生産が全国上位)、群馬県=関東地方の内陸県(キャベツの嬬恋村つまごいむらも同県)。今週号では群馬県が甲子園とキャベツの両方で登場しています。1つの県を複数の文脈で覚えると、記憶の定着率が大きく変わります。

出典:日本高等学校野球連盟の発表

8月22日(土)

🔄 8回に2度の逆転 ── 後攻という制度上の非対称

得点が動いたのは3イニングのみでした。2回裏に智辯ちべん和歌山が2点を先制、5回表に健大けんだい高崎が1点を返し、8回表に健大高崎が2点を挙げて逆転。しかしその裏、智辯和歌山がスクイズなどで2点を返して再逆転しました。

ここで制度的な観点を1つ。野球には「後攻が有利」という構造的な非対称があります。後攻は相手の得点を確認したうえで攻撃できるためです。9回裏に勝ち越せばその時点で試合終了となるサヨナラも、この非対称の帰結です。

ただし今回、その有利さを実際に使いきれたかどうかは別問題です。逆転直後の攻撃は、心理的には最も難度が高い場面だからです。制度上の有利は、行使されて初めて有利になります

📝 記述のヒント(発展)

「制度上の有利」と「実際の結果」を分けて論じる視点は、社会科の記述で広く使えます。たとえば選挙制度における一票の格差、関税における保護と競争力の関係。制度が結果を決めるのではなく、条件を偏らせるにすぎない ── この理解は、公民分野の答案の骨格になります。

出典:日本高等学校野球連盟の発表

8月22日(土)

🥈 健大高崎、初の決勝で準優勝 ── 1点差で勝ち上がった先の1点差

🗾 群馬県ぐんまけん高崎市たかさきし(関東地方の内陸県。上越じょうえつ北陸ほくりく新幹線の分岐点)

健大けんだい高崎にとって、夏の甲子園での決勝進出は初でした。準々決勝1対0、準決勝1対0と、1点差の試合を連続で制して勝ち上がったチームです。決勝もまた1点差。ただし今回は、その1点が届きませんでした。なお同校は2024年の選抜大会で優勝しています。

📝 記述のヒント

群馬県は関東地方の内陸県です。関東の内陸県は群馬・栃木・埼玉の3つ。県庁所在地は前橋市まえばししで、高崎市は県庁所在地ではありません。人口は高崎市のほうが多く、県庁所在地が県内最大都市とは限らない例として頻出です。同種の例に三重県(津市と四日市市)山口県(山口市と下関市)福島県(福島市といわき市・郡山市)があります。

出典:日本高等学校野球連盟の発表

8月5日〜8月22日

🏟️ 15日間・49校が閉幕 ── 「2代表」の根拠が2県で異なる

今大会は8月5日開幕、8月22日閉幕。試合実施日は15日間、出場は49校でした。

47都道府県に対し49校となるのは、北海道と東京都が2代表制だからです。ここで重要なのは、2代表である根拠が両者で異なる点です。北海道は面積の広大さ(南北海道・北北海道)、東京都は加盟校数の多さ(東東京・西東京)によります。

同じ「2代表」という結果でも、成立理由が別である。今週の芯である「同じ結果に至る複数の経路」が、ここにも現れています。

📝 記述のヒント

数値の裏づけも押さえましょう。北海道は日本の面積の約22パーセントを占めます。一方東京都は日本の人口の約11パーセントが集中します。面積と人口という別の指標が、同じ「2分割」という制度的帰結を生んでいると説明できれば、単なる暗記を超えた答案になります。

出典:日本高等学校野球連盟の発表

8月22日(土)午前

🔥 名古屋城で3つの火を集約 ── 採火地は開催史そのもの

アジア競技大会の採火式が行われた愛知県名古屋市の名古屋城
📷 採火式が行われた名古屋城なごやじょう愛知県あいちけん名古屋市なごやし/写真:Google マップ)

8月22日午前、名古屋城なごやじょうで3か所目の採火さいかが行われ、8月18日の東京・国立競技場こくりつきょうぎじょう、8月20日の広島市・平和記念公園へいわきねんこうえんで採られた火と集約されて聖火が誕生しました。

採火地が3か所である理由は開催史に対応しています。日本でのアジア競技大会は1958年東京(第3回)、1994年広島(第12回)、2026年愛知・名古屋(第20回)の3回。採火地はこの3都市そのものです。

📝 記述のヒント(頻出)

日本開催3回の年・回次・都市を一組で覚えましょう。あわせてアジア競技大会は4年に1度、アジアオリンピック評議会(OCA)が主催し、オリンピックの中間年に開催される点も押さえます。競技数はオリンピックより多いのが特徴で、アジア固有の競技(武術ぶじゅつ太極拳、セパタクロー、カバディなど)が採用されるためです。「国際大会は地域の文化を反映する」という視点は、記述の締めに使えます。

出典:愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会組織委員会の発表

8月22日(土)〜9月18日

🏃 聖火リレー出発、中川区で分火 ── 40自治体を2ルートで

集約されたその日のうちに、聖火リレーが名古屋市なごやし北区きたくを出発し、中区なかく東区ひがしくを経て、中川区なかがわく分火ぶんかされました。以降は2ルートに分かれて愛知県内40自治体を巡ります。

分火の目的は時間効率です。開幕までの日数は有限で、対象自治体は40。直列で回れば日程が足りません。並列化することで、同日に2地域を実施できます。9月16日に再び集約され、9月19日の開会式へ届けられます。

📝 記述のヒント

リレーが通過する市名は、そのまま愛知県の産業地図になります。豊田市とよたし=自動車(中京工業地帯の中核)瀬戸市せとし=窯業(「せともの」の語源)常滑市とこなめし=窯業と中部国際空港豊橋市とよはしし渥美あつみ半島の施設園芸(電照菊)中京工業地帯は製造品出荷額が全国第1位である点も必出です。

