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小学生しんぶん|スクールコンパス編集部|最終更新: 2026年8月3日
人工衛星とは? なぜ落ちてこないのか
人工衛星とは、地球のまわりを回るように、人がうちあげた機械です。
止まってうかんでいるのではなく、ものすごい速さで回り続けています。落ちてはいるのですが、横に速く進むので地面にとどきません。
このページが答えること- 人工衛星とは何か、なぜ落ちてこないのか
- 静止軌道と低い軌道のちがい
- 人工衛星のおもなはたらき4種類
- いまいる場所が分かるしくみ
別のページが答えること
- 衛星をうちあげるロケット → 再使用ロケットのページ
- 人工知能そのもの → 人工知能(AI)のページ
- 衛星に使われる部品 → 半導体のページ
🛰 人工衛星とは
人工衛星とは、地球のまわりを回るように、人がうちあげた機械のことです。
月は地球のまわりを回っていますが、あれは自然の衛星。
人が作ってうちあげたものだから人工衛星といいます。
人工衛星は、実は落ち続けています。けれども横向きにとても速く進んでいるので、落ちたぶんだけ地球の表面が丸くにげていき、いつまでも地面に届きません。ボールを強く投げるほど遠くへ落ちますが、うんと強く投げれば地球を一周してもどってきます。それが衛星の状態です。
ここが、いちばん不思議に思われるところです。
空にうかんでいるように見えますが、止まっているわけではありません。
ものすごい速さで、地球のまわりを回り続けています。
📏 高さで役わりが決まる
静止軌道は赤道の真上、高さ約3万6千キロメートルにあります。この高さでは1周するのにちょうど24時間かかり、地球が1回まわる時間と同じになります。だから地上から見ると、いつも同じ場所に止まって見えます。気象衛星や放送の衛星がここにいるのは、アンテナを動かさなくてよいからです。低い軌道の衛星は90分ほどで1周し、地表を近くからくわしく見られます。
高いところにいれば、広い範囲をいちどに見られます。かわりに、細かいものは見えません。
低いところにいれば、細かく見えます。かわりに、見える範囲はせまくなります。
何をしたいかで、どの高さに置くかが決まります。
🔭 何をしているのか
人工衛星のはたらきは、大きく分けると「見る」「つなぐ」「教える」の3つです。雲や地表を見るのが気象衛星と地球観測衛星、電波を中つぎしてつなぐのが通信・放送衛星、いまいる場所を教えるのが測位衛星です。
毎日のテレビの天気予報で、雲が動く映像を見ますね。
あれは気象衛星が上からうつした写真をつないだものです。
台風の目が丸く見えるのも、上から見ているからです。
📍 場所が分かるしくみ
測位衛星は、いつも「いま何時か」という信号を出しています。その信号がとどくまでの時間から、その衛星までのきょりが分かります。3つ以上の衛星までのきょりが分かると、自分のいる場所が1つに決まります。スマートフォンの地図や車のナビは、このしくみで動いています。
地図アプリの青い点は、魔法で出ているわけではありません。
空の上にある何機もの衛星と、信号のやりとりをした結果です。
🌏 なぜニュースに出るのか
人工衛星は、いまや天気予報にも、地図にも、テレビにも、
災害のときの被害の把握にも使われています。
つまり衛星が止まると、こまることがたくさんあるということです。
だから、どの国がどんな衛星を持っているか、
うちあげがうまくいったかどうかが、ニュースになります。
うちあげるためのロケットについては
再使用ロケットのページで
説明しています。
✅ りかいチェッククイズ
Q1. 人工衛星が落ちてこないのはなぜですか。
落ちてはいますが、横向きにとても速く進んでいるからです。落ちるぶんだけ地球の表面が丸くにげていくので、いつまでも地面にとどきません。
Q2. 静止軌道はどこにあり、どのくらいの高さですか。
赤道の真上で、高さは約3万6千キロメートルです。
Q3. 静止衛星が地上から止まって見えるのはなぜですか。
1周するのにちょうど24時間かかり、地球が1回まわる時間と同じだからです。そのため地上から見ると、いつも同じ場所にあるように見えます。
Q4. 人工衛星のはたらきを、大きく3つに分けて答えなさい。
「見る」「つなぐ」「教える」です。見るのが気象衛星と地球観測衛星、つなぐのが通信・放送衛星、教えるのが測位衛星です。
Q5. スマートフォンの地図が、いまいる場所を示せるのはなぜですか。
