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小学生しんぶん|スクールコンパス編集部|最終更新: 2026年8月3日
貿易とは? 日本は何を売って、何を買っているのか
貿易とは、国と国のあいだで物を売り買いすることです。
日本から外国へ売ることを輸出、外国から日本へ買うことを輸入といいます。日本は、作ったものを売って、燃料と食べ物を買っている国です。
このページが答えること- 貿易とは何か、輸出と輸入のちがい
- 日本が売っているもの・買っているものの順位と金額
- 売る相手・買う相手の国と、その順位が入れかわる理由
- 貿易赤字・貿易黒字の意味と、その読み方
別のページが答えること
- 円安・円高そのもののしくみ → 為替のページ
- 関税のしくみ → 関税のページ
- 円を買ったり売ったりする国の動き → 為替介入のページ
🚢 貿易は「たがいに足りないものを回す」しくみ
どんな国も、ほしいものを全部は作れません。日本には工場と技術がありますが、
石油はほとんど出ません。石油が出る国には、日本のような自動車工場がないこともあります。
そこで、あるものを出して、ないものを入れる。これが貿易です。
「輸」は運ぶという意味です。日本から運び出すのが輸出、日本に運び入れるのが輸入。自分の国を真ん中に置いて、矢じるしの向きで覚えると迷いません。
気をつけるのは、輸出と輸入はどちらの国から見るかで入れかわることです。
日本の輸出は、買った国から見れば輸入です。同じ1つの取引を、両側から呼び分けているだけです。
💴 日本はどれくらい貿易をしているのか
2024年の1年間で、日本が外国に売った金額は107兆875億円、外国から買った金額は112兆7159億円でした。
どちらも100兆円をこえています。
2024年は、売った金額(107兆875億円)より買った金額(112兆7159億円)のほうが多い年でした。買うほうが多いことを貿易赤字、売るほうが多いことを貿易黒字といいます。赤字だから失敗、という意味ではありません。何を買ったのかで意味が変わります。
買うほうが5兆6284億円多いので、2024年は貿易赤字の年でした。
2025年(確々報値)は輸出110兆4004億円、輸入113兆3300億円で、差は2兆9296億円まで小さくなっています。
🚗 何を売っているのか
売っているものの1位は、自動車をふくむ輸送用機器です。
2024年に日本が外国へ売ったもの(財務省貿易統計・概況品別)。1位は自動車をふくむ輸送用機器で24兆4931億円。次が工場でつかう一般機械、その次が電気機器です。食べ物や燃料は、売るほうではとても少ないことがわかります。
自動車だけで17兆9095億円、台数にして580万台。そのうち乗用車が16兆1551億円で512万台です。
日本が売っているものは、
材料を買ってきて、日本で組み立てて、形を変えて出すものがほとんどです。
⛽ 何を買っているのか
買っているものの1位は燃料です。
2024年に日本が外国から買ったもの。1位は燃料で25兆5061億円。そのうち原油が10兆8708億円、液化天然ガスが6兆2332億円、石炭が4兆5331億円です。図3とならべると、日本が「作ったものを売って、燃料と食べ物を買う国」であることが一目でわかります。
原油・液化天然ガス・石炭の3つで21兆6372億円になります。
電気を作るにも、車を走らせるにも、工場を動かすにも燃料がいります。
日本の暮らしは、この輸入の上に乗っています。
輸入には、代わりがきかないものと、選んで買っているものの2種類があります。燃料や鉄鉱石は①、食べ物や衣類の多くは②です。この区別ができると、「輸入が止まったらどうなるか」を自分で考えられるようになります。
🌏 相手はどこの国か
アメリカへは売るほうが多く(21.3兆円対12.7兆円)、中国からは買うほうが多い(25.3兆円対18.9兆円)。同じ「貿易相手」でも、国ごとに向きの強さがちがいます。オーストラリアは燃料と鉄鉱石を買う相手なので、輸入だけが大きくなります。
売る相手の1位はアメリカ、買う相手の1位は中国です。
「日本の最大の貿易相手国は?」と聞かれたら、輸出か輸入かで答えが変わると言えると正確です。
輸出と輸入を足した合計では中国が最も大きくなります。
💱 円安・円高とのつながり
円安・円高は、輸出と輸入に反対向きにはたらきます。だから「円安になったから日本は得をした」とは言い切れません。日本は燃料を輸入に頼っているので、円安のときは輸入の金額もふくらみます。
くわしくは
為替介入のページ
でも説明しています。
📰 ニュースの読み方
貿易の数字は、財務省が全国の税関の記録を集めて発表しています。赤字か黒字かだけでなく、いつの数字で、何が動いたのかを確かめると、同じニュースからわかることが一気に増えます。
✅ りかいチェッククイズ
Q1. 日本から外国へ物を売ることを、何といいますか。
輸出(ゆしゅつ)です。「輸」は運ぶという意味で、日本から運び出すので輸出といいます。
Q2. 2024年、日本が外国から買った金額のうち、いちばん多かったのは何ですか。
燃料(鉱物性燃料)で25兆5061億円です。そのうち原油が10兆8708億円、液化天然ガスが6兆2332億円、石炭が4兆5331億円でした。
Q3. 日本が外国へ売っているもので、いちばん多いのは何ですか。
自動車をふくむ輸送用機器で24兆4931億円です。自動車だけでも17兆9095億円、580万台になります。