出典:愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会組織委員会の発表

8月22日(土)発表

🏫 学校リレーは73校から14校 ── 選定に地域バランスが入る理由

学校のグラウンドで生徒がリレーを行う学校リレーは、73校の応募から14校が選定されました。内訳は名古屋4校・尾張5校・三河5校。実施は9月7日から15日まで、1日2校ずつ、1校あたり15人程度が走ります。

選定基準に注目してください。参加意欲だけでなく、学校の種別と地域のバランスが考慮され、外部有識者による選定委員会が決定しています。

なぜバランスを入れるのか。公的な事業では、機会の配分そのものが説明責任の対象になるからです。応募順や熱意だけで決めれば、結果が特定地域に偏る可能性があります。選び方を先に公表し、外部の目を入れるのは、その偏りを避けるための手続きです。

📝 記述のヒント(発展)

「公平」には複数の定義があるという論点です。手続きの公平(同じ基準を全員に適用)結果の公平(配分の偏りを是正)は、しばしば対立します。今回は後者を一部取り入れた例です。同じ構造は選挙区の区割り地方交付税による財源の再配分にも現れます。公平という語を使うときは、どちらの意味かを明示する ── 記述の基本作法です。

出典:愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会組織委員会の発表

8月25日(火)〜27日(木)

🌀 台風18号が沖縄・奄美に接近 ── 移動速度が被害を左右する

🗾 沖縄おきなわ本島(南西なんせい諸島)

台風18号「ソウデル」が8月25日から27日にかけて沖縄おきなわ本島地方と奄美あまみ地方に接近し、25日夕方には一部が暴風域に入りました。その後、東シナ海を西進し、日本列島からは離れる見通しとなりました。

この台風の特徴は移動速度の遅さにあります。同じ強度でも、移動が遅ければ影響時間が延び、総雨量と暴風の継続時間が増大します。強度と影響量は同一ではありません

なお台風の名称は、台風委員会の加盟国等が持ち寄った140個のリストから発生順に付されます。「ソウデル」はミクロネシアが提案した名称です。日本国内では発生順の番号も併用され、さらに顕著な災害をもたらしたものには「令和元年東日本台風」のような名称が別途定められます。番号・アジア名・災害名称の3層構造です。

📝 記述のヒント(頻出)

台風の「大きさ」と「強さ」は別指標です。大きさ=強風域(風速15メートル以上)の半径強さ=中心付近の最大風速暴風域は風速25メートル以上の範囲を指します。「大型で非常に強い台風」は両指標の組み合わせ表現です。数値まで答えられるようにしておきましょう。

出典:気象庁の発表

2026年8月21日(金)

📅 天気予報を2週間先まで延長へ ── 約30年ぶりの制度改定

気象庁きしょうちょうは8月21日、日ごとの天気予報を現行の1週間先から2週間先へ延長する方針を発表しました。あわせて、警報級の大雨等の可能性を示す情報を、現行の5日先から2週間先へ延長します。1か月予報では週ごとの気温・降水量も示します。2030年までの実用化をめざします。

経緯を押さえます。気象庁は2026年2月に有識者による検討会を発足させ、8月21日に報告書を受領してこの方針を決めました。報告書は、大雪時の重機手配、酷暑期の救急体制、電力需要の想定などを例に挙げ、1週間から数か月先の情報は防災と産業活動の基盤であると指摘しています。

週間天気予報や季節予報の内容が大きく変わるのは約30年ぶりです。一部の民間事業者はすでに2週間先の予報を提供しており、気象庁の情報体系がそれに追いついていないという指摘もありました。

📝 記述のヒント(発展)

この改定の本質は「予報の精度向上」ではなく「情報の設計変更」にあります。押さえるべき論点は「予報期間を延ばせば、外れる確率も上がる」こと。それでも延長する理由は、外れる可能性を含んだ情報でも、備えを始める判断には役立つからです。「確実な情報を遅く出す」か「不確実な情報を早く出す」か ── この対立軸は、防災行政の記述問題の中心にあります。

出典:気象庁の発表

技術的背景

🖥️ なぜいま延長できるのか ── 数値予報とアンサンブル予報

予報期間を延ばせるようになった理由は、観測と計算の両面の進歩にあります。

現代の天気予報は数値すうち予報という方法で作られます。大気を格子状に区切り、各格子点の気温・気圧・風速などを物理法則の方程式で解き、時間を進めて計算する手法です。計算量は膨大で、スーパーコンピュータが用いられます。

ただし大気には初期値のわずかな差が時間とともに拡大するという性質があります。だから遠い未来ほど当たりにくい。そこで用いられるのがアンサンブル予報です。初期値をわずかに変えた計算を多数走らせ、結果のばらつきを見ることで、「どの程度確からしいか」を確率として示せます

つまり2週間先の予報とは、「2週間先を言い当てる」ことではなく、「2週間先の起こりやすさの幅を示す」ということです。

📝 記述のヒント(発展)

観測側では、静止気象衛星ひまわり(赤道上空約3万6000キロ)とアメダス(全国約1300か所、約17キロ間隔)が基盤です。降水確率の意味も頻出。「降水確率30パーセント」は「同じ予報を100回出したとき、およそ30回は1ミリ以上の雨が降る」という意味であり、雨の強さや降る時間の長さを表すものではありません。この誤解は記述で狙われます。

出典:気象庁の公開情報

8月25日(火)

🍂 9〜11月とも高温の見通し ── エルニーニョと温暖化の重ね合わせ

8月25日発表の3か月予報では、9月から11月の平均気温が全国的に高い見通しが示されました。気象庁は「秋の訪れが遅くなる」としています。9月には猛暑日、10月にも30度を超える日があり、紅葉の色づきも遅れる可能性があります。

