活断層とは? 小学生にもわかるやさしい解説
📖 活断層とは(まず結論)
地下の岩がずれた面を断層といい、そのうち今後もずれる可能性があるものを活断層といいます。プレートの動きで岩に力が加わり続け、こらえきれずにずれると、その振動が地震になります。日本列島には活断層が多数あり、これが日本で地震が多い理由のひとつです。
活断層とは、地下の岩がずれた面である断層のうち、今後もずれる可能性があるもののことです。地球の表面はプレートとよばれる岩の板におおわれていて、少しずつ動いています。その動きによって地下の岩には長い年月をかけて力が加わり続け、ひずみがたまります。岩がこらえきれなくなった瞬間にずれが生じ、その振動が波となって広がり、地面をゆらします。これが地震です。日本列島は複数のプレートの境目に近い場所にあるため、活断層が多数分布しています。
🪨 断層と活断層は、どこがちがう?
断層は、地下の岩がずれた面そのものを指すことばです。ずれた時期は問いません。大昔に一度ずれて、それきり動いていない断層もたくさんあります。
そのうち、比較的新しい時代にくり返しずれていて、これからもずれる可能性があると考えられるものを活断層とよびます。「活」は「活動している」という意味です。火山に「活火山」があるのと同じ考え方です。
ここで大切なのは、活断層は調査されて位置が公表されているということです。国の地震調査研究推進本部が長期評価を行い、地図として公開しています。分かっているからこそ、建物の耐震化や避難計画といった備えができるのです。
🗾 なぜ日本には活断層が多いのか
地球の表面は、プレートとよばれる何枚もの巨大な岩の板におおわれています。プレートは年に数センチメートルずつ動いていて、ぶつかったり、すれちがったり、もぐりこんだりしています。
日本列島は、複数のプレートが接する場所の近くにあります。そのため、日本の地下の岩には強い力が加わり続けています。この力によってひずみがたまり、限界をこえるとずれが生じる。だから日本には活断層が多く、地震も多いのです。
また、プレートの境目そのものでも地震が起こります。日本の地震は大きく分けて、陸のプレートの内部で起こる内陸型(活断層による地震)と、プレートの境目で起こる海溝型があります。内陸型は震源が浅いことが多く、規模のわりに強い揺れになりやすいという特徴があります。
📐 震源・震央・断層の関係を整理する
言葉が似ていて混乱しやすいので、点・面・地表で整理しておきましょう。
震源は、地下で岩がずれ始めた点です。震央は、その震源の真上にあたる地表の点です。そして断層は、ずれが生じた面です。大きな地震では、断層のずれは数十キロメートルにわたって広がることもあります。
「震源は点、断層は面、震央は地表」。この3語の関係は、中学受験の理科でも図で問われます。マグニチュードと震度のちがいとあわせて覚えると、地震のニュースがぐっと読みやすくなります。
📰 2026年のニュースでは
2026年7月28日16時27分ごろ、熊本県熊本地方を震源とする地震が発生し、熊本県宇城市と氷川町で震度7を観測しました。震源の深さは約10キロメートル、マグニチュードは7.1(気象庁の暫定値)と推定されています。震源が浅い内陸の地震でした。
気象庁は、およそ1週間は同じ程度の地震に注意するよう呼びかけました。大きな地震のあとは、①建物が一度の揺れで弱っているため次の揺れで被害が拡大しうる、②揺れで斜面の土がゆるみ、平時なら崩れない雨量でも土砂災害が起こりうる、という時間差のリスクが残ります。
ニュースを読むときは、「マグニチュード」と「震度」を区別することから始めましょう。マグニチュードは地震そのものの規模で1つの地震に1つ、震度は地点ごとの揺れの強さです。
🛡️ 「あるから備える」── いま家でできる5つ
活断層があると聞くと不安になるかもしれません。しかし、地震が起きること自体は止められなくても、けがや被害を減らすことはできます。そしてそのほとんどは、地震が起きる前にしかできないことです。
① 家具・テレビ・本棚を固定する ② 家の中で安全な場所を家族で決める ③ はぐれたときの集合場所を決めて紙に書く ④ 飲料水(1人1日3リットル×3日分が目安)と懐中電灯の場所を全員が知っておく ⑤ 災害用伝言ダイヤル171の使い方を練習する(毎月1日・15日などに体験利用ができます)
くわしい行動は こども防災ガイド にまとめてあります。地震・津波・火事・大雨のときの動き方を図で確認できます。
✅ 理解チェッククイズ ── タップで答えあわせ
Q1. 活断層とは、どのようなものですか?