Q4. 「日本の最大の貿易相手国はどこですか」と聞かれたとき、そのままでは答えられないのはなぜですか。
輸出と輸入で相手がちがうからです。2024年、売った相手の1位はアメリカ(21兆2947億円)、買った相手の1位は中国(25兆3131億円)でした。どちらを聞かれているかを確かめる必要があります。
Q5. 貿易赤字とは、どんな状態のことですか。
買った金額が売った金額より多い状態です。2024年の日本は、輸入が輸出より5兆6284億円多い貿易赤字でした。赤字イコール失敗ではなく、何を買ったのかで意味が変わります。
✍️ 記述ミニ道場
Q. 日本は燃料の多くを輸入にたよっています。このことが、日本の暮らしにどのような
えいきょうをあたえると考えられますか。40字程度で書きなさい。
手順1 事実を1つ置く 日本の輸入で最も多いのは燃料である。
手順2 その事実から起きることを1つ書く 外国での燃料の値段が上がると、
日本の電気代や運ぶ費用も上がる。
手順3 言い切る 「〜えいきょうを受けやすい」でしめる。
解答例 燃料の多くを輸入にたよっているため、外国での燃料の値上がりが、
日本の電気代や物の値段にそのままえいきょうしやすい。(59字)
採点のポイント 「輸入にたよっている」という事実と、
「値段に効く」という結果の2つが入っていれば正解です。
「こまる」だけで終わると、何がどうこまるのかが書けていないので点が入りません。
👨👩👧 おうちで話すヒント
貿易は、家の中に材料がそろっています。
台所にあるものの産地を3つ読んでみてください。えび、バナナ、牛肉、小麦粉、鮭。
どれか1つは外国の名前が書いてあります。
そのあとで「じゃあ、うちから外国に行っているものは何だろう」と聞くと、
子どもは止まります。ここが大事な場面です。家の中には輸出品がほとんど見えないからです。
自動車、工場の機械、半導体。子どもの目に見えないところで日本は稼いでいる、と気づけます。
中学入試では「日本の輸入品の第1位」「輸出の中心は何か」がくり返し問われます。
順位を暗記させるより、燃料を買って製品を売るという形をつかんでおくほうが、
数字が多少変わっても答えられます。
🃏 一問一答カード(印刷できます)
Q. 貿易とは何か
A. 国と国のあいだで物を売り買いすること。
Q. 輸出とは
A. 日本から外国へ物を売ること。
Q. 輸入とは
A. 外国から日本へ物を買うこと。
Q. 2024年の日本の輸出額
A. 107兆875億円(財務省貿易統計・確定値)。
Q. 2024年の日本の輸入額
A. 112兆7159億円(財務省貿易統計・確定値)。
Q. 2024年は貿易黒字か赤字か
A. 貿易赤字。輸入が輸出より5兆6284億円多い。
Q. 日本の輸出品の第1位
A. 自動車をふくむ輸送用機器(24兆4931億円)。
Q. 日本の輸入品の第1位
A. 鉱物性燃料(25兆5061億円)。
Q. 輸入する燃料の内わけ上位3つ
A. 原油10兆8708億円、液化天然ガス6兆2332億円、石炭4兆5331億円。
Q. 日本が最も多く輸出した相手国
A. アメリカ(21兆2947億円)。
Q. 日本が最も多く輸入した相手国
A. 中国(25兆3131億円)。
Q. オーストラリアから多く買うもの
A. 石炭・液化天然ガス・鉄鉱石などの資源。
Q. 貿易黒字とは
A. 売った金額が買った金額より多い状態。
Q. 日本の貿易の数字を出しているのはどこか
A. 財務省(全国の税関の記録をまとめている)。
❓ よくあるしつもん
Q. 貿易赤字だと、日本はそんをしているのですか。
A. そうとはかぎりません。赤字は「買った金額のほうが多かった」という意味です。たとえば燃料の値段が世界で上がった年は、買う量が同じでも金額がふくらんで赤字になります。売れなくなって赤字になったのか、買うものが高くなって赤字になったのかで、意味はまったくちがいます。
Q. 日本の最大の貿易相手国はどこですか。
A. 輸出と輸入でちがいます。2024年、売った相手の1位はアメリカで21兆2947億円、買った相手の1位は中国で25兆3131億円でした。輸出と輸入を合わせた合計では中国が最大です。
Q. どうして燃料を自分の国で用意しないのですか。
A. 石油・天然ガス・石炭は、土の中にあるものなので、出る場所が決まっているからです。作り方をくふうして増やせるものではありません。これが、食べ物や衣類の輸入とはちがうところです。
Q. 貿易の数字はどこで調べられますか。
A. 財務省貿易統計のホームページで、だれでも見られます。全国の税関が記録した輸出入をまとめたもので、年ごと・月ごと・品物ごと・国ごとに調べられます。
Q. 中学受験では、貿易のどこが出ますか。
A. 輸入品の第1位、輸出品の中心、主な相手国の3つがくり返し問われます。あわせて「加工貿易」という言葉、資料の読み取り、円安・円高との関係もよく出ます。
出典と確認日数値はすべて
財務省貿易統計(
普通貿易統計・
年別・
世界計および
国別)によります。2024
年は
確定値、2025
年は
確々
報値です。
金額は
原資料の
千円単位を
億円単位に
直し、
億円未満を
切り捨てて
示しています。
台数・
国名の
表記も
同統計にしたがっています。
確認日 2026
年8
月3
日。
・
財務省貿易統計 輸出入額の
推移 https://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/time.htm
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