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子どもが嘘をつく(小学生)・宿題をやったと嘘をつく
🗓️ 最終更新 2026年10月29日|次の見直し 2027年1月|作成・見直し:スクールコンパス編集部(根拠は研究論文と国の資料)|見直しの決め方
💬 うそをつかれると、悲しいし、信じていいのか分からなくなりますよね…。
よくある場面:「宿題やった?」「やったよ」。ランドセルを開けると、真っ白のプリントが出てくる。
うそは、しかられるのがこわいときに出やすくなります
今夜できること1つ うそだと分かっても問いつめず、「本当のことを言ってくれたら、うれしいな」と伝える
📌 明日のための1行カード もし「なんでうそつくの!」と言いそうになったら、「本当のことを言ってくれたら、うれしいな」と言う
なぜ、そうなるの?
小学生のうそは、悪い子だからではなく、しかられたくない・がっかりさせたくない気持ちから出ることがほとんどです。うそを強くしかると、次は見つからないうそを考えるようになります。本当のことを言ったときに「言ってくれてよかった」が返ってくると、本当のことを言いやすくなります。4〜8歳の子ども372人の実験でも、しかると脅すより、「本当のことを言ってくれたらうれしい」と伝えたほうが、うそが減りました。
今夜の手順
- うそだと分かっても問いつめず、「本当のことを言ってくれたら、うれしいな」と伝える
理由:しかると脅すより、本当のことを言う理由を伝えるほうが、子どもは本当のことを言いやすいと分かっています。 - 本当のことを言えたら、まず「言ってくれてありがとう」と言う
理由:言ってよかったという経験が、次の本当のことにつながるからです。 - しかるのは、うそではなく、したこと(約束を守らなかったなど)について短く1つだけ
理由:うそとしたことを両方しかると、次はもっと隠そうとしやすいからです。
そのまま言える言いかえ
- 「なんでうそつくの!」→ 「本当のことを言ってくれたら、うれしいな」
責める言葉より、言ってほしい気持ちを伝えるほうが、本当のことが出やすくなります。 - 「またうそでしょ」→ 「そうなんだ。もう一回、ゆっくり教えて」
決めつけると、本当のことを言っても信じてもらえないと感じます。 - 「正直に言わないと怒るよ」→ 「言ってくれたら、大きな声は出さないよ」
しかると脅すと、かえってうそが続きやすくなります。
今夜はしなくていいこと
うそをついたことを、何度も持ち出すこと
理由:くり返し言われると、子どもは「どうせ信じてもらえない」と感じ、本当のことを言わなくなりやすいからです。
お子さんに聞いてみる
「うそをついたとき、どんな気持ちだった?」
- 「しかられるのがこわかった」と答えたら:「こわかったんだね。本当のことを言っても、大きな声は出さないよ」と約束してください。
- 「がっかりさせたくなかった」と答えたら:「がっかりなんてしないよ。言ってくれるほうがうれしい」と伝えてください。
- 「なんとなく」と答えたら:なんとなくなら、うそのことより、何が起きたかを一緒に確かめるだけで十分です。
- 「わからない」と答えたら:分からないと答えたら、今日はそれ以上聞かずに、落ち着いた時間にもう一度話してみてください。
2週間後に見ること
2週間後、子どもが自分から「実は…」と言ってきた日が1日でもあれば、変わり始めています。
学年で変わること
- 低学年(1〜3年生) 低学年のうそは、願いと本当の区別がまだついていないこともあります。しかるより、本当はどうだったかを一緒に確かめます。
- 高学年(4〜6年生) 高学年のうそは、自分を守りたい気持ちが強いときに出ます。見つけても人前ではなく、2人のときに話します。
わが家の場合は?(3つの問いで答えが変わる)
ステップ2 わが家の場合は?(3問で答えが変わる「うそをつく」チェック)
「子どもがうそをつく」は、家庭によってきっかけも強さもちがいます。3つの問いに答えると、わが家の場合の見立てと今夜の1つが変わります。
- 何年生ですか?(1・2年生/3・4年生/5・6年生)
- いちばん近いのは?(しかられないためのうそ/見栄をはるうそ(話を大きくする)/やったことをやっていないと言う)
- うそが分かったとき、親は?(強くしかる/問いつめる/見逃す)
いちばん近いタイプの答え(タイプごとに、今夜の1つが変わります)
しかられないためのうそのタイプ
うそは、しかられるのがこわいときに出やすくなります。米国の研究では、罰が厳しい環境の子ほどうそが上手になる一方、「本当のことを言ってくれるとうれしい」と伝えると、正直に話す子がふえました。
今夜の1つ 本当のことを言ったときは、内容の前に「本当のことを言ってくれてありがとう」と伝える
「うそをついたらもっと怒るよ」→ 「本当のことを言ってくれて、うれしいよ」
2週間後 2週間後、自分から失敗を話してくる日があれば、正直に話せる安心が育っています。
根拠:Talwar・Lee 2011(罰の厳しさとうそ)、Talwar ほか 2015(正直をほめる言葉の効果)