断層は岩がずれた面そのもの。そのうち今後も活動する可能性があるものが活断層です。「活火山」と同じ考え方です。
Q2. 地下の岩がずれるのは、なぜですか?
プレートは年に数センチメートル動いています。その動きが長い年月をかけて岩にひずみをためます。
Q3. 日本に活断層が多いのは、なぜですか?
日本列島の位置そのものが理由です。だから地震が多く、同時に地震への備えの技術も発達してきました。
Q4. 「震源」と「断層」の関係として正しいのはどれですか?
震源は点、断層は面、震央は震源の真上の地表の点。この3語をセットで整理しておきましょう。
✍️ 記述ミニ道場 ── 中学受験の記述に挑戦
問 日本で地震が多く発生する理由を、「プレート」「活断層」の二語を必ず用いて、80字程度で説明しなさい。
書き方のステップ ①日本列島の位置 → ②岩に力が加わる → ③ひずみがたまってずれる → ④活断層が多数分布している
日本列島は複数のプレートが接する場所の近くにあり、その動きによって地下の岩に力が加わり続けている。そのため岩にひずみがたまってずれが生じやすく、今後もずれる可能性がある活断層が多数分布しているから。(96字)
採点のポイント □「プレートの動き」に触れている □「ひずみがたまる」または「力が加わり続ける」がある □「活断層が多い」で結んでいる □因果の順序が入れかわっていない
問2 活断層の位置が調査され公表されていることには、どのような意味があるか。「備え」の語を用いて説明しなさい。(60字程度)
どこで地震が起こりやすいかが分かることで、建物の耐震化や避難計画といった備えを、地震が起きる前に進めることができるという意味がある。(66字)
採点のポイント □「事前に」という時間の要素がある □具体的な備えの例を1つ以上挙げている □「危険だから住めない」という誤った方向に流れていない
👨👩👧 おうちで話すヒント
「活断層」という言葉は、お子さまにとって不安に結びつきやすい語です。だからこそ、「分かっているから備えられる」という向きで話すことをおすすめします。
おすすめの会話は3つです。「日本はどうして地震が多いんだと思う?」「地震が来たら、うちはどこに集まる?」「いま家の中でいちばん危ないのはどこかな?」。最後の問いは、実際に家の中を一緒に歩いて確かめると、それだけで防災点検になります。
不安は、行動に変わると小さくなります。1つでよいので、その場で実行できることを決めてください。
❓ よくある質問
Q. 活断層があると、その土地には住めないのですか?
A. そうではありません。日本には活断層が多数あり、それを避けて生活することは現実的ではありません。大切なのは、位置が分かっているからこそ建物の耐震化や避難計画といった備えができる、という点です。
Q. 活断層の場所はどこで調べられますか?
A. 国の地震調査研究推進本部が長期評価を公表しており、各自治体のハザードマップでも確認できます。あわせて土砂災害や洪水の危険度も見ておくと、地域の危険を立体的に把握できます。
Q. 地震はいつ起きるか予知できますか?
A. いつ・どこで・どのくらいの規模で起きるかを正確に予知することは、現在の科学ではできません。緊急地震速報も予知ではなく、速く伝わるP波を検知してから、遅く伝わるS波の到達前に知らせる仕組みです。
Q. 断層はいつも同じ間かくでずれるのですか?
A. いいえ。活断層が動く間かくは数千年から数万年と非常に長く、しかも一定ではありません。だから「前回から何年たったか」だけで次を予測することはできず、常に備えておく必要があります。