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子どもがすぐ手が出る・友だちやきょうだいをたたく(小学生)
🗓️ 最終更新 2026年10月29日|次の見直し 2027年1月|作成・見直し:スクールコンパス編集部(根拠は研究論文と国の資料)|見直しの決め方
💬 たたいたと聞くと、相手の家のことも考えて、胸がざわざわしますよね。
よくある場面:公園で、友だちにおもちゃを取られたとたんに手が出た。注意すると「だって〇〇が先に!」と泣きさけぶ。
手が出るのは、気持ちを言葉にする力が、まだ追いついていないからです
今夜できること1つ たたいた場面では、まず相手を守って離れ、落ち着いてから「何がいやだったの?」と1つだけ聞く
📌 明日のための1行カード もし「なんでたたくの!」と言いそうになったら、「たたくのはだめ。何がいやだったのか、あとで聞かせてね」と言う
なぜ、そうなるの?
かっとなると手が出るのは、気持ちを言葉で伝える力や、気持ちを落ち着かせる力が育っている途中だからです。3〜12歳の子どもと親を対象にした24の研究をまとめた分析では、子どもが決めた遊びに親がつきあう時間をつくり、できたことを具体的に言い、短く1つずつ指示する、といった親向けのプログラムで、子どもの困った行動が減っていました。たたいたあとに強く叱るだけより、たたく前の合図に気づき、かわりの方法を落ち着いている時に一緒に決めておくほうが、次の行動が変わりやすくなります。
今夜の手順
- たたいた場面では、まず相手を守り、子どもを静かな場所に移す
理由:その場で長く叱ると、気持ちがさらに高ぶるからです。 - 落ち着いてから、何がいやだったのかを聞き、「くやしかったんだね」と気持ちに名前をつける
理由:気持ちを言葉にできると、手が出にくくなるからです。 - 「手が出そうになったら、〇〇する」(その場を離れる・大人を呼ぶ・手をぎゅっと握る)を、落ち着いている時に一緒に決める
理由:前もって決めた行動は、かっとなった時にも出やすいからです。
そのまま言える言いかえ
- 「なんでたたくの!」→ 「たたくのはだめ。何がいやだったのか、あとで聞かせてね」
行動は止め、気持ちは聞く、を分けます。 - 「あやまりなさい!」→ 「落ち着いたら、どうするか一緒に考えよう」
無理にあやまらせても、次の行動は変わりにくいです。
今夜はしなくていいこと
たたき返したり、「同じ痛みを教える」としてたたいたりすること
理由:力で止められると、「いやなときは力を使えばいい」と学びやすいからです。
お子さんに聞いてみる
「手が出そうになるとき、どんな気持ち?」
- 「くやしい」と答えたら:くやしいなら、「くやしかったんだね」と名前をつけ、くやしいときにできることを1つ一緒に決めます(その場を離れる、など)。
- 「ばかにされた」と答えたら:ばかにされたと感じたなら、何を言われたかを最後まで聞きます。相手にも問題があるときは、先生に伝えて一緒に考えます。
- 「気づいたら出てる」と答えたら:気づいたら出ているなら、手が出る前の体のサイン(顔が熱い・手に力が入る)に一緒に気づく練習をします。
- 「言っても聞いてくれない」と答えたら:言っても聞いてくれないなら、「やめて」と言っても聞いてもらえないときに大人を呼ぶ、という方法を決めます。
2週間後に見ること
2週間後、手が出る前に「やめて」と言葉で言えた日があれば、合っています。
学年で変わること
- 低学年(1〜3年生) 低学年は、気持ちを言葉にする力がまだ育っている途中です。「くやしい」「いやだった」など、気持ちの言葉を親がたくさん代わりに言います。
- 高学年(4〜6年生) 高学年で手が出るのが続くときは、学校での人間関係やストレスが重なっていることがあります。担任の先生とも様子を伝え合います。
わが家の場合は?(3つの問いで答えが変わる)
ステップ2 わが家の場合は?(3問で答えが変わる「すぐ手が出る」チェック)
「子どもが友だちやきょうだいをたたく・すぐ手が出る」は、家庭によってきっかけも強さもちがいます。3つの問いに答えると、わが家の場合の見立てと今夜の1つが変わります。
- いちばん近いのは?(きょうだいをたたく/友だちをたたく・手が出る/親をたたく・物を投げる)
- どのくらい起きますか?(毎日のように/ときどき)
- お子さんは何年生ですか?(小学校に入る前/小学1〜3年生/小学4〜6年生)
いちばん近いタイプの答え(タイプごとに、今夜の1つが変わります)
きょうだいに手が出るタイプ
きょうだいの間では、取り合いや「ずるい」で手が出やすくなります。親が審判をするより、仲立ちをして2人で決めさせると、自分たちで解決できるようになります。
今夜の1つ たたいた子を責める前に、2人それぞれの「いやだったこと」を1つずつ聞く
「お兄ちゃんなんだから」→ 「2人とも、いやだったことを1つずつ教えて」
2週間後 2週間後、手が出る前に親を呼べた日があれば、合っています。
根拠:Smith・Ross 2007(きょうだいの仲立ち)
友だちに手が出るタイプ