背景として、エルニーニョ現象が冬にかけて継続する見込みであること、そして地球温暖化により大気全体の温度が高い水準にあることが挙げられています。上空の偏西風は平年よりやや南を流れ、かつ弱い見込みで、日本付近には暖かい空気が流れ込みやすくなります。

あわせて総務省そうむしょう消防庁しょうぼうちょうは8月25日、7月の熱中症搬送が4万1千人で統計上3番目に多いと発表しました。

📝 記述のヒント(頻出)

エルニーニョ現象=太平洋赤道域の東部から中部で海面水温が平年より高い状態が続く現象。反対がラニーニャ現象です。従来は「エルニーニョ=日本は冷夏・暖冬」と説明されてきましたが、近年は地球温暖化の効果が重なり、この経験則どおりにならない年が増えています「複数の要因が重なると、単一要因から導いた経験則は成立しなくなる」 ── この書き方ができると、単純な因果暗記との差がはっきり出ます。

出典:気象庁、総務省消防庁の発表

8月24日(月)

🥬 衛星データで需給を予測しフードロスを減らす ── 需給連動型広告モデル

キャベツ畑が広がる群馬県嬬恋村の風景
📷 キャベツ畑が広がる群馬県ぐんまけん嬬恋村つまごいむら(写真:Google マップ)

🗾 群馬県ぐんまけん嬬恋村つまごいむら浅間山あさまやま北麓の高冷地)

8月24日、宇宙航空研究開発機構うちゅうこうくうけんきゅうかいはつきこう(JAXA)、電通、嬬恋村つまごいむら農業協同組合は、人工衛星データ等から予測した嬬恋村産キャベツの出荷量・価格に応じて、広告と店頭販促を連動させる取り組みを開始しました。対象は首都圏と関西の量販店約50店舗です。

仕組みはこうです。供給増が見込まれる時期には、関連商品との売り場づくりや献立提案を強化し、広告も連動させます。供給減が見込まれる時期には、販促の時期・規模・訴求内容を調整します。

解こうとしている課題は需給ギャップです。天候により供給が過剰になると、価格が下落し、廃棄が増えます。一方で広告や販促は従来、生産・供給の状況と連動していませんでした。この不一致を、衛星データによる事前予測でつなごうという発想です。

技術的な課題も公表されています。光学衛星は雲があるとデータが欠測するため、今後は天候や昼夜の影響を受けにくい先進レーダ衛星「だいち4号」の合成開口レーダー(SAR)データの活用を進めるとしています。

📝 記述のヒント(発展)

嬬恋村つまごいむらのキャベツは高冷地農業・抑制よくせい栽培の代表例。他産地の出荷が減る夏に出荷することで価格の有利を得る戦略です。促成栽培(高知平野・宮崎平野)とは方向が逆でも、目的は同一。さらに本件はフードロスとも接続します。日本の食品ロスは年間400万トン台で推移し、およそ半分が事業系です。「作りすぎ」ではなく「需要と供給の情報のずれ」が廃棄を生むという捉え方は、記述で高く評価されます。

出典:宇宙航空研究開発機構(JAXA)の発表

技術的背景

📡 だいち4号と合成開口レーダー ── 光学観測の限界を補う

可視光は雲に遮られ、電波は透過する 光学衛星(可視光・赤外) 🛰️ ☁️☁️☁️ 🥬❔ 被雲によりデータが欠測する 夜間の観測も困難 合成開口レーダー(SAR) 🛰️ ☁️☁️☁️ 🥬✅ 電波が雲を透過する 天候・昼夜に左右されない
2方式の観測特性の比較 イラスト:スクールコンパス編集部

地球観測衛星には大きく2方式あります。可視光や赤外線を受動的に捉える光学観測と、電波を照射して反射を捉えるレーダー観測です。

光学観測は人間の視覚に近く直感的ですが、雲があれば地表は見えず、夜間の観測も困難という制約があります。日本は雲の多い気候であるため、この制約は実務上重い。

一方合成開口レーダー(SAR)電波が雲を透過するため、天候と昼夜に左右されません。「だいち4号」が搭載しています。同じ原理は気象レーダーにも用いられており、身近な技術の延長線上にあります。

用途は農業だけではありません。災害時に、雲に覆われた被災地の状況を把握する手段としても重要です。今週の大雨のような場面でこそ、真価が問われる技術だといえます。

📝 記述のヒント

人工衛星は用途で分類します。気象衛星(ひまわり)/地球観測衛星(だいち)/測位衛星(みちびき・GPS)/通信・放送衛星ひまわりは静止衛星で、赤道上空約3万6000キロを地球の自転と同じ周期で公転するため、常に同一地域を観測できます。一方だいちのような地球観測衛星は極軌道をとり、地球の自転を利用して全球を走査します。軌道の違いが用途の違いを生むという因果で理解しましょう。

出典:宇宙航空研究開発機構(JAXA)の発表

🔍 デジタルのなぜ 第1回

📸 判定写真の横軸は空間ではなく時間である ── 写真判定という発想の転換

陸上競技のトラック種目で、2人がほぼ同時にフィニッシュした。着順はどのように確定するのか

答えは写真ですが、その写真は通常の写真とは撮影原理が根本的に異なります

記録する軸を、空間から時間へ入れ替える 通常のカメラ 🏃🏃🏃 広い空間を、1時点だけ記録する → 画像の横軸は「空間」 → 同時到達は原理的に判別不能 スリットカメラ 🏃 🏁 フィニッシュライン上の細い帯だけを 連続して記録し続ける → 画像の横軸は「時間」
撮影原理の比較 イラスト:スクールコンパス編集部