測位衛星が出している信号がとどくまでの時間から、衛星までのきょりが分かるからです。3つ以上の衛星までのきょりが分かると、場所が1つに決まります。
✍️ 記述ミニ道場
Q. 気象衛星は、低い軌道ではなく静止軌道に置かれています。
それはなぜですか。40字程度で書きなさい。
手順1 静止軌道の性質を書く いつも同じ場所の上にいられる。
手順2 天気を見るのに何が必要かを書く 同じ地域を続けて見たい。
手順3 結論を書く だから静止軌道が向いている。
解答例 同じ地域の上に留まり続けられるため、雲の動きを時間を追って
連続して観測できるから。(41字)
採点のポイント 「同じ場所を続けて見られる」ことが
書けているかどうかです。「高いところから広く見えるから」だけでも一部は取れますが、
天気予報で必要なのは時間の変化なので、そこにふれると点が伸びます。
👨👩👧 おうちで話すヒント
「なぜ落ちてこないの?」は、子どもが必ず聞く質問です。
答えは「落ちているよ」。ここで驚かせてから説明すると、よく残ります。
ボールを投げる話でつないでください。
軽く投げれば足元に、強く投げれば遠くに落ちる。
うんと強ければ、地球のまわりを一周してもどってくる。
その状態が衛星です。庭や公園で実際に投げながら話せると、なお良いです。
天気予報の雲の映像も、車のナビも、衛星のおかげだと伝えると、
宇宙が急に身近になります。中学入試では静止衛星の性質、
とくに「なぜ止まって見えるのか」が問われます。
24時間で1周するから、と言えれば十分です。
🃏 一問一答カード(印刷できます)
Q. 人工衛星とは
A. 地球のまわりを回るように人がうちあげた機械。
Q. 自然の衛星の例
A. 月。
Q. なぜ落ちてこないのか
A. 落ちてはいるが、横に速く進むので地面にとどかないから。
Q. 静止軌道の場所
A. 赤道の真上。
Q. 静止軌道の高さ
A. 約3万6千キロメートル。
Q. 静止衛星が1周する時間
A. 24時間。地球の自転と同じ。
Q. 静止衛星が止まって見える理由
A. 地球が1回まわる時間と、1周する時間が同じだから。
Q. 低い軌道の高さと周期
A. 高さ数百キロメートル、約90分で1周。
Q. 低い軌道の長所
A. 地表を近くからくわしく観測できる。
Q. 人工衛星の3つのはたらき
A. 見る・つなぐ・教える。
Q. 気象衛星の仕事
A. 雲のようすをうつし、天気予報に使われる。
Q. 地球観測衛星の仕事
A. 地面や海のようす、災害の被害範囲などを調べる。
Q. 通信・放送衛星の仕事
A. 電波を中つぎしてつなぐ。
Q. 測位衛星の仕事
A. いまいる場所を教える。
Q. 位置が決まるのに必要な衛星の数
A. 3つ以上。
❓ よくあるしつもん
Q. 人工衛星は、どのくらいの速さで回っているのですか。
A. 軌道の高さによってちがいます。低い軌道では約90分で地球を1周し、静止軌道では24時間で1周します。低いほど速く回らないと落ちてしまいます。
Q. いつか落ちてくることはありますか。
A. 低い軌道では、わずかに残る空気の抵抗で少しずつ速さが落ち、最後は大気に入って燃えつきることがあります。そのため、位置を保つための調整が必要になります。
Q. 静止衛星は、なぜ赤道の真上でないといけないのですか。
A. 赤道からずれた軌道だと、地上から見て南北に動いて見えてしまうからです。いつも同じ場所に見えるためには、赤道の真上を回る必要があります。
Q. 天気予報の雲の映像は、どうやって作られているのですか。
A. 気象衛星が上からうつした画像を、時間の順につないで動画にしています。同じ場所を続けて見られる静止軌道だからこそできることです。
Q. 中学受験では人工衛星のどこが出ますか。
A. 静止衛星の性質、とくに「なぜ止まって見えるのか」が定番です。あわせて気象衛星と天気予報のつながり、測位衛星と地図アプリのつながりが問われます。
出典と確認日
このページは特定の統計を引用していません。衛星が周回する理由、静止軌道の高さと周期、軌道の高さによる用途のちがい、測位のしくみは、小学校理科・中学校理科および気象庁・宇宙関係機関が公表する一般的な解説にもとづいて、スクールコンパス編集部が書き下ろしたものです。運用されている衛星の機数や個別の打ち上げは変わるため、本ページでは扱っていません。図は原理を示すためのもので、実際の大きさや距離の比を表したものではありません。確認日 2026年8月3日。
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