見栄をはるうそのタイプ
話を大きくするのは、認めてもらいたい気持ちの表れのことが多いものです。うそを責めるより、本当にしたことを認めると、話を盛る必要が減ります。
今夜の1つ 大きくした話の中の「本当のところ」を見つけて、そこを認める
「またそんなこと言って」→ 「それ、すごくがんばったんだね」
2週間後 2週間後、話を盛る回数が減っていれば、認められている安心が届いています。
根拠:Harter の子どもの自己評価の研究、Brummelman ほか 2015(くわしくは自己肯定感のページ)
やったことをやっていないと言うタイプ
問いつめると、うそを重ねやすくなります。分かっていることは確認の形にせず、事実として伝え、どうするかを一緒に考えます。
今夜の1つ 「〇〇したよね」と事実として伝え、「どうしたらいいと思う?」と次のことを聞く
「本当のことを言いなさい!」→ 「コップ割れちゃったね。どう片付けようか」
2週間後 2週間後、自分から「ごめん、やっちゃった」と言える日があれば、正直に話せています。
根拠:Talwar・Lee 2011
もっとくわしく:すぐばれる嘘をつく、聞くとごまかす(嘘をつくとき)
「宿題やった」と言って、やっていない。こわしたのに「知らない」と言う。何度も続くと、嘘そのものより「この子を信じられなくなる自分」がつらくなります。
嘘をつけるようになるのは、相手の気持ちを想像する力や、自分の行動を抑える力が育ってきた印でもあると、子どもの嘘を研究してきた研究者たちは報告しています。だからといって放っておくのではなく、本当のことを言いやすい形を家で作ります。
なぜ嘘が増えるのか:西アフリカの同じ地域にある、罰の厳しい園とそうでない園の3・4歳の子84人を比べた研究では、罰の厳しい園の子のほうが嘘をつく割合が高く、嘘も上手でした(Talwar・Lee、2011年)。叱られる怖さが強いほど、嘘は「自分を守る方法」になります。別の実験では、罰を予告するより、「本当のことを言ってくれたらうれしい」と伝えたほうが、正直に話した子が多くなりました(Talwarほか、2015年)。
今夜やること(1つ):嘘に気づいたら、問いつめる前に「本当のことを言ってくれたら、うれしい。怒らないで聞くね」と先に言います。正直に話せたら、まず話せたことを認め、そのあとで、したこと(宿題をしていない、など)をどうするかを一緒に決めます。
出典:Talwar & Lee (2011) A Punitive Environment Fosters Children's Dishonesty: A Natural Experiment. Child Development 82(6)。Talwar ほか (2015) The Effects of Punishment and Appeals for Honesty on Children's Truth-telling Behavior. Journal of Experimental Child Psychology(PubMed 25447716)。
もとにした研究
研究と根拠をひらく
根拠:カナダ・マギル大学のタルワールらの研究(2015年)
研究でわかっていること 4〜8歳の子ども372人の実験で、「本当のことを言ったらうれしい」「本当のことを言うのが正しい」と伝えると、うそが減りました。しかると脅された子どもは、正しさを伝えてもうそが減りませんでした。
実験(Talwar, V., Arruda, C., & Yachison, S., 2015)
考えてみてほしい問い 子どもが本当のことを言ったとき、これまでどんな言葉を返していましたか?
わが家の事情で、もう少し相談したいとき
「子どもが嘘をつく(小学生)・宿題をやったと嘘をつく」の相談は、学年や、いつ・どこで起きるかを書き足すと、答えがわが家に合ってきます。💬 子育て相談室で、わが家の場合を続ける(名前・メール不要)→
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💬 うそをつかれると、悲しいし、信じていいのか分からなくなりますよね。
小学生のうそは、悪い子だからではなく、しかられたくない・がっかりさせたくない気持ちから出ることがほとんどです。うそを強くしかると、次は見つからないうそを考えるようになることが、研究で分かっています。うそだと分かっているときは問いつめず、「プリント、まだ白いね。一緒にやろうか」と事実だけを言い、本当のことを言えたときに「言ってくれてよかった」と返すと、本当のことを言いやすくなります。
✅ 今日の一歩:うそだと分かっても問いつめず、「本当のことを言ってくれたら、うれしいな」とだけ伝える。
📌 前もって決めておく1行:もし子どもが自分から本当のことを言えたら、中身を叱る前に「言ってくれてありがとう」と先に伝える。
⛔ 今日はしなくていいこと:うそをついたことを、何度も持ち出すこと。くり返し言われると「どうせ信じてもらえない」と感じ、本当のことを言わなくなりやすいからです。
根拠:カナダ・マギル大学のタルワールらの研究(2015年)