用いられるのはスリットカメラです。日本にほん陸上競技連盟によれば、選手がフィニッシュラインを通過する瞬間だけを撮影できる、時計を内蔵した特殊なカメラと説明されています。

通常のカメラは広い空間を1時点だけ記録します。スリットカメラは逆で、フィニッシュライン上の細い帯という「1つの空間」を、連続的な「時間」にわたって記録し続けます

得られた細い画像を時系列に並べると、できあがった画像の横軸は空間ではなく時間になります。したがって画像内で左に写る選手ほど、先にラインへ到達した選手です。比較や並べ替えの手順は不要で、画像がそのまま順序を表しています

もう一点、定義の厳密さを確認します。同連盟によると、フィニッシュとみなされるのは選手の胴体(トルソー)が、幅50ミリのフィニッシュラインのスタートライン側の端の垂直面に到達した時点頭・首・腕・脚・手・足は胴体に含まれません。選手がフィニッシュ時に胸を突き出すのは、この定義の帰結です。

🐦 ハナちゃんから、問いを1つ

この方式は「同時到達」という概念そのものを、事実上消してしまったとも言える。1000分の1秒まで分ければ、ほぼ必ず差が出るからね。では、測定の精度を上げ続ければ「引き分け」はこの世から消えるんだろうか。それとも、どこかに「これ以上は分けない」と決めるべき線があるんだろうか。ぼくは、あると思う。きみはどう考える?

この装置を操作し、着順と記録を確定させる審判員がいます。しごと図鑑で、競技を支える職業を見る →

出典:日本陸上競技連盟の公式サイト

8月25日(火)

💧 八代市の断水がほぼ解消 ── 復旧順序を決めるのは「見えるか」

先週号で「来週、断水は解消したか」と記しました。8月25日、八代市やつしろし千丁町せんちょうまちで残存していた断水が解消し、市内の断水はほぼ解消しました。7月28日の地震直後、断水は最大で10万戸を超えていました。

1か月を要した理由は配管が地下にあることです。破損箇所は外から視認できません。そこで試験通水を行いながら漏水箇所を特定し、順次補修するという手順を踏みます。

ライフラインの復旧が電気→水道→ガスの順になりやすいのも、同じ論理です。電気は架空線で目視できるが、水道とガスは地下埋設で見えない可視性が復旧速度を規定しているのです。

📝 記述のヒント

八代市やつしろしい草(畳表の原料)の生産量が全国第1位球磨川くまがわの河口に位置します。球磨川は日本三大急流の1つ(他は最上川もがみがわ富士川ふじかわ)。急流は水害リスクが高い一方、水力発電に適するという両面性を持ちます。地形の特性は、利点と危険の両方を同時に生む ── 記述で使える視点です。

出典:八代生活環境事務組合、国土交通省の発表

8月26日(水)

🏫 宇城市で教職員が心のケアを研修 ── 災害関連死という論点

8月26日、熊本県くまもとけん宇城市うきしの学校で、授業再開を前に教職員が心のケアの研修を受けました。

この取り組みの背景には、災害さいがい関連死という論点があります。地震や津波の直接の被害ではなく、避難生活の負担、環境の変化、持病の悪化などが原因で亡くなることを指します。2016年の熊本地震では、犠牲者の多くが災害関連死と認定されました。

つまり災害の被害は、揺れが収まった時点で確定するものではありません。むしろその後の生活の質が、被害の総量を左右します。心のケアは福祉的な配慮ではなく、被害を減らすための実務だという位置づけです。

これは被災地に限った話でもありません。「今日はしんどい」と言えること、そして受け手が解決しようとせずに聞くこと。この2つは、どの学校でも成り立ちます。

📝 記述のヒント(頻出)

直接死と災害関連死の区別は近年の必出テーマです。2016年熊本地震では、直接死より災害関連死のほうが多かったことが広く報じられました。対策として避難所の環境改善(TKB=トイレ・キッチン・ベッド)福祉避難所の整備在宅避難者への支援が挙げられます。「避難所に行かない人も被災者である」という論点まで書ければ、上位答案です。

出典:宇城市の取り組みに関する発表

継続中

🧹 千葉の復旧は継続中 ── 報道量と被害量は比例しない

2週間前に記録的大雨に見舞われた千葉県ちばけんでは、片づけと復旧が継続しています。国と県は現在も定期的に状況を集計・公表しています。

ここで押さえておきたいのは、報道量と被害量は比例しないという点です。新しい災害が起きれば報道の焦点は移ります。しかし前の災害の復旧が終わったわけではありません

今週はまさにその構図が可視化されました。千葉の復旧が継続中に、北陸で新たな大雨が発生した被災地は同時に複数存在しうるという当たり前の事実を、私たちは忘れがちです。

📝 記述のヒント

災害廃棄物仮置き場は頻出語です。平常時の処理能力を大きく超えるため、処理に数年を要することも珍しくありません。あわせて「復旧」と「復興」の区別を。復旧=元の状態に戻す/復興=再び活力を取り戻す(元とは異なる形もありうる)復旧は工学的、復興は社会的な概念だと整理すると、記述で使い分けられます。

出典:国土交通省、千葉県の発表

2026年9月1日(火)

🧯 9月1日は防災の日 ── 地震と台風の両方に由来する日付

9月1日は防災の日です。由来は1923年(大正12年)9月1日の関東かんとう大震災、および1959年9月の伊勢湾いせわん台風などで、1960年(昭和35年)の閣議で定められました9月1日を含む8月30日から9月5日までが防災週間です。

日付の選定には、暦の上で台風が多いとされる「二百十日にひゃくとおか」にあたることも関係しています。地震と台風の両方に由来するという点は、記述で差がつくところです。