友だちとの遊びの中で手が出るのは、言葉で言い返すのが間に合わないときが多いものです。言い方を家で練習しておくと、その場で使えます。
今夜の1つ 「やめて」「返して」を、家で1回だけ一緒に言ってみる
「もう遊ばせないよ」→ 「いやなときは『やめて』って言おうね。言えたらすごいよ」
2週間後 2週間後、言葉で言えた日を先生や子どもから聞けたら、合っています。
根拠:Thomas・Zimmer-Gembeck 2007
親に手が出る・物を投げるタイプ
親に向かうのは、いちばん安心できる相手だからこそ、気持ちが出やすいこともあります。親がけがをしない距離をとり、落ち着いてから話します。
今夜の1つ 手が出そうになったら、親のほうが静かにその場を離れ、「落ち着いたら話そう」と伝える
「親に向かって何するの!」→ 「今は離れるね。落ち着いたら話そう」
2週間後 2週間後、物を投げる前に部屋を離れられた日があれば、合っています。
根拠:Thomas・Zimmer-Gembeck 2007
もとにした研究
研究と根拠をひらく
根拠:トーマスとジマー=ゲンベックによる24の研究のまとめ(2007年、親子のプログラム)
研究でわかっていること 3〜12歳の子どもと親を対象にした24の研究をまとめたところ、親子相互交流療法(子どもが決めた遊びに親がついていく時間、具体的にほめる、短く1つずつ指示する)などの親向けプログラムで、子どもの行動の困りごとと親の困りごとがどちらも減っていました。
たくさんの研究のまとめ(Thomas, R., & Zimmer-Gembeck, M. J., 2007)
研究でわかっていること 気持ちを言葉にする(「くやしい」「こわい」と名前をつける)と、不安や怒りに反応する脳の部分の反応が弱まりました。気持ちに名前をつけることが、気持ちを落ち着かせる手がかりになると考えられています。
実験(Lieberman, M. D., Eisenberger, N. I., Crockett, M. J., Tom, S. M., Pfeifer, J. H., & Way, B. M., 2007)
考えてみてほしい問い 手が出るのは、どんな相手・どんな場面のときが多いですか?
わが家の事情で、もう少し相談したいとき
「子どもがすぐ手が出る・友だちやきょうだいをたたく(小学生)」の相談は、学年や、いつ・どこで起きるかを書き足すと、答えがわが家に合ってきます。💬 子育て相談室で、わが家の場合を続ける(名前・メール不要)→
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この悩みで、保護者から届いた相談と答え(2件)
子育て相談室に実際に届いた相談です。見出しを押すと、答えと今日の一歩が開きます。答えは相談室と同じものです。
お友だちをたたいたと聞いた。叱る前に、怒ったときの「かわりの言葉」を一緒に決める届いた相談:子どもが友だちをたたく・すぐ手が出る
💬 「お友だちをたたいた」と聞くと、相手の家のことも、わが子のことも心配になりますよね。
手が出るのは、くやしさや怒りを言葉にする力が、まだ追いついていないときに起きやすい行動です。その場では、まず手を止めて相手の安全を確かめ、落ち着いてから「何がいやだったの?」と聞きます。気持ちは受け止めつつ、「たたくのはだめ。いやなときは『やめて』と言う」と、かわりの行動を短く教えます。家では、怒ったときに言う言葉を一緒に決めて練習します。親がたたいて止めるのは逆効果で、たたかれた子ほど人をたたきやすくなることが分かっています。何度も続く、けがにつながるときは、先生と様子を共有し、小児科や地域の子育て相談に相談します。
✅ 今日の一歩:今夜、怒ったときに言う言葉(「やめて」「いやだ」)を1つ決めて、親子で言ってみる。
⛔ 今日はしなくていいこと:たたいたことを罰するために、親がたたくこと。たたくことを教えることになり、手が出る回数が増えやすいからです。
根拠:米国小児科学会「Effective Discipline to Raise Healthy Children」(2018年、体罰は攻撃的な行動を増やす)
きょうだいをたたく、いじわるする。叱る前に、間に入る一言と動き届いた相談:きょうだいをたたく・いじわるする
💬 止めても止めてもくり返すと、どちらの子にも気をつかって疲れますよね。
たたいたときは、その場で短く止めて、たたいた子とたたかれた子を少し離します。叱る言葉は短く、「たたくのはだめ。言葉で言おう」の1つだけにします。落ち着いてから、たたいた子の「いやだった気持ち」を言葉にしてあげると、次は言葉で言いやすくなります。たたかれた子には、まず「痛かったね」と声をかけます。
✅ 今日の一歩:たたきそうな場面(おもちゃの取り合いなど)を1つ決め、そのときに言う言葉を親子で練習する。
📌 前もって決めておく1行:もし手が出そうな場面になったら、「ストップ、手はおひざ」と言って、2人の間に入る。
⛔ 今日はしなくていいこと:どちらが悪いかを長く問いつめること。言い分のぶつけ合いになり、たたく原因の気持ちが置き去りになるからです。
根拠:米国小児科学会(HealthyChildren.org)のきょうだいげんかの解説