関東大震災は1923年9月1日午前11時58分ごろ発生、マグニチュード7.9とされます。特徴は昼食時と重なり、火災による被害が甚大だったことです。

今年で103年。当時を記憶する人はほぼいません。それでも毎年この日が巡ってくる ── 制度化された記念日の機能は、まさにここにあります。

📝 記述のヒント(頻出)

防災に関する記念日は複数あります。1月17日=防災とボランティアの日(阪神・淡路大震災)3月11日=東日本大震災の日9月1日=防災の日11月5日=津波防災の日。11月5日の由来は1854年の安政南海地震での「稲むらの火」の逸話で、世界津波の日でもありますそれぞれ由来となった災害が異なる点を整理しておきましょう。

出典:東京消防庁の公開情報

防災週間 8月30日〜9月5日

🗣️ 自助・共助・公助 ── なぜ「まず自助」と言われるのか

防災の枠組みは自助・共助・公助の3層で整理されます。自助=自分と家族で備える共助=地域や近隣で助け合う公助=行政が行う

「まず自助」と言われる理由は、精神論ではありません。大規模災害では、公助が物理的に届かない時間帯が必ず存在するからです。道路が寸断され、通信が途絶し、消防や自衛隊の人員も有限です。発災直後の数時間から数日は、構造的に自助と共助しかない

阪神・淡路大震災の調査では、倒壊建物から救出された人の多くが、家族や近隣住民によって助け出されたとされています。共助が実際に機能した記録です。

ただし注意も必要です。「まず自助」は、公助の責任を軽くする論拠にはなりません。自助で備えられる範囲には限界があり、その限界を誰が埋めるのかという問いは残ります。この緊張関係こそが、防災政策の論点です

📝 記述のヒント(発展)

この3層は社会保障の議論とも同じ構造を持ちます。自助・共助・公助という語は、防災だけでなく社会保障制度の説明にも用いられます。同じ枠組みが別の分野で使われるとき、何が同じで何が違うのかを考えると、公民の理解が一段深まります。防災では時間的な制約が自助を要請しますが、社会保障では財源の制約が論拠になる ── ここが決定的な違いです。

出典:内閣府の公開情報

💼 今週の職業

💼 今週のニュースを支えた4つの職業

写真判定員は1000分の1秒の単位で着順を確定し、記録を公認可能なものにしました。水道技術者は地下の不可視の破損を試験通水で特定し、1か月かけて給水を回復させました。衛星データの解析者は宇宙から届く電波と光の情報を、出荷量という経済的な予測値に変換しました。交通規制の担当者は聖火リレーの沿道で車両を止め、安全な走行空間を作りました。

共通するのは、成果が可視化されにくいことです。うまくいけば何も起きない。「何も起きなかった」という結果を作るのが仕事である職業は、社会に数多く存在します。しごと図鑑で探す →

🔢 データで振り返る

🔢 数字で振り返る今週 ── 10の数で今週を説明する

  • 6時20分 石川・富山にレベル5大雨特別警報が発表された時刻(8月27日)
  • 5市町/約18万人 緊急安全確保の対象
  • 10市町/約17万3千人 避難指示の対象
  • 300ミリ超 氷見市・羽咋市の12時間降水量(いずれも観測史上最多を更新)
  • 2度目 5月の運用見直し後のレベル5大雨特別警報(千葉に続く)
  • 4対3 甲子園決勝のスコア。智辯和歌山が5年ぶり4度目の優勝
  • 4万4700人 決勝の観客数
  • 73校 → 14校 聖火の学校リレーの応募数と選定数
  • 2週間先 / 2030年 天気予報の延長幅と実用化の目標年
  • 約50店舗 衛星データ連動の販促が始まった量販店数

この10個を覚えていれば、今週のニュースは口頭で説明できます。数字は理解の要約です。

🧭 今週の論点マップ ── 「同じ結果に至る複数の経路」

今週のニュースは、一見ばらばらに見えて、1つの原理で束ねられます「結果が同じでも、そこへ至る経路は複数ある」。この視点で並べ直してみてください。

  • 大雨 上空寒気(千葉)と停滞前線(北陸)── 契機は別、帰結は同じ線状降水帯。
  • 甲子園の2代表制 北海道は面積、東京都は加盟校数 ── 根拠は別、制度上の帰結は同じ2分割。
  • 抑制栽培と促成栽培 出荷を遅らせるか早めるか ── 方向は逆、目的は同じ価格の有利。
  • 光学観測とレーダー観測 光と電波 ── 手段は別、目的は同じ地表の把握。

記述への応用。原因を1つに特定できたと感じたときこそ、「他の経路でも同じ結果になりうるか」を自問してください。これができると、答案の断定が慎重になり、かつ論理が強くなります。断定を弱めることが、論証を強めることがある ── 高学年で身につけたい感覚です。

🔭 科学・技術コーナー

なぜ9月になっても暑さが引かないのか ── 海の比熱と位相のずれ

日射量が最大になるのは夏至(6月下旬)ですが、気温が最も高くなるのは8月です。この約1か月半のずれを「位相のずれ」といいます。原因は地表と海洋が熱をためこむためです。

とくに海洋の影響が大きい。水は比熱が大きく、あたたまりにくく冷めにくい性質を持ちます。海水浴で「砂は熱いのに海水は冷たい」と感じるのは、まさにこの性質の現れです。夏のあいだ蓄積された海洋の熱は、9月になっても残っています

さらに重要な点。高い海面水温は、台風のエネルギー源でもあります。秋の高温は、単に「暑い」だけでなく、台風が勢力を保ったまま北上しやすい条件でもある。今週の3か月予報を、単なる気温の話として読み流さないでください。

スクールコンパスのマスコット ハナちゃん(オオルリ)
🌸 ハナちゃんの社説
原因が違うのに結果が同じなら、何を見て備えるのか

やあ。スクールコンパスのマスコット、ハナちゃんだ。

最初に1つ。石川県いしかわけん富山県とやまけんで、いま強い雨が降っている。その地域で読んでいる人は、まず気象庁と自治体の情報、そして近くの大人の指示を確認してほしい。ぼくの話はあとでいい。

さて。今週いちばん考えたのは、「原因が違うのに、結果が同じ」という事実だ。

千葉の契機は上空の寒気だった。北陸の契機は停滞前線だった。天気図の形も、季節の位置づけも違う。それなのに、起きたことはどちらも線状降水帯で、どちらもレベル5だった。

これは、けっこう厄介な話だと思う。「この前とは状況が違うから、今回は大丈夫だろう」という推論が使えないということだからだ。ぼくたちは、経験から一般化して未来を予測する。その方法が効かない場面がある、ということになる。

でも、同じ事実を裏返すと、こうも言える。結果が同じなら、備え方も同じでいい。線状降水帯という言葉を聞いたら予定を見直す。家の中で最も安全な場所を先に決めておく。避難はレベル4までに終える。契機が何であれ、やることは変わらない

つまり、こういうことだ。原因を追いかけると備えは複雑になり、結果を見据えると備えは単純になる。防災が「何が起きたか」ではなく「何が起きうるか」で語られるのは、たぶんこの理由による。

もう1つ。今週の写真判定の話も、実は同じ形をしている。撮影のルールを1つ変えるだけで、これまで見えなかった順序が見えた。雨のほうは「違うものが同じ結果になる」、写真のほうは「同じものが違って見える」。どちらも、見かけと構造は別だという話だ。

最後にもう一度。石川いしかわ富山とやまのみんな。無事でいてください。来週も、ここで待っている。── ハナちゃん/スクールコンパス編集部

💭 今週の「どっち派?」

天気予報を2週間先まで延ばすこと。あなたは賛成ですか、それとも慎重ですか。
賛成の論拠は「備えを始める時間が増える」。慎重の論拠は「外れる予報が増え、情報への信頼が下がる」。どちらにも一理あります。おうちの人と意見が分かれたら、あなたの勝ちです。来週号で、分布と論点の整理を返します。

✒️
✒️ 編集長から
進行中の災害を、数字なしでどう扱うか

今週号の最大の判断は、石川県・富山県の大雨の扱いでした。

本号を制作している8月27日の時点で、事態は継続しています。そこで被害の描写と数値を一切扱わない方針をとりました。

理由は2つです。1つは、進行中の事象について確定的な数値を出せば、後日の訂正が避けられないこと。速報性と正確性はしばしば両立せず、本紙は週刊である以上、後者を優先すべきだと考えました。もう1つは、被災地の児童が本紙を読む蓋然性が高いことです。自分の地域の被害を数値として読まされる体験を、こちらから提供する理由がありません。

そのかわり、紙面は構造の理解と行動の指針に充てました。停滞前線から線状降水帯に至る過程、警戒レベルの制度設計、1時間100ミリという数字が排水能力に対して何を意味するか。恐怖は行動に接続しません。理解が1つ増えるごとに、恐怖は1つ減ります。この方針は千葉の号から一貫しています。

もう1点。今週から漢字コーナーの各字を、漢字1,026字のページへ直接接続しました。5・6年生版では、入試の記述で「読めるが書けない」語が失点に直結するという実務的な理由からの改修です。時事語は、意味・文脈・表記の3点を同時に固めるのが最短です。── スクールコンパス編集部 編集長

📝 中学受験 入試予想問題(記述7問)
1 2026年8月の千葉県と石川・富山県の大雨は、契機が異なっていました。それにもかかわらず同様の結果に至った理由を、「線状降水帯」の語を用いて説明しなさい。
解答例:線状降水帯は特定の気圧配置に固有の現象ではなく、同一地点で積乱雲が連続して発生し線状に組織化されるという条件が満たされれば生じる。その条件をつくる契機には、上空への寒気流入による大気の不安定化や、停滞前線への暖湿気流の流入など複数の経路があるため、初期条件が異なっても同様の結果に至った。
2 警戒レベル5「緊急安全確保」は、避難を開始するための情報ではありません。その理由を説明しなさい。
解答例:レベル5はすでに災害が発生しているか発生の可能性が極めて高い段階で発表されるため、指定緊急避難場所への移動自体が危険を伴う。したがって、その場でとりうる最善の行動(上階への移動など)を求める情報であり、避難は前段階のレベル4「避難指示」までに完了していることが制度上の前提となっている。
3 1時間に100ミリの雨が都市部で大きな被害をもたらす理由を、排水能力に触れて説明しなさい。
解答例:降水量100ミリは、流出も浸透もしない場合に深さ100ミリの水がたまる量を指す。日本の多くの都市の下水道は1時間あたり50ミリ前後の降雨を想定して設計されているため、100ミリの雨は想定の約2倍にあたり、排水しきれない雨水が地表にあふれる内水氾濫を引き起こす。
4 気象庁が天気予報の期間を2週間先まで延長する方針を示した目的と、それに伴う課題を述べなさい。
解答例:目的は、防災や産業活動において備えを始めるまでの時間を長く確保することにある。大雪時の重機手配や酷暑期の救急体制の準備などに活用できる。一方、予報期間を延ばすほど的中率は低下するため、不確実性を含んだ情報をどう伝え、利用者の信頼を保つかが課題となる。
5 人工衛星のデータでキャベツの出荷量を予測する取り組みが、フードロス削減につながる理由を説明しなさい。
解答例:天候により供給が過剰になると価格が下落し、売れ残った分が廃棄される。従来、広告や販促は生産・供給の状況と連動していなかった。衛星データで出荷量を事前に予測し、供給が増える時期に合わせて販促を強めれば需要を創出でき、需給のずれによって生じる廃棄を減らすことができる。
6 合成開口レーダー(SAR)を搭載した衛星が、災害時に有効である理由を説明しなさい。
解答例:光学観測は可視光を用いるため、雲に覆われると地表を観測できず、夜間の観測も困難である。SARは電波を照射して反射を捉える方式であり、電波は雲を透過するため天候や昼夜に左右されない。悪天候下で発生することの多い風水害において、被災状況を継続的に把握できる点で有効である。
7 災害の被害を考えるうえで「災害関連死」という概念が重要とされる理由を説明しなさい。
解答例:災害の被害は、揺れや浸水などの直接的な原因によるものだけではない。避難生活の負担や環境の変化、持病の悪化などによって発生する死を災害関連死といい、2016年の熊本地震では犠牲者の多くがこれに該当した。被害は発災後の生活の質によっても左右されるため、避難所の環境改善や心のケアが被害を減らす実務として重要になる。
⚡ 一問一答(15問)
1 8月27日、レベル5大雨特別警報が発表された2つの県は。
こたえ:石川県と富山県
2 警戒レベル5に相当する避難情報の名称は。
こたえ:緊急安全確保
3 2021年に廃止され、避難指示に一本化された情報は。
こたえ:避難勧告
4 勢力がつり合ってほとんど移動しない前線を何というか。
こたえ:停滞前線
5 市街地の雨水が排水しきれずにあふれる現象を何というか。
こたえ:内水氾濫
6 第108回全国高等学校野球選手権大会の優勝校は。
こたえ:智辯和歌山(和歌山県)
7 甲子園で北海道と東京都が2代表となる、それぞれの根拠は。
こたえ:北海道は面積の広さ、東京都は加盟校数の多さ
8 日本でアジア競技大会が開かれた3都市と年は。
こたえ:1958年東京、1994年広島、2026年愛知・名古屋
9 聖火を2つに分けることを何というか。
こたえ:分火
10 台風の「強さ」を決める指標は。
こたえ:中心付近の最大風速(「大きさ」は強風域の半径)
11 初期値をわずかに変えた計算を多数行い、予報の確からしさを示す手法は。
こたえ:アンサンブル予報
12 太平洋赤道域の東部から中部で海面水温が平年より高くなる現象は。
こたえ:エルニーニョ現象
13 嬬恋村のキャベツのように出荷時期を遅らせる栽培方法は。
こたえ:抑制栽培
14 陸上競技で着順判定に用いる、時計を内蔵した特殊なカメラは。
こたえ:スリットカメラ
15 防災の日の由来となった1923年9月1日の災害は。
こたえ:関東大震災
🏯 歴史たんけん
🏯
北庄城きたのしょうじょう ── 絵図が現存しない城を、どう推定するか
大河ドラマ「豊臣兄弟とよとみきょうだい!」第33回「北庄城きたのしょうじょうの別れ」 8月30日(日)午後8時 NHK総合

先週扱ったしずたけの戦いは8月23日に放送されました。次回8月30日の舞台は柴田勝家しばたかついえの居城北庄城きたのしょうじょうです。

① 所在地は現在の福井県福井市

城跡は福井駅ふくいえきから徒歩圏にあります。越前国足羽郡北ノ庄という地名にちなむ城名です。先週「勝家は雪解けを待たざるをえなかった」と記しましたが、その雪国とはここのことです。福井県ふくいけん日本海側の気候に属し、冬季に大量の降雪があります。地形と気候が、軍事行動の可能な時期そのものを規定していたわけです。

🗾 柴田しばた神社(福井県ふくいけん福井市ふくいし北庄城きたのしょうじょう址に鎮座)

北庄城の跡に建つ福井市の柴田神社のようす
📷 北庄城きたのしょうじょう址に建つ柴田しばた神社(福井県ふくいけん福井市ふくいし/写真:Google マップ)
② 記録上、天守は9層 ── 安土城を上回る規模

福井市ふくいしの調査によると、北庄城きたのしょうじょうは天正3年(1575年)に築城が始まりました。残された記録には天守が9層であったと記されており、織田信長おだのぶなが安土城あづちじょう天守(7層とされる)を上回る規模だったことになります。日本最大級の城でした。

③ ここからが本題 ── 絵図がないものを、どう推定するか

北庄城の絵図は現存しません。にもかかわらず「9層」と語られるのはなぜか。根拠は文字の史料、すなわち宣教師ルイス・フロイスの書簡や、秀吉の書状などです。

ここで史料批判の問題が生じます。書簡の書き手は何を見て、誰に向けて、どんな意図で書いたのか。宣教師は本国への報告として書き、規模の大きさを強調する動機がありえます。「記録に残っている」ことと「事実である」ことは同じではありません

歴史学は、この差を埋めるために複数の独立した史料の照合発掘調査という物的証拠を用います。福井市も平成5年度から6回にわたり発掘調査を実施しました。文字と物、両方から迫るのが手法です。

④ 三姉妹と、次回登場する茶人

この城で勝家かついえとおいちは最期を迎えます。一方三姉妹(茶々ちゃちゃはつごう)は城を出て、いずれも後の政治史に深く関わることになります
第33回では秀長ひでながが一人の茶人と出会います。千宗易せんのそうえき、のちの千利休せんのりきゅうです。茶の湯は、この時期に政治的な意味を帯びます。名物の茶器が領地に匹敵する価値を持ち、茶会が交渉と序列の場になった。文化が権力の装置として機能した例として、記述でも使えます。

💭 考えてみよう

今週の紙面には、史料批判と同じ構造の話がもう1つあります。「記録に残っている9層」と「観測史上最多を更新」。どちらも記録に基づく主張ですが、確からしさの性質が違います。その違いは何に由来するかを説明してみてください。観測は手続きが標準化され、再現可能である一方、書簡は一回限りの証言である ── ここまで書ければ、史料問題は怖くなくなります。

出典:福井市の公開情報、NHKの番組案内

✏️ 今週の時事語を、書ける漢字に変える

滞・帯・警・確・保・災・判・測・衛・供・統・精。記述では「読めるが書けない」語が失点に直結します。意味・文脈・表記を同時に固めるのが最短です。

📖 5年生の漢字193字 → 📖 6年生の漢字191字 → 📚 漢字1,026字の一覧 → 🖨️ 5年生の漢字プリント → 🖨️ 6年生の漢字プリント → 🔬 漢字ラボ →

📚 今週の語を、用語解説で確認する

🌧️ 線状降水帯 → 🚨 特別警報 → 📢 避難の情報 → 🗺️ ハザードマップ → 🛰️ 人工衛星 → 📚 時事問題まとめ → 🛡️ 防災ガイド → 🔥 アジア大会2026 →

❓ まるわかりQ&A(この号について)

Q. 小学生しんぶん5・6年生版は無料ですか。
A. はい、無料です。スクールコンパス編集部が毎週金曜に発行し、中学受験の時事問題に対応した内容で構成しています。各ニュースに記述のヒント、巻末に入試予想問題(記述7問・一問一答15問)を掲載しています。
Q. 石川県と富山県の大雨は、どのような状況ですか。
A. 2026年8月27日朝、北陸から東北付近に停滞した前線に暖かく湿った空気が流入し、富山県西部と石川県加賀・能登で線状降水帯が相次いで発生しました。気象庁は同日午前6時20分、石川県羽咋市・志賀町・宝達志水町・中能登町と富山県氷見市にレベル5大雨特別警報を発表し、何らかの災害がすでに発生している可能性が極めて高いとして直ちに身の安全を確保するよう呼びかけました。午前7時20分までの12時間降水量は氷見市と羽咋市で300ミリを超え、宝達志水町で200ミリを超え、いずれも観測史上最多を更新しました。総務省消防庁によると5市町の約18万人に緊急安全確保、10市町の約17万3千人に避難指示が出されました。2026年5月の運用見直し後のレベル5は、8月13日から14日の千葉県に続き2週間で2度目です。本号の制作時点で状況は継続しており、被災地の児童が読むことを前提に被害の描写と数値は扱っていません。最新の状況は気象庁と各自治体の発表をご確認ください。
Q. 千葉県のときと契機が異なるのに、なぜ同じ結果になったのですか。
A. 線状降水帯は特定の気圧配置に固有の現象ではなく、同一地点で積乱雲が連続して発生し線状に組織化されるという条件が満たされれば生じます。その条件をつくる契機には、上空への寒気流入による大気の不安定化や、停滞前線への暖湿気流の流入など複数の経路があります。したがって初期条件が異なっても同様の結果に至りえます。実務的な含意として、天気図の類似・非類似だけを根拠に安全を判断することはできません。
Q. 緊急安全確保と避難指示の違いは何ですか。
A. 避難指示は警戒レベル4で、対象者全員が危険な場所から避難する段階です。緊急安全確保は警戒レベル5で、すでに災害が発生しているか発生の可能性が極めて高く、指定緊急避難場所への移動自体が危険な場合に発令されます。上階への垂直避難など、その場でとりうる最善の行動を求める情報であり、避難のための情報ではありません。避難はレベル4までに完了しているのが制度上の前提です。なお2021年の災害対策基本法改正で避難勧告は廃止され、避難指示に一本化されました。
Q. 天気予報の期間が延びると、精度は下がりませんか。
A. 予報期間が長くなるほど的中率が下がるのは事実です。大気には初期値のわずかな差が時間とともに拡大する性質があるためです。そこで用いられるのがアンサンブル予報で、初期値をわずかに変えた計算を多数実行し、結果のばらつきから確からしさを確率として示します。2週間先の予報とは、断定ではなく起こりやすさの幅を示すものです。不確実性を含んでいても、備えを始める判断には十分に役立ちます。
Q. 判定写真の横軸が時間である、とはどういう意味ですか。
A. 日本陸上競技連盟によると、着順と記録の判定には、選手がフィニッシュラインを通過する瞬間だけを撮影できる時計内蔵のスリットカメラが用いられます。通常のカメラが広い空間を1時点だけ記録するのに対し、スリットカメラはフィニッシュライン上の細い帯という1つの空間を連続的に記録し続けます。得られた細い画像を時系列に並べるため、完成した画像の横軸は空間ではなく時間になります。したがって画像内で左に写る選手ほど先にラインへ到達したことになります。またフィニッシュは選手の胴体(トルソー)が幅50ミリのフィニッシュラインのスタート側の端の垂直面に到達した時点と定義され、頭・首・腕・脚・手・足は含まれません。

🐦 ハナちゃんから、石川・富山・熊本・千葉のみなさんへ

石川と富山のみなさんへ。いま強い雨が降っています。まず気象庁と自治体の情報、そして近くの大人の指示を確認してください。この新聞は逃げません。落ち着いてから読んでもらえれば十分です。

こわいと思った気持ちを、がまんしなくていい。5・6年生になると「自分がしっかりしないと」と思う人がいます。その責任感はりっぱですが、こわがらないことと強いことは別です。口に出していい。

それから。能登のとのほうでは、これまでにも大きな出来事がありました。「またか」と思った人がいると思います。その気持ちも、だれかに言っていい。ぼくはそう思っています。

熊本のみなさんへ。今週、八代市で残っていた断水が解消しました。宇城市では教職員が心のケアの研修を受けています。むりに元気なふりをしなくていいんです。

千葉のみなさんへ。報道の量は減っても、復旧は続いています。報道量と被害量は比例しません。ぼくたちは続きを書きます。来週も、またここで会いましょう。

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